あらすじ
「それじゃあキミを死神として採用するね」
ある日、高校生の佐倉真司は同級生の花森雪希から「死神」のアルバイトに誘われる。曰く「死神」の仕事とは、成仏できずにこの世に残る「死者」の未練をはらし、あの世へと見送ることらしい。あまりに現実離れした話に、不審を抱く佐倉。しかし、「最後まで勤め上げれば、どんな願いも叶えてもらえる」という話を聞き、半信半疑のまま死神のアルバイトを始めることとなり――。初恋相手の幼馴染、出産直後の母親、虐待を受ける子ども……様々な死者が抱える、切なすぎる未練、願いとは――。暖かな涙が止まらない、ヒューマンストーリー。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
成仏できなかった人の未練を晴らして、
あの世に行くためのお手伝いをする
“死神”のアルバイト
小説のタイトルを作中で回収する流れは
よくあるのですが、これまでに読んだ小説のなかでも
特に切なくて儚いタイトル回収の仕方に感動しました。
誰にも語られるはずがなかった、
いつか消えてしまうかもしれない儚い物語を
読めている特別感が読後に湧いてきます。
軽いノリからここまで感動させられるとは思いませんでした笑
Posted by ブクログ
よくある設定物かなと思いましたが、残酷なストーリーで、途中花森が死者じゃないかと思ってたらその通り。夕ちゃんの所はやり切れない。
ロスタイムと死者の力の描写は良かった。私も未練がありそう…? と思った一作でした。
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死んだ後、消え失せるまでの「ロスタイム」が残されている世界、あなたはどう生きるか?「それじゃあ キミを死神として採用するね」と言われた主人公・佐倉。死神の仕事は「死者」の未練を晴らしあの世へと送ること。 任期の半年。何でも願いを叶えてくれるという嬉しいオマケ付き。主人公は死者の怒りや後悔や無念を痛いほど感じる。しかし死者の中には単純ではない人生もあった。このような経験を通して主人公は成長する。自分を死神に誘った笹森の背景は早々に気付いた。この小説からこれまでの経験があり「今の自分」があると再認識できた。⑤
時給三〇〇円の死神 = (君の膵臓 + ツナグ - 予定調和)÷2
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読み終わりました。
タイトル名とイラストの良さに引かれて思わず購入しました。
想像と違った内容に思わず驚きを隠せませんでしたが、とても素敵な物語に涙が零れました。幸せを再認識させてくれる小説となりました。
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高校生の佐倉真司は同級生の花森雪希から「死神」のアルバイトに誘われる。「半年間務めあげれば、どんな願いも叶えてもらえる」という話などを聞き、疑いながらも死神のアルバイトを始めることとなり。 朝月静香「佐倉くんと二人きりで、いっぱいわがままな時間を過ごしたい」黒崎「息子からの手紙を見つけたい」広岡「智ちゃんを産んでしまったことが未練」四宮夕「あたしとお母さんの仲を引き裂く人たちが、少しでも苦しむことを願って」花森雪希「1度でいいから笑顔でただいまと言うこと」
てっきり「希望」は記憶を覚えておきたい、とか朝月と花森を生き返らせて、とかにするのかと。古びたサッカーボールの少年に託す、、え?と思ったけど。3年後、少年が現れて「透明の本、物語」が戻ってきて、しっくりきた。
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めちゃくちゃイイお話だった。
物語の展開は予想外で常に裏切られ、バッドエンドなのにほんの少しの希望や幸せが見出だせる。それだけで、よかったと思える。
私にとっては、新種のハッピーエンドだった。
どうか、誰もが「生まれてきて、生きていてよかった」と思えるような、幸せな瞬間がありますように。
そう強く願わせてくれた、そんなお話。
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泣いていました…。
文章は軽く、個人的には少し読みづらかったのですが、最後まで手を休めることはできませんでした。
電車の中から青空がとてもきれいに見えました。
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今思えば読書好きには途中でオチがわかってしまうような展開だけど中学生の当時の自分からすると終わり方に衝撃をうけた作品だった。文が非常に読みやすくすらすらと進められる作品なので中高生の読書への第1歩として最適な気がする。
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一回で2回泣いた
『潰れた心臓』を読んだ時心がゾゾってした、
いくら明るかろうと、裏はあるものだった、、、
ニンゲンッテコワイでも、そこが良い。
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再読しました。とにかく最後の花森さんが《死者》であることが明らかになってから、いなくなってしまうまでの場面が読んでて衝撃が大きかったし、苦しかったです。
