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頑張るほど空回りして、それでも愛おしい、この人生。都会的で悲観的、不器用でまっすぐな40の瞬間。『明け方の若者たち』『わたしたちは、海』の著者、待望の初エッセイ集。『ベスト・エッセイ2024』に選出された“「行けたら行く」で、本当に行く人”収録。
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Posted by ブクログ
人の人生の断片に散りばめられた小さな気づきとか考え方とか、そういうものに触れるのが好きだ。 カツセさんの何気ない日常から綴られた言葉が愛おしい。毎話読むたびに前向きな気持ちになれて、気持ちの良い一冊。
カツセマサヒコさんのエッセイやWeb記事が昔から好きだったんだけどいい意味で落ち着きがでてきててよかった こんな風に30代の毎日を切り取って振り返れたらいいな
ちょっとお恥ずかしいけど笑えるエピソードや、カツセさんの心に触れるエピソード。 ラブめいている… 楽しい!嬉しい!は心を満たす… カツセさんの事、めっちゃ好きになりました。
だいたいの誰しもが思い返すと恥ずかしくなるようなことがあり、今自分の身に降り掛かることの意味なんて後からしか分からないし、意味なんてないかもしれないけど、人生ってそういうものだよね、と肩の力を抜いてくれる本でした。 個人的には、#5 肉食獣のアパレル店員 の言い回しがやかましくて好きです。 そして...続きを読む、あのときマカロンさえ買わなければ、がここに活きてくるとはと感嘆しました。 身に覚えのある失敗を、ふふふと笑って気を抜きたい人にぜひ読んでほしいです。 以下、お気に入りのフレーズ抜粋 #5 肉食獣のアパレル店員 ー 白もきちんと200色揃っていた。 ー ちょっとしたパーティがどこで開かれているのか、それだけが気になっている #32 ただ笑った夜を覚えている インターネットに書けないことがあるから、人は会う。エッセイにすら書けないことがあるから、人は飲む。 ー ただ笑っただけの夜があることが、いくつもの不幸を乗り越える船になるのだ。 #36 「いろいろあったよ」と笑って言えたら 小説のような波瀾万丈な人生に憧れていたからだろうか。それとも、苦労した経験を笑って話せる人の強さややさしさに、憧れているからだろうか。 #40 ある平日 いろんな日があって、そのどれも意味なんてなくて、価値なんてつけられず、それでいて、尊くそこにある。
日常生活の素直な感想が表現されていて、楽しく読んだ。作者の繊細な人柄が伝わってくる。ほっこりあたたかい気持ちになれる。 「海の街に越す」新居に移り住んだときの気持ちに大いに共感した。 「ジプリみたいな老人と私」笑いました!すごい好きです。
エッセイを初めてちゃんと読めた。なんかこう、人の日記って感じがしてあんまり読むのが得意じゃなかったんだけど、やっぱりカツセさんの紡ぐ文章は体にスッと入ってくる。あーあ、またやっちゃったよ、みたいなことの連続で毎日は続くけど、その中で気付けたり気付かなくて良かったりすることってたくさんあると思った。
あのとき、確かに心が少し軽くなった。 夜、子どもが寝静まったあとにこの本を開くと、都会の片隅で誰かが自分と同じように迷っている姿が浮かび上がる。小さな後悔や行き違いが積もって、胸の奥に重石のような不安が残る感覚が、妙にリアルで痛い。仕事帰りの電車でスマホを握りしめ、ただ茫然とサイトを眺めて現実をつ...続きを読むなぎ止めている自分の姿と重なる。著者の言葉は、霧の中でかすかに差す街灯みたいだ。足元が見えなくても、そこに光があるだけで少し前を向ける。救いではなく、共に立ち止まる温度をくれる一冊だったと思う。
【あらすじ】 頑張るほど空回りして、それでも愛おしい、この人生。 都会的で悲観的、不器用でまっすぐな40の瞬間。 #1 あのときマカロンさえ買わなければ』 →行きに美容師さんへマカロンを買ったせいで美容院のカット代が足りなくなる話。 私もお金をその日足りるギリギリしか財布に入れないから、気持ち...続きを読むがめちゃくちゃよく分かった。 ・プレゼントは良い。もらうのは反応に困るが、渡すなら、いくらでも渡したい。 ・愛の対義語は無関心だとか言うけれど、人は愛のある無関心を欲することもある。(アパレル店員さんの眼差しが怖い話) ・5年もあれは、後輩も増えてくる。自分が成長していなくても、難度の高い仕事を任されるようになる。その規模の大きさと責任の重さに、目が眩む。 #15 の、せい ・「でもこれは、自分が招いたことなので」そうやって怒りの矛先を、すべて自分に向けてしまう人だった。いつも苦労していて、大変そうで、見ていて心が痛んだ。 ・幼少の頃から、「あなたのせい」と言われ続けて育ったのかもしれない。だとしたら、大人になった今、もっと誰かのせい、何かのせいにしてほしいと思った。 #18 「行けたら行く」で本当に行く人 ・遊園地行こうとか、外で飲もうとか、社交辞令で済ませちゃいそうな軽い約束ほど、実現させたとき、メチャクチャ面白いんだから。 #19 記憶の中の公園 ・「人間関係は洋服のようなものだ」 去年までは確かに似合っていたはずの服が、突然しっくりこなくなるのは、自分の背が伸びたり、髪色が変わったり、服の好みが変わったりした結果であって、それと同じように人間関係もまた、自分の成長に合わせて変わっていくのが自然。 【個人的な感想】 エッセイがあまり得意ではないのですが、カツセさんのエッセイは楽しく最後まで一気読みしました。
エッセイというのは、他人の人生を垣間見ることができることができるから好きだ。 でも、エッセイでも友達との会話でも、なんでもない日常を垣間見ることは案外ない。話にはインパクトのあるものが用いられ、大抵オチがある。 #40「ある平日」を読んだ時、なんでもない日常を垣間見て、人の数だけ人生があり物語がある...続きを読む、と強く感じた。
タイトルにもなっている「あのときマカロンさえ買わなければ」。あのときあんなことしなければ…!という経験したことある人、多いのではないでしょうか。羞恥心と共に襲ってくる、後悔だったり自分の卑屈さ。言葉にできない、んうぁぁぁぁぁって感情がめちゃめちゃ言語化されていてそうなんだよ…と驚きました。1発目から...続きを読む抉られた。 「ただ笑った夜を覚えている」では大人になってから友達を作るのって難しいと語られている。 本当にその通りで、職場で親しい人ができたとしても、同僚であり友達と言えるのか…?とわたしは疑問に思ってしまう。友達になろう!いいよ!で友達を作れる日々はもう終わってしまったのだなと少ししんみりする。しかし、きっかけは覚えてないけど、なぜか大人になってからできる友達も少ないが存在する。そんな友達とただ笑って過ごせる日々は貴重だ。
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あのときマカロンさえ買わなければ
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