小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
勉強が足らず理解出来ないところもあったけれども、とても面白く、また魅力的な着眼点に満ちたアンソロジーだと思う。
博士たちが愛してやまない論文を紹介している。
実にシンプルである。
しかし、博士たちが愛しているだけあって、その多様さは目を見張るものがある。
博士たちは論文を愛している。博士いわく……
その論文は美しい。
その論文は執筆した科学者の野心と信念が詰まっている。
その論文はこの分野においてすばらしく重要だった。
その論文は卓越した面白い他にない着眼点でもって作成された。
その論文は結果的には誤謬であったが、この論文があったからこそ反証的に研究が進み発展した。
その論文はいまは亡き仲間が -
ネタバレ 購入済み
面白かった!
小石と蓮杖の掛け合いもテンポがよく、小さな謎が大きな謎へと繋がっていくのもワクワクしました。
人気作品ですが映像化はできそうにないですね笑
-
Posted by ブクログ
数多あるミステリー作品への敬愛とアンチテーゼを込めたかのような傑作。
ある意味、新時代のミステリーなのかもしれない。
雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。
地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔。
ミステリを愛する大富豪・神津島の呼びかけで、
刑事、医師、霊能力者、小説家、編集者、料理人、そして名探偵。
一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた館で次々と惨劇が起こる。
冒頭から犯人の殺意と行動が、犯人視点で描かれている。
なので刑事コロンボや古畑任三郎の様な倒叙ミステリーが頭を過り、
このまま500ページ以上、どう繰り広げるんだと訝しんだが、
そんな単純かつ明快なわけがなく、予想の遥か -
Posted by ブクログ
血の繋がりがある兄妹でかつ愛し合っていた2人を別つ物語。闇を背負う妹と光を背負う兄の話が交互に描かれており、ページを捲るたびに悲しく辛い気持ちになった。平和な世界へと導くためには誰かが犠牲にならないといけない、誰かが英雄にならないといけないのがこの物語の世界なのかと考えると涙が出る思いだった。
このような革命があってしてもなおレーエンデが真の夜明けを迎えるまでに十七年の歳月がかかるという設定も、人、国を動かすにはそれほどの年月が必要なのだと思い知らされた。
次巻、完結とのことだが、この物語を終焉させるのは作者にとってとても精力がいることだと感じる。読者の期待に応えなくて全くいいので無事に書き終 -
Posted by ブクログ
鳥の研究をしている方の本。
ユーモアを交えて書かれており、全く鳥に興味がなかった人でも、楽しく読める。
感想は、すごい‼︎の一言。15年以上も軽井沢に通って、鳥は言葉を話せる、ということを証明した!
鳴き声について、この鳴き声は、こういう意味、と気づくことは、まあ、観察の結果、知ることができても、ただ鳴いているだけじゃないんだ!言葉なんだ!と膨大な実験によって証明したことが、ホントにすごい。
この証明によって、あらゆる動物が言葉を話せるのではないかという可能性が大きくなってきた。
動物言語学、という学問が進めば、いつしか、人間も翻訳機などを介して、動物と会話が出来るようになるかも!
よく、考え -
Posted by ブクログ
思わず京都に行きたくなる。
しかし上手いよね、近藤史恵さん。
モト夫は悪い意味での昔の日本男子の見本みたい。
妻を何だと思っているんだろう。
身の回りのことをしてもらっても、当然すぎて何の感謝もない
それどころか他の女性を好きになったからって、あんな言い方で離婚を迫るとは。
眞夏も余計な刷り込みにからめとられて、自分の本心を見失っていた。
そんな母を娘の佐那は「なりたくない未来の姿」ととらえている。
シェアハウスオーナーの芹さんも、親からの言葉に深く傷ついているが、言った側は多分覚えてない。
アイスランドのふ-ちゃん、その家族のありようが対比的で面白かった。
読後感は、この先もっといい未来が開 -
Posted by ブクログ
友達も少ないし、努力は続かないし、勝負ごとはだいたい負けてきた――そんな著者が、自分の体験をまっすぐに書いた一冊でした。「私はこうだったよ」「こんな気持ちで逃げたんだよ」と語りかけるような文章で、ネガティブに見える気持ちも不思議とスッと胸に入ってくるんです。読んでいるうちに、ああ、わかるなあ…と何度もうなずいてしまいました。
でもこの本が良いのは、ネガティブがただの弱さで終わらないところ。逃げた先で出会った人や国の違いが、考え方の幅を広げてくれる。体験談なのに独りよがりにならず、著者の“普通っぽさ”がむしろ共感を呼んで、泣きそうになったり、ふっと笑ったり、感情が揺さぶられっぱなしでした。