ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • スミルノ博士の日記

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    面白い!
    「これが面白い!」というフルカバーが気になり購入。
    時代背景など古さは感じますが、真犯人の追及など鮮やかでした。
    この作品は「日記」なのがミソですね!

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    2026年09月14日
  • 異邦人

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    引き込まれました。対比がよかった。
    東京の上流社会。京都の上流社会。それぞれの町で生き、暮らす人が感じること、価値観が、そのまま何かのメタファーのようになっていた。

    よそもの(異邦人)=夫の一輝には決して開かぬ門が、菜穂には運命のように、みるみる開いていく展開もよかった。
    「えにし」に導かれ、京都の自然、暮らし、行事にいつしか馴染んでいくようすも。懐かしい風に吹かれた気持ちになったなぁ。

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    2026年09月14日
  • たゆたえども沈まず

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    ネタバレ

    林忠正はテオの次にゴッホのファンなのだと途中まで思っていたけど、ゴッホを通して過去の自分を見ていたのだと思う。
    早くお前もここまで辿り着け、お前ならできる、なぜなら自分もここまで来てるんだ、早く来い。そんな想いを持ってゴッホを見守り、接していたんでしょう。

    林忠正は、仕事で成功してお金を手に入れただけでなく、サロンに招待されるような人間になり、フランス パリに認められている。一方でテオのような自分の半身のような存在はいない。重吉はあくまで部下、後輩という立ち位置なので半身にはなり得ない。

    ゴッホは、仲間内にはその絵の価値を認められている、みんながこれは新しい絵だと衝撃を受け褒め称えるものの、世間には認められず、パリに拒絶され、お金もない、惨めな暮らし。でも自分の全てを信じてくれるテオがいた。

    林忠正がゴッホにもなり得たし、ゴッホが林忠正にもなり得た。2人を分けたものはなんなのだろうか。


    全部読んでから改めて冒頭にもどると、ああ、あなたはテオとヨーの息子だったのか、と思い知らされます。どんな思いでオーベルジュを訪ねたのだろう。

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    2026年09月14日
  • 最後の医者は海を望んで君と生きる

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    残されたものたちのものがたり
    今までのシリーズの中で、いちばん深く刺さった本でした。
    普段も仕事でしばしば誰かの最期の時と向き合っているからかもしれないな。

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    2026年09月14日
  • 六人の嘘つきな大学生

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    とっても面白くて一気に読んだ。
    非常に読みやすかった。

    人間誰しも腹黒い部分はあって、でもそれってその人にとってのほんの一部で、その一部分だけで判断するもんじゃない。
    良いところがあっても、悪いところが一つでもあれば、その人の評価って下がってしまうもんだけど、私はできればその人のいいところを重視したい。
    悪いと思っていたことも、実際本人の考えを聞いてみたり、よく考えたりすると、それって善意からなる行動だったりするから、見たものだけで判断したくないと思った。

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    2026年09月14日
  • 透明な夜の香り

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    面白くて一気読み。
    まず香りにこだわりがある自分には、聴覚を軸に登場人物から景色から、謎解きまで、何から何まで香りを纏いながら話が展開していくのがたまらなかった。

    一香の持つ葛藤は想像を超えないものだった。
    朔の抱える孤独も凡人離れしていて、なかなか共感できるものではなかったが、何に惹かれたのだろう。

    朔の静かなる知性の裏に見える狂気的な信念や美学かな。知的な人、理性的な人が異常なまでの熱意を何かにぶつけるギャップに当てられがち。まず、青色の雰囲気を纏った人がドタイプなのに、それに黒を混ぜた紺色なんてもう、オーラだけでやられそう。最後まで読んだ感想はそうだ、朔という人物に惚れ込んでしまった。こういう人は、大抵香りから相手の全てを察しても、そのことを言わずに秘めておくのが定石だと思うのに、トラブルに巻き込まれようとも必ず口に出してしまう破天荒さに読んでいて次の展開が気になって気になって、最後まで惹きつけられた。

    薬草だとか、フルーツの香りだとかに関する言及についても、匂いにはそんな効果があるのだと知識欲もくすぐられた。どこかで読んだのかもしれないが、何となくいい匂いのする小説というのはまさにこの本にピッタリ。

    ドラマ化か映画化しないかな。
    朔に沼りそう。

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    2026年09月14日
  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

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    読みながら「えっ」「マジか」「うわー」と声が漏れた。
    人間の表と裏が生々しく語られる様子に読み入ってしまった。
    中盤辺りから性的表現が多くなるが、現実の人間もこんなものだと思う…言い過ぎか。
    サクッと読めて勧めやすい小説。
    タイトルのセンスも好み。

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    2026年09月14日
  • かがみの孤城 上

