あらすじ
私の名は、大穴(ダイアナ)。おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。けれど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた――。正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。地元の公立と名門私立、中学で離れても心はひとつと信じていたのに、思いがけない別れ道が……。少女から大人に変わる十余年を描く、最強のガール・ミーツ・ガール小説。
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Posted by ブクログ
めっちゃよかったです。本へのオマージュや愛情はところどころにありましたが、それより主人公と友人の二人称で章ごとにストーリーがすすむのですが、その成長物語が心に来ます。柚木麻子、バターとは違う良さを感じさせてくれます!!!
Posted by ブクログ
お気に入りの一冊です。
なんとなく手に取った本でしたが、想像以上に面白く、名作に出会えた気持ちです。
二人の少女の出会いから社会人になるまでが描かれています。
はじめは二人の素敵な出会いと友情に羨ましいなと物語に浸っていましたが、
二人の成長とともにそれぞれを取り巻く環境は変わり、二人の距離感も変わって、二人の抱える様々な気持ちに共感してしまう部分がありました。
時間の経過は早すぎず遅すぎず、テンポよく読み進めることができました。
現代の「赤毛のアン」と紹介されています。
「赤毛のアン」を愛する方と
全女子におすすめできます。
Posted by ブクログ
大穴と書いてダイアナと読むのはかなりウケた。名前の由来について、最後に伏線回収あるのかなぁと思ったら特段無くて残念だった。
自分の娘を女子高に入れることのリスクを考えさせられる本だった。
性被害にあった被害者女性が、加害者男性とその後付き合うのは、外形上は矛盾した行動にしか見えないが、後に付き合うことによって「あれは性被害ではなかった、お互い好き同志だったのだ」と、自分の心を守るための行動だというのは、悲しいがそれはそれで筋は通っている(実際は単なる性犯罪だと心の奥底ではわかっていても)。
実際に色んな有名大学で学生による性犯罪で逮捕されるニュースもあるし、あれも氷山の一角で本当は色々有るんだろうな。アメリカでも酒にレイプドラッグ入れる犯罪結構あるらしいし。日本は表向きは安全だけど、すぐ近くで結構危ないことあるよなぁ。
Posted by ブクログ
なぜだか、どこか懐かしさを感じながら、夢中になって読みました。ダイアナ、彩子さん、ティアラ、武田くん、みかげちゃん…登場人物みんなを応援したくなるような一冊でした。やっぱり本屋さんっていいなと思いました。
Posted by ブクログ
読みながらずっとドキドキした。
境遇の違う少女たちのキラキラした友情、離れ離れになってもずっと消えない憧れ、長い年月をかけて自分自身で立ち上がる彼女たち。
現実的で読んでて辛い部分もあるけど、赤毛のアンも少女文学も読まずに育った私が大切にしたい本に出会えた気がする。
Posted by ブクログ
文章が好き ◯
作品全体の雰囲気が好き ◯
内容結末に納得がいった ◯
また読みたい ◯
その他◯
「こうあるべき」と言う「呪い」をかけられてしまった女の子たちの物語。
「ドキュンネーム」をつけられてしまった女の子、「ダイアナ」の葛藤がまずわかりやすいけれど、ダイアナだけでなく、ごく普通に見えるような女の子も、それぞれ何かに縛られ苦しんでいる。
成長するとは、自立するとは、ただ親元を離れることではなくて、それぞれが抱える「呪い」をうちやぶることなのだろうか。
そんな呪いから解放されている人って、多いんだろうか少ないんだろうか。
多くの文学作品が取り上げあれらている中で、『赤毛のアン』も登場する。
スペシャルな主人公アンの生涯の友人ダイアナの存在が、実は真のスペシャルだということ、私も大人になって読み返してみて実感しました。
Posted by ブクログ
終始読みやすい文章で、小学生〜社会人までの女の子の心情に共感しながら読んだ。読む時期によって感じ方は違うかも。
小学生の頃は一生の友達!と思っていても、置かれる環境が変わって人間関係も変わりやがて疎遠になってしまう、という経験は誰でも一度はしたことがあるのでは。そこから十数年経て改めて関係が再構築できた二人、こういう二人を親友と呼ぶのかな。
匿名
すごく引き込まれました
本のタイトルが気になり読んでみました。
が、すごく良かったです!
