細雪(中)

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693円 (税込)

3pt

雪子と対照的に末娘の妙子は自由奔放な性格で、男との恋愛事件が絶えず、それを処理するためにも幸子夫婦は飛びまわらざるをえない。そんな中で一家は大水害にみまわれ、姉の鶴子一家は東京に転任になる。時代はシナでの戦争が日ましに拡大していき、生活はしだいに窮屈になっていくが、そうした世間の喧噪をよそに、姉妹たちは花見、螢狩り、月見などの伝統的行事を楽しんでいる。

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細雪 のシリーズ作品

1~3巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~3件目 / 3件
  • 細雪(上)
    605円 (税込)
    大阪船場に古いのれんを誇る蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子が織りなす人間模様のなかに、昭和十年代の関西の上流社会の生活のありさまを四季折々に描き込んだ絢爛たる小説絵巻。三女の雪子は姉妹のうちで一番の美人なのだが、縁談がまとまらず、三十をすぎていまだに独身でいる。幸子夫婦は心配して奔走するが、無口な雪子はどの男にも賛成せず、月日がたってゆく。
  • 細雪(中)
    693円 (税込)
    雪子と対照的に末娘の妙子は自由奔放な性格で、男との恋愛事件が絶えず、それを処理するためにも幸子夫婦は飛びまわらざるをえない。そんな中で一家は大水害にみまわれ、姉の鶴子一家は東京に転任になる。時代はシナでの戦争が日ましに拡大していき、生活はしだいに窮屈になっていくが、そうした世間の喧噪をよそに、姉妹たちは花見、螢狩り、月見などの伝統的行事を楽しんでいる。
  • 細雪(下)
    781円 (税込)
    昭和十六年、三十五歳になった雪子は、やっと貴族出の男との縁談がまとまり、結婚式に上京する。他方、バーテンと同棲した妙子は子供を死産してしまい、明暗二様の対比のうちに物語が終る。『源氏物語』の現代語訳をなしとげた著者が、現代の上方文化のなかにその伝統を再現しようと、戦争中の言論統制によって雑誌掲載を禁止されながらも、えいえいとして書き続けた記念碑的大作。

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細雪(中) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    板倉と災害
     この巻は、板倉で始まって板倉で終るので、末っ子の妙子の動向に終始してゐた。またある面では災害の巻として、言葉たくみに水害、風害、病気を読まされて圧倒された。
     西洋に人気があるのもわかる気がする。ある時期の人間といふのが、切り出して拡大してみれば誠に波瀾に富んでゐるのは、SFやミステリ

    0
    2025年10月17日

    Posted by ブクログ

    上巻に続き、阪神間とりわけ芦屋の風情ある光景が目に浮かぶ。上巻では雪子がメインに話が展開されていたが、本作では妙子が話の中心となる。
    神戸大水害、板倉の病気など鬼気迫る内容も多く、ハラハラしながらあっという間に読み終えた。下巻が楽しみ。

    0
    2025年09月20日

    Posted by ブクログ

    上・中・下、三巻本の中巻。
    戦争の影の忍び寄る中、四季折々の暮らしを営む姉妹。
    大水害に遭うといった苦難もありながら、彼女たちの日々は続いてゆく。

    0
    2022年11月03日

    Posted by ブクログ

    この本は本当に、登場人物たちが発する上品で小気味良い関西弁の台詞が楽しい
    当時の上流階級が贔屓にしていただろう実在の名店が色々登場するのも楽しい
    谷崎が描写する食べ物の、なんて美しくて美味しそうなことか、、

    0
    2022年02月07日

    Posted by ブクログ

    上巻では旧家の姉妹たちのはんなりとした暮らしぶりが淡々と語られるに終始していたが、中巻になると雪子の縁談の難航や、幸子の身に悲しい出来事が起きたり、妙子が水害に見舞われるなどが語られ、ゆるゆる続くかと思われた物語に起伏が生じる。
    これらが蒔岡家の行末の暗さを象徴するように感じられ、上巻から続く季節や

    0
    2020年08月09日

    Posted by ブクログ

    鶴子一家は東京へ栄転する、台風大水の被害で建物は被害を受ける、おさく師匠は亡くなる、隣人家族は独逸へ帰る、四季折々と仲の良い姉妹はそのままに、時勢と併せて彼女たちを取り巻く状況は変化していく。
    結局、雪子と妙子のお嫁騒動の話題しか書かれてないのだけれど。展開も面白いし、日本の文化情緒と時代性を捉えつ

    0
    2019年07月06日

    Posted by ブクログ

    細雪を読んでいる間中、ずっと不思議だったのですが、どうして、延々とひとつの家庭の毎日を眺めるだけなのがこんなに面白いのでしょうか。さすが文豪。

    上巻のときに、もしや…と思っていたことが本当になりました。4人姉妹(といっても長女はほとんど出てきませんが)の中だったら妙子が結構好きだなーと思ってたので

    0
    2018年09月30日

    Posted by ブクログ

    中巻。昭和13年7月3~5日の阪神大水害にはじまる。細かな描写。「海のよう」だったらしい。読むだけで怖い。
    その大水害で妙子を助けた板倉と妙子の恋愛の結末。
    相変わらずの安定した物語力。
    谷崎の描く「蒔岡家」という一家を見つめ続けることで、「家」というものがどのようなものなのか、感じられるような気が

    0
    2018年07月01日

    Posted by ブクログ

     中巻では、隣に住んでいたドイツ人が帰国するなど、戦争の跫音が次第に大きくなってくる。もっとも、蒔岡家は世間に比べればその影響は決して大きくないように見え、それでいて後に崩壊することが予期されるような不思議な穏やかさを纏った生活が描かれている。季節ごとの風流な行事も鮮やかで、起きている事件の哀しさや

    0
    2018年01月27日

    Posted by ブクログ

    「上からダラダラ名家の生活読まされてつまらないなァ」と思ったけど中の後半から一気に面白くなった。
    時代の移ろいを妙子という自立した女で激しく書いている。

    それぞれの姉妹が、それぞれの強さを持っていて好きになってきた。

    「運」という言葉は、科学や医療が未発達だからこそある言葉なのかもしれない。

    0
    2024年11月14日

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