普通の底

普通の底

1,925円 (税込)

9pt

「ただ普通でありたかった」
誰か教えてください。
ぼくはどう生きればよかったのでしょうかーー。
三通の手紙に刻まれた魂の叫びが、現代の精神的堕落をあぶりだす。
中学受験、トー横、起業サークル、悪徳コンサル、闇バイト。
「普通」が壊れた時代に漂う「自己本位」への誘惑。

【あらすじ】
ある青年から届いた手紙には、幼少期から「普通」を願って生活を送ってきたことが書かれていた。普通の家庭、普通の教育、普通の交友関係。多少の挫折はあっても、彼は「普通」の軌道に乗り続けている--はずだった。今、彼はとても困難な状況にいる。どこでそうなったのか。どうしてそうなったのか。両親が不仲だからか、トー横に行ってしまったからか、それとも大学時代の起業サークルが原因か、それとも重くのしかかる奨学金のせいだろうか。三通の手紙があぶり出すのは、あらゆるものが可視化された現代社会にはびこる精神的幼稚さと、その行く末。

ぼくだけが悪いのでしょうか?
見えますか?この暗黒が。

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普通の底 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    早く読めた。おもしろかった。が、すごく後味が悪い、というか…気持ちが重かった。職場で、どうかした?と聞かれるくらいに。
    最初の手紙で、そんな考え方の小学生いる?と思ったのは自分のその頃を思ったから。今なら、そういう子いるよなぁ、と。
    イジメの空気があるところがどんなにか人格を蝕んでいくことがよくわか

    0
    2025年08月30日

    Posted by ブクログ

    3つの手紙から構成される。書き手の川辺には全然共感できないのですが、なぜかぐいぐいと引き込まれる文章。夢中になって読みました。面白かったです。

    0
    2025年08月23日

    Posted by ブクログ

    普通として生きたかった青年が転落するまでの克明な記録。
    お受験から両親の不仲、クラスの様子など解像度が高く、読んでいてずっと沈んだ気持ちになる。
    高校の時に1回ミスをしたから転落した、と読み解くこともできるだろうが、実際は"普通"と思っていた選択肢が全て最悪となるほうに転がってい

    0
    2025年09月02日

    Posted by ブクログ

    どこにでもいそうなのに、この違和感をおぼえる浮世離れした感じの人は身近にはいないなと思えた。子どもの時からこんなに処世術を考えてこれたなら、きっといくつかの決定的な分岐点でも「普通でい続ける」選択をできたはずなのに。相手になめられてはいけない、弱みを見せてはいけない、そのような無意識の優越感が、曇り

    0
    2025年08月31日

    Posted by ブクログ

    今、犯罪の主流になっている闇バイトの真相を真摯に問うた本。閉塞した社会そのものそれが今の日本だということだろう。ただ世界はそんなこと言っている場合ではなかろうという気はするのだが、、、
    時期を得た本。

    0
    2025年08月26日

    Posted by ブクログ

    読書備忘録939号。
    ★★★★。

    読んでてぜんっぜん!楽しくない!
    メンタルを根こそぎ持っていかれる!
    ★5つは無理!

    主人公の転がり落ちていく不幸が自分のこととして夢に出て来そう。
    なんなら、既に家を出た息子とか娘の人生が破壊される可能性があるのでは?とうなされる・・・。

    主人公の川辺優人。

    0
    2025年08月23日

    Posted by ブクログ

    社会が悪いことはなんとなく認識しているが自分にできることはない、選挙に行っても無駄だと思ってるような人に読んでほしい

    0
    2025年08月17日

    Posted by ブクログ

    小学校から大学に至るまでの受験、スクールカースト、就活等、現代社会を順調に歩んできたはずの主人公が、トー横と奨学金のために闇バイトに巻き込まれていく。

    誰にでも起こりうる悲劇。
    学べる点があるとすれば、歌舞伎町には近寄らない、大企業は辞めない、の2点かな。

    0
    2025年08月16日

    Posted by ブクログ

    こ、これは…!!
    読んでいる途中で、とある小説に雰囲気が似ていることに気づきました。
    それは――太宰治の『人間失格』。
    ものすごく似ている。現代版・人間失格と謳ってもいいかもしれません。

    まず、手紙が三つに分けて書かれている点。
    主人公・川辺優人の生い立ちが、時系列で三つに分けて描かれています。

    0
    2025年08月12日

    Posted by ブクログ

    久しぶりに手にしたフィクションは『ノワール』で知った月村了衛先生の一作です。「普通」を望む主人公に降りかかる連鎖的悲劇を通し、現代的社会問題である闇バイトの構造と本質が鋭く描き出されていました。予測不能な展開に終始惹き込まれました。

    0
    2025年08月10日

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