あらすじ
満場一致のメフィスト賞受賞作にしてデビュー作がいよいよ文庫化。まさかゴリラに泣かされる日がくるとは――数多の作家、書評家、書店員の度肝を抜いた全人類必読のミステリー!
「ダ・ヴィンチ」プラチナ本! 読書メーター「読みたい本ランキング」1位!
京極夏彦さん、宮部みゆきさん、宮内祐介さん、五十嵐律人さん、斜線堂有紀さん、宮島未奈さん、QuizKnock河村拓哉さんなどが大絶賛!!
カメルーンで生まれたニシローランドゴリラ、名前はローズ。メス、というよりも女性といった方がいいだろう。
ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解し「会話」もできる。彼女は運命に導かれ、アメリカの動物園で暮らすようになる。そこで出会ったゴリラと愛を育み、夫婦の関係となった。
だが ―― 。その夫ゴリラが、人間の子どもを助けるためにという理由で、銃で殺されてしまう。どうしても許せない。 ローズは、夫のために、自分のために、人間に対して、裁判で闘いを挑む!
正義とは何か? 人間とは何か? アメリカで激しい議論をまきお こした「ハランベ事件」をモチーフとして生み出された感動巨編。
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Posted by ブクログ
すごく面白かったです。びっくりしました。
とにかく主人公のローズが素敵なキャラクターで魅力的で、話に引き込まれる大きな要因でした。
須藤古都離さんはデビュー作とのこと、他の作品も楽しみです。
Posted by ブクログ
人種、人権など社会的な問題から読んでみると面白いと感じた。
人間とは何か、私とは何かについて考えさせられる。
途中、ほう?何故…となるような展開があるが全体的に見るとまとまりが良く余韻に浸れる作品だった。
裁判というタイトルにつられそうですが、ローズという1匹のゴリラを通じながら読むといいかもしれないです。
Posted by ブクログ
原告ゴリラ、被告動物園。こんな裁判なら何度でも傍聴したい。
裁判の顛末についてはフィクションとして楽しむべきだし、引用されていた判例もおそらくフィクション。
本筋は言語と意思の疎通にあるように感じた。
人間じゃない獣として扱われたローズが、人権を獲得し、人間として自身の行動を選択する。
弁護士に「君は弁護士になるには優しすぎる。僕みたいな冷酷な獣じゃないと務まらない」と言った言葉を受け取るラストシーンが印象的。直感的に「人間が獣を自称し、ゴリラが人間として扱われている」面白さを感じてしまったが、両者共に人間であることを思い直させられた。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白い。
読んだあとに色々考えるけど、難しくなくて
人間とは、人権とはを考える。
フランス革命後に人権っていう概念が生まれたって聞いたことあるから今後は動物の権利だって人間と同様になる可能性はあるよなぁ。とか思った
エンタメ要素もちゃんとあって楽しめた。
他の作品も読んでみたい
Posted by ブクログ
とんでもないものを読んでしまった。手話を操り話すことができるゴリラのローズ。彼女の夫が殺された事件をきっかけに、人間とは何かという壮大な争点の裁判が始まった。
手話を使えるということは、人間と同じように考え、感情を持っているということ。ゴリラから見る人間のおかしさが作中に散りばめられていてなるほどなと思った。
途中のプロレスの団体に所属するくだりが面白かった。そこのボスも金儲けしか考えていないオヤジかと思っていたら、ローズの新たな挑戦への手助けをしてくれていたしいいキャラだった。
Posted by ブクログ
354ページの3行目を読んで雷に撃たれたような衝撃を覚えました。こんな感覚を覚えた本は初めてです。
ゴリラが人語を理解して話す、という時点ですごい設定だな〜と思ったのですが、読み進めるとすぐにローズの虜になりました。
ゴリラとして生きるローズも、人間のように生きるローズもどちらも生々しく書かれています。なので、読んでるうちにずっと私の中の蟠りであった、
"ローズは言葉を覚えたことで、ゴリラとしてのアイデンティティも、人間としてのアイデンティティも曖昧になってしまっているのではないか?"