大穴でダイアナ!この名前から始まり、こんなにも素敵なストーリーが盛りだくさんで読んでよかったと感動しました!
絶対に読んで欲しい一冊
今まで出会った本の中でもトップクラスで好きな本。ダイアナと彩子という正反対な二人のそれぞれの視点で描かれ、どちらの気持ちも共感できた。
作品の中に登場するたくさんの本もまだ読んだことのない本を読んでダイアナをもっと深く知りたいと思った。
Posted by ブクログ
女性同士の友情を『赤毛のアン』になぞらえて描かれる。途中絶縁状態になりながらも、最後ハッピーな形で迎えらたのは良かった。
私に命令出来るのは私だけ、など女性の強さみたいなものを垣間見れる瞬間も良かった。
楽しく読むことが出来た。
Posted by ブクログ
“女の人のあいだでは、相手が自分と同じ境遇にいるときは仲よくできても、相手が自分より高く飛躍をすると、友情がこわれるというなばあいがないわけではありません。”
そう、そうなのよ、でも、私たちの友情ってずっとずっと強いものなの
Posted by ブクログ
小学校から私立に通って、私が落ちた私立中学校に合格した友だちがいた。気がついたらその子は中学2年生でパパ活を始めておじさんに処女を売っていた。
彩子を見ているとその子を思い出した。
正反対な境遇で育ったけれど、仲良くすごしていた2人はすごく和やかだったけれど、成長していくにつれて穢れていく彩子と普通のレールに戻るダイアナを見ているのが苦しかった。
その子、元気かな
Posted by ブクログ
柚木さんの本をたぶん初めて読んだが、話にすいこまれる感覚だった。
読んでいてその情景がパッと浮かび、それでかつ簡略的な文章ですごい。登場人物の性格と見た目の感じもぴったしという感じだった。
内容もおもしろく、2人の少女がそれぞれ成長していくさまは読んでいて楽しい。
Posted by ブクログ
優等生のための本。かわいいし、面白いし、優等生のあり方や気持ちがよくわかる。もっと本が好きになる!昔に読んだ本を読み返したくなりました。
ヤンキーとギャルはステレオタイプが強くて、身近にいらっしゃらなかったのかな貧困も身近になかったのかなと感じました。貧しさへのファンタジーが強く、登場人物全員が富裕層です。
Posted by ブクログ
比較的、読み進めるのが
遅い方だから
主人公の2人の女の子と
随分一緒にいた気分。
最後は、話の内容とは違って
寂しくなっちゃった
これからまた2人で楽しい会話をするんだろうなー
Posted by ブクログ
全く違う魅力や苦しみを持った2人の少女の物語。赤毛のアンなどの名作と2人の少女がリンクしながらも若干ずらした設定にしてあったり、すごく考えられて大切に描かれているなと感じた。
少女の頃のキラキラ感も味わえるし、大人になるにつれての葛藤も味わえる、すごくいろんな要素がギュッと詰まった物語だった。
Posted by ブクログ
自分で自分に呪いをかけていませんか?
これはそんな呪いを解く呪文です。
「リュークス、リュークス、フィル、フィルルー。私に命令できるのは、この世界で私一人だけ。」
人は周囲の押し付けや自分の思い込みに縛られてなかなか本当の自分を解放できないもの。
本書は二人の少女が自分にかかっている呪いを自分自身で解いていく。
アン・シャーリーとダイアナパーリーのような2人のヒロインの友情と成長の物語。
殆どの人が自分に呪いをかけているのではないだろうか。
生まれ育った環境や性格、容姿、学歴、家族等
自分の思い込みで身動き出来なくなったり、卑屈になって他人のせいにしたり、人を羨んだりと。
私も知らず知らずに自分に呪いをかけている。
でも、結局は自分で一歩踏み出して試練を乗り越えるしかない。
その経験が自分の血となり肉となって自信を与えてくれる。
本書の主人公のダイアナや彩子もその一人。
自分のいる世界で悩みもがきながら必死に試練を乗り越えていく様子は切ないけれど逞しく沢山の勇気をもらえる。
また呪いを解くもう一つの武器が沢山の読書と本の力というのも良かった。
本書のもう一つの面白さは『赤毛のアン』がモチーフになっていて沢山の名作へのオマージュや引用されているところ。
残念ながら赤毛のアンはアニメで少し見た覚えがあるくらいで余り良くわからなかったけど充分に楽しめる内容である。
そうなると武田君がギルバートになるのかな?
