【感想・ネタバレ】闇祓のレビュー

あらすじ

転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。優等生の澪は、クラスになじめない要に気を遣ってこわごわ話しかけ徐々に距離を縮めるものの、唐突に返ってきた要のリアクションは「今日、家に行っていい?」だった――。この転校生は何かがおかしい。身の危険を感じた澪は憧れの先輩、神原一太に助けを求めるが――。学校で、会社で、団地で、身の周りにいるちょっとおかしな人。みんなの調子を狂わせるような、人の心に悪意を吹き込むような。それはひょっとしたら「闇ハラ=闇ハラスメント」かもしれない。「あの一家」が来ると、みんながおかしくなり、人が死ぬ。だから、闇は「祓わなくては」ならない――。辻村深月が満を持して解き放つ、本格長編ホラーミステリ!

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Posted by ブクログ

さすが辻村先生の作品。1番好きな著者かも。
人物を増やせば増やすだけ読者は情報が錯綜して、情報量にパンクをしてしまうのだか、辻村先生の作品だとキャラごとの設定がイメージしやすく、新キャラを出すときや伏線回収のタイミングがジャスト過ぎて鮮明に記憶に残る。正直バッドエンドな作品は好まないが、この作品に関しては一貫してストーリーに残留応力もなく無事に発散収束していることからこの評価とさせていただきました。
本で恐怖を感じたのはこの作品が初めてでした。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

あれ、今マウント取られた?
話を聞くふりをして、ずっと自慢してるよね?
正しいのかもしれないけど、なんか価値観押し付けてない?
ちょっとした違和感が言語化されていて、あるある・・と思いながら一気に読み進められてしまった。
ホラーなんだけど、人間模様の描写が秀逸で、さすが辻村先生、という感じ

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

辻村深月、読むのは2冊目だけど、かなり好きな作家さんだと思う。他の作品も読み漁りたい。とりあえず、3作品は積んでいる事を確認した!読むのが楽しみだ。

何が怖いって、普通にありそうなことばかりな嫌な事が怖い事として描かれているからだ。いつ自分が巻き込まれてもおかしくない恐怖。

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2025年09月18日

Posted by ブクログ

面白かった…
辻村深月先生は10年ぶりくらいに読みました。
こういうのもいけるんですね。
ほんのりファンタジーも感じるホラーで、ヒトコワ要素も強い。だんだん繋がってく感じに、ミステリ好きとしても不思議な満足感ありました。

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2025年08月13日

Posted by ブクログ

辻村深月の真骨頂!日常と非日常がスレスレのところで描かれていて、人間の怖さがぎゅぎゅっと詰まった作品だった。

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2025年07月31日

Posted by ブクログ

身近にある人の闇
そこかしこで起こっている闇の出来事が言語化されストーリーを織りなしていく
共感できる出来事でもあるため、うまく言語化できずモヤモヤしたことのあるかたは、読んでスッキリするのではないだろうか

一読していただきたい作品!

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2025年07月31日

Posted by ブクログ

新しい辻村さんのスタイルが垣間見えてとても面白かった。まだまだ闇の家族は日常にいるんだよ、という後味の悪さ、だけどいざ現実でそういう場面に会ったら、ああ、これは闇の家族なんだろうなとくすっと笑わせてくれるような終わらせ方も良きでした。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

ハラハラして読む手が止まらなかった。心理描写が秀逸で、引き込まれたまま一気に最後まで読んだ。さすが辻村美月さん。今まで読んだ辻村作品と毛色は違うけれど、心を掴んで離さないところ、さすがと思った。

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2025年07月22日

Posted by ブクログ

自分の闇を他人に押し付けない。

学生の恋愛話かと、最初は失敗したかと思ったが読み進めると全然違う話でびっくりした。
ページをめくる手が止まらなかった。
非現実的な話ではあるけど、自分は普段同僚や家族に仕事の愚痴を一方的に話してスッキリして、それは闇を押し付けてるんじゃないかとハッとさせられた。

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2025年07月20日

Posted by ブクログ

素晴らしいの一言。人が心の「闇」に包まれる心理描写とストーリーの構成が秀逸。個人的にはこれまで読んだ辻村先生の作品中のベストかも。

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2025年07月14日

Posted by ブクログ

第1章の途中で物語が予想もしなかった展開に進んでいくのが面白かった!第2章のママ友たちとのお話は不気味でよかった

読み進めるとどんどん面白さが加速していって止まらなくなった☺︎
伏線回収もさすが…!怖くても途中でやめずに最後まで読むべきだと思う作品!

