小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
雨が降っている日、なんとなく浮かない気分でいると、薄日が差してきた······。そんな気分になれた一冊でした。
雨がモチーフの本だったら、青や水色の表紙の色を思い浮かべますが、この本の表紙の色はピンク色。傘の花が咲いたかわいい表紙で、この小説にぴったりです。
第一話では「雨が降ったら傘を差せ」という言葉に。第二話では、一人で生きていく秘訣に。第三話では、続けることが必ずしもいいことではないこと、逆に続けることで救われることがあることに共感しました。第四話では苑美の気持ちが手に取るように分かり、泣けました。第五話では、無視する権利に首肯しました。
わかば洋傘店のスノさんと太志くん親子のさり -
Posted by ブクログ
中前さんと同じく、とっても涙もろい私。
「涙をぽろぽろこぼしたエピソードを集めて1冊の本を作る」なんて、それを聞いただけで涙が出そうになってしまう。
エピソードの一つ一つに中前さんの思い出がぎっしり詰まっていた。涙には色々な種類があるのだなと改めて思ったけど、涙を流している時にいつもそっと寄り添ってくれる人がいて、その人達のくれる言葉がとても心に響く。それを忘れず大事にしている中前さんは、周りから愛されている人なんだろうなぁ。
どれも良かった中で特に印象的だったのは、「おひさま」。お母さまの気持ち、それをしっかり受け止めた中前さんの気持ちが切なくて、こちらまで涙ぽろぽろだった。
大人になっても -
Posted by ブクログ
ネタバレ順風満帆にみえて、人間関係の悩み等持ったことなさそうな霜降り明星のせいやに、こんな壮絶な過去があったなんて。何度も皆に認めてもらおうと必死にギャグを考えるところは涙が出そうになった。思春期の子どもは残酷だ。新学期のたった一度の失敗で、カーストが決まってしまう。高校生の時、なんとなく私を取り巻いていた「あいつは雑に扱っていい」という空気感を、生々しく思い出した。ずっと、(もし今、せいやと同じように苦しんでいる学生が近くにいたら、どう力になれるだろう?)と考えながら読んでいた。いつのまにかイシカワに感情移入してしまって、ページを捲る手が止まらなかったから、1時間くらいで読み終えてしまった。