小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
前回の突然の離婚宣告に漂流する主人公が辿り着いた、日本画家の旧宅にて。
そこで顕現した身長60センチの「騎士団長」は、恐怖や不安を「やれやれ」と受け流すような、軽妙で頼もしい案内役の登場です。
(癒されるキャラクターです)
一方、『免色さん』の意図が見えぬまま、その「娘」らしき少女も登場し、物語は静かに加速していきます。
終盤は、離婚手続きを終えてもなお、意識・無意識の深層に刻まれた妻との回想は深い傷として残っていることが伝わってきました。
唐突に挿入された「ドイツ親衛隊の肖像画家」のエピソードが、この奇妙な物語とどう繋がっていくのか。
歴史と個人の深淵がどう交差するのか、胸がざわつき -
Posted by ブクログ
ネタバレ井原忠政氏の作品を読むのは今回が初めてでしたが、読みやすい文体で、歴史小説に慣れていない方にも入りやすい一冊だと思います。
本作の魅力は、浅井氏側の視点で姉川の戦いと小谷城落城が描かれている点です。織田・徳川側から語られることの多いこの時代を、敗者である浅井の側から見ることで、同じ出来事がまったく異なる重みを持って迫ってきます。
物語の軸となる主人公の境遇も印象的でした。万福丸の仇を討つために、皮肉にも信長側の足軽として生きることを選び、やがて秀吉の下につくという展開は、戦国という時代の理不尽さと、それでも前を向いて生きる人間の姿をよく表していると感じました。
今後の展開では、秀吉との関わりや -
Posted by ブクログ
とある飲み屋の壁に飲中八仙歌が書き付けてあって、元々漢詩や書に惹かれていたのにこんな有名な歌(と後から知った)も知らないのは恥ずかしいと思い、この詩の意味を知りたいと思って探したところ、折よくこの千葉ともこさんの「飲中八仙歌 李白と杜甫」に出会った。
なんてタイミングよく書かれた本!と思いながら手に取ると、これは歴史小説ですね?史実と想像とを織り交ぜた、とても読みやすい、そして李白や杜甫だけでなく顔真卿も出てくるし、史実から紐解いた人物像なんだろうけどそれがとても生き生きとしてドラマのように情景が浮かび、私の知っている俳優さんを当てて読んでみたりしてそれはそれは楽しく面白く読み進めることができ -
Posted by ブクログ
読んだら前向きな気持ちが自然と湧き出る1冊。
古びたストリートピアノに込められた温かな気持ちが伝播して、訪れる人々の人生に優しさと前向きな気持ちを届けてくれる優しい物語でした。
毎話ただほっこりするだけでなく、誰もが感じたことのあるような身近な悩みや気持ちに触れながらストーリーが進むので、いろいろ考えるきっかけをもらった。読み終えた時には、主人公たちと一緒にじんわり温かな気持ちに包まれました。
エピローグまで全部読み終えて、もう一度最初から見返すと、最初から繋がった気がして感動が凄かったです…!
各章の中に散りばめられた伏線を見つけるのも面白くて、何度も読み返したくなる素敵な作品でした。
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