という思いを、最後にちゃんと汲んで払拭してくれる作者が凄過ぎる。
オマリ銃殺を巡っての裁判は、ダニエル・グリーソンというとんでもないトリッキーな弁護士によって大逆転劇となり。
ダニエルがローズの"人権"を主張し、讃え、守ってくれて本当に良かった。
揚げ足取りの詭弁みたいな弁論がこんなに威力をもつことにも衝撃で、読むのが止まらなかったです。
作中いきなり登場し、ローズを断罪しようと躍起になっていたピーターの、厳格で凝り固まった考えを払拭したローズの一言にも最高に痺れました。
親友のリリーですら、ローズのことを"ゴリラ"として認識して無意識に人間のカテゴライズから外していますが、そのことに気付きつつも"言語の限界"と捉えて責めたりしないローズの優しさったらないです。リリーは彼女なりにローズに寄り添っているのでこれまた優しくて温かい気持ちになります。
ジャングルに戻って少しでも疲れたローズの心が休まりますように。
アイザックとの再会も果たせて本当に良かった。
読んでもなお、私はローズのことをゴリラと捉えてしまっているのがちょっと恥ずかしいです。
Posted by ブクログ
面白かった!
まずタイトルが良い!
「ゴリラ裁判の日」って!!
言葉として完成されてるし美しい。
尚且つ一目見たら「なんじゃそりゃ!?」って思わずにはいられない素晴らしいタイトルだ。
手話で人間と完璧に意思疎通のできるニシローランドゴリラのローズがさまざまなゴリラ、人間と出会い紆余曲折を経てとある裁判を闘っていく物語。
読めば必ずローズを好きになり、そしてゴリラに会いたくなる素晴らしい作品です。
Posted by ブクログ
ゴリラは人間なのか、動物なのか?
手話で人間の言葉が話せ、高校生レベルの頭があるローズというゴリラが動物園でゴリラの夫が柵を乗り越えて落ちてしまった人間の子供を助けるために銃で撃たれて死んでしまった裁判で勝訴して人権を取る話。
すごく面白かった。
じっさいこれで議論、誰かとしたーい!
Posted by ブクログ
良い意味でのタイトル詐欺。
タイトルやあらすじのアオリ文は気にせずに読むのがオススメです。
設定から察するに、
「正義とは何か」「人と獣を分つものは何か」そんなメッセージの、教訓じみた話なんだろう。
(そう思い、子の読書感想文用に購入しました。)
そんな事を思いながら読み始めるのですが、
それはあくまで舞台装置の一つに過ぎず。
ちょっと風変わりで魅力溢れる女性が、自身のアイデンティティを見つける旅を描いた青春小説ですね。
(というわけで、結果的に中高生の読書感想文にも適してると思います。)
ジャングルのゆったり流れる時間も美しく、後半のアメリカでの急展開のスピード感の差を際立たせますが、
この流れに身を任せて読み進めるのも楽しい、エンタメ小説でもありました。
Posted by ブクログ
ゴリラ研究員より母と共に会話の教育を受けて、手話を通じて自在に言語を話せるようになったローズ
父の死をきっかけにカメルーンからアメリカへの移住を誘われ、移住した先で番った夫を4歳の男の子を救うために射殺された
納得いかないローズは裁判を起こす
人の定義とは何なのか、動物の命は人より軽いのか、法の上では命は平等なのか等を説いている
文中のローズが言ったセリフが印象的だ
今の世界、もちろん法律も当然の様であるように
人間主体で作られている
なので、人であるかが論点になってくるのだ
現在AIであるソフィアは既にサウジアラビアで市民権を持っている
今は少数だが、今後市民権を含め自立型AIが人として認められるようになり、裁判員、弁護士、検事などもAIが担う未来は充分にある
そうなった時、現在の人間の立場は一体どのようになり、どのように選択され、裁かれるのかとか考えてしまった
Posted by ブクログ
面白かった。
題材からすると、興味深かった。考えさせられた。という感想が多そうなものだけど、私としては、面白かった。
それは、何より、主人公ローズの影響だろう。
ゴリラは、人間か?
人間とは何か?
もだけど、
自分たちが定義しているものは、本当にそれでいいのか。
自分たちで、生きやすくするために決めたルールというか、考え方は、本当にその期待通り役に立っているのか。
自分は、自分らしく生きている?とか色々考えさせられました。
と言うことで、面白かった!
Posted by ブクログ
作品読み終わってから、作者の謝辞と解説読んだら、この小説が過去の類人猿裁判や実際に手話ができるゴリラなどを参考に書いた作品だと知り、読んで良かった気持ちが倍になった。
舞台がアフリカとアメリカだからなのか、ハリウッド映画の原作読んでる気分になった。
「人間とは何か?」について語るためにゴリラを選んだそうだけど、視点がすごい!
