あらすじ
満場一致のメフィスト賞受賞作にしてデビュー作がいよいよ文庫化。まさかゴリラに泣かされる日がくるとは――数多の作家、書評家、書店員の度肝を抜いた全人類必読のミステリー!
「ダ・ヴィンチ」プラチナ本! 読書メーター「読みたい本ランキング」1位!
京極夏彦さん、宮部みゆきさん、宮内祐介さん、五十嵐律人さん、斜線堂有紀さん、宮島未奈さん、QuizKnock河村拓哉さんなどが大絶賛!!
カメルーンで生まれたニシローランドゴリラ、名前はローズ。メス、というよりも女性といった方がいいだろう。
ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解し「会話」もできる。彼女は運命に導かれ、アメリカの動物園で暮らすようになる。そこで出会ったゴリラと愛を育み、夫婦の関係となった。
だが ―― 。その夫ゴリラが、人間の子どもを助けるためにという理由で、銃で殺されてしまう。どうしても許せない。 ローズは、夫のために、自分のために、人間に対して、裁判で闘いを挑む!
正義とは何か? 人間とは何か? アメリカで激しい議論をまきお こした「ハランベ事件」をモチーフとして生み出された感動巨編。
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Posted by ブクログ
NHKのあさイチで紹介されていたのを見て、手に取ってみました。
前半は、ゴリラの生態について語られているところが多く、なかなか読み進められませんでしたが、後半のNY部分についてはどんどん引き込まれていきました。
自分とは何か、正義とは何か、言葉の大切さとは、個性とは、差別問題など・・・人間社会の様々なテーマと幅広く深くえぐっている作品でした。
是非お勧めしたい1冊です。
Posted by ブクログ
ゴリラとお話ができるという、現実離れしていておとぎ話のようなお話で面白かった。
ゴリラが射殺されたのが実話だと後から知って、そこからこのような物語を思いつくのがすごいと思った。
人間の定義とはなにかという、普段は疑問に思わず過ごしていることに視点を当てているところが面白い発想だと思った。
Posted by ブクログ
終盤の法廷劇が面白かった。改めて考えると人間の定義って難しい。自分も似たようなこと考えたことあるなと思った。宇宙人はいるのかという話題において、基本的に有機物で構成された知的生命体が地球以外にいるかという議論がされるイメージがある。けど、有機生命体でなく、知性のようなものがある存在もあり得るんじゃないか。その場合、生命体というのかどうか。みたいな考えが頭の中にぐるぐる出てきた。