【感想・ネタバレ】宇宙の片すみで眠る方法のレビュー

あらすじ

大学時代から8年半付き合った婚約者を突然のバス事故で亡くして以来眠れなくなった依里は、デパートの寝具売り場で働くことに。そこには眠りについての悩みを抱える人々が訪れる。夫に言われるままあわない寝具を使う老婦人。愛着ある毛布を手放したことで寝付けなくなった会社員。家族を優先し自分は後回しの母親。そんな折、婚約者と共に亡くなった女性の夫が店を訪れて――元寝具店店員の著者が贈る眠れない夜に寄り添う物語。

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ネタバレ

婚約者が事故で亡くなった。それも、他の既婚女性と一緒に…

婚約者が亡くなった事でストレスを感じ眠れなくなった依里は親身になってくれたデパートの寝具売り場の店員に救われた。それが縁で寝具売り場で働く事に。

婚約者の直樹はなぜ既婚者と出張と偽り東北の温泉へ行ったのか。ただの婚約者故の身内に入れず法事にも参列できないなど、モヤモヤはありましたが、既婚女性の主人・高橋と出会い、少しずつ前を向き始めた依里。そのまま付き合うかと思いましたが、誰かに頼る人生よりも自分の足で進もうとする依里は強くなったと思います。個人的には付き合って欲しかったなぁ。

寝具売り場で自分のやりたい事を見つけ、それに一生懸命取り組む依里にお客さんがつき始めたのも嬉しかったです。

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2025年11月26日

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個人的にとても好きな作品だった、
タイトルも含めて、雰囲気がよく、たまに嫌な人も出てくるけど荒立つ感じではないのも。
主人公が自分のために生きられてるといいな

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2025年10月20日

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ネタバレ

とても良かった。やっぱり自分は畑野智美さんの小説が大好きです。

頃畑野智美さんがパートタイマーをされていたのはXで見聞きしていたけれども寝具店だったのですね。テーマも面白いし、お客様としてやってくる人たちの心の内や優しさに溢れていて、依里と高橋さんの変化にも心を奪われました。

高橋さんから妻についての話を聞いた後の依里の怒りがすごくリアルで、二人の関係がどうなってしまうのかドキドキしながら読んでいたのでとても素敵な終わり方で読後感も良かったです。オススメです。

各章の始めに直樹のぬいぐるみのイラストが載っていたのが最終章に変わっていたのもよかったな。

寝具に関する耳寄りな話も満載。近くの駅ビルの高級寝具店は敬遠していたけれども今度立ち寄ってみようと思いました。

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2025年10月08日

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ネタバレ

続編が待ち遠しい。

寺地はるなさんの書評に惹かれて購入しました。
畑野さんは初読み作家さんでしたが、滑らかな文体ですらすら読むことができました。

『宇宙の片すみ』という表現に、広大な情景と小さくて狭い場所にいる自分という対比を感じ、どんな物語なのだろうと思い読み進めました。宇宙のスケールに重ね合わせるほど不眠の原因が深いものなのだろうと予測はしていましたが、やはり大きな理由でした。

全体として、こうなってくれたらいいなという期待とほんの少しズレたところにこの物語の着地点があり、限定特典のフリーペーパーで、さらに続きを読みたくなるような展開でした。

寝具の知識も学べました。枕、購入してみようかな、と思います。久々にラブコメ読んでみたくなりました。それにしても、フリーペーパーの結末の描き方がうまい!!きゅんきゅんしました

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2025年09月27日

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ネタバレ

【宇宙の片すみで眠る方法】

眠れない人、体に合わない寝具を使い続けている人、体が痛む人。 様々な悩みに対して、自分に合った寝具を選ぶことで眠りが心と体に寄り添ってくれるという。
寝具店店員という経歴を持つ著者ならではの専門的な知識が作中に盛り込んであり、ひとつの物語を読んでいる傍ら、自分の眠りにも活用できることがたくさんあることに気付く。

主人公が真面目でまっすぐな心ゆえ、ラストは少し切なさが残ってしまう。 全てがうまくいくように人生はできていないが、タイミングが違えばふたりが一緒になる未来もあったかもしれない。

ふたりがそれぞれ生き続け、また深い眠りにつくことができる未来がそう遠くありませんようにと願わずにはいられない。

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2025年09月26日

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生きていくために人は眠る。婚約者を亡くし、寝具販売店で働く主人公。彼女のお客さんと真摯に向き合い接客する様子に、わたしも彼女に寝具の相談をしたいと思いました。
婚約者と付き合っていた時は、自分のことで選択ができず相手に合わせていたけど、婚約者を亡くし自分の好きなように選択して生きることの大切さに気付くことが出来た主人公。彼女の生き方に応援したくなりました。 この本を読み終えた時、自分に合った寝具でよりよい睡眠を得たいって思いました。