手話グローブってあるのかな?と思ったら研究されているらしい。
ゴリラが自分の意思で活躍する小説で宇宙人より現実味があった。
Posted by ブクログ
人間の言葉を喋り、思考が同じならそのゴリラは人間なのだろうか。
カメルーンのジャングルから、アメリアの動物園に行ったメスゴリラローズが、夫を殺され裁判を起こす話。
タイトルに良い意味で騙されたのだが、全くギャグや奇妙な話ではなく、いつか起こりそうな未来のsfの物語である。
何より人間とは何かと大きなテーマがあるので、ローズの気持ちに寄り添い、共感していく度に人間の愚かさや不条理さ、そして身勝手さを痛感していく。
ローズの性格がまた良くて、誰も嫌いにならない強くて、格好良いゴリラだ。
裁判の結末はローズにとってある意味本当の自分を知れるきっかけになったのだと思う。
Posted by ブクログ
人間も動物も地球上では平等はずだ。
だけど人間は知能が高いだけで、地球上を支配している。
この作品は
自分達の信じて疑わない常識から
一旦立ち止まり、もう一度考える事を教えてくれた。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて手に取った一冊。
「ゴリラ裁判の日」。
一体どんな物語なのだろうと思いながら読み始めたのだが、気づけばページを捲る手を止められなくなっていた。
この作品を読み終えて感じたのは、ローズを「一頭のゴリラ」として見ていたわけではなかった、ということだった。
一頭でもない。
メスでもない。
ひとりの女性ゴリラ、ローズ。
彼女が何を見て、何を感じ、どのように生きてきたのか。その人生と生きざまを見届けたような読書体験だった。
特に印象に残ったのが、法廷での最終弁論の場面。
物語を外側から眺めているというより、自分自身も陪審員席に座り、これまでローズが歩んできた人生を踏まえて、その言葉を聞いているような気持ちになった。自分ならどう判断するのか。何を根拠に人間とそれ以外を分けているのか。自然とそんなことまで考えさせられた。
そして、最後までつきつけられたのが「人間とは何か」という問いだった。
言葉を持つことなのか。
理性があることなのか。
社会の中で生きることなのか。
普段なら疑うことさえない境界線が、ローズという存在を通して少しずつ揺らいでいく。
読み始めたときには、こんなところまで自分の価値観を揺さぶられるとは思っていなかった。
奇抜なタイトルに惹かれて手に取ったはずが、読み終えた頃には、一人の存在の人生を見届けたような感覚が残っていた。
Posted by ブクログ
【人間とは何なのか】スケールの大きなテーマを突きつけられた作品だった。それと同時に【言葉の持つ力】についても考えさせられた。
ローズは人間と同じように話せる。もちろん感情もあり、人間と同じように喜び、悲しみ、怒る。他のゴリラとも違うし、人間とも違う、では一体何者なのか。彼女の中で長い間自問と葛藤があったかもしれない。でも、人間になりたかったわけではなく、ゴリラである自分に誇りを持っているし、言葉を理解し感情も人間らしい部分がある。『自分は自分、ローズというひとつの存在』それがある意味あの裁判で勝ち取ったローズの答えなのかなと感じた。
【私にとって言葉は魔法だった。】
このフレーズから始まるローズの語りも印象的だった。本来言葉は人と人をつなげてくれるものだ。でも、現代ではどうだろう。SNSでは顔も名前も知らない相手に対して、意図的に相手を傷付ける場面をよく目にするようになった。悲しいことだと思う。
最後の心に響いた一文
【全ての命は同じ命として、そこに存在していた。】
この作品は人間とゴリラの話だったけれど、人間と人間であっても全ての命は同じ命であることを強く主張したい。
Posted by ブクログ
ゴリラであるローズの夫は人間の子どもを助けたが射殺されてしまう。
ゴリラの命は人間より軽いものなのか?
人権ー人間ーとは。
もしもゴリラが手話や人にもっと近しいことができる存在だったならばこの問題はどうだろうか…と議論したくなった。
興味深い作品。
Posted by ブクログ
人権(人間)というのは、なんだろうか。
生物学的分類というのは人間が世界の物事を捉えやすくするために、便宜上整えているもので、絶対的視点ではない。これはゴリラ-人間の関係だけではなく、人間内でも一般化できるスタンスだ。
リリーとの関係性は、そこを気づかせる希望だと思う。
裁判の話が、しばらく描かれなくて、不安になるが、読み続けてほしい。
ユーモアの妙も作品のテンポと合っているので、すらすら読めると思う。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて買った
裁判するのか?と思いきや、ローズの説明が大半で後半で裁判の本質変わってない?と思いながら読んだ
説明がどうしても必要で長く、そこが少し怠いのに少し面白くもあるのでページは捲れた
ラストの描写が綺麗
Posted by ブクログ
テーマは深い。でも現代社会の答えは分かりきってる。途中のジャングル生活が長く感じ、ボクシング始めて雲行きが怪しくなったけど、2度目の裁判あたりから面白くなってきた。
Posted by ブクログ
想像してた話の感じではなかったかも。
プロレス…興味がないからなのか、試合の様子とか飛ばしちゃおうかと思ってしまった…。
裁判中より、ジャングルにいる時、動物園にいる時の方が興味深く、面白かったな。
子どもゴリラやリーダーのオスゴリラとの関わり方とか、そっちのほうが興味深かった。
最終的に人間と認められるのも、うーんって感じで。
命の重さは一緒だろうし、理屈的には理解できるんだけど、ゴリラは人間ではないでしょう…
なんか、うーんって感じで終わりました、私は。
Posted by ブクログ
メフィスト賞ってミステリー要素のある話に送られる賞とばかり思ってたから、読んでみてミステリーじゃなかったことにびっくり。
手話を使って人間とコミュニケーションができるゴリラ。言葉が使えるという事は深く思考できるという事で、人と人以外の種の区別がつかなくなるという事だろうか?