その他に著者の『わたしにふさわしいホテル』の東十条宗典先生(319頁)が大御所作家で出てたのと山の上ホテルと山の上女学園も似ているのが気になった。
タラレバだけど、もしダイアナと彩子が絶交していなかったら2人はどうなっていただろうか?とか彩子が山の上女学園に行かなかったらどうなっただろう?と読後いろいろな可能性や結末を想像するのも面白い。
やはり読書は楽しい。
Posted by ブクログ
主人公矢島大穴は、「世界一ラッキーな子にしたい」という理由から競馬の「大穴」と書いて「ダイアナ」という名前だ。
両親から初めてもらうプレゼントは自分の名前だと思う。とんでもないプレゼントだ。
小3で出会ったダイアナと彩子は、お互い育った環境も性格もまったく違うのだが、違うからこそ相手への羨望の気持ちがめばえ、相手をリスペクトする。「ダイアナ」という名前が引き寄せた関係のようにも思える。2人が本が大好きだという共通点も素敵。
本書では多くの作品が取り上げらている。
赤毛のアン、嵐が丘、夜中の薔薇、孤独の発明などなど。私はダイアナが15才の時にお気に入りだった本、森茉莉さんの「私の美の世界」が気になった。
たくさんの本と彩子に影響や刺激を受けながら、ダイアナが自分に自信をもち「ダイアナ」という名前も輝かせることができたことに感動した。
ダイアナが自分の名前を好きになってよかった。
呪いを解くことができてよかった。
なにより彩子との友情の復活が嬉しくて、ダイアナと彩子の明るい未来も追っていきたい素敵な作品だった。
Posted by ブクログ
柚木麻子さんの文章は、それそれ!!と共感する表現に満ちている。私が本が好きな理由を言い当ててくれて、本を勧める時はこの言い方をしようと思った文の引用。
まるで自分のためにあるような言葉だと思う。これでいいんだよ、と励まされている気分だ。「はっとりけいいち」さんは、ダイアナの気持ちをきっとわかってくれるはずだ。こんな風に心にぴたっとくる描写や表現に出会えるから、読書はやめられない。
読書好きのダイアナと彩子。ダイアナはキャバ嬢のシングルマザー家庭、彩子は料理教室の先生の母と編集者の父の家庭で育つ何の不自由もないお嬢さん。全然違う価値観の家で育ったからこそ惹かれ合う友だち同士、幼い頃はそういう出会いもあったけど、大人になると似た価値観の人と付き合うことが多くなってるなと気づく。
小学生から大学生まで、お互い離れたりする時期もある2人の物語。失恋したり、辛い思いすることもあって、自分らしくいられない、理想とかけ離れた自分に塞ぎ込むこともあるけど、友だちって良いよねと温かい気持ちになれる本。
2人がこれから社会人になって、母になったり年齢を重ねていくお話も読んでみたいな。
Posted by ブクログ
読むの苦しかった…
裕福な家庭で育つ女の子とシングルマザーの親の元育つ女の子の環境が真反対の女の子二人が悩みながら生きていくお話。
なーんかどんだけいい環境に生まれようが、それがその子にとっていいという訳でもなくて。
かといって悪い環境だといい子に育つという訳でもなくて。
色んな感情と環境と選択肢に惑わされながら生きていく様を客観的に見てると苦しくて苦しくて。
もっと気楽に生きられたらいいのにって思った。
ダイアナと彩子ちゃんと同世代だから今感じてる事とか悩んでる事とかを可視化されたみたいで苦しかった。
特に彩子ちゃんの自分の世界を広げたいって考えてるとことかすっごく共感できた。
真面目に生きすぎてなんかもっと刺激のあることしたいんだけど、やる勇気はないみたいな。
ダイアナと彩子ちゃんのこの先のお話も読んでみたいな。
ここまで悩んで、悩んで、この先どう生きていくのか見てみたい。
Posted by ブクログ
まさか小学生から大人になるまで二人が口きかない展開になるとは思わなかった