私たちの現実世界でもあるような人間社会に潜む闇にスポットを当てており、ゾクっとするシーンがいくつもあった

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2025年10月02日

Posted by ブクログ

マウントの取り合い、モラハラ、パワハラ、、
そういう人間の嫌〜な面とホラー要素が同時に押し寄せて来てなんというか、ずっしりくる。
途中まで気づかなかったけど、繋がってるんだと分かった途端、続きが気になって一気に読みでした。

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2025年10月10日

Posted by ブクログ

ホラー小説などは少し前の社会を舞台にしていることが多いが、現代社会を舞台にある種風刺的にホラーを描いた小説
リアリティがあり、一気に読んでしまうくらい面白かった

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

闇ハラ、読んでいてゾッとしました。現代の怪談、ホラーですね。
いい人と思っていた人がとても怖くて
心を支配し破壊していく。
大なり小なりこういう人はいる感じもして怖い。助けに来てほしい〜

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2025年11月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

闇ハラスメントって言葉を知ると、案外近くにあるのでは…?とゾッとする

各短編もゾクゾクしますが、終盤の畳みかけや注意書きに震えました
結局人間が一番怖い……………

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2025年10月19日

Posted by ブクログ

大好きな辻村深月先生×ホラー
まず「ヤミハラ」言葉の使い方が上手すぎる。
タイトルの闇祓の祓って何だ?ハラスメントだけの話じゃないの?と思ってたらしっかり祓う人いた…(笑)

居そうで居ない人だけど実際は居るんだよなぁ…
懐に入るのが上手い人には気をつけよう!!!!
と思いましたね!笑(単純なので笑)
自分は大丈夫だと思ってても知らない間にねぇ…そうなったらもう手遅れだ!笑

最後は線と線が繋がる大好きなパターン!
特に、団地・同級生 面白かったです、心霊系の怖さはずっとないので読みやすいです。


☆5にしたいけど個人的に最後の終わり方が、「あ、ここで終わり?」って思ってしまった。
そういう仕組みね!よく出来てるなぁとは思ったけど、最後は闇ハラ振りまいてた人達のその先も少し見たかった…。
今後が気になる終わり方はホラー作品なら面白いと思うのであくまで個人的な意見です。

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2025年10月19日

Posted by ブクログ

怖かった!!面白い本ってあとちょっと、あとちょっとってページを捲る手が止まらなくなるけどこれもその一冊。
ホラーには色々種類があるけど、人間が一番怖いんだなって思わせるすごく日常にありふれた恐怖だった。
短編集かと思うくらいのテンポだったのにいつのまにか繋がっていて面白かったし、もっと続きが読みたくなった。
白石要と澪のその後の人生や、なぜ竹や鈴に弱いのかという深掘りも欲しかったかも、、!

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

ジンさんの話が1番怖い。他の話ではその人自身に対して違和感を感じる人が多かれ少なかれいたけど、ジンさんの場合は周りがおかしいだけというように思われて終わる。

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

これある意味ノンフィクションですよね!?
私の周りにもいるいるいるいる!!
闇を振りまくもの!
団地の話なんてリアルすぎて自分に当てはめて戦慄しながら読んだ..
ちょっと近所の雰囲気に似ていて怖すぎた、、
うちの近所こんな感じなんですけど泣
最後のこの物語はフィクションですのあとに書かれた文がほんとにね!!って思った。
とりあえず私も闇ハラスメントしないように気をつけよう。
あと竹のご利益にあやかりたいです涙

