小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
亡き母との約束を守るため、顔も知らない生き別れの父を探す青年が辿り着いたのは、ひとけのないゴーストタウンだった。女たちのささめきに導かれがらんどうの町をさまよう青年の父探しと、父ペドロ・パラモが町を支配していたころの記憶が交錯し、地上の煉獄のように死者が留まり続ける円環的な世界を描いたメキシコの名作。
マリアーナ・エンリケスやベンハミン・ラバトゥッツを通して南米面白い!となっていたところに、ネトフリで本書の実写版映画(2024)を発見してそちらを先に見た。眩い太陽の下でゴーストタウンと化した20世紀のメキシコの町が美しく、女性たちの演技も印象的で、これは原作も好きな気がする、とすぐに注文し -
Posted by ブクログ
信一の話、ということで読み始めた本書。
信一を主軸に置きながらも、龍捲風やTiger兄貴などなどたくさんの人との関わり合いで、多種多様な関係性や心の動きを感じられるようになっています。
1作目、2作目、そして外伝、作者の癖がどんどんと抜けて読みやすく、感情の置き所が分かりやすくなっていたかなぁ、、と思いました。
私は十二少が好きなので、早く出てこないかな〜とワクワクしながら読み進めました。
もちろん出てきましたよ!!
350回くらいページを捲ったら!
なげーーーーーー!十二少までがなげーーーー!
でも、楽しみな人物が登場するまでも中弛み無く読めました。黒社会!戦い!友情!義理!人情!ココナ -
Posted by ブクログ
見えない・聞こえない・話せないという三重苦を抱えた要救護者に対し救助のドローンが来たことをどのように認識させるのかと思ったが、その手があったか!ドローンからワイヤーを垂らすのかなと予想はしたのだが。
また、バッテリーで稼働するドローンなので、バッテリー切れになったらどうするのかと思ったが、その点の用意もきちんとされていた。さすがスマートシティWANOKUNIと言うべきか。
亡き兄の『無理だと思ったらそこが限界なんだ』という口癖を何かに付けて口にする主人公だが、兄を見殺しにしたという罪悪感からそれは呪縛となって主人公を苛んでいるように感じた。それは主人公も物語が進むに連れて自覚するようになり、最 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「時間を節約することで、実は別の大切な何かを節約してしまっていることに、誰も気づいていない」
「時間とは生きることそのものであり、人の命は心を住処としている。時間を節約すればするほど、生活は痩せ細っていく」
という言葉が強く印象に残った。現代社会では、時間をいかに効率よく使うか、無駄なく処理するかが常に求められている。それは正しい態度のように見える。しかし『モモ』を読んで、時間を切り詰めることは、単に行動を早めることではなく、感じること、立ち止まること、誰かと心を通わせることまで削ってしまう行為なのだと気づかされた。
効率化の先にあるのは、豊かさではなく、むしろ「生きている実感の希薄さ」なのか -
Posted by ブクログ
執事という職業自体が私にとっては、外国文学の中でしか触れることのない職業で、執事がどんなものかは作品の中で想像するしかないが、このお話の主人公は第二次世界大戦前から大戦後までをイギリスの貴族のお屋敷で働いていた1人の執事。初めは、世界大戦中の、貴族や国の重要人物のお話だったら、もっと面白そうなのに、なんで、執事のお話なんだろう?と思って読んでいた。主人のダーリントン卿が出会う国の中枢の人物たちとの話が漏れ聞こえてきて、執事は、ダーリントン卿がいかに立派な考えを持っているかということを説明していく。でも、何せ、漏れ聞こえてくる情報だけしか私たちには知らされないから、なんだか、曖昧でもやがかかって