あらすじ
「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。ベストセラーとなった芥川賞受賞作。文庫化にあたって各紙誌に執筆した芥川賞受賞記念エッセイを全て収録。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今村夏子さんは相変わらず読み手に自然に違和感を抱かせる天才だなと思った。自分の身の回りにありそうなことなのに、不気味で、ページを捲る手が止まらなかった。
Posted by ブクログ
今村夏子さん、初めまして。
大好きです。
語られる視点が、私にとっては初めての視点で、それがとっっても新鮮で面白くて大好きでした。
信頼出来ない語り手とも言えるのかもしれないけど、それとはなんかまた感じ方が違う、本当に不思議な読書体験でした…!!
どういうことかというと、語り手が、「むらさきのスカートの女」を追う「黄色いカーディガンの女」なんですね。
その黄色いカーディガンの女から見た、むらさきのスカートの女を語ってくれるのですが、ストーカー状態なので、ほぼ作者が神の視点でむらさきのスカートの女の全ての行動を語ってるように思うんですよ…でもふとした瞬間に本当の語り手である黄色いカーディガンの女のプライベートな話があったり、主観があったり、黄色いカーディガンの女が、音で憶測するしかないむらさきのスカート様子があったりするんです。
だから、「あぁそうだった。これはあくまで黄色いカーディガンの女が語り手であって、全てを知り得ている神の視点をもつ語り手じゃないんだった」って急にまた超現実に引き戻されるんですよ。
もうそれがなんか読んでいて不思議でたまらなくて。この感覚たまんないですね。
その読む視点のこと以外にももちろん面白いところは沢山あります。例えば問題提起されていることが沢山あって、非正規雇用のこと、女が多い職場特有のこと、人間の孤独について、「変わった人」をいやに気にする「他人」について。
色んな人に読んでもらって、語り合いたい本。たっくさんの視点から語り合えること間違いなし。
文庫本の最後についていたエッセイも良かった!最近たまたま辻村深月さんの子育てが出てくるエッセイとか、この今村夏子さんの子育てが出てくるエッセイを読めていて、作家さんたちの子供にまつわる話が面白くて大好きです。
嬉しい!頑張れる!!
そして最後に!ここまで辿り着いてくれた方、プッチャヘンズアップ!!
帯について語りませんか?!
1人でも語ります笑
「何も起こらないのに面白いとTikTokで話題沸騰!」という帯の謳い文句について!!!
まず、ストーリーズで「SNS で話題」とか逆に萎えると生意気にも発信させていただいたら、何人もの方に共感いただきました。これはマーケ部的なところ(?内部の方教えてください!)がプロとして作ってるし、これで売れると思われているからまず間違いないのでしょう。本好きはどっちみち買うから、誘いたいのは普段本を気軽に買わない人ですもんね。素人の私がブーブーいう筋合いはマジでない笑
でも特にTikTokは本と合わないよね、と色々話をさせてもらいました!みなさんありがとうございます!!モヤった時に、話せる相互さんいるの本当に嬉しいです。
スッキリです!笑
この点は良いとして、どうしても「何も起こらない」が全く理解できず。
ストーリーがどんどん進むし、結構ドラマ起こると思うんだが?どゆこと?
もっとほんっっとに何にも起こらない本沢山あると思うよ?笑
英語に訳したルーシー・ノースさんの解説を読んで少し分かった。海外の読者(および日本も含め全世界のTikTokの民)は分かりやすい個性を持ったキャラクターたちと、「むねのすくような分かりやすい結末」を期待していたのかな。
各国の文学作品(エンタメ小説でなく)にそんなものあるのか?とも思うけど、そういうこと?
