無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
「ただ普通でありたかった」
誰か教えてください。
ぼくはどう生きればよかったのでしょうかーー。
三通の手紙に刻まれた魂の叫びが、現代の精神的堕落をあぶりだす。
中学受験、トー横、起業サークル、悪徳コンサル、闇バイト。
「普通」が壊れた時代に漂う「自己本位」への誘惑。
【あらすじ】
ある青年から届いた手紙には、幼少期から「普通」を願って生活を送ってきたことが書かれていた。普通の家庭、普通の教育、普通の交友関係。多少の挫折はあっても、彼は「普通」の軌道に乗り続けている--はずだった。今、彼はとても困難な状況にいる。どこでそうなったのか。どうしてそうなったのか。両親が不仲だからか、トー横に行ってしまったからか、それとも大学時代の起業サークルが原因か、それとも重くのしかかる奨学金のせいだろうか。三通の手紙があぶり出すのは、あらゆるものが可視化された現代社会にはびこる精神的幼稚さと、その行く末。
ぼくだけが悪いのでしょうか?
見えますか?この暗黒が。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
普通を目指して生きてきた青年が闇バイトの沼に堕ちるまでを描いた作品です。
現代の闇を色濃く描いた怪作です。
3部の手紙と編集者の覚え書きの4篇構成です。
手紙の章は青年の独白形式で進みます。
最初は「主人公はなんて他責思考で自己中心的な人なんだろう…」という気持ちでいっぱいになりました。
自我が無く、コスパとタイパ重視で、共感能力に乏しく、プライドだけは高いのに挑戦を恐れて何も成さず、承認欲求は高いのに常に受け身で、いかに自分が損をしないかを考えて立ち回る現代の若者そのままの姿でした。
とにかく【薄っぺらい】中身の人物です。
それが読み進めるうちに「何かを間違えれば自分もこんな人間になったのかもしれない…」という気持ちにさせられました。
いつの間にか自分を重ねてしまっていたのです。
それがとても恐ろしく感じました。
編集者の覚え書きである最終章は圧巻でした。
共感の嵐とはまさにこのことか、となるほど頷きながら読みました。
とても記憶に残る作品です…今だからこそ読む価値があります。
間違いなく本作は私の記憶に残ると思います。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。