小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
ネタバレ「ピョコルン」という新しい性別を設定し、人間の性欲処理・妊娠・出産を代行する生物がいることで、女性の主人公の被害と加害を同時に描き出しているのが見事。下巻では「最初にダウンロードしたキャラでしか生きられない」白藤さんがより主人公・如月の人生に絡んできて、物語に奥行きを生んでいた。
母を奴隷のように使役しながら、自分は家庭の道具になることを拒否しようとしていた如月だが、ピョコルンが賄ってくれる性欲処理以外の家庭内労働に関しては、明人との結婚生活で既にこき使われていたし、最終的にはピョコルンになることすら選択する。結局自分が否定していた物になる彼女は空虚で、死守したい信念や嫌悪感なんてものもなく、 -
Posted by ブクログ
取扱説明書は「正確で漏れがないこと」が一番だと思っていましたが、本書を読んでそのイメージがガラリと変わりました。そもそも読む気がない人にどう興味を持ってもらうか、緊急時でも直感的に理解できる構成とは何かなど、「伝える」ことの奥深さに気づかされます。
実際に使って試すことで初めて見えてくる課題や、チームで取り組む価値にも深く共感しました。一人で抱え込まず、多角的な視点を取り入れる大切さを実感します。
これまでも「ユーザー目線」を意識していたつもりでしたが、相手の心理や状況にまで寄り添うことの本当の意味を学べた気がします。こうしたテクニカルライティングの仕事で大切なポイントを、 専門書・技術書 -
Posted by ブクログ
みんな一生懸命頑張ってる。必死で余裕がない。そんな切ない物語集。
第1話 邑子の上司の村雲清司が病死したのは去年の暮。彼が資料室に出ると聞いて見にきたら出た。たまたま見にいていた後輩アナウンサーの雪乃が明日も来ようという。5日続けて張り込んだが毎日出るが、交信はできない。
第2話 地震。電車は運休で、線路の安全を確認しないと動かないらしい。この一年で多くの同期がテレビ局をやめた。
第3話 結花はテレビ局のタイムキーパー。由朗とルームシェアしているが、由朗はゲイなので手に入らない。
第4話 晴一は彼女に別れようと言われてブロックされる。芸人さんの密着取材をする。なにもかもうまく運ばない。 -
Posted by ブクログ
他人の為に何かしてあげたいと思って、実際に腰を上げられる人が少ないなかで、たまちゃんの行動力がすごいと思った。
そしてシャーリーンとの微妙なヤキモキもリアルで、ちの繋がった家族でさえ気になる部分は多かれ少なかれある中、他人と、そして異国の人と暮らしたら許せない部分はあるよなぁなんて思った。
何よりお父さんの存在が周りを暖かくしているんだなと思う。
決して強くは言わないが、分からせるという気持ちもなく人の心にスっと染み込むような言葉選びが上手な方だと思った。
個人的には、お母さんの事故の言及があった時、たまちゃんは内容よりも、周りが自分に黙っていたことがショックだったんだと思った。
それもわか -
Posted by ブクログ
どんな価値観であれど、許容できる世界を。
弓歌のように、すれ違えれば誰もが振り向く美貌にジロジロ観られる視線の痛さ。
そういう人が羨ましいと常感じていた思春期の自分を思い出す。
可愛い子はいた。でもそんな風に観られていたと客観的に見ると、申し訳ない気持ちが心に広がる。
また自分も紗里と同じ考え方を持っていた時期があったなと思った。
自分の身体は太りやすいし、ガツガツ食べると太るからあまり食べないようにと。
人から観られるのがちょっと怖い(紗里もそんな感じだったのだろうか)。
ルッキズム。見た目が違うことでの『差別』って、こんなにも苦しい。
冬真と時枝との感情。好きになる子は男でも女でも関係 -
Posted by ブクログ
ネタバレ銀色夏生さんのエッセイを初めて読んだ。
読後感がすごく心地よくて、たしかに!!と納得した言葉がたくさんあった。
自分の気持ちを言語化することの大切さを感じたし、言語化することでさらに気づけることがあるんじゃないかと感じた。
そして、言語化を手伝ってくれる私じゃない誰かはすごく特別な存在なんだと感じた。
私のまわりにはなぜか一緒に考えてくれる人が多い。そんな素敵なみなさんに、日々感謝を忘れずにいたいな。
そして、私も誰かの気持ちを言語化する、お手伝いが出来たらいいな。
自分の思っていることを誰かにわかってもらえることって大切で、人はやっぱりひとりでは生きていけないな、とも感じました。
ここから -
Posted by ブクログ
とても良い作品だった。
辞書作りという一見地味な題材でありながら、何かに直向きに情熱を注ぐ人たちの姿が丁寧に描かれていて、読み終えたあと温かい気持ちになった。
主人公の馬締さんは最後まで決して器用な人物ではないけれど、その実直さや誠実さが何よりも魅力的。周囲の登場人物もそれぞれ個性がしっかり描き分けられていて、一人ひとりの輪郭がくっきりと見える。誰もが自分の役割を大切にしながら「大渡海」という一冊を長い年月を掛けて作り上げていく過程が心地よかった。ていうか辞書作るのってこんなに大変なのね…。
言葉をもっと深く知って大切にしたくなる。仕事やものづくりに真摯に向き合う人たちの姿に心を動かされ -
Posted by ブクログ
【ついに共演!二つの信念が交わる】
ついに、この二人が同じ法廷に立つ。
不破俊太郎が「能面検事」になるきっかけとなる事件から物語ははじまる。時が経ち大阪で覚醒剤所持の事件が発生。公判の担当検事となる不破の前に、あの悪辣弁護士の御子柴礼司が立ちはだかる。
中山七里先生の作品を読み漁っている身としてはいつか共演するであろうと思っていたこの2人。ようやくご対面!かと思いきや過去に不破が能面検事になるきっかけとなった事件の被疑者の弁護士だった因縁の相手!
欲を言えば、もう少し法廷でバチバチにやり合って欲しかったかな。不破の過去と、御子柴との法廷バトルはそれぞれ別冊にしていただいても良かったです -
Posted by ブクログ
「あらためて私の好きな詩を、ためつすがめつ眺めてみよう、なぜ好きか、なぜ良いか、なぜ私のたからものなのか、それをできるかぎり検証してみよう、大事なコレクションのよってきたるところを、情熱こめてるる語ろう」
この「はじめに」がすごく好き。大学生の頃この文章に出会って、自分も好きな本について記録していきたいなと思ったのを覚えている。一時期は好きな詩を貯めていたりもしたなあ。やめちゃったけど、またやりたい。
司書になって再読した。茨木のり子さんが選んだいろんな詩やその鑑賞を改めて読むのは楽しかった。ああ、すてきだなあとうっとりする詩もあれば、身につまされるような詩もあり、ちがう見方を提示してくれ
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。