小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
キナコは、一度の人生の中で何度も死んだ。
そしてその度に、
前を向いて新しい人生を歩き始めてきた。
それはきっと、アンさんや美晴、
周りの人たちの支えがあったからこそだと思う。
キナコは言っていた。
アンさんの声に気づけなかった。
そして、離れてからやっと気づいた、と。
大事なものは、いつもすぐそばにある。
なのに、それは失いかけて初めて輪郭を持つ。
だからこそ、その当たり前をちゃんと胸に置いて生きていきたいと思った。
いつ失ってしまうかわからないから。
私は幸いにも、虐待を受けたことも、
身近にそういう環境の人がいたわけでもない。
けれど、この世界には、
自分では想像もできないほど -
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ネタバレ伊藤計劃さんのこの短編集もとても面白かったです。
この小説の題名にもなっている『The Indifference Engine』を読んでいて、ふとしたサプライズがありました。
『虐殺器官』を先に見た人には嬉しいサプライズだと思います。
黒く動く生物のような機械って言葉を見つけてから似てるなって思っていたのだけれど、同じ世界の話だったのには驚きました。
『Heavenscape』は短編でありながらもとても考えさせられるお話でした。
頭お花畑でわかった風に平和を歌う奴等ほど薄情な奴等はいない。
勝手に自分達の理想を押し付けてきて、立場が悪くなるだけで直ぐに逃げ出す。
私達は何もやっていない -
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ネタバレめちゃくちゃおもしろかった〜〜!!!ただただ好きな食べ物について考えるだけ(ほんとーーーうにそれだけ)なのに、読み応えがあって笑える瞬間もあってすごい!!
⬇️以下、本文引用
なにかに夢中になる人が輝く時代だ。推しという概念が広がりに広がって、愛による心のときめきを、今や多くの人が可視化して認識している。同時に、夢中になれない宙ぶらりんの状態を拗ねる気分も自分にばれてしまって、いつもなんだか物足りないような気に、どうしてもなりやすい。
その物足りなさを、今は餅がもちもちむっちり埋めて、ああ、あそこに大福があると私は駆けよって眺める(買う)。楽しい。
⬆️ここが特に良すぎる。核心を突くよう -
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ネタバレある自動車メーカーの期間工が目撃した製造工程での商品への異物混入の瞬間。その小さな事件がビリヤードのブレイクショットのように、1台の車を巡り様々な登場人物の人生が動いていく…というストーリーと思っていたが、実はプロローグだと思っていたこのエピソードがエピローグだったというオチには驚いた。
読み始めの1章、2章は登場人物が魅力的で、特に宮苑社長のいう「根拠のない自信は無敵」という持論は、自分を鼓舞するために見習いたい考え方であった。
3章からは2人の少年の成長がメインとなってくるが、ここで唐突に挟まれるLGBT要素に、必要性を感じられず、安易なキャラ設定と正直辟易してしまった点もあるが、最後ま -
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最初の文章から世界観がすごくて一気読み!
はじめは、ファンタジーか?と思ったけど、全然そんなことない。
さくらがお兄さんに心を開いていく描写がたまらなく好き。
まずは、家に通い詰めるお兄さんに
「仕事帰りにここまで来てくれているのだ。夕飯くらい食べさせてあげてもいいだろう。いつもより心なしか疲れた男の子を見たせいか、心地よい春のせいか、私は太っ腹な気持ちになっていた」
不審に思いつつも、はじめから若干心を許していたように思えたのは、お兄さんの日頃の行いや、心遣い!頑張りが伝わっていたからなのかな。
お兄さんとの記憶を思い出している中、具沢山のきんぴらの味で封印していた過去の記憶を思い出 -
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ネタバレゲオスミン→ペトリコールの順で読みました。
書き出しで恋愛っぽいのより不穏な方からのほうが読みやすいかなと思って選びました。
娘さんが自死された二人の父親の話が悲しすぎてミステリーを読んでると言うのを忘れて泣きながら読んでいました。
道尾秀介さんは情景描写もすごく丁寧で好きです。
洞窟の中で雪夫が腕を広げて回数を数えている所、海辺へ酒を持って向かう時の砂を踏むジャリッとした感覚、ハロウィンパーティーの翠の恥ずかしそうな嬉しそうな表情、汚れたテントの中で髪を切っているところ、スマホに伸びるカーテンからの光など、それが映画を観てるような感覚と言うより、私も同じ場所で同じ空気を吸っているかのような -
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素晴らしいです!柚木さん、恵泉の中高で立大出身なのか。ご自身の母校の創始者をこんなに素晴らしい小説で描き切って、道先生も喜んでるだろうなぁ。なんでBUTTERとかいう小説の方が人気あるのかわからん、どう考えてもこっちでしょうー!あの激動の時代を生きたこれだけの歴史上の人物たちをいきいきと交差させて道先生はじめ多くの教育者たちの苦労と功績をよくこんなにも立体的に情感豊かに描いたものだと感服した。実際にそんな会話を交わしていたんじゃないかと思うほど読んでてワクワクした。伊藤野枝の人生が火傷しそうな熱さなら、河合道先生の人生はキラキラしていて颯爽としていて眩しくて目が眩むよう。堂々たる体格で自信と慈