【感想・ネタバレ】あと少し、もう少しのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年04月21日

君が夏を走らせるを先に読んで、後書きを見てこの本が順番的に先だったんだと知って読みたくなった本。
駅伝を走る6人それぞれの主観で駅伝までの期間を見つる。何を思っていたのか分かる度に、人の本質が見えてくるようだった、
中でもジローの母ちゃんが言った「あんたね、なんでも簡単に人のことを片付けんじゃないっ...続きを読むて」って言葉がとても愛おしかった。表面的な部分で勘違いして評価してしまうことが多いけど、いろんな方向からその人を見ないといけないと教訓になった。

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Posted by ブクログ 2024年04月09日

この物語は、年齢関係なく多くの人が楽しめるお話だと思います。

個人的には、この物語に出てくる子たちと同年代の人に読んでほしいなと思いました。

この年代ならではの、「こんなこと考えてるの自分だけ?」「自分って変なのかも…」みたいな何ともいえないモヤモヤってありますよね。でも誰にも言えないし聞けない...続きを読む

このお話を読めば、少し安心するんじゃないかな。自分だけじゃないんだ、みんな同じなんだと。

人間ってみんな変ですよね!笑

それにしても上原先生最高!

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Posted by ブクログ 2024年03月30日

いや〜大好き!!!何から何まで全てが良すぎ。やっぱり学校という場所は良くも悪くも尊い場所だ。襷をつなぐ中学駅伝。襷を繋ぐように区ごとにクローズアップされる駅伝メンバーの、思いと葛藤と人間模様。ひとつのことに夢中になってる熱を取り巻く話って本当に胸を打つよね。寄せ集めのチームメンバー走ることに夢中にな...続きを読むって、あと少しだけ、もう少しだけ、みんなと走っていたい、と思いながら襷をつなぐ姿と思いが本当に眩しくて胸がぎゅってなった。感情の摩擦が好きだから、ジローと渡部くんの関係が好きだなと思ったけど、お互いの根底に微かに触れる後輩俊介くんと渡部くんの関係はわたしの癖だし、かと思えば俊介くんから桝井くんへの思いもよかった。設楽くんと大田くんの関係もよかった。みんな全員良かった。こんなに読み終わりたくないよぉと思った本は初めてだったし、もっとこのチームを見ていたかった。手元に置いておく。すすめてくれた友達に大感謝。

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Posted by ブクログ 2024年03月16日

登場人物
設楽・・・陸上部の3年生
自分に自信がなく、自身の走力を過小評価している
小6の時に駅伝に出た経験がある
大田・・・いわゆる不良の3年生
結果を受け入れるのが怖くて、結果が出る前に投げ出してしまうところがある
ジロー・・バスケ部の3年生
誰もが認めるムードメーカーだが、本人は何でも引き受け...続きを読むることに対して葛藤がある
渡部・・・吹奏楽部の3年生
クールに振る舞っているが、その実かなり繊細で周囲の目を気にしすぎて自分を出せずにいる
俊介・・・陸上部の2年生
桝井に憧れて陸上部に入部し、自身も目覚ましいレベルアップをしながら先輩の背中を追い続けている
桝井・・・陸上部の3年生
小学校の駅伝大会から駅伝にハマり練習を重ねてきたが、最近は環境の変化もあり全力を出しきれずにいる

物語
舞台は、小規模だが名物教師がおり、駅伝で10年以上も連続で好成績を残している中学校の陸上部
部長の桝井は名物教師の異動と新顧問が全く陸上を知らない美術教師の上原であることを知らされる
新しい環境に戸惑い、教師との距離感を測りかねる
一方の上原もメニューの作り方、生徒の人柄、全くわからない状態で悩む
そんな状況で、秋の駅伝に向けて練習とメンバー集めの日々が始まる

読後感
各章でランナー一人ずつに焦点を当て、それぞれの目線で当日に至るまでのエピソードと当日のランが描かれている
襷を渡し合う2人の印象的な掛け合いが書かれているが、それぞれの視点で感じ方や捉え方が違うのはもちろん、言われた言葉まで違っているのがいい味を出していた
チームワークってこういうものなんだろうなぁと、しみじみ感じることもできた
そして上原も生徒のことをよく観察して接していくタイプで、生徒の自主性や内から出るものを引き出しすのに一役買っていた
駅伝がテーマなので全体的に爽やかで、かつ一人ひとりの想いが十二分に伝わってくる、さすがの瀬尾まいこさんワールドだった
大田は「君が夏を走らせる」にも登場するので、そちらもオススメする

