小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ前作で提示された人の原罪について、理解が深まった。
存在そのものの罪は前作で言う陽子のように、親の不義・犯罪行為によって生じるもので、たいていの人には生じないものであると考えていたが、今作を読んで、あらゆる人に生じるものだと理解することができた。
生きているだけで、意図せず、しかも自分が認識していないところで他人を傷つける可能性がある。
例えば、誰かを愛し、愛されることは、また誰かを深く傷つけることになる。陽子が自分を愛してくれた徹を意図せず深く傷つけたように。
世界は無数の因果関係で結ばれている。自分の存在・言動が自分の糸や認識範囲を超えて、他人を傷つける可能性は常に存在している。であれば、 -
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ネタバレ前作で提示された人の原罪について、理解が深まった。
存在そのものの罪は前作で言う陽子のように、親の不義・犯罪行為によって生じるもので、たいていの人には生じないものであると考えていたが、今作を読んで、あらゆる人に生じるものだと理解することができた。
生きているだけで、意図せず、しかも自分が認識していないところで他人を傷つける可能性がある。
例えば、誰かを愛し、愛されることは、また誰かを深く傷つけることになる。陽子が自分を愛してくれた徹を意図せず深く傷つけたように。
世界は無数の因果関係で結ばれている。自分の存在・言動が自分の糸や認識範囲を超えて、他人を傷つける可能性は常に存在している。であれば、 -
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運が劇的に変わる場がある。
でもアンテナを立てないとわからない。
アンテナは上機嫌の時に感度が最大になる。
運はいい悪いではなく、使う貯める。
運は後払い。何もしてないのに使えない。
自分にとって何がプラスでマイナスかわからない。
どんなことが起こっても自分にとって必要だった大切な経験に変えていくだけ。
長い目で見て報われない努力はない。
あまりにも短い期間の努力で結果が出ることを期待しているだけ。
プラス思考は誰よりも運を貯める生き方をする。貯めた運を半分使うくらいの生き方をする。それでも誰よりも得るものは多い。
最後は少し泣きました。 -
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ネタバレとてもとても感動した。清々しい読後感。
本当は中盤あたりまでは、話が長くつまらないと思ってしまっていたが、佑都さん登場あたりからページをめくる手が止まらなくなった。
ヨシノさん登場シーンは鳥肌がたった。ただでさえ、窮地に追い込まれつつ、それでも奮闘する力の描写に、勝手な親心を抱いて「四万十の時からめっちゃ成長してる。。」と涙していた。それに加えて救世主が現れ相当安堵していたのに、それがまさかヨシノさんとは。
個人的にはヨシノさん登場3作目だけど、ヨシノさんの生い立ちもとても気になります。もう描かれているのか?娘としてのヨシノさんや母としてのヨシノさんも見てみたい。
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映画の方は観ていないのだが、タイトルが気になったのと、このご家族が地元の方だと知って手に取った。表紙を一見しただけで、重い内容であることは予想できるのだが、タイトルで著者が読者に投げかける問いには、きっと何かしら自分も考えさせられるものがあるのだろうと思いながら読み始めた。
なんともやりきれない話だった。「どうすればよかったか?」という問いは姉に対してではなく、両親に対してのものだった。なぜ姉を受診させるまでに25年もかかってしまったのか。
両親ともに医師で、姉も医学部に入学。教育虐待のみならず、姉が統合失調症を発症した後、受診をすすめても世間体を気にして病気であることを認めようとせず、「あな -
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ネタバレゴールデンスランパーは国家の巨大な物語の中に個人が飲み込まれる恐ろしさを描いている。
現実で起こる確率は低いかもしれないが、「なきにしもあらず」と思わせるリアルさがあり、そこに強い恐ろしさを感じた。
この作品の怖さはそれだけじゃなく、
真実よりも作られた物語の方が強く、一度レッテルを貼られたら剥がすことができない、怖さ。
そんな中で、青柳は逃げ続け、顔を変え、生き延びた。
社会的にはすべてを失ったとも言える。
それでも、完全に負けたわけではないと感じた。
特に印象に残り、読書中鳥肌が立ったのが、
両親と元恋人とのやり取り。
両親への郵便、習字半紙に書かれた「痴漢は死ね」という言葉と、
元 -
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いやー、早くも決まりました。まだ4月だというのにな。
そうです私の2026年、年間ベストはバイバイ、エンジェルに決まりました。
やられたぜー、まさか私が産まれる前の作品が令和8年のベストとは。個人的ミステリー、オールタイムベストでも1位かもだわ、これは。
この小説はもはやミステリーなんかね、危険な思想書の類いかなんかかね。いやー言論は自由で良かったですね。
たしかにテーマはあまりに70年代的でありますが、差し引いてもスゴいスゴい、ゴイスーよ。
何がスゴいって、そう全部スゴいのよ…。
例えば現象学による推理の解説は長年私がミステリーに対して感じていた違和感を見事に言い当ててるんですな。事実から真 -
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ブラッドメリディアンに続き、コーマックマッカーシー作品は2作目。ブラッドメリディアンはひたすら荒野が続き、人間がその背後に引っ込んでいるような世界観で読むのに難儀した記憶があったが、本作はジョン・グレイディ・コールという人間が全面に出ていて読みやすかった。
冒頭のろうそくの炎が揺れて戻る描写など、物事の詳細を書きまくる文章は、時間をかけて脳内に映像として再生させる事を強いてくる。また、それは主人公が出会う自然やゆきずりの人々を前景化させる。主人公だけを特別視しないというようにも言えるし、主人公に極めて近い位置にいるカメラから見ている超高精細な物語と考えると、ジョン・グレイディ・コールに寄り添 -
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ネタバレ本人が書いたり話したりしたものが、とても分かりやすく書かれている。
多くの事業を興した渋沢栄一は、興味の幅が広いのと、国を発展させたいという強い思いだったのだというのが伝わってくる。
人物評も面白い。いろんな性格・性質の人々がいたのだ、と少しあの時代が身近に感じる。
渋沢がおもしろいのは、論語の教えについて、商業を卑しんでいるものではない、という反論をしていること。江戸の士農工商の世を維持するための朱子学の教えを否定する。
あとは、幼い頃に、祈祷の際に乗り移ったという悪霊?を詰問し、何の時代か、年号とか問うて矛盾を質したというエピソード。賢い。常に考えている。
実力主義をとにかく訴え -
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成瀬は信じた道をいく は、まさに成瀬を感じる一冊です。主人公・成瀬の自由でブレない生き方と、それに振り回されながらもどこか楽しそうな周囲の人たち。軽快なテンポで物語が進み、気づけば夢中で読み進めてしまいます。
篠原かれんとのやりとりで、成瀬は普段はタメ口なのに、「敬語で話せるのか」と聞かれて「はい、その気になれば話せます」と即答。この一言に思わず吹き出しつつ、「この人、やっぱり面白い」と感じさせる絶妙なキャラ設定が光ります。
そして何より、登場人物がみんな愛おしい。不安になったり、泣いたり、怒ったり、拗ねたり──その一つひとつの感情が丁寧に描かれているからこそ、「こういう人たち、いるよな」
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