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悲しくないのに泣いてしまう
全く悲しいわけでもないのに、気付いたら涙が溢れ出てきていた。
一言で言えば、そんな作品でした。
住野さんの本を読むのは2作目となりますが、
登場人物の性格や考え方に惹かれるものがあります。
主人公の女の子と自分が何処か似ている所があり、
主人公の悩みに向けた言葉なのに、自分に向けられた言葉のように感じてボロボロと泣いてしまいました。
自分の胸の中にあったもやもやとした、何で悩んでいるかもわからなかったことの答えを貰えたような気がしたからかもしれません。
生きていく上で、人との関わりをもっと大切にしないといけないと実感させられるお話です。
Posted by ブクログ
本をよく読むかしこい小学生の女の子が、国語の授業で幸せについて考えるという課題を出されます。
彼女のクラスには友達がいませんが、ひとみ先生というとても素敵な担任の先生がいます。
また、学校の外には、高校性の南さん、大人の女性のアバズレさん、そして坂の上に暮らすおばあちゃん、そしてしっぽのちぎれた黒猫という友達がいます。
友達ではないけれども、隣の席の桐生くん、そしてかしこくて本をよく読む荻原くんとは、ときどき言葉を交わしたりもします。
まっすぐで、強くて、自分のことをかしこいと考えている女の子が、ちょっぴり風変りな友達と一緒に、幸せとは何かを考える物語。
主人公のひたむきさや、義憤のから回ってしまうところに、思わず涙を誘われます。
まるで自分がたどってきた道や、その結果の失敗を、振り返ってみているようなのです。
かと言って「それ見たことか」という感じが全然しません。
それはきっと、彼女がとても正直な女の子だからなのでしょう。
だから、彼女が過ちに気が付き、自分の頭で何をするべきか考え、行動に移していく姿に勇気づけられるのではないか、つまり、彼女たちより少しだけ年上の南さんや、子ども時代のすっかり過ぎてしまったアバズレさんと同じ視点で彼女を見守ることで、同じ幸せを味わわせてもらっているのではないかと感じています。
物語上のトリックに面白い効果がありますが、その仕掛けを抜きにしたとしても、きっと大切なことを教えてくれると確信できる、素敵な物語でした。
ネタバレがあったとしてもなかったとしても、是非色んな世代の方に読んでもらいたい物語です。
Posted by ブクログ
幸せとは何か?
私が思う幸せは「言葉にならないもの、感情、記憶、形を言葉にして誰かに伝えたいと思うこと」だと思う
この人の文章好きだ、と思う気持ち、撮る写真が好き、人となりが好き、美味しそうに何かを食べる姿が好き、帰り道並んで歩いた時間が好き、絵が好き、字が好き、それらを伝えるにはどんな言葉を探しても見合う言葉が見つからないことが多い。でも必死に集めた言葉のピースを渡した先に笑顔のパズルが完成したところを見られたらほっとする。ちゃんと伝わったんだ、と思える。それこそが私にとっては幸せだな、と思った
それと共に「幸せとは何か、考えていない瞬間を生きている時こそが幸せ」なのかもしれないな、と今ふと思った
思い出は美化されるという言葉があるけど、後から「あの時幸せだったな」と思える事実はそのまま素直に「幸せ」と捉えていいし、その瞬間が大切だったからこそ思い返しているわけで。確かにいいことよりも悪いことの方が心に残りやすいけど、悪いことのなかにいいことが0だったわけではないな、見逃していたこともたくさんあるな、とアバズレさん、南さん、おばあちゃんの言葉を読んでいて思った。
素敵な読書体験ができました。何度も何度も読み返そうと思います。
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