死者が旅立つ場面もページをめくる手が止まらないくらい引き込まれました。
自分が今まで存在していたことを誰も覚えていてくれないことのつらさ。
この本を読んで、自分を誰かが愛してくれるという喜びの大きさを感じました。
「幸せは失ってから気づく」という佐倉くんの言葉を忘れずに、今ある幸せを噛み締めて生きようと思います。
┊︎初読の感想
大切な人との思い出がなくなっていくことの悲しさがひしひしと感じました。
最初は2人の対話がテンポがよく面白いこと以外はこんなにすぐに死者は諦めがつくか…?とか、内容が薄く感じたが、最後までしっかり読破すると読んで良かったなと思います。
何も残せない死者と死神を見ていると、大切な人に愛と感謝を伝えられることの幸せを実感しました。
Posted by ブクログ
表紙とタイトルに惹かれた本。
切なくて美しい話だった。お話の中に出てくる"透明な本"はまさにこの本のことなんだろうと。
幸せとは今が幸せだと知ること、失う前に気づけること。失っても幸せだったと思い出せること。
忘れたくない言葉がたくさんありました。
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将来を期待されていたが怪我で挫折、両親の事情で家族も失った佐倉がクラスメイトに誘われて6カ月契約で、この世に未練を残した死者をあの世に送りとどける死神のアルバイトをする。死者と過ごす時間は大切なことに気づかされる時間となった。それは、【今、自分は充分幸せだ】と思うこと。
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ブック・オフで発見、購入本
思っていたよりも良かった
こういう話はまず泣くけれど、思った以上に泣きました
世界は残酷で、それでも美しい
悲しさに溢れているかもしれないけれど、優しさも同じくらい溢れてる
悲しくもなるけど、心が温かくなるものでした
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大切な人との思い出がなくなるのは辛い。
朝月を亡くしても生きていけたのは
花森がいたからだろうな。
ふたりは恋愛ではない何かで繋がっていた。
最後の、また会えたね。と
サッカーボールの男の子が会いに来てくれるのは
グッときた。泣きそうだった。
レオの前に読んでたら☆5だったかな?
死神系はレオに勝てる本はまだない。
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泣くほどではないけど、胸にくーっとくるような切なさ。展開が読めてしまう部分もあるけど、どんどん読みたくなるお話でした。
佐倉くんと花森さんそれぞれのお母さんのその後も知りたかったかな。
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タイトルにひかれて読みました。
まさきの結末が。
死神といっても、死者の未練をはらすために
奮闘する死神。
死者は未練を全てたちきりあの世へいくことができるのか?。。。
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正直、涙が溢れるほどではありませんが・・・ストーリーはありがちだけどよかったと思います。
人はそれぞれ楽しく見えても、悩みなどは誰しもがあるんだなと思いましたし、側で聞いてくれたり、味方になってくれる人がいるだけで、全然過ごし方が違うんだなと感じました。
Posted by ブクログ
2025/10/15 オーディオブック
途中まで良かったんだけど,エピローグの登場人物や表現をぼかしすぎてて、思い当たるのに時間がかかった。同じく、最後一番肝心の主人公と相棒のルーツ部分をぼかした表現すぎて、なんだか肩透かしをくらい、うーん
Posted by ブクログ
未練を残し死んだ後も現世に残っている魂を、あちらの世界に送り込む仕事
死神
無理矢理死神という仕事を任命された佐倉真司が、仕事を通して人の生きる苦しみ、辛さ、悲しみを知り前向きに生きていこうとする物語
人の幸不幸は本人の心次第だと思う
が、自分の不幸を他人のせいにする者は多い
作中の迷える魂は、自分の幸せを見つけたからあの世に旅立っていけたのだろう
デジャヴ、ジャメブ
ジャメブは初めて知った言葉
でもどれがデジャヴでどれがジャメブか判断つかないよ
Posted by ブクログ
「幸せはなくなってから気づく」
切なくて悲しいけど、私自身も同じように思わざるを得なかった経験をしたことがあり、本当にその通りだと思った。
今ある幸せはなんなのか改めて考えさせられる作品だった。
「死者」があの世に飛び立ってしまった後に気づく本当の「未練」を知るととても悲しくなった。
Posted by ブクログ
「時給300円」って。。タイトルが不思議で読み始めた。
一人一人の死者の内容が重すぎて、最後はそれでよかったの?と思う事が多かった。
後悔のない人生なんてないだろうし、どうすれば前を向けるのかは、やっぱり本人次第なんだろうな、と思った。
Posted by ブクログ
よくある青春小説かと思いきや、意外にも残酷な真実に胸を締め付けられる連作短編集。
“心温まる”というよりは切ない気持ちが勝る。
悲哀に満ちているのに爽やかさを感じてしまうから不思議。
成仏できずにいる「死者」の未練を晴らし、あの世へ送る手助けをする『死神』。
死神のアルバイトを通して、命の尊さを知る。