あらすじ
転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。優等生の澪は、クラスになじめない要に気を遣ってこわごわ話しかけ徐々に距離を縮めるものの、唐突に返ってきた要のリアクションは「今日、家に行っていい?」だった――。この転校生は何かがおかしい。身の危険を感じた澪は憧れの先輩、神原一太に助けを求めるが――。学校で、会社で、団地で、身の周りにいるちょっとおかしな人。みんなの調子を狂わせるような、人の心に悪意を吹き込むような。それはひょっとしたら「闇ハラ=闇ハラスメント」かもしれない。「あの一家」が来ると、みんながおかしくなり、人が死ぬ。だから、闇は「祓わなくては」ならない――。辻村深月が満を持して解き放つ、本格長編ホラーミステリ!
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Posted by ブクログ
第一章「転校生」で白石が不気味な転校生として描かれるが、様子のおかしくなってしまった先輩を白石が追い払い、ここから白石と澪が次々と同じような闇を祓う『闇祓』の物語が始まると思っていた。
第二章「隣人」で舞台も主人公も違う話が始まって、短編集だったのかと勘違いしてしまった。実際にあったらとっても嫌だと思ってしまうようなママ友コミュニティが描かれていて、この章が一番嫌悪感が高かった。
第三章と第四章を読んでいくと、名前だったり地名だったりとで、少しずつ共通点が現れてきて繋がっていると確かな気づきが出てきた。
最終章「家族」では白石と澪が再登場し、最終決戦となった。第二章から第四章までは人の闇の部分だったり嫌なところが描かれていて、あまりフィクション感は薄い印象だったが、白石が登場するとしっかり怪異物語のような印象となった。しかし、最後に「闇ハラ」(闇ハラスメント)は物語の中だけの怪異などではなく、現実にも沢山ありふれているものなのだと巧みに書かれていた。
Posted by ブクログ
最初は白石が気持ち悪かったけど徐々にダークヒーロー的な存在だと理解した。最後の方で急にファンタジー要素が現れ始めたけど全体的に不気味さを楽しむことができた。
Posted by ブクログ
まさに辻村さんの真骨頂って感じで面白かった。
この本に限らず、人の闇をこれだけ表現できる辻村さんの素晴らしさ。しかもすごい変わった人とかじゃなくて、どこにでもすぐ側にあって、でも意外とそこまで目を向けていないような心の少しだけ奥の所。
ホラーだけど、人のサイコパス的な部分じゃなくて、だれでも何かのきっかけで生まれる黒い部分。
読むたび実感する、辻村さんの作品大好きです。