小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ両親を事故で失い、心の中の硝子の箱に閉じこもった孤独な青年青山霜介が、水墨画の巨匠篠田湖山に見出され、水墨画を通して命と向き合っていく話。両親を失った孤独な青年を主人公に、湖山の孫の気の強い美少女千瑛と切磋琢磨し、大学の友人と学園祭で展覧会をし、なんというかありきたりな恋や死や青春や大団円の匂いもするんだけど、水墨画という芸術がテーマであるために全体が深いものになっていて、安直なハッピーエンド、に終わらない感じがよかった。家族を失い、なぜ生きるのかの意義も見失う青年に、水墨を通して世界や自分の心や生きることそのものを教えていく湖山先生もとてもよい。
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Posted by ブクログ
戦場カメラマンである横田徹さんの、迫真のウクライナ戦争ルポ。
胸が潰れる思いだった。
自分は戦争のことなど何も知らないのだと実感した。
タイトルの「戦場で笑う」には、2つの意味があると思う。
1つ目は、戦場で兵士の精神を保つためには笑いが必要だということ。
彼らはまるでピクニックにでも行くかのように、ノリのいいBGMをかけ、ジョークを言い合いながら戦場に向かう。
そして「今日もロシア兵を殺しに行くぞ!」と楽しそうにはしゃぐ。
遠い国の人々は彼らを、不謹慎だ、残酷だと非難するかもしれない。
しかしその資格はあるだろうのか?
少なくとも、なぜ笑っているのかを理解しようとしたことはあるのか? -
Posted by ブクログ
アフォリズムすごく胸に刺さる。著作と文体は読むのに時間がかかったが、思索と読書についてはすらすら読める。面白かった。とても200年前に書かれたとは思えない内容。岩波の表紙の表現が素晴らしい。「読書をめぐる鋭利な寸言、痛烈なアフォリズムの数々は、出版物の洪水にあえぐ現代の我われにとって驚くほど新鮮である。」古典に対し「新鮮」である、という表現を使うところに岩波編集者のオシャレさが伺える。46〜47ページの匿名批評に対する箴言は現代のインターネットの無秩序を見事に表している。びっくりした。70ページの精神の貧しさに対する箴言、120ページの比喩を用いることの賞賛、128ページの多読する学者に対する
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Posted by ブクログ
多分私より読書家の方たちは、私みたいな率直な感想よりも、物語を通して得られた知見のような部分がもっと鮮明に見えるのだろうけど、、
「知能が低いって、すごく便利な言い訳」
これ、上の感想、まんまやない?と今感想書きながら思いました。分からないことを理由に、考えることから逃げず謙虚な姿勢を持ちたいところです。
この世界99は、昭和の世界観のまま、ピョコルンが登場したことによって、ピョコルンになんでもかんでもやらせようとする亭主関白な価値観が蔓延ってる、やっぱりそれってかなりしんどいなぁ。女性しか出産できないけど、令和は共働き・男性も家事育児は一緒にやっていこうという時代。ちょっとフェミニスト? -
Posted by ブクログ
今も至る所で発生している紛争、暴力、自殺。これらをこの世から消し去ることができれば、きっと人類は幸福になれるだろう。理不尽な不幸に見舞われないように、人類は進化を続けてきた。医学を進歩させ、法律を作り、国際秩序を保とうとしてきた。最終的にどんな進化をすれば、紛争は、殺人は、自殺はなくなるのだろう。本書はそれに対する回答を示すと同時に、人間が人間らしくあるとはどういうことなのかを問うている。
ユートピア感のあるディストピアの話は個人的にとても大好き。終わり方も最高に好き。
「病気にならないこと」と「病気になることが許されないこと」は似て非なるものではあるけれど、じゃあどうすれば人類は幸福になれ -
購入済み
以前、読書好きの方に、朝井リョウさんの本が好きだと伝えたところ、「あぁ、肛門エッセイの人ね、面白いよね」と言われたので、読んでみました。前半の内容が、ほぼすっ飛びました。面白かったです。