なんか「何も起こらない」で本当にびっくりしました。
帯はさておき、こちらの小説大好きな本になりました。芥川賞をもっと読みたい欲に火がつきました。
買いたい本増えすぎる…
Posted by ブクログ
SNSで人気だったので読みたくなって購入しました。
初の今村夏子さんでした。
まず読んでみて驚きの連発です。
なんて面白いんだろう。本のこの薄さで、この本の面白味が全部詰まっています。
普通の本にはない、斬新な内容です。
タイトルからしてホラー的な内容だと思っていました。読む前はむらさきのスカートを履いた女が夜な夜な子どもを襲うとか、そんな話かと思っていましたが全く違いました。
ホラーではありませんし、怖い話でもありません。
ただ、読み終わった後にすごく不思議な感覚になる本です。
そしてこの本を知人に貸したまま返ってこないので、返ってこないままならまた買おうと思います。
Posted by ブクログ
全体的に不穏な感じなのに、ちょくちょく笑わせてきてクセになる。
途中の意外な展開で驚きつつ最後はなんだかもの悲しくなる、そんな話だった。
文庫版にはエッセイも収録されてて、それもとてもリズム良く楽しく読めた。
Posted by ブクログ
むらさきのスカートの女よりも語手である黄色いカーディガンの女が気になりすぎてえ、まじで何が目的なの。。?と最後まで夢中になって読んでた
結局異常なまでに権藤さんが執着していたのは自分と似たもの同士だったむらさきのスカートの女がいたけれど、自分は周りから存在すら囁かれない、無い存在として扱われているということに対して、疎ましい気持ちがあったから、なのかなと考えたり。
にしても執着が度を超えすぎていてもはやホラー、、。色々と余白があって考えさせられるラストの終わり方もよかった
Posted by ブクログ
むらさきのスカートの女のことを語り手がひたすらに追いかけて語るという構造なのに、読み手はいつのまにか“黄色いカーディガンの女”のことが気になって仕方なくなってしまうという奇妙さ。
これが芥川賞作品か!という感じでした。色々な意見あると思いますが、私はちょっと奇妙な部分も軽く笑える部分も楽しんで読めました。
妖しい雰囲気に耽溺
⚫️至ってシンプルな文章にもかかわらず、妖しい夢を見ているような世界に誘われる。⚫️何が言いたいのかはワケワカメであった。読了感はTV版エヴァンゲリオンを観た後に近い。⚫️むらさきのスカートの女はコミュ障気味のようだ。コミュ障が最低限度の社会生活を営むためには、元気な挨拶と一人でも友達を作ることが必要である。友達作りはハードルが高いように思えるが、ボッチだと思っていても、黄色いカーディガンの女のように友達になりたいと思っている人は意外といるものだ。至ってシンプルな感想を持つ。
Posted by ブクログ
「紫」の反対色は「黄」──色相環で真反対に位置し、お互いの色を目立たせる効果がある。
『むらさきのスカートの女』というタイトルが途中から『黄色いカーディガンの女』に変わる。
「むらさきのスカートの女」の観察者であった主人公が、存在感において彼女を追い越す。
肉屋のショーケースを破壊、
ホテルの備品の転売、
無銭飲食、家賃滞納…
これらを悪びれることもなく、“淡々と”語る様。これにより、当初「むらさきのスカートの女」に抱いていた気味の悪さが、主人公へと移っていく。「紫」と「黄」が交差し、入れ替わる。
***
「むらさきのスカートの女」との対比により、主人公の孤独が浮き彫りになる。いや、「むらさきのスカートの女」も同様かもしれない。最初のほうは仕事でうまくいっており、「実は世渡り上手なんじゃないか?」と思わせて、その後の不倫や職場での振る舞いをみると、彼女もまた孤独だといえる。
物語の構成上、二人の立ち位置は「紫」と「黄」という反対の位置で描かれているが、 其の実、私を映す鏡、似た者同士の「孤独」を抱いているのではないかと思う。
一体、この「孤独」は何なのか。
単に「友達がいない」とか、そういった類の「孤独」ではない。ひきこもりとかニートとか、そういうものでもないように思われる。誰しも一度や二度は経験がある、よくある「孤独」ではない。
