【感想・ネタバレ】ゴリラ裁判の日のレビュー

あらすじ

満場一致のメフィスト賞受賞作にしてデビュー作がいよいよ文庫化。まさかゴリラに泣かされる日がくるとは――数多の作家、書評家、書店員の度肝を抜いた全人類必読のミステリー!

「ダ・ヴィンチ」プラチナ本! 読書メーター「読みたい本ランキング」1位!

京極夏彦さん、宮部みゆきさん、宮内祐介さん、五十嵐律人さん、斜線堂有紀さん、宮島未奈さん、QuizKnock河村拓哉さんなどが大絶賛!!

カメルーンで生まれたニシローランドゴリラ、名前はローズ。メス、というよりも女性といった方がいいだろう。
ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解し「会話」もできる。彼女は運命に導かれ、アメリカの動物園で暮らすようになる。そこで出会ったゴリラと愛を育み、夫婦の関係となった。
だが ―― 。その夫ゴリラが、人間の子どもを助けるためにという理由で、銃で殺されてしまう。どうしても許せない。 ローズは、夫のために、自分のために、人間に対して、裁判で闘いを挑む!
正義とは何か? 人間とは何か? アメリカで激しい議論をまきお こした「ハランベ事件」をモチーフとして生み出された感動巨編。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

原告ゴリラ、被告動物園。こんな裁判なら何度でも傍聴したい。

裁判の顛末についてはフィクションとして楽しむべきだし、引用されていた判例もおそらくフィクション。
本筋は言語と意思の疎通にあるように感じた。
人間じゃない獣として扱われたローズが、人権を獲得し、人間として自身の行動を選択する。
弁護士に「君は弁護士になるには優しすぎる。僕みたいな冷酷な獣じゃないと務まらない」と言った言葉を受け取るラストシーンが印象的。直感的に「人間が獣を自称し、ゴリラが人間として扱われている」面白さを感じてしまったが、両者共に人間であることを思い直させられた。

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2026年10月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とんでもないものを読んでしまった。手話を操り話すことができるゴリラのローズ。彼女の夫が殺された事件をきっかけに、人間とは何かという壮大な争点の裁判が始まった。

手話を使えるということは、人間と同じように考え、感情を持っているということ。ゴリラから見る人間のおかしさが作中に散りばめられていてなるほどなと思った。

途中のプロレスの団体に所属するくだりが面白かった。そこのボスも金儲けしか考えていないオヤジかと思っていたら、ローズの新たな挑戦への手助けをしてくれていたしいいキャラだった。

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2026年09月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ


354ページの3行目を読んで雷に撃たれたような衝撃を覚えました。こんな感覚を覚えた本は初めてです。

ゴリラが人語を理解して話す、という時点ですごい設定だな〜と思ったのですが、読み進めるとすぐにローズの虜になりました。
ゴリラとして生きるローズも、人間のように生きるローズもどちらも生々しく書かれています。なので、読んでるうちにずっと私の中の蟠りであった、
"ローズは言葉を覚えたことで、ゴリラとしてのアイデンティティも、人間としてのアイデンティティも曖昧になってしまっているのではないか?"
という思いを、最後にちゃんと汲んで払拭してくれる作者が凄過ぎる。

オマリ銃殺を巡っての裁判は、ダニエル・グリーソンというとんでもないトリッキーな弁護士によって大逆転劇となり。
ダニエルがローズの"人権"を主張し、讃え、守ってくれて本当に良かった。
揚げ足取りの詭弁みたいな弁論がこんなに威力をもつことにも衝撃で、読むのが止まらなかったです。
作中いきなり登場し、ローズを断罪しようと躍起になっていたピーターの、厳格で凝り固まった考えを払拭したローズの一言にも最高に痺れました。

親友のリリーですら、ローズのことを"ゴリラ"として認識して無意識に人間のカテゴライズから外していますが、そのことに気付きつつも"言語の限界"と捉えて責めたりしないローズの優しさったらないです。リリーは彼女なりにローズに寄り添っているのでこれまた優しくて温かい気持ちになります。

ジャングルに戻って少しでも疲れたローズの心が休まりますように。
アイザックとの再会も果たせて本当に良かった。

読んでもなお、私はローズのことをゴリラと捉えてしまっているのがちょっと恥ずかしいです。




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2026年09月16日

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ネタバレ

序盤ゴリラの生態の説明する意味で、ジャングルでの生活や習性を長々と読まなくてはいけない。そこが少し退屈だった。
事故が起きてすぐに裁判が行われて、裁決も出てしまい「ゴリラ裁判」は終わってしまったのかと思った。その後プロレスの部分を流し読みしていたら、後半がになって本物の裁判が行われた。とにかく、ここを読む為に前半を読んできたのかと思うぐらい、2回目の裁判は良かった。
全体を通してローズのキャラが魅力的で、実際にいたらファンになるかも。

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2026年10月18日

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ネタバレ

ゴリラ研究員より母と共に会話の教育を受けて、手話を通じて自在に言語を話せるようになったローズ
父の死をきっかけにカメルーンからアメリカへの移住を誘われ、移住した先で番った夫を4歳の男の子を救うために射殺された
納得いかないローズは裁判を起こす

人の定義とは何なのか、動物の命は人より軽いのか、法の上では命は平等なのか等を説いている

文中のローズが言ったセリフが印象的だ
今の世界、もちろん法律も当然の様であるように
人間主体で作られている
なので、人であるかが論点になってくるのだ

現在AIであるソフィアは既にサウジアラビアで市民権を持っている
今は少数だが、今後市民権を含め自立型AIが人として認められるようになり、裁判員、弁護士、検事などもAIが担う未来は充分にある
そうなった時、現在の人間の立場は一体どのようになり、どのように選択され、裁かれるのかとか考えてしまった



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2026年10月02日

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ネタバレ

面白かった。
題材からすると、興味深かった。考えさせられた。という感想が多そうなものだけど、私としては、面白かった。
それは、何より、主人公ローズの影響だろう。

ゴリラは、人間か?
人間とは何か?