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Posted by ブクログ 2024年03月13日

陸上部ではない子供たちが、駅伝で県大会に出るという一つの目標に向かって悩みながら進んでいく姿が心に沁みました。君が夏を走らせるの大田君が金髪から坊主頭になり参加したり、襷を繋ぎベスト6に入るための一人一人が必死の走りに思わず応援しながらハラハラして読みました。

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Posted by ブクログ 2024年03月09日

登場人物ごとに物語が描かれており、同じ場面でも見方がすごく変わっていった。人それぞれバックボーンは異なるが、確実に成長していく姿は心にグッとくるものがあった。

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Posted by ブクログ 2024年03月02日

とてもとても心が震えました。
泣きました。

お話の展開はもちろん語り手の工夫もとても面白かったです。

『走る』っていいなと、この後箱根駅伝のドキュメントも見ました(笑)

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Posted by ブクログ 2024年02月24日

6回泣いた。
どこで泣いたかは察しの通りだと思う。
襷をつなぐ一瞬に見える仲間の姿はどれだけ走者を掻き立てるんだろう。走って襷をつなぐ。その単純な作業にこめられる複雑な色々な感情が、ただ一つ仲間と走りたい一心で繋がる。熱くて、苦しくて、走っている間は孤独。それなのになぜ走るのだろうと何度も疑問に思っ...続きを読むた。その度に実感したのはそれを超える仲間とのかけがえのない時間だったり、その上で自分との戦いへの決着だったり、周りからの期待だったり。たくさん理由があって、気づいたら号泣。
どの人物もいいけど、1番心が震えたのは大田。
いつしか本気でやることをやめて、人とも馴れ合わなかったのに、いつしか本気で、人からの期待に応えたい一心で、全力で襷を渡す姿、嗚咽ものです。
走ってる彼らより、嗚咽。苦しすぎる。震い立ちすぎる。
1人でやってることなのに、いつしか1人じゃできなくなっていることがある。1人じゃないから、出来ることがある。綺麗事じゃなく。
今世界卓球の団体戦を見ているんだけど平田と平野の仲間に向けた笑顔に涙が止まらない。
どうしたもんか

正真正銘、青春物語であるが、この本が評価される理由として、偉そうだが考察すると
一つは題材として、いじめ・自己嫌悪・親の離婚・同性愛・闘病等の人間の本質的な問題に触れている点がある
そしてもう一つ。これは青春物語である点である。
思春期の中学生がそれらの問題に触れた時、彼らは中学生としてその問題に接している。今私は社会人目前であり思春期は当に過ぎているのだが。彼らの打開策にハッとさせられた。
プライドだらけである。人格を形成する上で、まだ悟りや妥協経験がない彼らが、プライドをかけて、仲間と、家族と、先生と接する姿。思い出されるものが多すぎる。。
そしてそれらを導く上原先生。彼女も私と同じで、彼らから学びを得ているんだろうなぁ

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Posted by ブクログ 2024年01月31日

6人の気持ちが襷と共につながる、清々しい青春小説。
瀬尾さんの真骨頂というか今回も嫌な人は出てこなかった。生徒一人一人のキャラクターがたっているし、上原先生の魅力もこの作品の見どころだろう。
今まで教師が俺を黙らせるためにキレているフリをするのは見たことがある、というフレーズが好きだ。だから先生の言...続きを読む葉って響かない人いたのかな。
学校という場では、何で測られるかはわからないランキングってたしかにつくし、発表されるわけでもなく意識されてる。なんなんだろ笑
というように、中高生の時にモヤモヤしてるようなのことがうまく表現されていて懐かしい気持ちになる。

