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大阪船場に古いのれんを誇る蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子が織りなす人間模様のなかに、昭和十年代の関西の上流社会の生活のありさまを四季折々に描き込んだ絢爛たる小説絵巻。三女の雪子は姉妹のうちで一番の美人なのだが、縁談がまとまらず、三十をすぎていまだに独身でいる。幸子夫婦は心配して奔走するが、無口な雪子はどの男にも賛成せず、月日がたってゆく。
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Posted by ブクログ
蒔岡家の四姉妹が生きた戦前の関西での日々。 なかなかまとまらない三女の縁談など、静穏な暮らしの中での出来事が流麗な文体で綴られる。
文庫版、上中下合わせて1000p超 ドラマの脚本の様な淡々とした筆致でここまで読ませられるのかと驚愕。 描写が美しい、言葉が美しい作家は巷に溢れているが、なにより本作は、というより谷崎は日本語が美しい。 特にこの『細雪』は谷崎の到達点だと感じる。
四姉妹の日常を覗き見ているようで面白かった。 姉妹とは今も昔もその在り方は変わらないのだろうか。自分たちと重なる場面も見受けられ、懐かしさを覚えた。
あらすじ 1936年(昭和11年)秋から1941年(昭和16年) 春までの大阪の旧家を舞台に、4姉妹の日常生活の悲喜こもごもを綴った作品。阪神間モダニズム時代の阪神間の生活文化を描いた作品としても知られ、全編の会話が船場言葉で書かれている。上流の大阪人の生活を描き絢爛でありながら、それゆえに第二次世...続きを読む界大戦前の崩壊寸前の滅びの美を内包し、挽歌的な切なさをも醸し出している。作品の主な舞台は職住分離が進んだため住居のある阪神間(職場は船場)であるが、大阪(船場)文化の崩壊過程を描いている。 感想 没落商家の四姉妹、ある人からフランス語で発行された本をよんで描写が良かったと言われ日本語版を読んでみた。時代背景が違いすぎるが今も昔も 姉妹は変わらないかなって思う。
随分前から積読してあった本です。 何度も途中で挫折してこれは大人になったら面白さがわかる本なのか(十分大人なんですが)と思ったら『世界は文学でできている』で楊逸さんが中高生にお薦めしていたので、慌てて読んでみました。 読んでいるうちに、だんだん面白くなってきて、読むスピードが上がっていきました。 ...続きを読む 『細雪』というタイトルですが、雪の降る場面はどこにもないそうです。 昭和十年代の大阪船場に古いのれんを誇る蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子、そして幸子の娘の悦子の五人の女性の物語です。 大変雅やかな文章です。 三女の雪子は姉妹のうちで一番美人ですが、縁談がまとまらず、三十歳を過ぎ独身で、幸子夫婦の世話になって見合いを繰り返しています。 妙子も独身ですが、妙子は奔放で、若い頃駆け落ちのようなことをしたことがあります。 鶴子だけは東京に住んでいます。 京都での春のお花見の場面が美しくなんとも印象的でした。 p149より 「それはこの桜の樹の下に、幸子と悦子とがたたずみながら池の面に見入っている後姿を、さざ波立った水を背景に撮ったもので、何気なく眺めている母子の恍惚とした様子、悦子の友禅の袂の模様に散りかかる花の風情までが、逝く春を詠歎する心持を工まずに現わしていた。以来彼女たちは、花時になるときっとこの池のほとりへ来、この桜の樹の下に立って水の面をみつめることを忘れず、且つその姿を写真に撮ることを怠らないのであった」 P150より 「忽ち夕空にひろがっている紅の雲を仰ぎ見ると、皆が一様に、「あー」と、感歎の声を放った。この一瞬こそ、二日間の行事の頂点であり、この一瞬の喜びこそ、去年の春が暮れて以来一年に亘って待ちつづけていたものなのである。彼女たちは、ああ、これでよかった、これで今年もこの花の満開に行き合わせたと思って、何がなしにほっとすると同時に、来年の春も亦この花を見られますようにと願うのであるが、幸子一人は、来年自分が再びこの花の下に立つ頃には、恐らく雪子はもう嫁に行っているのではあるまいか。花の盛りは廻って来るけれども、雪子の盛りは今年が最後であるまいかと思い、自分としては淋しいけれども、雪子のためには何卒そうあってくれますようにと願う。正直のところ、彼女は去年の春も、去々年の春もこの花の下に立った時にそう云う感慨に浸ったのであり、そのつど、もう今度こそはこの妹と行を共にする最後であると思ったのに」 以下中巻に続く。
上流の家系に生まれた4姉妹の物語。 上から鶴子、幸子、雪子、妙子で、主に次女の幸子視点で語られる。 三女の雪子が齢30にしていまだ未婚であり、家族のつてで縁談(お見合い?)を組んではいるものの、なかなかまとまらずにいる。 雪子は無事に嫁げるのか?が物語の主軸でしょうか? 雪子は家族や姪っ子とは快活...続きを読むに話せるのだが、一歩外へ出てしまうと、他人と話す時に必ずしどろもどろになってしまう。本文には買いてないけどコミュ障である。 自分の意見を積極的に言うタイプではなく本当はいやなのに我慢して何も言わない、と言うシーンが多かった(そのせいで家族との意思疎通にたまに齟齬がでる。) 自分は性別は違いますが、雪子のこのはっきりしない性格に近いものを感じ、危機感を覚えました。中巻、下巻も楽しみです。
鶴子、幸子、雪子、妙子 の4姉妹の話 格式高い家柄だった蒔岡家が衰退していく中でのドタバタ劇 みたいな 雪子の子どもの頃まではある程度豪華な暮らしができていたけど妙子はその暮らしを知らないという背景がある 題名から雪子メインかなと思いきや、案外妙子が1番話題になっていたような あと、幸子の夫の貞...続きを読む之助視点で語られる場面が意外と多かった 印象に残る場面はたくさんあった ・ロシア人との食事で、ロシア人に呼ばれて行ったのに、家族全員で待っていないし、料理も出てこないのを蒔岡家の人達は日にちを間違えたと思う場面 ・幸子が流産して、その日を思い出して涙する場面 ・幸子と貞之助が2人で旅行に行った際のとてもロマンチックな描写 あと、最後は下痢で終わるんかいってツッコミたくなりました
谷崎潤一郎の代表作。名家に暮らす4姉妹の物語。 厳格でテキパキとしている長女鶴子、常に妹達を温かく見守る次女幸子、縁談がまとまらないけれども、焦る様子のなくお淑やかな三女雪子、恋愛も私生活も行動派な四女妙子。 それぞれにチャーミングな部分があり、姉妹達の会話にはものすごく品があり、心の温かくなる一冊...続きを読むです
初めて読んだ高校生時代、特に読書が好きでもなかった自分がかなりな長編にも関わらず夜更かしして読みふけった。数十年ぶりに読み返してみたけど、相変わらず魅了された。それぞれに個性の違う4人姉妹の一人一人をみずみずしく描いているところに、谷崎潤一郎の女性へ向ける愛情を感じる。また、庭の緑や天候など、身近な...続きを読む季節の移ろいの表現が素敵。京都への花見の場面で丹念に綴られる描写の中には現存する料理屋などもあり、それらを調べて想像にディテールを補う作業もひとつの楽しみでした。
昭和初期の婚活事情を面白く読ませてもらいました! 谷崎潤一郎の他の作品に比べても非常に読みやすかったです!
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