もだけど、

自分たちが定義しているものは、本当にそれでいいのか。
自分たちで、生きやすくするために決めたルールというか、考え方は、本当にその期待通り役に立っているのか。

自分は、自分らしく生きている?とか色々考えさせられました。

と言うことで、面白かった!

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2026年09月16日

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ネタバレ

【人間とは何なのか】スケールの大きなテーマを突きつけられた作品だった。それと同時に【言葉の持つ力】についても考えさせられた。

ローズは人間と同じように話せる。もちろん感情もあり、人間と同じように喜び、悲しみ、怒る。他のゴリラとも違うし、人間とも違う、では一体何者なのか。彼女の中で長い間自問と葛藤があったかもしれない。でも、人間になりたかったわけではなく、ゴリラである自分に誇りを持っているし、言葉を理解し感情も人間らしい部分がある。『自分は自分、ローズというひとつの存在』それがある意味あの裁判で勝ち取ったローズの答えなのかなと感じた。

【私にとって言葉は魔法だった。】
このフレーズから始まるローズの語りも印象的だった。本来言葉は人と人をつなげてくれるものだ。でも、現代ではどうだろう。SNSでは顔も名前も知らない相手に対して、意図的に相手を傷付ける場面をよく目にするようになった。悲しいことだと思う。

最後の心に響いた一文
【全ての命は同じ命として、そこに存在していた。】
この作品は人間とゴリラの話だったけれど、人間と人間であっても全ての命は同じ命であることを強く主張したい。

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2026年08月08日

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ネタバレ

ゴリラであるローズの夫は人間の子どもを助けたが射殺されてしまう。
ゴリラの命は人間より軽いものなのか?
人権ー人間ーとは。
もしもゴリラが手話や人にもっと近しいことができる存在だったならばこの問題はどうだろうか…と議論したくなった。
興味深い作品。

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2026年08月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

想像してた話の感じではなかったかも。
プロレス…興味がないからなのか、試合の様子とか飛ばしちゃおうかと思ってしまった…。
裁判中より、ジャングルにいる時、動物園にいる時の方が興味深く、面白かったな。
子どもゴリラやリーダーのオスゴリラとの関わり方とか、そっちのほうが興味深かった。
最終的に人間と認められるのも、うーんって感じで。
命の重さは一緒だろうし、理屈的には理解できるんだけど、ゴリラは人間ではないでしょう…
なんか、うーんって感じで終わりました、私は。

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2026年09月10日

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ネタバレ

言葉を理解し、会話することができるゴリラのローズ。人間の子どもの命を守るために、夫のゴリラが殺されてしまう。ある学者は、人間とゴリラはじめ他の動物との大きな違いは、会話ができるかどうかと論文が書かれていた。では、そのゴリラのローズは人間と大差ないのでは、、、。
そしたら、命の重さも同じ?子どもが危ないからと殺すことは罪?どこかで我々人間は、動物界の中で他よりも上に位置していると思っていて、人間の命が最優先される。もちろん、ペットなども今は多く飼われているから犬や猫を家族同然のように思う人も増えた。でも、SNSで見てもペットが亡くなって有休を使うのに、理解できない人がいるというのも見る。結局は、命の重さに差がある。そして、人間間でも人種や地位のある人などで多少差があるように思ってしまう現実もあるのかもしれない。

でも、正しく裁判を行う。人権と向き合うにはその定義から改めて向き合う必要がある。そうなった時に、人間の定義とは?言葉を理解し、会話ができるが判断基準のラインなら、進化して話ができるようになったゴリラ(生態系的に人間と近い)は人間と区別されるのか。感情移入してしまうゴリラのローズ主人公だからゆえ、生き物の命について考えさせられた。
ゴリラのローズが望んでいた、漠然としない気持ちが晴れないとこ、自分は近くのゴリラとは違う感情を抱き、ゴリラとは違う。だけど、人間としては認められない歯がゆさ。結局、感情を理解し、ちゃんと向き合ってもらう。平等に認めてもらう。ってすべての生物に大切なことだと思った。

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2026年08月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人の言葉を理解し、手話で話す特別なゴリラ、ローズ。
理解するだけでなく、考え方や興味が人間に近しいローズが自分の存在や本当の居場所について悩む様がなんとも人間らしい。

アメリカに来て、夫を殺され、裁判で負け、プロレスラーになって、また裁判を起こす。
人間とはどう定義されるのか?と考えながら読みました。

カメルーンのジャングルの描写が気持ちよさそうでよかった!もし自分がゴリラになったら、、、と思ったり。

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2026年08月02日

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