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「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。ベストセラーとなった芥川賞受賞作。文庫化にあたって各紙誌に執筆した芥川賞受賞記念エッセイを全て収録。
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Posted by ブクログ
えー!!って感じというよりは、「…あっ、え?んん?ちょ待っ、……えー…」って感じ 語り手(主人公)が一人称だと自分と語り手を重ねてしまいがちなんだけど、この本はそれを否定した。行動の目的も、考えていることも、必ず明記されるとは限らないよねー
最初はむらさきスカートの女の異常行動を楽しむ小説かと思っていたら徐々に内容が移り変わっていった。ストーリーの時系列が一本でわかりやすく尻上がりに面白くなる作品だった。
再読。今村夏子さん作品独特の不穏な空気感がやはり好き。 作中の異質なものに対する人々の無遠慮な眼差しを通して、確実に自分のなかにもある選民意識に気付かされていつも胸騒ぎがする。
夏になると読み返したくなる本。 初めて読み終えた時は、派手な展開は無いけど読み進めると違和感が積み重なって不気味に感じ、誰かを気にすることと執着することの境界が曖昧になっていくような不思議な感覚になった。また来年も読み返すと思います。
妖しい雰囲気に耽溺
⚫️至ってシンプルな文章にもかかわらず、妖しい夢を見ているような世界に誘われる。⚫️何が言いたいのかはワケワカメであった。読了感はTV版エヴァンゲリオンを観た後に近い。⚫️むらさきのスカートの女はコミュ障気味のようだ。コミュ障が最低限度の社会生活を営むためには、元気な挨拶と一人でも友達を作ることが必...続きを読む要である。友達作りはハードルが高いように思えるが、ボッチだと思っていても、黄色いカーディガンの女のように友達になりたいと思っている人は意外といるものだ。至ってシンプルな感想を持つ。
#切ない
権藤の常軌を逸したストーキングも、悪いことをしているという意識のない語り口からあまり怖さを感じなかった。しかし少しずつ少しずつ体を蝕むように「むらさきのスカートの女」に魅入られ、自分自身の生活が崩れていく様子が、最後の方では身震いするほどの恐怖を感じた。 帯にもあるように「なぜ執着し続けるのか」明...続きを読む確に語られることはなかった。でも、たぶん「むらさきのスカートの女」になりたかったんだと思う。なんで成りたかったのか。どんな形であれ人に注目されたかったのかもしれない。人に相手にされたかったのかもしれない。 誰にも相手にされない自分。誰にも印象に残らない自分。「むらさきのスカートのおんな」が羨ましかったのだと思う。
とても短い話だが、面白くてページをめくるのが止まらなかった。まんまとだまされた。 異様な感じがずーっと続くので何が起こるか気になって、数時間で読み終えた。本を読み始める人はこれくらいのから入ればいいと思う。
☆3.5 ひたむきさ 着実な小説である。丁寧に書かれて瑕瑾がない。スコップで穴を埋め立てていく作業のやうに気の遠くなる丁寧さだ。なほかつふざけてゐる。が、本人にはふざけてゐる意識はない。天然かもしれない。 要するにこの作者は才能であって取るべくして芥川賞を獲った。手ざはりは『コンビニ人間』と似...続きを読むてゐる。どちらも技巧ではない。作者から滲みでてきたエキスが陰翳を与へてゐる。 むらさきのスカートの女はこの作者であり、またこの作者はむかし、むらさきのスカートの女だったのだ。
初めての書籍レビューがこの作品で大丈夫かな と思いつつも、 咀嚼できてない箇所が多いはずなのに、 作品の感想がポンポン出てきそうなので 出てきたまま入力してみよ♩ ミステリーと聞いていたので 何か事件が起きるのかなと安直な考察で読み始めたけど、 どんなに読み進めても、とある街のちょっと気になる人の...続きを読む日常が描かれていくだけ 確かに違和感のある人だな〜でもこういう人いるいる。 だけど自分でも気が付かないうちに違和感の対象が語り手に移ってて、しかもかなり不気味で異質で 常に事件の一歩手前にいるような恐怖を感じた。 おぉ、これもミステリーなのね、とジャンルの幅を学びました 作者の真意に気が付けるほど、まだ脳みそが日本文学の奥深さを習得していないので 私にはまだ早かった作品なのかもしれないけど 他人に興味を向けて、比較して、執着して… これって誰しも経験あることかなって 韓国のスリムで可愛いアイドルとか、お金持ちに生まれた同級生とか、 そんな人たちをSNSで見てはメイクとか真似てみたり…生活水準の違いに嫉妬したり… 自分の理想像を目の前にして、ついつい追求して、比較してしまうけど、 そんなことしてるうちにその憧れの他人はもっと自分を磨いて魅力的になってるかもしれない そんなのちょっと、悔しいじゃん?それに追いつけないっていう敗北感もあるじゃん? だったら、私も私を磨いて私という個を確立して 誰かの興味の対象になれたらいいのか と、何故か思いました。 まさか、ミステリーでこんな人生観を見直すことになるとはね 全くの的外れかもしれないけれど、 私はこの作品を読んで、ちょっとだけ自分を磨いていこうと思いました。
いく通りもの読みが成り立つ作品であり、同時に、解釈など必要としない作品なのかもしれない。 主人公の観察対象である「むらさきのスカートの女」は、良くも悪くも他人の視線にさらされる存在である。物語の冒頭では少し変わった人として注目され、職を得てからは、挨拶の大きさや人当たりのよさによって職場の先輩や公...続きを読む園の子どもたちの心をつかむ。その一方で、やっかみによって噂の対象にもなっていく。 それに対して、語り手である「黄色いカーディガンの女」は、誰からもその存在を意識されない。もちろん、まったく見えていないわけではないのだろう。しかし、まるで存在しないかのように扱われている。だからこそ、ありえない距離感で観察を続けることが可能だったのかもしれない。 私には、「むらさきのスカートの女」よりも、語り手である主人公の存在を認められたいという承認への渇望、他者の視線によって成り立つ自己の方が、この作品の主題であるように感じられた。 そして印象的だったのはラストである。むらさきのスカートの女がいなくなった後、それまで誰にも意識されることのなかった黄色いカーディガンの女が、「見える」存在になったことをうかがわせる描写にはっとさせられた。
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むらさきのスカートの女
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今村夏子
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