置かれた環境が変わっていくと関係性にもヒビが入るのって女性の友達関係特有だよね
痛いところ突かれた気がする
お互いがお互いに持ち合わせてない部分に惹かれて築かれた関係性って本当に素敵だけど、だからこそ理解し合うことが難しい
相手を好きになった理由が、タイミングによっては嫌いな部分になることがあるの、残酷だよね
でもこの二人は最終的に分かり合えて良かった
Posted by ブクログ
あそこまで性格も境遇も違うのにお互いに憧れ仲良くできていたダイアナと彩子が羨ましいと思った。
誤解をきっかけに道が分かれた後でさえかつての憧れが苦境に悩み苦しんでいるとはつゆほどにも思わず相変わらず眩しい存在だと信じて疑わない偶像崇拝にも似た感じがなんとなく“少女たればこそ”っていう感想を抱かせた。
時々出てくる文学を通した会話がなんだかお洒落で素敵だと思った。
分かる人同士の会話というか、分かる人にだけ通じる感覚というか。
Posted by ブクログ
星4.5
人生において起こる、起こり得る様々なことがとても上手い描写でギュッと詰まっている。感想書くのが難しいけれど、読んで良かったと思える本。
限りなく星5に近い。
Posted by ブクログ
正反対の境遇で生まれ育った2人の少女がお互い心を許し友情を育む中で生まれた僅かな歪みから距離を置いた期間を経て再び絆を取り戻すまでの成長物語。「赤毛のアン」をオマージュしたような設定で読みながらどこか懐かしさを覚えながらグイグイ惹き込まれてあっという間に読み終えてしまった。
様々な側面から生きづらさを感じる少女たちがほろ苦い経験を積んで成長していく様子は感動的だけど単なる友情物語ではなく親子の絆も描かれていて時やヒトによって様々な捉え方があるものの親という根底の存在の強さに心を打たれた。
とても心に響いた自分を鼓舞する呪文を備忘録として。
〜なんびとたりとも私を縛ることはできない。私に命令できるのは、この世界で私ひとりだけ〜
Posted by ブクログ
外見も境遇も正反対のふたりの少女が親友になる。進学する学校も名門私立と地元の公立で離れ離れになって仲良しでいようと約束するけど、すれ違いで喧嘩して疎遠になる。それぞれ別の道へ進んだけど、ふたりとも成長し強くなっていく姿が素敵だなと思った。登場人物も温かい人ばかりだし、最後ふたりがまた再会して仲良しに戻れて安心だった。
おもしろかった
まさかまさかのお父さん
逆にリアルでそうきたかーって感じ。
主人公の二人のお互い感じているギャップ
二人の成長、大変面白かった
本当に二人ともいい子で純粋で、若くて
とっても応援したくなった
ティアラの過去をもう少し知りたかったなぁ
実家とのやり取りとか
でも私もティアラみたいに、
どんな辛い過去も、
切ない過去にも、
しんどい今にも負けないで、
いつでも明るく、娘を愛して応援できる、お母さんになりたい
カッコいい女性たち
柚木さんの描く女性は、みんな何だかカッコいいなぁ。いろいろな生き方の女達が出てくるけど、どの生き方も憧れる。
もちろん、格好良い男性もチラホラ出てくるけど、女性たちはみんな強くて、みんな主人公みたい。
Posted by ブクログ
物語が交互に変わる
ダブルヒロイン形式で話は進む
一人の主人公、ダイアナ
名前の由来は競馬の大穴から
なんで、そんな名前にした!?
と直ぐに物語に没入できた
中盤までは、すっごく良かったのだけど、
それ以降は、現実と非常を突き付けられて
すっごく可哀想な気分になった
とくに、もう一人の主人公の彩子パートに
序盤から何となく匂わせる感じはしてたんだけどね
いろんな作家の名前や
小説のタイトルがたくさん出てきて
そこはワクワク
赤毛のアンについて、
結構触れられる場面があるけど、
読んだ事がなく、知ってる人が読むと
また違った思いを抱くのかが気になった