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    ネタバレ

    ここまで面白かったです。後半どういう展開になるか期待。

    読む前に予想:3学期みんな登校するけど会えない→実はパラレルワールドだった
    最後3月に鍵を見つけて、皆同じ現実世界に接続させてくれ、という願いを叶える

    と予想

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    2026年09月14日
  • 僕には鳥の言葉がわかる

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    シジュウカラの多様な鳴き声、仕草と、その意味を解き明かしていく著者。とてもワクワクする本でした。
    人間だけが特別なわけではないのだな。

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    2026年09月14日
  • ペンギンにさよならをいう方法

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    楽しい!結構厚いけど、短めな章のおかげでどんどん読める。こんなに楽しい終活本、他に無いぞ、きっと。イギリス作品に必ず出てきそうな孤独でひねくれた金持ちの年寄りが、金に物言わせた強引な旅が、こんなハッピーエンドになるとは思わなかった。世の中の金持ちは、みんな財産自然保護とか動物保護とかに寄付すればいいよ。最期にいいことしたら、ちょっと幸せになれるかも。ヴェロニカの少女時代があんまりで、そりゃあ人を信じられなくなるわ。それでも人のいいアイリーンや、第一印象最悪だけど欲の無い孫息子がいたのはラッキーだよ。読み終えて楽しい気分になるの、久しぶりでした。なんと三部作と聞いて、できれば続きも読みたいな。

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    2026年09月14日
  • 月収

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    6人の女性のお金にまつわるストーリー。
    お金だけかと思いきや、それぞれの人生の節目における悩みや迷い、女性としてのキャリアなど、様々な視点から展開されていて面白く読めた。

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    2026年09月14日
  • 夜明けのはざま

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    人の死がもたらすのは喪失だけではない。
    親族、時に故人を共に送り出す葬儀社の人間の人生をも大きく変えることがある。

    仕事か結婚か。
    本作の主人公・葬儀社のプロフェッショナルである真奈は戦った。
    安易に答えを出さず様々な角度から結婚、男女の関係について模索し続ける姿には芯があり応援したくなる主人公だった。

    最終的な彼女の選択、そして彼氏の純也が退職を迫っていた理由、二人が行きつく先はこれしかなかったのだと納得感があった。

    そして町田先生はいつもラストに小さな希望を置いていってくれる。
    人間いつ命の火が消えるかわからない。
    たとえそれが志半ばの死だったとしても、誰からも看取られない死だったとしても、哀れな死ではないとそう思わせてくれる。

    自分の人生がどんなに悲惨な結末を迎えたとしても、大事だと信じたものを掴む努力をしながら生き続けたいと感じた。

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    2026年09月14日
  • 旅猫リポート

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    初めて本で泣きました。動物モノは何かと涙腺に触れてくるものが多いから、きっとこれも感動系だろうなと思っていた。けれども悲しくなるのは好きじゃないから抵抗感はあり、読むか迷っていた。それでも有川浩さんの作品なのでどうしても読みたくて、最初は妥協で読み始めた。結果、読んでよかった。
    文章が美しい。魅入ってしまう。北海道の景気がありありと頭に浮かんでくる。実際に見たことがあるような。
    猫の気持ちを表現するのも素晴らしい。本書では猫や他の動物たちの気持ちや動物同士の会話も描かれているが、実際に動物たちがこうであって欲しいな、いやでも本当にこうなっていそうだな、と思える。猫好きにはたまらない。
    感想を書きながら私はまだ鼻をかんでいる。

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    2026年09月14日
  • カフェーの帰り道

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    百年前の私たちの物語ということで、なかなか昔の言葉というか表現というか、調べ調べながら読んだので、時間がかかった。それでも読むうちにだんだん引き込まれていった。

    喫茶店を舞台とした軽い物語を予想していたが、戦前から戦後の大変な時代の話でもあった。登場人物が自分の親の世代のようだが、皆、頑張って生きてきたんだなと思った。

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    2026年09月14日
  • ザ・ロイヤルファミリー(新潮文庫)

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    話題になっていたのでいつか読もうと思っていました
    記憶違いでなければ本作はメディア化もされたと思います
    きっと面白いのだろうと思いながら、テーマが競馬なのでついつい後回しにしていました
    数年前まではウマ娘にドはまりして毎日ソシャゲに勤しんでいたのですが、引退してから数年経ち今ではギャンブルそのものに嫌悪感しかない思考になってしまいました笑
    もちろんウマ娘はとても楽しかったし競馬に詳しくなれたのは財産なのですが、そもそもの競馬はギャンブルでしかないので近づきたいとは決して思いませんでした
    そのため本作も「面白いんだろうけれど共感はできないかもしれない」と危惧し、読むのを後回しにしてきました

