やはり彼らは、只者ではなかった。入試倍率は東大のなんと約3倍。しかし卒業後は行方不明者多発との噂も流れる東京藝術大学。楽器のせいで体が歪んで一人前という器楽科のある音楽学部、四十時間ぶっ続けで絵を描いて幸せという日本画科のある美術学部。各学部学科生たちへのインタビューから見えてくるのはカオスか、桃源郷か? 天才たちの日常に迫る、前人未到、抱腹絶倒の藝大探訪記。(解説・澤和樹)
Posted by ブクログ 2023年02月15日
漆焼きの製造工程やヴァイオリニストの骨格についてなど普段知る由もない知識に触れることができ,好奇心をくすぐられながら楽しいままに読めた作品だった。藝大生の卒業後や早い段階で芸術に傾倒するリスクなど課題を感じたが,今に打ち込む学生たちの芸術への視点は,新鮮で面白かった。藝祭には絶対に今年行きたいと感じ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月17日
すっごく面白かったし、泣くような本ではないと思うけど、泣けた。
「よくわかんないけどこれが好き。」
「これがしたい。」
「楽しい。」
「やってみたい。」
それって誰にも教えることのできないことで、その人だけのもの。その人特有のもの。だから尊い。大事にすべき。
それって…これがつまりidntity...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月05日
東京藝大の学生のインタビューをまとめた一冊。
藝大がいかに異質な大学かよくわかる。
いわゆる普通に勉強をした大学生である私にとって、藝大は視野にすら入っていない未知の世界だったが、この本を読んで藝大への憧れを持つようになった。学歴偏重、履歴書偏重の現代において、最近は高校生のような大学生、つまり授業...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月02日
凡人には理解できそうもない芸術家の巣窟はさぞかしカオスだろうと読み進めてみたら、やっぱりカオスはカオスでした。でも、出てくる人は皆須く人間臭い。
なんで鉄が好きなのか?硬いから…
なんでコントラバスが好きなのか?低いから…
生み出すものは複雑でも、そこに至るまでの動機は至ってシンプル。
私自...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月23日
率直な感想としては、世の中にはこんな面白いことをしてる人がいるんだ。一つのものを追求してる人は価値観や視野が違って面白いと思った。
自分の知らない世界がそこには沢山あって、とても憧れた。
芸術をやってる人に対して昔から憧れはずっとあったけど多分私には向いてない。
人からやってみないと分かんない!と...続きを読む