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2025年12月07日

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婚約中の彼を事故で喪い、しかも年上の既婚女性と共にいたということで眠れなくなった女性が、デパートの寝具売場で働くことになります。

読んでいくうちに、自分に合った枕、マットレス、掛布団って、熟睡するために大切なんだなと改めて思いました。著者が以前寝具店店員だったこともあって、寝具の選択はその人の頭の大きさや体型などと関わりがあることなど、詳しく書かれていました。

小説では、わかりやすいセクハラとパワハラ、そしてわかりにくいモラハラについても書かれていました。人を愛することは、その人の気に入るようにすることではないと気づかされました。

悲しみと共に過ごし、語り合い、向き合い、そして自分を生きようと変わってきた女性。卵焼きを、しょっぱいのから甘いのへ変えた場面が印象的でした。選ばれるのではなく、自分で選ぶ生き方が、やはりいいですね。

小説の内容とは別に、言われてみれば確かに宇宙の片すみで眠っているなぁと思うと、読者の私はちょっと楽しくなりました。

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2025年12月03日

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真相不明の恋人の死。体調や仕事のことも書かれている中で、ミステリ要素もあり。性別による雇用や役割分担のことも。

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2025年11月23日

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ネタバレ

引き込まれて2日で読み終えた。辛くをも大好きな人に出会えて、大切にしてもらえたと主人公依里が深く思うシーンがよかった。亡くなった婚約者と住んでいた部屋で、亡霊のように婚約者が出てくる描写がなんかリアルで切ない。だんだん、婚約者が亡くなった時の様子が分かっていく構成が面白く、状況が分かった時は悲しかった…かつ結局本当のところの真相は分からないまま、それでも一緒に死ぬなら自分がよかったと依里が言うところは悲しい。自分だったら立ち直れない。
寝具店で一生懸命働く姿もよい。最後、モラハラ云々でてくるのはなんか違和感があったけれど、全体的に静かで、描写が綺麗で、悲しいんだけど悲しくなりすぎないところが良かった。
結局最後はどうなったかが気になる。

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2025年11月17日

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10年も付き合って結婚準備中の彼氏が事故で亡くなるというだけでも相当ショックなのに、さらに浮気相手と温泉に行った帰りに事故死ってそれは精神が崩壊する。その影響で眠れなくなりその解消になった寝具会社のパートとして社会復帰。布団って大事なんだと感心したけど、多分お布団の残り香を無くしたことでリセットできたんだなと。でも、人生の三分の一から四分の一を過ごす寝具は快適にするべき。だけど意識がない時がほとんどだからオーダーメイドの枕とかいいんだろうけどなかなかね〜。
恋人にハラスメントを感じていなかったけど知らず知らず抑圧されていたかも?と気づく。真逆の立場の高橋さんに惹かれるってこれこそ運命だね。

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2025年11月16日

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静かに読める本で今の私にピッタリだった。なんとも複雑で難しい状況におかれた男女。不謹慎だとは思うが、男性はこの先自分の人生を取り戻せると思った。女性の方は、お気の毒としか思えないが、良い方向に進んでいくと良いなぁ。この2人、どうにかなるのだろうか?

来年は絶対にマットレスと枕を新調しよう!ついでにムートンシーツも、できれば。こんなアドバイザーが居るお店を見付けねば。

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2025年11月09日

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大切な人を、それこそ自分の半身のように思っている人を亡くした痛みや喪失から立ち直るには、一体何年必要なのだろう。
1人の女性が顔を上げて自分の意思をもって一歩踏み出すストーリーではあるけれど、今の私にとっては、かさぶたを剥がされるような鈍い痛みが感じられた。切なかった。

起きたことは変えられない。本当は何があったのか、そこにどんな気持ちがあるのか、知る由もない。だからこの先をどう選び取って生きていくかという“自分らしさを守る”ということの大切さを感じた。

睡眠の質というところは非常に楽しく知識としても吸収できて、自分にあった枕を買って安眠を手に入れたいと思った!