また、種としての特性を考えさせられると共に、見方を変えると人種差別に対する提言とも取れる、奥深い話だった。
ただ、話としてはスリリングな展開がたくさんあるわけでもないので、そうゆーのを期待した人には読みづらい本だったと思う。
Posted by ブクログ
プロレスのパートは蛇足に感じた。
それよりも裁判にもっとパート割いて欲しかった。
タイトルとあらすじ から想像していた物語とは少し違った。
それでも面白い視点の作品で楽しめました。
Posted by ブクログ
須藤古都離さん初読み
印象的な表紙に惹かれて読みたくなった。
ゴリラのローズは賢くて優しくて周りから愛されるキャラクター。
手話を使ってコミュニケーションとれるなんて素敵。
ローズは相手の立場になって考える事ができるし、間違いに気づいたら素直に謝る事ができる、そして、自分の気持ちを感情的にならずに言葉で伝える事ができる素晴らしい人格者。
人間とは何か
深いテーマがあり、読み進めるごとに考えさせられお話だった。
韓国系ラッパーのリリーとローズの関係がとてもいい。お互いリスペクトし合い、本音で話せる関係。本当の友達。
ジャングルでのローズは生き生きとしていて、
私も一緒に駆け回って木の実を食べたりじゃれあったりお昼寝したいと思った。
Posted by ブクログ
言葉を理解し、会話することができるゴリラのローズ。人間の子どもの命を守るために、夫のゴリラが殺されてしまう。ある学者は、人間とゴリラはじめ他の動物との大きな違いは、会話ができるかどうかと論文が書かれていた。では、そのゴリラのローズは人間と大差ないのでは、、、。
そしたら、命の重さも同じ?子どもが危ないからと殺すことは罪?どこかで我々人間は、動物界の中で他よりも上に位置していると思っていて、人間の命が最優先される。もちろん、ペットなども今は多く飼われているから犬や猫を家族同然のように思う人も増えた。でも、SNSで見てもペットが亡くなって有休を使うのに、理解できない人がいるというのも見る。結局は、命の重さに差がある。そして、人間間でも人種や地位のある人などで多少差があるように思ってしまう現実もあるのかもしれない。
でも、正しく裁判を行う。人権と向き合うにはその定義から改めて向き合う必要がある。そうなった時に、人間の定義とは?言葉を理解し、会話ができるが判断基準のラインなら、進化して話ができるようになったゴリラ(生態系的に人間と近い)は人間と区別されるのか。感情移入してしまうゴリラのローズ主人公だからゆえ、生き物の命について考えさせられた。
ゴリラのローズが望んでいた、漠然としない気持ちが晴れないとこ、自分は近くのゴリラとは違う感情を抱き、ゴリラとは違う。だけど、人間としては認められない歯がゆさ。結局、感情を理解し、ちゃんと向き合ってもらう。平等に認めてもらう。ってすべての生物に大切なことだと思った。
Posted by ブクログ
人の言葉を理解し、手話で話す特別なゴリラ、ローズ。
理解するだけでなく、考え方や興味が人間に近しいローズが自分の存在や本当の居場所について悩む様がなんとも人間らしい。
アメリカに来て、夫を殺され、裁判で負け、プロレスラーになって、また裁判を起こす。
人間とはどう定義されるのか?と考えながら読みました。
カメルーンのジャングルの描写が気持ちよさそうでよかった!もし自分がゴリラになったら、、、と思ったり。
Posted by ブクログ
ゴリラが手話で人間とコミュニケーションをとることができるとしたら…。
そんな「もしも」の世界で、ゴリラとは人間とは何なのかを考える作品でした。ローズがとても可愛らしく、素直な性格なのであまり暗くなりすぎずにお話を楽しむことができました。