小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
今作は、あの精神的にも肉体的にもタフなワシントン・ポーがカウンセリングを受けている場面から幕開し、「一体、何があったのか?」と一気に引き込まれた。
物語は、現在のカウンセリングと凄惨な事件の回想が行き来しながら進み、少しずつ全容が明かされていく。こうした構成はシリーズ初で、新興宗教や心理的アプローチが盛り込まれている点も、これまでの作品とは一線を画す。
特に注目したいのは、被害者の体に刻まれた難解なタトゥーで、『プリズン・ブレイク』を彷彿とさせる。
相変わらず癒やしをくれるティリーと、鼻持ちならないライナス、そして彼をポーがどう「料理」するのかも見どころの一つだ。上巻のラストで示唆され -
Posted by ブクログ
ネタバレ華氏451度の世界では、不快な物を排除し続けた結果、情報は単純化し、人々は快楽をもたらす物にしか関心を示さなくなった。そして、人々はこの世界で起きていることに興味を示さなくなった。人々から好奇心が消えたのだ。その点においてクラリスという少女はこの世界において特異な存在であったと言える。人々から好奇心が失われた世界でクラリスは世界に対する疑問や関心を持ち続けたのだ。クラリスはこの小説における好奇心の象徴であると言える。そしてモンターグはクラリスと関わるうちに、クラリスの持つ好奇心に惹かれていった。真実を知りたいという好奇心がモンターグの心を動かす原動力となったのだ。
そして私も読み進めるうちにク -
Posted by ブクログ
私は片親とかではないですがあまり裕福な家に生まれなく、学費を払ってもらってる子や車を買ってもらっている子を妬んでいました。
小学生の頃には「なんでそんなにお金のことを気にするの?やりたいことをやったらいいじゃん」と同級生に言われたことがあります。
学費、車の支払いをしている今、お金の余裕がなく精神的にも余裕がないです。
そんな自分を取り巻く環境を、「この家に生まれたせいだ」などと思っていましたが結城さんの言葉が刺さり、こんな考えではいけないと自分を見直すことができました。
人生は自分のもの、だからこそ環境を受止め、自分なりに頑張って生きようと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレクッツェーは読みやすいのに深くて、文章を書くのがものすごく上手いなといつも思います。
同じ都市にいきながら、若くして未来を奪われる黒人の若者たちと、病気に蝕まれているとはいえ長い生涯を終えようしている主人公の2つの世界が一つに交差し、自分の国の現実は知っていたものの、身近なところでショッキングな形で傷つけられる黒人少年を目の当たりにして衝撃を受けた女性が、手紙という形で自らの体験とその無力さを言葉にして残すというのが、小説全体を手紙形式にしていることも含めてすごく緻密に作られているなと思いました。
この作品、後の時代から振り返って書かれたものではなくて、アパルトヘイト後期の時期に書かれたと
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