1区ごとに人物の心情が描かれて、話が繰り返されるうちにますますメンバーの事が好きになり、そして襷を渡すその一場面に全てが凝縮されている。

好きな本だった。

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Posted by ブクログ 2024年01月30日

この本がきっかけで瀬尾まいこさんを知った。読んでいてとても惹かれる話だった。家族に布教するくらい良かった。

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Posted by ブクログ 2024年01月04日

完璧な青春小説。
襷と共に登場人物ひとりひとりの想いが紡がれて行く描写が駅伝の素晴らしさをより感じさせてくれました。

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Posted by ブクログ 2023年12月24日

私自身も陸上部で部長を務めた経験があるので、桝井の気持ちにものすごく共感しました。
駅伝大会までの日々が、襷を繋ぐ6人それぞれの視点で描かれているので、とても奥行きのある物語になっています。

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Posted by ブクログ 2023年12月14日

君が夏を〜の大田くんをまた見たくて。

大田くんだけでなくみんながそれぞれ何かを抱えててでもそれは特殊すぎる悩みではなくて。それを解決するために動くわけでもなくて。ただ自分自身を見つめて、お互いを感じて、ひたむきに走る。練習期間のエピソードの中に入ってくる駅伝シーンで毎回ほろほろ涙した。

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Posted by ブクログ 2024年03月19日

【2023年12冊目】
涙もろいんですよ。

電車の中で読んでて、うるうるするのを必死で耐えながら読みました。号泣するほどではないんですけど、じわりとした心理描写に登場人物にシンクロしてしまって、もう……

2走目の大田君が一番やばかったな。ヤンキーがちょっといいことしたら、普段からいい子にしてる子...続きを読むよりも褒められるの、納得行かないんですけど、大田君なりの事情がちゃんと書いてあったので、「うおー!大田ー!」ってなりましたね。

登場人物全員愛おしい。なんなら上原先生の株も後半になるにつれ爆上がりです。もがきながら苦しみながらの登場人物と一緒に走るように物語を追いかけて、いい青春、いい生き方だなぁと思った話でした。また読みます。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月05日

泣けました。

中学校駅伝の1区から6区を走る、それぞれの男子に物語がある。同じものを見ているのに感じ方が違ったり。いい意味での誤解があり、読み進めていくうちにそれが分かるのがいい。

例えば、1区でいじめられっ子の設楽は、2区で不良の大田のことを怖いと思っている。でも大田は設楽の足の速さに小2のと...続きを読むきからずっと一目置いている。

2区の大田がラストスパートで走る所へ、熱血教師の小野田がかけた言葉。「大田は本当にできるやつなんだからな!」。

「本当はできるやつ」、ではなく、「本当にできるやつ」、という部分を大田は気に入っている。大田に嫌われていた小野田先生にも花を持たせる著者の配慮が良かった。

3区のジローが大田に本気で怒鳴った場面も心に残った。ジローを咎めるような皆に対し、「お前ら馬鹿じゃね?ジローが100%正しいだろ?」と言い放った渡部。ジローが唯一苦手としていた渡部は、実はジローのことを心配していたのだ。

4区の渡部はクールを装いながらも、必死で親がいないことを隠している。でもそれを5区の俊介にふっと打ち明ける。それは俊介が部長の桝井に好意を持っていることに渡部が気づいたから。

桝井の走りを見て入部を決めた俊介。次第に桝井のことを特別に想うようになる。幼なじみにも話せなかった自分の本当の気持ちを、渡部に少しだけ見せることができた俊介。

そして6区、アンカーの桝井。爽やかで何でも軽くこなす桝井だったが、それは小学校時代、野球仲間から突き放された失敗を繰り返さないため。

顧問の上原先生が、「桝井くんは、自分の深さ3cmのところで勝負しているんだよ。」と言った言葉。弱さや嫌な部分をさらけ出していないということ。

6人が、走りながら今までの出来事を思い返し、それぞれの言葉で語る。読後感を代弁してくれるような、三浦しをんの解説も良かった。

本当に面白い一冊だった。

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Posted by ブクログ 2024年04月17日

中学生の駅伝大会で、1人1人の視点が交差していくお話。
登場人物のキャラクター性がわかりやすく、子どもでも読みやすそうなイメージを持った。大人になってから読むと頑張るってこういうことだよなと心が揺さぶられた。
章ごとに視点が変わり登場人物それぞれの気持ちを考えることができて嬉しい。1人1人の駅伝にか...続きを読むける熱い思いが伝わってきた。
中学生の青春を駆け抜けていくお話なので、忘れている青春を感じたい、思い起こしたい人はぜひ読んでほしい一冊。

