ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
昭和十六年、三十五歳になった雪子は、やっと貴族出の男との縁談がまとまり、結婚式に上京する。他方、バーテンと同棲した妙子は子供を死産してしまい、明暗二様の対比のうちに物語が終る。『源氏物語』の現代語訳をなしとげた著者が、現代の上方文化のなかにその伝統を再現しようと、戦争中の言論統制によって雑誌掲載を禁止されながらも、えいえいとして書き続けた記念碑的大作。
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
試し読み
1~3件目 / 3件
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
最後まで読んだ人のみ味わえる美しい文章、世界観の極地。 読むたびに感情移入する人物がかわって、そのたびに世知辛さに苦悶したり、綺麗事ばかりじゃないよなと思ったり。
上・中・下、一気読み。大作。四姉妹の次女幸子の繊細な思惑を中心に描かれ、姉妹だけでなくその他の登場人物のキャラクターがそれぞれ面白い。ずーっと読んでいられる。もう終わってしまったという感じ。家の中の描写も近所やその周辺の有り様もはっきりと思い浮かべることができる。全てにおいて細かな描写がすごい。
すごく長かった分、読み終わると姉妹たちと別れるみたいで寂しかった。出てくる登場人物みんながどうか戦争を生き抜いてますように。
絵巻の最終巻。 三女雪子と四女妙子のその後の顛末はもちろんの事、雪子の結婚の世話と妙子の奔放な生き方の始末に翻弄し、本家の姉夫婦と板挟みになりながらその間を取り持つ次女幸子とその夫の苦労や尽力も見どころ。 開戦となる直前でこの絵巻を終わらせているのも、この美しき世界が間もなく一つのピリオドを打つ事を...続きを読む文字なき文字で伝えている気がして物哀しい。 読み終える頃には、谷崎潤一郎の流麗な文章の世界にどっぷり浸かっていた。とても良かった。日本文学って素晴らしい。
いわれてみれば源氏物語のような詫び・さび・いとをかしの世界を感じさせるような、登場人物のきめ細やかな心情描写がすばらしい。最後の30頁くらいで事態が一気に急展開した。少し衝撃だった。
三巻本の最終巻。 良家の男との縁談が決まった三女、バーテンと暮らす四女。 それぞれの人生模様が繊細な筆致のもとに描き出される。 そして、すっと息を吐くように小説は幕を閉じる。
細雪。読んでよかった。 最後まで読んで、ただ仲の良い姉妹というだけでなく、小さなことから事件に至るまで様々な場面での会話や行動を通じて、良いところもそうでないところも知って、イヤだなと思うこともあったけれど、それも全部ひっくるめて彼女たちが好きで、鶴子、幸子、雪子、妙子、みんな幸せになってほしいな...続きを読むぁと心から思う。まるで、古くからの友人みたいな感覚。まだまだ読んでいたいし、時代としてはこれから戦争で大変なことになっていくはずだから彼女たちがとても心配。小説だからこれで終わりなんだけれど、ずっと彼女たちがコロンバンでお茶をしたり、手紙のやりとりをしたり、お花見をしたり、変わらずいきいきと生き続けているような気がしてならない。ラストは悲しい出来事もあったし、良かったと思えることもあったけど、結末ありきの小説ではないから、それは大きなことではない気もする。 幸子は谷崎純一郎の奥さまがモデルになっているのだとか。 それにしても、ここまで女性を描けるのはスゴイと思う。 この四姉妹が好きなのはすでにレビューした通りだけど、細雪の文章もとても好き。 読み終わってしまうのがとても惜しい。 退屈だなぁと思って読んだ上巻。今改めて読むととても楽しく読めそう。 下巻単体でいうと☆4かなぁと思うけど、トータルでは文句なしの☆5です。
4姉妹が話す言葉は関西弁の中でも船場言葉と呼ばれるものらしい。品があって優雅で本当に素敵な言葉だ〜憧れる〜 身近な人が死んだり被災したり、かなり辛い出来事が立て続けに起きるのだけど、それに対して登場人物たちが悲しみ苦しむ様子がやけにあっさり書かれているのが印象的だった。花見に着て行く着物を選ぶシー...続きを読むンには3.4ページ使うのに笑 上流階級とはいえ当時の庶民たちの、何が起きても生活の営みを停滞させない覚悟のようなものが感ぜられて良かった。 個人の意思よりも家の繁栄と存続が優先されて、何かと窮屈なことも多かっただろう時代を、明るく朗らかに、かつ強かに生きた4姉妹の姿には勇気づけられるものがあった。
上巻の雪子のお見合い、中巻の妙子の恋愛、その二つがより大きく激しいものとなって描き出された最終巻。 これまで家格が下の者とばかりお見合いし、断ってばかりいた雪子側が、冒頭で格上の家との顔合わせで初めて逆の立場に。 当の雪子よりも、姉妹の内で主だってそれを差配した次女幸子が落ち込む。 それから間を置か...続きを読むず、進歩的な末妹妙子が破滅的な恋愛と病とに陥る。 その嵐を蒔岡一家一族で乗り越えてゆく様に深い人情味が見えた。 最後の最後でやっと纏まりそうな雪子の縁談が、また妙子のせいで壊されそうになるのがもどかしかったけれど、その妙子も小さくはない報いを受け、長くも短く感じられた三姉妹の物語は結ばれる。 血の繋がり、土地との繋がり、また末尾にある独逸からの手紙によって国との繋がりを自覚させられる作品として読み取った。 美しい一面の裏に、それが儚くもあるとの和の世界観が本作の魅力ではないかと。 三姉妹の上の長姉が、お芝居を見たくて泣いた場面が印象的。 もしかしたら、一番しっかり者であったはずの彼女が、一番可憐な感覚を持っていたのでは?彼女のことをもっと書いて欲しかったような気も。
奔放でいろいろ事件に遭う四女、内向的で見合いをしても煮え切らない三女、2人と仲良しだが苛々させられもする次女、なんとなく厭われて出番も少ない長女。 関西の上流家庭が花見や芝居見物に行ったり。話の起伏は少ないが、日常の中で姉妹を好きになったり嫌いになったりする描写は、共感してしまうところが多い。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
細雪
新刊情報をお知らせします。
谷崎潤一郎
フォロー機能について
「新潮文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
谷崎潤一郎フェティシズム小説集
悪魔 乙女の本棚作品集
陰翳礼讃
陰翳礼讃/吉野葛 〈大活字版〉
お艶殺し
鍵
「谷崎潤一郎」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲細雪(下) ページトップヘ