    読み終わった今、あまりの感動に泣きっぱなしだわ興奮し続けてるわで情緒が大変な騒ぎになっております笑
    間違いなく本作は名作だと思いました
    なんて人間ドラマでしょう
    二世代にわたる壮大な家族の物語でした
    登場人物も魅力的で人間らしくてリアルで想像しやすい人たちでした
    どの人も最後には好きになってしまいます
    そして馬たちが躍動感たっぷりに描かれていて、本当に可愛くて愛おしくて最高に良かったです
    ウマ娘をしていたので競馬に関する知識は最低限持ち合わせています
    そのため本作を読み進める際に困ることはありませんでした
    もちろん競馬について何も知らない人が読んでも必ず楽しめるはずです
    主人公は競馬を何も知らない状態で競馬の世界に飛び込むのですから笑

    読後感も素晴らしかったです
    続編を待ち望みたくなるくらい面白い作品でした

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    2026年09月14日
  • 財布は踊る(新潮文庫)

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    お金で振り回される人々を生々しく、力強く描かれていると思います。振り回された人々も少しずつ変わり、強くなっていく姿が嬉しく応援したくなりました。

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    2026年09月14日
  • 鵜頭川村事件

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    著者とは同郷なので地元が舞台だとすぐにわかります
    そして地元だからこそリアルに想像できました
    本作は昭和50年代の村社会を描いたパニックホラーです
    田舎の閉塞感、暴力を振りかざして自分の思い通りに動こうとする男、理不尽に虐げられる女と子どもたち、ここから抜け出したいと願う若者の苦悩と焦燥…
    痛々しいほどの村社会がそこにありました

    そんな山奥にある村が突然の豪雨で近隣から孤立してしまい、普段から鬱積していた不満が爆発し暴動が起きるお話です
    昨日までは笑顔で挨拶を交わしていた隣人が、ひとたび暴力の魔力に取りつかれるとおぞましいほどの残酷さを覗かせる姿
    めちゃくちゃリアルです笑
    極限状態にあると人間の本性が見えるとはよく言いますが、もし自分だったらどうなるだろうと想像せずにはいられませんでした
    私も暴力に酔いしれ武器を手にして殺戮にふけるのでしょうか
    それとも虐げられる側に立ち、尊厳を捨ててでも地面に額をこすりつけて命乞いをするのでしょうか
    性別が女性であるが故に、死んだほうがましだと思わされるような性暴力にさらされるのかもしれません
    その時、私は相手を殺さずにいられるとは思えません

    様々なことを考えさせるお話です
    主人公は小さな少女の父親です
    愛娘を守るために村から逃げ出せるのか、最後までハラハラしながら読み進めました
    大変面白かったです

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    2026年09月14日
  • 空き家と移住

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    垣谷さんの作品はある意味人間ホラー小説だと思う。
    地域密着の田舎に住んだことがないので実態はわからないけど、移住の現実がこれなら私は地方移住したくないと思った。
    一方、都会の物価高による影響も現実的で、都会で暮らしていたいけど、厳しくなる日が来るのだろうか。それは嫌だなぁ。

    移住が流行りみたいになっているけど、お金のことだけではなく、自分が移住先の文化に馴染めるかも考えなくてはいけない。
    都会が嫌なら田舎に行けばいい! って簡単に考えられる話でもないのだと思った。
    生きるって難しい。

    結局、その土地の文化が自分に合わないとどこに住んでも辛くなるし、結局その土地には似た物同士が集まるんだろうな。

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    2026年09月14日
  • 時には懺悔を

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    1ページに対する文字の多さ、細かさと、慣れ親しまない昔らしい文章が故に初めは読みづらさを感じていたけど、物語が動き始めた頃から一気に引き込まれた
    ミステリーというか、考えさせられるヒューマンドラマというか、
    自分ならどうするのか、というのがずっと残るようなものだった
    私の今お腹にいる子が新のような子でも私は愛せるのか、それは実際にならないとわからないけど、この話を読んでしまった今は私ならどうするのか、夫ならどうするのか、を考えるのをやめれなくなる
    他人だから言えるのかもしれないけれど、それでもやっぱり物語の中の新は何か惹かれるものがあり可愛らしかった
    特別可愛く書いてるわけじゃないのになにか可愛かった
    佐竹や聡子が惹かれていくのと同じように私も惹かれてしまっていたことを終盤に気づく
    明野のさっぱりとしつつも新を愛している姿がとても印象的だった
    はい、おりこうさん

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    2026年09月14日
  • ミトンとふびん

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    本当に本当に素晴らしい一冊。吉本ばななさんの文体が限りなく好き。どの話も心にズッシリくるところがある。生と死、傷の癒し方、周りの人間との関わり方……暗い描写が目立つけど心が温まる不思議。情け嶋の、山頂のアソコちゃんの感情がグッとくる。通勤の電車で読んだことが悔やまれる。ゆっくり読める旅先などにとっておきたかった。また必ず読み返すであろう。

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    2026年09月14日