• 本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド

    古典名作を叩き斬る!

    本格ミステリの古典は今読んでも面白いのか?という視点から再評価したもの。連載時、女子高生だった国樹さんが喜国さんの紹介・セレクト本をまっさらな頭(?)で叩き切る。ミステリベスト等で上位にくる常連本が見事なまでにコケ落とされるのは、ある意味痛快。

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  • 片桐大三郎とXYZの悲劇

    日本のドルリー・レーン

    国民的大スターで、片桐プロモーションの「座長」こと社長、片桐大三郎。耳が聴こえなくなった為、一線は退いたが「社長業」は精力的にこなす。耳がわりとなってノートパソコンで文字通訳する「のの子」こと野々瀬乃枝を助手に、特技の推理力で警察を助ける。4短編集。タイトルからもわかるが、クイーンのドルリー・レーン4部作をを下敷きに物語が構築されている。最終話がベストか?

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  • 君が夏を走らせる(新潮文庫)

    中学駅伝小説のスピンオフ

    中学駅伝を舞台にした「あと少し、もう少し」で二区を走った太田君。周囲から不良と呼べれていた彼も、駅伝出場後は高校に進学し、陸上部に入る。しかし、満たされない日々を送っていた。そんな時、先輩から1ヶ月のアルバイトーー先輩夫婦の1歳10ヶ月の娘、鈴香の世話ーーを頼まれる。悪戦苦闘しつつ、充実の一夏を体験する。

    「あと少し、もう少し」では駅伝走者の一人として描かれた、不良少年・太田君だが、本作では堂々の主役をつとめる。外見と違い真面目で優しい16歳の高校生。そんな彼が鈴香(1歳10ヶ月の赤ちゃん)と関わることで、中学駅伝卒業後くすぶっていた思いから脱却を決意する物語。お薦めです。

    個人的には、...続きを読む

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  • あと少し、もう少し

    中学生の駅伝小説

    最近よく見かける、駅伝小説です。6区間毎の走者の視点に切り替わり、駅伝参加の経緯や仲間とのやり取りを回想しつつ、与えられた区間を走り抜ける様が描かれています。視点が変われば、それぞれの想いが違っていることが明らかになる構成が上手く、非常に読みやすい作品です。

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