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Posted by ブクログ 2024年04月14日

ランニングを始めたばかりなので、興味深く読んだ。
登場人物一人一人ごとに、同じ出来事が違う目線で描かれる構成は、私好みだった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月13日

正直、私は走るのが苦手なのであまり期待せずに読み始めたのだが、予想を裏切って面白かった。

いじめられっ子体質だから、記録をのばすにはもっと追い打ちをかけなきゃいけないのか!と突っ込んでいる場面でまずは笑い、
2区からはそのいじめられっ子体質・設楽が恐れる対象(いじめっ子体質)・大山の視点で、近寄り...続きを読む難いヤンキーという現状は色んなものを諦めていた結果であるというもので、そうだよな、ヤンキーとはいえ同じ人間だものな、と面白かった。
上原先生も最初こそはなまっちょろい先生だなと思っていたが天然な言動が面白い。

桝井はもっと重症な病気かと思いきや、スポーツ性貧血だった。また、アンカーが俊介のはすが5区で登場したので謎だったが、申込み直前で上原先生が勝手にアンカーを桝井にしたのだった。

既に県大会の話をし始める終わり方で、一応は県大会出場決定ということで一件落着したものの、その後も彼らの戦いは続くといった感じで良かった。

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Posted by ブクログ 2024年04月07日

リレー形式でそれぞれのエピソードが書かれている。誰かのために、誰かと一緒にもう少し頑張ってみたいと思えることは幸せだ。

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Posted by ブクログ 2024年03月28日

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久々のマラソン小説。
清々しいマラソンへの取組と個々の心情の描写が心地良い良い作品。

『そしてバトンは渡された』は読んでいましたが、改めて瀬尾まいこさんの本は全て読んでみようと思いました。

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Posted by ブクログ 2024年03月04日

1つの目標にむかってひたむきになれる仲間って尊い。
ぶつかって悩んで乗り越える経験って尊い。

中学陸上部の駅伝の物語。
6区間を走るそれぞれの視点から語られるから、1人の語りだと見えなかったそれぞれの子の本当の気持ちや葛藤、なんであんな行動をしたのか、ということがわかり、一人一人が...続きを読む愛おしく思えます。
襷に託す想い。
これから駅伝みるのが楽しみになりそう。

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Posted by ブクログ 2024年02月28日

これぞ瀬尾まいこさん。中学生の話、本当に好き。中学校の先生なだけあって、中学生や教師の書きぶりがとても素敵。最後の解説が三浦しをんさんなのも良き。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月09日

表紙ですでに確約された青春系スポーツ小説。
実際読んでみての感想、悪くない。人によっては読み応えがないのかもしれないが、こういうドチャクソ青春エモエモ系も悪くないではないか。

構成も駅伝に準えて、走者とその前後の走者との接点を物語として表現してるのが本当に単純なのだが、それがすごくいい。

自分の...続きを読む弱味を拗らせ、必死に取り繕ったり、斜に構えてみたり、誤魔化してみたり、そういう中学生らしい部分がいくつも描かれていて懐かしい感じが想起される内容だった。

高校、大学、先に進んでいくほど自分に見合った場所に収まってしまう。その言葉はとても沁みる。

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Posted by ブクログ 2024年02月08日

それぞれの子の気持ち、中学生らしい悩みが綺麗に描かれていたな。太田くんは危なそうで怖そうな子だけど、中身は本当に中学生。うまく救いあげてもらったから良かったな。『君が夏を走らせる』はこの経験があったからこそのお話。

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Posted by ブクログ 2024年01月04日

すごく良い意味で、瀬尾まいこさんの描く物語は親しみやすくて読みやすい。

ゆっくりと穏やかに進むけど、登場人物の心の中や人間関係が丁寧に描かれていて単調にならない。
読みはじめてすぐに世界観に惹き込まれた。

綺麗ごとだけじゃ片付かない、人の本質のようなものを言語化して物語にするのがほんとうに上手い...続きを読む

『つくろっているのは、俺だけじゃないんだ。誰だって、本当の部分なんて見せられるわけがない。生きていくってそういうことだし、集団の中でありのままでいられるやつなんていない。』
この言葉がすごくずしっと響いた。
いつもおどおどしてて明らかに自信がなさそうな人も、自分を繕って生きている人も、みんなから慕われるような人も、元気いっぱいな人も、誰だって何かを抱えながら集団のなかで生きているんだな、と。

6区間に分けてそれぞれのランナーがしっかり描かれていて、みんなに愛着が湧く。そのなかでも私は渡部くんと大田くんにすごく共感できた。

ネタバレになっちゃうから多くは語れないけど、読後はすごく爽やかな気持ち!