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2025年11月06日

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絶望の中から自分の足で生きていこうとする主人公の姿は共感出来るし、応援したくなった。
あと、寝具の選び方がとても勉強になった!とりあえず枕から自分に合ったものに変えてみようかな。

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2025年11月02日

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寝具のこと、勉強になった。
寝具の心もしっかりと自分の身体の形や心のクセを知り、ぴったり合うものを選ぶことが大事。
枕ももう3年使ってるからそろそろ買い替えようかな?
依里さんにアドバイスお願いしたい

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2025年10月30日

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眠れないひと、実はたくさん居ると思うのです。眠れないというだけで孤独で苦しく、寂しくなる。
そんな眠れない日に、そっと寄り添ってくれる物語。

主人公の依里はある事情があって眠れなくなっていた。その事情は決して易しいものではない。深々と語られている。けれど、その事情をふわっと包み込んでくれる寝具たち
世の中に、悲しんでいる人、眠れない人が出てくる物語はたくさんある。しかし合わせて寝具がでてくる物語は少ないだろう。
眠るためには心を癒すだけではなく、身体も大事。心だけではなく、身体も労わろうと。
身体を労わるための寝具。
物語が終わり、少し前を向きたくなる気持ちに変わり、快眠のコツも身につけた。きっと今日の夜はよく眠れるだろう。
そう思う物語でした。
新しい枕が欲しくなります。
タイトルの片すみが、片隅ではなく、ひらがなを使用されているのがやさしくて素敵だなと思いました。

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2025年10月23日

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連作短編集ではなく、長編

寝具店を舞台にした小説。
寝具の選び方も話に出てくるので面白い。男女格差、女性軽視や雇用問題、パワハラ、セクハラ、モラハラなど様々な問題も含まれている。

事故死した婚約者のこと、その婚約者の家族とのつながりも読んでいて切なかった。

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2025年12月21日

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婚約中の恋人がバスの事故で亡くなった

恋人は女性と一緒で仕事で出張中のはずなのに山の中の旅館からの帰りのバス事故で亡くなった

恋人がなくなり眠れなくなり寝具を買いに入った店で一式買いそこでパートとして働くことにした

仕事先に彼氏と一緒に亡くなった女性の夫がやってきた

そして旦那さんと月に一度会い話をするようになった

寝具は自分の体に合ったものを

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2025年12月08日

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婚約者が事故で亡くなり、そしてまたその婚約者に裏切られてた事を知る。
そんな悲しみと苦しみで眠れなくなる。
そんな時寝具を変えてみたらちょっと救われた。
寝具の果たす役割は大きい。
恋愛ベースの話ではあるのに、少なくとも枕ぐらい自分に合ったものが欲しいと思わされた一冊 笑

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2025年11月29日

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寝具について何も考えてなかったけど布団に入ってすぐに寝、夢も見ないのは気絶しているのと同じだと知り布団に入ってすぐに眠れなくなった自分は今までが異常だったのかと安心。そして枕を使っていないので身体に負担がかかっているんだろうなぁと思うが高いんだよなぁ。ラジオやテレビで快眠と言われているマットを購入しようか検討していたけど誰もが合うのではないと知る。
寝具情報満載の話だった。

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2025年11月04日

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静けさを感じる作品だった。

主人公は、同棲中の婚約者・直樹をバスの事故で亡くした沢村依里。

大阪出張に出掛けたはずの直樹が、年上の女性と東北の温泉宿に泊まった帰りに事故にあった事を知りショックを受ける。

不穏な幕開けだ。

その後、デパートの寝具売場でパート社員として働き始めた依里だが、直樹と一緒に亡くなった女性の夫・高橋が登場し更に雲行きが怪しくなる。

ミステリーかと思いきや、途中で寝具の情報がたくさん盛り込まれ、物語は想像していなかった方向へと動き出す。

喪失を味わった二人が穏やかで深い眠りを得る日が来ますように。

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2025年10月26日

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婚約者・直樹を亡くした依里。直樹は年上女性と
東北の温泉宿に泊まり、その帰りにバス事故に
遭ったのだ。依頼眠れなくなった依里は、デパートの
寝具売り場で働くことに…。

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

婚約者で同棲していた彼が他の女性と旅先で事故に遭い突然亡くなったら。当然受け入れられないし、どれだけ心に傷を負うだろう。依里の気持ちを想像するとたまらない。遺された物や思い出に潰されてしまいそう。それでも少しずつ回復する中で寝具店で働きお客様の睡眠のために勤しむ依里は決して弱くはない。女性の夫との関係は2人にとって大事なものだった気もするし絶対ダメとか不謹慎とは思えなかった。人には説明できない気持ちや理解できない関係ってあると思うから。読んでると寝具や睡眠の大切さがわかり勉強になる。淡々としているけど深い。いい寝具のお値段には驚くけど自分に合った物をお薦めしてもらいたいし使ってみたくなった。とりあえず、ムートンのシーツがかなり欲しい。

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2025年10月09日

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