小説・文芸の高評価レビュー
-
-
-
Posted by ブクログ
読み進めるうちに、驚くほど心が洗われていくのを感じた。
人は生きている限り、いつどこで予期せぬ不幸に見舞われるか分からない。そんな理不尽を前にした時、人間がいかに脆い存在であるかを痛感させられる。しかし、その弱さを抱えたまま絶望しなくていいのだと、この本は優しく語りかけてくれる。
本作の魅力は、安易な解決策を示すのではなく、迷いの中にいる読者を包み込んでくれるような、温かさがある点だ。辛いことがあっても、再び前を向いて歩き出すための「心の持ちよう」を、物語がそっと支えてくれる。
登場人物たちも非常に魅力的で、それぞれの意志を持って生きる姿に深く没入できた。これから先の人生で困難に -
Posted by ブクログ
子供の頃、父の本棚で異彩を放っていた分厚い一冊。大人になったら絶対に読むと決めていた『罪と罰』をようやく読めた。
長い年月、本棚の片隅で眠っていた父の本は、昭和33年刊行で当時450円!
子供の頃に分厚いと思っていた本は、今見ると意外に普通だったけど、開いてみたらまさかの3段組みで驚いた。
Audible(米川正夫訳)で聴きながら、父の本(小沼文彦訳)を時々開くスタイル。
米川訳の方が古く、小沼訳の方が少しだけ言葉がわかりやすい。
Audibleだけでは集中が続かず、ぼーっとしてしまったところを本で読み返した。
冒頭から「これはもしや、私の大好きな倒叙ミステリーでは!」と興奮したのもの -
Posted by ブクログ
息子へ)
本屋大賞の過去受賞作品をあさっている。本書は、第2回大賞作品。
当時、この本の存在は全く知らなかったが、、、おもしろかった。。。本書を教えてくれた本屋大賞にありがとうといいたい。
高校生の青春物語といってもよいが、かなりの文学作品だ。文学のことはわからないお父さんがいうと価値が薄いが、「お父さん賞」を送りたい。
なんといっても、設定がおもしろい。修学旅行のかわりに、24hr歩きつづける歩行祭なるイベント。本書は、その1日だけを描いた物語。
お父さんはもちろん夜を徹して歩き続けたことはないが、ここに描写されている心の動きに、とても共感してしまったのが、不思議だ。
とても特殊な -
Posted by ブクログ
息子へ)
最近、このブログで、君には、本屋大賞の過去受賞作品をたびたび薦めている。本書は、こんなにいい本なのに、大賞ではなく、第2位の作品。
ちなみに、本屋大賞関連の本は、ことごとく映画化・ドラマ化されていて、本作品も映画化。映画のほうも見たが、やっぱり原作がおもしろい。原作がおもしろかったから映画化する訳だが、さすがに、時間や映像化に制約がでるので、原作を超えることは難しいようだ。
地方の救急病院医の物語。
主人公の医者が特別すごい訳でもなく、患者の病気が特別難病であったり、シチュエーションが特殊なわけではない。
命の数だけ、死があるわけで、そのいくつかを取り上げた医者と患者の物語。ひ -
Posted by ブクログ
境遇も悩みも異なる5人の物語が連なる短編集のようだが、ポッドキャストという共通点でみんなが繋がっている。青山美智子さんらしく、登場人物たちが日々の生活の中で抱く、言葉にならないほどの微細な心情の変化をとても繊細に描いてくれている。
読み進めるうちに、「これは、私の物語かも」と思うほど、日常の解像度が高くてびっくり。自分自身や、自分の周りにいる人についつい登場人物を重ねて、彼らが少しずつ前を向く姿に、勇気をもらえる。
読み終えたあとは、ふと夜空を見上げたくなる。そして、人と人の繋がりにほっこりし、明日からも頑張ろうと静かな闘志が湧いてくる。
この春、新しい一歩を踏み出す全ての人に、読んでもらいた -
Posted by ブクログ
ネタバレあ〜面白かった〜!!
めちゃくちゃ読み応えある警察小説。
刑事たちのアツい執念の物語だった。
昭和49年に起きた一家惨殺事件は、未解決のまま50年の時が経った。
昭和、平成、令和と主に3人の刑事にバトンタッチされながら静かに捜査され続けてきたが、50年後のある老人の遺体発見が機となり、事は再び解決に向けて動き出す。
50年て時の流れは改めて凄いんだなぁと感じる。
毎年、毎年、そんなに変わってない様に思うけど、確実に時代って変わっていってるんだなと思った。
昭和の刑事達は身体を張って 足を使って メモをとって、、と、ほんと泥臭くてワイルドなイメージで、とにかくアツい。
この頃はDNAとかそう -
Posted by ブクログ
ネタバレシャイニングに続編があると知って手に取った。ダニー少年のその後の話だ。
あの素直で可愛い少年が成長して、アルコール依存症になっていたのは読者としてショックだった。父親ジャックを思わせる荒々しさが宿っていて二重にショックだった。
あんなことがあったのに何故酒をと最初は思ったけれど、私が間違っていた。「自分が狂うかもしれない」という恐怖までは想像できていなかった。ダンにはアルコールに頼るか、狂うかのどちらかしか選択肢がなかったということだ。人が内側に何を抱えているかは、外からは分からないものなのだということを、改めて心に刻んだ。
赤ん坊のアブラがテロを予知したと分かったシーンは鳥肌が立った。情報が -
Posted by ブクログ
老人養護施設の話。訴えられた経験を持つ福見の気持ちは医療従事者としてよくわかる。でもそのトラウマが原因でスタッフを追い詰めてしまうのが、なんか痛々しい。とはいえすごく前向きに終わったのが素晴らしい。よく着地させたものだと思う。
特別養護老人ホームで、介護士だった福見節子は他の利用者に呼ばれてしまったために数十分目を離してしまった。その隙に脳出血で倒れられてしまい、訴えられた。
第1話 お笑いを目指してきた星矢は、今は星あかりという介護施設で介護をしている。恋人の未奈美の部屋に行くと、相方の太尊がいた。彼はまだYouTubeなどでお笑いを続けている。恋人に別れようと言われる。何をやっても報わ -
Posted by ブクログ
プロローグ
第二次世界大戦の勝利によって好景気に沸いた50年代のアメリカは、アメ車に代表されるデコラティブに装飾されたデザインやミッドセンチュリーモダンと言われるアールデコをアメリカ流にアレンジした贅の限りを尽くした建物や家具などを数多く輩出した正に栄光の時代である
そんな、時代にあっても片田舎のアメリカではまだまだ偏狭的なしきたりや風習、風土など、都会と比べると一昔前のアメリカの町というものが多く存在したのである
この物語は、そんな好景気に沸くアメリカとは縁もゆかりも無い、取り残された町が舞台となっている珠玉のミステリー小説である
本章
『真実の眠る川』
何故か哀愁と郷愁を
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。