小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
冒頭にもある通り、本著における「作家」とは商業出版の小説家のことですが、小説家以外の職業においても当てはまる部分がとても多かったです。理由は著者の今村さんが、読者がよろこぶものを書こうという意識をなにより重視しているから。そしてそれはどんなモノづくりにも共通することだから。
わたしも小説家を目指したことはありませんが、広義の「作家」ではある(+本が好き)のだろうなと感じており、得られるものはたくさんありました。
「ちょっとスランプで・・・」と言った言い方は、作家であることをカッコつけているだけだと喝破していたり、量からしか質は作られないのでどんなことがあっても毎日書けと言ったり、大変に勉強にな -
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『四維街一号に住む五人』は『台湾漫遊鉄道のふたり』で国際ブッカー賞を受賞した楊双子さんの小説。
日本風古民家シェアハウスに住む五人の女性の物語。
四維街一号は台中に実在する日式建築。「日式」とは日本風のこと。戦前、日本が台湾を統治していた時代に建てられた建物です。
だから畳や雨戸があり、住人たちは靴を脱いで生活しています。
この小説、とにかく美味しそうな台湾料理がたくさん登場します。
「蛤仔鶏湯(ハマグリと鶏肉のスープ)」、「獅子頭(大きな肉団子)鍋」古いレシピ本の「芋泥(タロイモのスイーツ)」、生焼雞。
台湾では季節や体調にあわせた薬膳料理がポピュラーで、焼酒鶏(薬膳スープ)もそ -
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いわた書店の1万円選書でチョイスされた本。
端的に言うと、連続殺人鬼・サックマンは誰なのかを軸にしつつ、台北の廣州街に住む3人の少年たちが、ままならない人生に痛めつけられながらも友情を育み、そして壊れていくさまを描いた物語。
ただ、登場人物たちの関係はやや複雑で、友情だけでは言い表せない複雑な感情がにじんでいて、終盤に向かうほど、できごとの意味が変わって見えてくる構成がみごと。なかでも、最後に近い場面で交わされるやり取りは、失われた時間への痛みと、なお残るつながりの温かさが感じられて、とても胸に残りました。
いろいろと分かってくるp296以降まではやや前置きが長く退屈に感じるかも知れませ -
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【作品から受けた印象】
わずかな光も通さない、黒くて、厚い雲・・・
暗雲に覆われているような、母と娘が過ごした年月に目を背けたくなった。
でも、この本を手に取った以上、私たちは最後まで読み進め、真実を知る必要がある。知ることで、自分や誰かを助けることに繋がるかもしれないから。
【感想】
ページをめくる手が重い。
本を読んでいて、こんな感覚になるのは初めてだった。
娘が母親を殺めた凄惨な事件。
当時、事件の背景として大きくクローズアップされていたのは、母親による教育虐待と9年にも及ぶ医学部受験の強要だった。
その衝撃的な報道に、心を痛めたのを覚えている。
本書は、この凄惨な事件を描いたノ -
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そうだ、私がずっと素敵だと思っていたのはこんな世界だったんだ。そう思って、本当に温かい気持ちになりました。
とりあえず訳ありな環境の中で、それが悲壮感や重々しい空気をあまり感じさせなかったのは、軽やかな作者の文体や表現の仕方だったのだと思う。ずっとラフな手書きの温かい漫画の様で、ずっと必死じゃないのに一生懸命で。
次の世代にバトンを渡していくということ。その温かな繋がりの中に、ネネが愛くるしくそこに居る。
愛で溢れて愛を繋いで愛を注いでもらって、だけどそれはどこまでも穏やかな川の流れの様な、素敵な繋がりのバトンでした。
私はそんな社会が、それを幸せだと感じられる人が、一人でも多く、この幸せをシ -
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ネタバレ金融、税金、法律、IT、北朝鮮、中国、人間心理。
表社会の仕事では型にはまる事を求められます。
犯罪というものは、表社会とは違い、型があるものの抜け道を探す事を求められます。
型にはまりきった頭がよいと言われる人たちが作った制度が、破られていく様子にスカッとしてしまうのは、型にはまる事から抜け出したいという気持ちがあるからなのでしょうか?
最後の2文は、ITシステムと人間の心について語っていると考えました。
帯の文と合わせて読むと、「対になってるじゃん!」と気が付きます。
きちんと全文を読まなければ、最後の2文はただの文章にしかなりません。
全文を読むことで色がつきます。
それに気が付き「綺 -
Posted by ブクログ
連続殺人に予想できない展開、読む手が止まらず一気読みしてしまいました。もちろんミステリというだけでは終わらず、この先大切にしたい言葉がたくさんあった物語。
「君が生きているというそれだけで、人生を投げずに、生きることに手を抜かずに済む人間が、この世の中のどこかにいるんだよ。不幸にならないで」
自分以外のしあわせを願うとき、そこに純粋な愛情以外を持たないようにしても、執着、嫉妬、孤独、いろんな感情が混ざって、大切な関係をいつのまにか壊してしまう。大切にしようとしたのに、気づいたら壊れてしまってた…誰かのために生きたいと願う感情は綺麗なだけではない危うさを持つ最大のエゴなのではと思いました。
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