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Posted by ブクログ 2023年12月21日

読み終わるのにかなり時間がかかってしまった。
それぞれのメンバーの想いが分かって終盤は楽しめた。
渡部が良いキャラだなと思った。続編も読んでみる。

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購入済み

中学生の駅伝小説

2020年04月14日

最近よく見かける、駅伝小説です。6区間毎の走者の視点に切り替わり、駅伝参加の経緯や仲間とのやり取りを回想しつつ、与えられた区間を走り抜ける様が描かれています。視点が変われば、それぞれの想いが違っていることが明らかになる構成が上手く、非常に読みやすい作品です。

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Posted by ブクログ 2024年03月24日

中学生の駅伝大会のお話。
メンバー集め、練習、本番までを駅伝メンバーそれぞれの視点で、繰り返し描いている。
各人のエピソードを読み進めるたびに、話に厚みも深みも増していくのが面白い。

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Posted by ブクログ 2024年03月22日

毎年、正月に思ってたんです。なんで正月から走るんだろう?駅伝ておもしろいのか、、、?って。
そんな私が駅伝の中身を、面白さを知りたいと思って手に取りました。
駅伝は、一人一人襷を繋いでいかないとゴールできない。その襷にいろんな想いがあって、選手を支える周りの人の思いもあって、見ている人はその思いや熱...続きを読む量や一生懸命さを感じ取って、思わず見てしまうんだろうなと思った。
学生のお話だけど、駅伝の印象は前より変わったかな!

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Posted by ブクログ 2024年02月26日

三浦しをんさんの講評?通り、「走る」ことを題材にした小説って人間のありようを絶妙に描くよな。

特に響いたのは教師ものだからかな。美術科で陸上全く無知な上原先生、とぼけた感じだけどしっかり生徒のこと見てて、適切な助言や行動をとるところ、わかってんなあって思った。説教くさいことしなくて、生徒に「もうー...続きを読む」って思われるくらい下に見られてるんだけど、何かと頼れるしここぞというときに「わかってんなあ」ってなる感じというか。

あと乱暴な大田とジローのところ。なんでも引き受けちゃうジローに「自分の価値を下げるな」って渡部が怒ってて、普段タバコ吸ってサボるのが当たり前な大田が少し真面目にしただけで「えらい」、普段まじめでリーダー格のジローが少し正論言ったら咎められる。社会ってそうかもしれないけど、せめて「学校」と言う場では筋が通るようになっていてほしい。教師として、普段から真面目に頑張っている子が褒められる空間を心がけたいと思った。

それ関連で、大田サイドでも。ぐれてると、周りに求められるハードルが下がって、それも嫌っていうの、すごくわかるし瀬尾さんはよくそんな細やかな性格描いたな、って思う。
ちょっとやる気出しただけで褒められ、「自分はこんなもんじゃない」って誰も言ってくれない。現代のあらゆる「弱者」に対する支援って、「ハードルを下げる」ということになりがちだけど、本人はそれを望んでいない可能性もあるよな。

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Posted by ブクログ 2024年02月01日

駅伝メンバーそれぞれの視点から描かれている。
設楽、大田、ジロー、渡部、俊介、桝田。
同じ場面が繰り返し描かれ、しかしそれぞれ違った「人間」のフィルターを通しているため、桝田の章の頃には、とても深い想いが詰まった物語へと変化していく。
襷をつなぐとは、を文章で表せるとは思わなかった。
また、上原がし...続きを読むっかり駅伝メンバーの一員になってるのがよかった。いい先生だと思った。

題名は、『あと少し、もう少し』みんなと走りたい、という意味なのかなと思った。
もうすぐでゴールだぁあとちょっと、よりもう少し先を見据えての意味合いかなと。

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