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大阪船場に古いのれんを誇る蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子が織りなす人間模様のなかに、昭和十年代の関西の上流社会の生活のありさまを四季折々に描き込んだ絢爛たる小説絵巻。三女の雪子は姉妹のうちで一番の美人なのだが、縁談がまとまらず、三十をすぎていまだに独身でいる。幸子夫婦は心配して奔走するが、無口な雪子はどの男にも賛成せず、月日がたってゆく。
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Posted by ブクログ
すごい。すごすぎる。
書かれていることは、美人三姉妹(実は四姉妹)の日常生活や三女の見合いのことだけで、特段これといって盛り上がるようなことが書かれていないにもかかわらず、小説の世界に引きずり込まれ、浸りこんでしまった。
さすが文豪である。
戦前の大阪の旧上流階級の生活の美しい部分だけを掬って提示したような世界。小さいころ、まだテレビの中にはこういった上方の雰囲気を感じさせるところがあったが、今は、すっかり駆逐されてしまって、大阪のイメージがすっかり変わってしまった。
もう誰も「ごりょんはん」「こいさん」なんて言葉言わないもんね。
大阪弁のはんなりとしたイントネーションで話される人も見かけることもなくなったなあ。
小説に出てくる平安神社などの京都の名所、昔はよく出かけたけど、今は人が多すぎて、さっぱり行く気が起らない。
絢爛たる絵巻物のような世界を描き続けたこの作品。これでもかというぐらいグイグイと自分の美意識を押しつけてくる。何のためらいもない感じ。
さすが谷崎というところなんだろう。
おそらく令和の世では。もはやこの世界は描けないと思うとなんだか時の移ろいが寂しくもある。
Posted by ブクログ
はんなりとした文章が染み渡り、和を感じます。心地良くて、するする読めちゃいます。昭和10年代、関西の上流家庭のお嬢様、4人姉妹(鶴子・幸子・雪子・妙子)の物語。4人の個性が際立っていて面白いです。作者は男性なのに、よくぞまあ、女性の内面をこと細かく書けること!ちょっと怖いくらい。
上巻は、雪子のお見合い話です。“本家の意見を聞いた上で”とか“身元を調べる”とか.......
当時の結婚はハードル高いなあと感じます。
雪子さん、“婚期に遅れて困っている娘”という設定です。私も20代で結婚していないので、まるで自分のこと言われているようで親近感湧きます。ただ、私はお見合いをしたことなく、興味津々!人間模様の描写、何気ない会話に引き込まれました。幸子の子供(悦子)が、かわいらしく好きです。
京都の花見の描写にうっとり。小説に出てくるお寺を、春に訪ねてみたいです。ライラック、小手鞠など、私の好きな花出てきて、これもまた嬉しい!幸子夫婦が短歌を交互に作る場面、風情があって良かったです。
雪子の縁談どうなる?中巻へ。
Posted by ブクログ
あらすじ
1936年(昭和11年)秋から1941年(昭和16年)
春までの大阪の旧家を舞台に、4姉妹の日常生活の悲喜こもごもを綴った作品。阪神間モダニズム時代の阪神間の生活文化を描いた作品としても知られ、全編の会話が船場言葉で書かれている。上流の大阪人の生活を描き絢爛でありながら、それゆえに第二次世界大戦前の崩壊寸前の滅びの美を内包し、挽歌的な切なさをも醸し出している。作品の主な舞台は職住分離が進んだため住居のある阪神間(職場は船場)であるが、大阪(船場)文化の崩壊過程を描いている。
感想
没落商家の四姉妹、ある人からフランス語で発行された本をよんで描写が良かったと言われ日本語版を読んでみた。時代背景が違いすぎるが今も昔も
姉妹は変わらないかなって思う。
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