小説・文芸の高評価レビュー
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松浦弥太郎シリーズ。幾度となく、呼びかける新鮮に物事を見て、好奇心を持って接すること。新しいことに、素直に向き合う。いま、そこにあるものをありのまま受け入れる。実は、これは非常に難しいことだ。例として、和食器など、作り手の心が伝わるものを食事の時に取り入れるというのも、まさにそのひとつ。こだわって、合わせて、使う食器。食べたら、一瞬だけれど、その後も、そのアートが心に呼びかけ、食事をもっと素晴らしく、おいしくしてくれる。岡田釜のブルーの器、飯高さんのお茶碗、など本当に何気なく、さらっと使っても存在感がすばらしい。
1日30分ランニングしてみる。誰にも言わずに、そっと始める。ランナーらしい、当た -
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下巻も、世界の終わりとハードボイルドワンダーランドが交互に章立てされている。
僕は、老人とチェスを刺しながら、ただただ運命として死んで行くこと、影を失い、自分の過去と思い出を犠牲に、影のない完璧な世界に行くことに疑問を抱く。攻殻機動隊、MATRIXでも描かれている、人間のユートピア的な状態。しかし、そこに少しずつ違和感を覚えていく僕の心が、壁の外に向かい始める。
僕と私が交錯するポイント、この2つの物語が収束して行く場所を求めて、物語は進んでいく。一つひとつの物語があるのだけれど、それぞれに終わり方を作っていくように、進んでいく感じ。とどまって、あえて日常の何気無いことが、ものすごく特別なこと -
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このタイトルを見たときに、一体なんだろうこの話は?だった。村上春樹という、大好きな作家の長編、ゆっくり読んでいったのを覚えている。久しぶりに手にとったのは、舞台、世界の終わりとハードボイルドワンダーランドがシンガポールで公演されるからで、藤原竜也が「私」を演じる。僕と私、2人の主人公が、どのように結びつくのか、この世界をつなぐブリッジがなんなのか、そして私とは一体だれで、僕は何者なのか。
夢を読む僕は、影を失い、葛藤する。影を捨て、過去の記憶を外して仕舞えば、完璧な世界に住める。この壁に囲まれた世界では、すべてが完璧だった。
一方で、計算司として、シャッフリングという技術をもつ、暗号化やコード -
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「親の恩を忘れるな」と呪文のような母親の言葉に縛られて親になった美空。悪い人間ではないけれど軽薄で浮気性な奏多と別れて、ひとり娘を育てている。
母親との関係に苦しみながらも、奏多の弟やママ友、仕事場の人に助けられながら親としても人間としても成長していく美空。
その原動力はひとり娘のひかりへの愛。
私も子供たちを育てることは義務ではなく愛情だけだったので、いつも「育ててやった」と言う母の言葉に違和感を覚えていた。
子供を育てることは自分の楽しみだったと言ってしまって良いんだ❗️と納得させてもらいました。
最後に美空の母が「あんたの生まれたのはこんな風に空の美しい日だった」と言ってくれたので救われ -
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内容(ブックデータベースより)
一杯の温かいお茶が、不思議とその悩みに効きますよ。
猫を連れた女性が日本各地で開く「出張カフェ」の物語。
ご当地のお茶、器、お菓子の情報も盛り沢山!
日本全国津々浦々を愛猫のつづみを連れて巡りながら、小さなスペースを間借りしたり、ギャラリーやイベントの一角に招かれたりして、出張カフェ「迷い猫」を営んでいる如月たんぽぽ。占い師としての顔も持つ彼女は、ご当地のお茶、お菓子を出しつつ、訪れる客の悩みを聞いていく。そして彼女自身も各地で「あるもの」の行方を探していた……。
心がほんのり温かくなる癒し系連作短編集。
令和8年4月27日~30日 -
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医療×本格ミステリの2軸で進むストーリー。
推理ドラマで毒を盛られ目の前で倒れる被害者を見て、あっさり死亡と決めつけ警察を呼ぶ探偵に対して「なんでやねん!はよ心臓マッサージして救急車呼べや!!諦めが早過ぎるわ!!」とずっと心の中でツッコミを入れてきたのが主人公の救急医・武田だ。
作中では実際に主人公の目の前で意識不明の被害者が発見されるが、「うわ、これはあかん!警察や!110番!!」…とは当然ならずに咄嗟に心肺蘇生行動に移る。
とは言え本作は医療に傾きすぎず基本はミステリものとして読めて、二転三転しながら真相に近づいていき最後は衝撃の展開が待っている。
その終盤のとあるシーンで武田が放つ -
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親が年を取ったな。と気づいた時に読んでおくと、だいぶ参考になると思いました。
みんながみんなジェーンスーさんのようにできるわけではないですが、心にとどめておくと感情的にならずに済むことも多そうでした。
・介護は介護する者される者の共同プロジェクト
・年老いた親はフジロックに招聘した海外からの大物アーティストと思えば腹も立たない
・「日々の食事管理」「居室の整理整頓」「健康維持」
が課題
・スマート介護で余計ないざこざを解消
和田亜希子さんの記事参考
などは誰でも取り入れられる工夫でありやってみる価値があると思いました。
スーさんがお父様のために製作した食事ノート、自分が使いたいのでどこかで -
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・村田沙耶香の文章はどれも凄みがある。数行読むだけでも身体が強張って、胸の奥のほうがずっしり重くなるような感覚がある。
・短編を読むのは初めてだった。村田沙耶香の文章と短編はすごく相性が良いものに感じられた。一つひとつはとても短いのに、毎度ぶん殴られるような重みがある。
・世界への皮肉がすごい。よくこんな世界が創れるな、どう見えてるんだ、世界!となる。鼻の穴のホワイトニングは『世界99』でも出てきて顔を顰めながら声に出して笑った記憶がある。おもしろいのに引いてるから端から見たら奇妙な顔をになっていたと思う。『カルチャーショック』での均一化された街も、何もかもが皮肉に溢れていて、だけどそ -
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考えさせられた
弟が同じ病気だ。作者に近い状況で、両親は私が私なりの気持ちで弟と深く関わるのを嫌がった。だが親も年老い、弟も50代。自分が深く関わらざるを得ない日もそう遠くないと、この作品を読み改めて感じた。「姉にできるだけ楽しんで欲しい」その気持ちに強く共感した。また、作者が感情ではなく、物理的に起こったことを冷静にまとめていて、この病気になると、考え方や感じ方がまるで普通の人と違ってしまい、普通の人からすると奇行が出てしまうというのをよく理解できた。私も作者と同じく、弟に幸せな気持ちを感じて欲しい。弟の真の姿を受け止め、どうすれば幸せに慣れるのか考えてあげたい。そして、普通とは違う人を閉じ込めて隠さなくて
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