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2025年09月11日

Posted by ブクログ

各々が抱えるちょっと黒い気持ちが神原さんによって上手く引き出されたり、少しずつ大きくなっていき、人間関係や人が壊れていく。

改めて現実世界は絶妙なバランスで回ってるよなーって思う。SFの世界だけど、人間模様はめちゃくちゃリアル。その言語化が面白い。


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こんなにもたくさんの人が住んでる中で、家で亡くなる人ってこれだけなのかと思ったら、現代って、徹底的に日常から死が隠されてるんだなって思った。
病院で亡くなるのが普通で、それ以外が特別なんだって

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2025年08月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

リアルにこーゆー人いるよな、、ってゾクゾクして面白かった!!でも鈴とか竹に弱いのだけ謎!もとは普通の人間じゃないの??

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2025年08月06日

Posted by ブクログ

ハラスメントは受ける人と周りの人達の心をすり減らします。

皆んなキチンとチャンと的確に事柄を進めたいのでしょうが、必ずしも皆んながみんな出来るわけではありません。

出来ない人の中にズルい人は隠れています。
ズルい人の中に出来ない人が紛れています。

ズルい人には注意が必要ですが、出来ない人には優しさが必要です。
しかし優しさは嫉妬を産みます。

周りの人達がもう少しずつ寛容になれば良いのになぁと思います。



転校生の白石要を優等生の澪が学校の案内をする事になる。
クラスに馴染めない要を気遣う澪に要は
『今日、家に行っても良い?』と言い出す!!
自分の身に危険を感じた澪は憧れの先輩 神原一太に助けを求めるのだが・・・

学校、会社、団地で人の心を乱して悪意を振り撒く人達がいる!
人の心を歪めるハラスメント『闇ハラ』!!

本書を読んでいて短編集かと思ってました。

物語に引き込まれたのは『隣人』です・・・

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

怖すぎる。第一章から、オカシナストーカーが気持ち悪くて、本を投げ出してしまった。しかし、興味本位で少しづつ読み出すと、何かに取り憑かれたながら読んでいた。想像がつかないストーリーで、最終章で腹に落ちた。インパクトは強く、脳の刺激には良い。

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2025年07月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

情景が伝わってきてすごいハラハラした。特にみおの話。先を早く知りたいとソワソワして読めた。
でも、エピーソードが類似しており、1つのエピソードの伏線が明かされると他のエピソードの意味も想像がついた。そのため、一度結末が予想できてしまえば、それ以上の驚きはなかった。

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2025年07月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

◾️record memo

私たちの間で、「先輩」と言ったら、神原先輩一人のことを指すようになるまで、澪は神原に憧れたし、夢中になった。
けれど、その神原一太とはどんな人だったのだろう。憧れていたけれど、澪も神原のことを------この人のことを、何も知らない。こんなふうに澪を「わかってる」「知っている」と断言してしまうような人だなんて、思わなかった。

こんなふうに、友達のために真っ当にやるせなさから涙を流せる、そういう世界に、わたしは帰ってこられたんだから。沙穂のこの正しさを、優しさを、誰にも否定させたくなかった。
けれど、花果は行ってしまったのだ。
澪が気弱さを繰り返し、神原に責められたように。その弱さにつけ込まれたように。花果の中にも、つけ込まれる闇のもとは、確実にあった。

澪にあれこれ指図する神原の目の奥には、あの時、確かに闇があった。真っ黒いそれを覗き込んでしまったら、そこからはもう澪たちが普通に生きている世界の常識とか真っ当な考え方なんて一切通用しない。あの人の全身から、その感じがオーラみたいに漂っていた。

「花果が心配だから」
この気持ちを欺瞞だと言われても、別にいい。
博愛主義、と呼ばれても。
優しさは、弱さかもしれないけれど、それをなくしてしまうなら、弱いままでいい。否定させない。変わる必要なんてない。
心配、責任を感じる、私のせい------、先回りして謝る。
それらすべてが自分のためにしていることで、それが優しさでないと言われるなら、それも仕方ないと思う。

