小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
序盤は「私は今何を読まされているんだ…」という気持ちになった。官能小説を読んでいるのか?と。
まぁでもそもそもこんなタイトルで手に取っているのでね。
中盤からは別の小説かと思うくらい怒涛の展開と、登場人物達の思想、気持ちが語られる展開が繰り広げられ非常に楽しく読めた。
著者の樋口さん男性のようだけど、彼が感じている女性蔑視、対する女性の強かさなど、そういったものがリアルでとても繊細で洞察力がある人なのだと思った。
本当の愛って自分の悲しみや傷や怒りや負の感情を相手に悟らせないのかも。
こんなにバイオレンスなのに、愛について考えることもできて不思議で、良い意味でめちゃくちゃな作品だった。
サブカ -
Posted by ブクログ
斎藤真理子さんの訳と解説が素晴らしかった。
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“しばらくすると咽喉が乾いてきます。枕元に置いた水をーー深海のように落ち着きはらった冷水を飲みます。石英質の鉱石の匂いがして、肺腑に寒暖計を差し入れたように道ができるのを感じます。その冷ややかな曲線は、白紙の上に描こうとしたら描けるのかもしれません。”
“明日は一日、草花ばかり見て遊んで過ごそう、脱脂綿にアルコールを染み込ませてありったけの気苦労を拭き取ろうと、心に決めてみたりします。あまりに夢見がめちゃくちゃだからそんなことを思うのでしょう。草花が満開になる夢、原色版のグラビアの夢、絵本を読んでいるような楽しい夢を見たいの -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ…めちゃくちゃ面白かった!!!
何か面白いものないかなと、ふらふら本屋に寄った際びびっときて買って、そこからしばらく置いちゃったのですが、読み始めたら最後まで止まらなくなりました!
最初から最後まで中弛みも飽きることもなく読めました。本当にそのくらい面白かったです。
最初の方のページに登場人物一覧がありまして、その中でもメイン張る人たちにはイラストがついていて、はーん主人公そっち系ねぇ…と思っていたら、全然そっち系ではなく、!?!!?!?ってなりました。いい意味で裏切られました。
主人公以外もみーーんな個性強めで、すぐに覚えることが出来ました。
こ、こいつ………って悪い意味で思う -
Posted by ブクログ
■作品
透明な夜の香り
■全体の印象
派手さはないが、静かに引き込まれる作品。読後にじわっと余韻が残るタイプ。「普通に面白い」と感じやすいが、あとから効いてくる。
■テーマ
・香りと記憶の結びつき
・人との距離感(近すぎず遠すぎず)
・過去との向き合い方
■良かった点
・「香り」という抽象的なものを軸にした独特の世界観
・文章が落ち着いていて読みやすい
・感情を説明しすぎない余白のある描写
・静かなのに、人物の内面がしっかり伝わる
■気になった点
・大きな事件や展開を求めると物足りない
・解釈を読者に委ねる部分が多く、人によっては曖昧に感じる
■印象に残ったこと
香りが記憶を呼び起こす描写がリ -
Posted by ブクログ
耽美系サイコホラーとかミステリーだと思っていましたが蓋を開けてみれば、どこまでも誰かを愛する気持ちだけで完結しているような作品でした。
グロ描写や罪のない子供が亡くなる描写、とにかく胸糞悪くなるシーンが多々があるのでそういうのが苦手な方はオススメしません。
ラストシーンも主人公の気持ちも考えるとどうしようもなくやるせのない気持ちになる最後でしたが、読後感は意外と悪くないです。
私的には爽やかなラストだと感じました。
人として欠落していたサイコパスが愛情に目覚め、それと同時に今まで感じたことなかった犯した罪への罪悪感や色んな感情に囚われていく様子も見てて苦しいほどにリアルでした。
ハッピー -
Posted by ブクログ
主人公の真壁修一の頭の中に住み着いた双子の弟啓二との対話によって事件を解決していく推理小説である。しかし警察側の人間関係を軸に描くことが多かった作者が正反対の犯罪者を主人公にした7つのエピソードの中で弟に対する相反する思いが明らかになっていく。意外性のあるプロットに複雑な人間関係、葛藤、そして心ならずも犯罪を続けていく修一。ノビ師ならではの仕事ぶりもたっぷり描かれていて犯罪なのに応援している自分にびっくりした。又ハードボイル的な強面な一面や法曹の道を諦めて窃盗犯になったきっかけにしろ私の中での修一はもう「推し」‼️横山先生にやられた様です。
謎解きをしながら修一はこの苦悩から解放されるのか?そ -
Posted by ブクログ
それにしてもとんでもない過去を色々と持っているものだな斉藤ナツ。
長編と呼ぶには少しヴォリュームが足りないかなという限られた紙幅の中、細かく張り巡らされた数々の伏線がことごとく効いており、あたかも職人技を見ているかのよう。
全体をまとめ上げるスキルという点においては、明らかに前作よりパワーアップしている。
あるいは出来過ぎの感もあるぐらい良く出来た話でありながら、しっかり情緒に訴え掛ける要素も持ち合わせており、読後は構成に対する感心とともに、なんだか物哀しい話だったな…という感慨も同時に抱く。
これだけの実力を持つ小説家がメジャーの舞台に上がることなく、本シリーズ2作の発表だけに留まってい -
Posted by ブクログ
心のコアな部分が抉られまくった、締め付けられた。
自分じゃ言葉に出来なかった自分の心を言語化してくれてるような本だった。
『昔は繊細すぎて生きることにいつも疲れていたし、神経が過敏で人づきあいの幅が極端に狭かった。音楽に頼ってイヤホンなしでは外を歩けず、友達にしょっちゅう長い手紙のようなメールを送っていた。永すぎた思春期を漫然と引きずる、あれが自分だと思っていたけど、その自分はもうどこにもいない。あの子たちの側から、もっと世慣れた大人のフェーズに、いつの間にかスライドしていたのでした。』
いまの自分の人生、たのしくはあるけど結構生きるすべてがつらくて泣きたくなることだらけだけど、いつの間に
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