「みんな、言われたい言葉なんか、決まってるんですよ」
唐突に、ジンさんが言った。とても穏やかな声だった。
「え?」
「相手にかけてほしい言葉。みんな、悪くないって言ってほしい。あなたの正義が正しいって認めてほしい。そうしてくれる相手には、みんなどこまでも自分の話をしてしまえる。委ねてしまえる」

「僕が捜してるそいつらは、自分の闇を押しつけることで相手の闇を引き出して、相手を同じ土俵に引きずり込むんだよ。追いつめて、相手から思考力や気力を奪って、何が正しいのかもわからなくさせる。視野を狭くさせることで相手の中の闇を育てて、狙いをつけた相手自身のことも、厭なふうに変えるんだ」
「厭なふう?」
「そう。厭なふう。感じの悪い、人を攻撃したり、自分の中の闇を相手に押しつけるような人間にしてしまう。そうやって、さらにその周りの人間を死や闇に引きずり込んでいく。------おそらく、この団地ではもうそれが起こって、終わった後だ」

りーん、というその音に、靄が------燃える。
靄の真ん中から、炎が爆ぜる。空っぽだと思っていた綿の芯から、パキパキパキパキ、と竹のような何かが爆ぜる音がする。燃える靄がブスブスと体の内側から黒く焦げていく。あまりの苦しみと痛みに悲鳴を上げながら、ああ、この靄も綿も、最初から、この色だったんだ、黒かったんだと理解していく。
闇だったんだ。

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2025年11月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりの辻村作品でした。
流行りの「ハラスメント」かと思いきや「闇祓」。
立場の異なるヒトのそれぞれの物語かと思いきや・・・実は繋がってた!最終章の集結ぶりが爽快だった。

言葉と行動で、ヒトのココロを掴むことって、意外と容易いのかもしれない。
いつの間にか存在している〇〇家。っていう設定だけ、ちょっと鼻じらんだけれど。

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2025年10月21日

Posted by ブクログ

闇ハラ…闇ハラスメント。周りの人間に闇を押し付け、死に追いやること。
闇祓…その闇を祓うこと。

同じ読みの対極的な言葉。この対立構図が物語の根幹。ここで言う闇は、フィクションではありながら、現実で起こりうる人間が生み出す闇、それらを多少過激にした程度でリアリティのあるもの。敢えて言えば人怖系のホラーに分類されるのであろうが、この作品の怖さは、人間関係、人間社会というものに根差しており、人単体というより、概念的なものに根源がある。つまり、根絶は不可能で、誰にでも巻き込まれる可能性を孕んだもの。何のせいとか何が悪いとかではない、そんな理不尽に見えて実は自然の摂理のような、新感覚のホラージャンル。

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2025年09月02日

Posted by ブクログ

一瞬短編集を読んでたんだっけな?となるくらい全く別のコミュニティの話で構成されているが、各章に散りばめられている要素が最終章で悉く回収されていく技巧は流石辻村深月さんです。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

人の心の闇をどうやって祓えばいいのか。
心の闇がなくならない限りヤミハラは止まらない。善意の押し付けだったり、立場の弱いものを追い込むことだったり、それが正義に見えたとしても気をつけないといけない。

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2025年07月28日

Posted by ブクログ

山田章博さんによる文庫版の装画が良い。
ポストカードの要の方がかっこいい。

話が通じない相手と相対したときのストレスと疲労感。
こう言えば伝わるかもと試行錯誤しても、無駄に終わる徒労感。
いくら言葉を交わしても、どこにも着地せず、ただただ削られる。
分かり合うよりも、自分がおかしかったと諦めて、相手に染まる方が楽なんですよね…

可能であれば、とっとと距離を置いて、関わらないのが一番。
現実にも祓ってくれる人がいればいいのに。

実写ドラマ化しそうと思ったら、映画化決定!とのこと。

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2025年07月22日

匿名

購入済み

どの物語にも、自分に当てはまったり。そんな人いたなと。すごく身近にあるゾッとする話しで怖かった。
闇ハラは日常にある。闇ハラにならないように気をつけたい。

#怖い

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2025年03月31日

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