ほとんどの人が経験したことがない「孤独」である。しかし、ほとんど人が観たことがある「孤独」である。
彼女たちから滲み出る「孤独」は、私ではない、誰かの「孤独」である。私が共感したり、理解できるものではない。しかし、いつでも私の隣りにある「孤独」である。
このような「孤独」を抱いている隣りの誰かを、私たちは知っている。見て見ぬふり、知らぬふりをしているが、確かに私たちは観たことがある。
本作が芥川賞を受賞したのは、この「孤独」が万人に伝わるものであったからにほかならない。
こういった「孤独」を背負っている人をアンタッチャブルな存在として遠ざけているが、私たちの視界の中に、彼女たちは常にいる。
Posted by ブクログ
「むらさきのスカートの女」に恐ろしいほど執着する「黄色いカーディガンの女」の話。
ホラーのような、人怖のような。
なんでそこまでむらさきのスカートの女に執着するのか、その執着ぶりが怖すぎる。
しかもあれだけ側にいたら気付きそうなのに。気づかないほどの影の薄さなのか、読んでいて、「わたし」は存在しないのか?と思うほど。
不思議な読後感と不気味さがごちゃごちゃになるクセになるお話だったかな。嫌いじゃない。
Posted by ブクログ
キレッキレのワードセンス。執拗な観察眼。覆される関係性。炙り出される狂気。これってエンタメですよね。と言うかキングオブコントとかM1に出てきそうなネタですやん...と思ってしまったのですが、僕の読み解き方って間違ってますかね。
いや、もちろん他の要素もあるんですけど、物語を主導するのは圧倒的に狂気と笑い。面白いです。
そして、まるでストーカーになった気分が味わえますが、これって満たされることがない欲望ですね。怖い怖い。
Posted by ブクログ
ちょっと変わった人の日常がちょっと変わった人の観察を通して読者に提供される。
日常生活の中でギリギリいそうな加減のちょっと変わった人の描き方が上手い。
Posted by ブクログ
短い物語であったが、所々に不思議な感じの余韻があり、知らず知らずのうちに魅了されてしまった。
人生における生きにくさを、歯がゆくなるような感じで表現していたところが気に入った。
Posted by ブクログ
第161回芥川賞受賞作
最初は、都市伝説的な話だと思っていたけど、
徐々に現実的になり、
予期せぬ方向へと進んでいった
紫スカートの女より、主人公の方が
奇人で、ハッキリ言ってストーカー
男に置き換えてみるとヤバさがわかる
解説を読んで、あれ?そうとも捉えれる?
と熟考しながら本を閉じて、
装画を見てゾッとした
読む前と後で、装画の印象が結構変わる
短いエッセイも数話のってて、
この作品ができる経緯や
その後の反応や悩みも垣間見れて良かった
Posted by ブクログ
前情報を入れずに読んだので、むらさきのスカートの女が何者かに迫る話だと思ってました。
しかし読み進めるうちに主人公の行動の異常さがじわじわとわかって怖かったです。
この話は誰かを観察して全くそんなことないのに「自分の方がまだマシだ」と思う自分だと思いました。
問題を抱えている主人公が自分より少し下に思える女を見つけて「ともだち」になろうとするという。
他人事のように思えて大小あれどそういうことってあるよなと思ってしまいました。
Posted by ブクログ
一気に読めました。
途中から徐々に見えてくる語り手の正体がなんとも薄気味悪く、、、。
最後にオチらしいこともないがなんかそれでいいかと思える不思議な作品だった。
Posted by ブクログ
むらさきスカートの女を観察する視点が独特。主人公の視点なのか第三者の視点なのか。主人公がのっぺらぼうな感じで怖かった。でも面白くて引き込まれる物語でした。いい意味で不思議な作品!
Posted by ブクログ
Tiktokのおかげで夏子さんの作品に触れるきっかけになったから、悪いことばかりじゃないよね♪さすがに毒されすぎてるけどね最近♪
一見観察対象がおかしいようで、という、静かな奇妙さのお話
すっかり夏子さんの世界にハマってしまいました
Posted by ブクログ
面白かった〜
きいろいスカートの女は、他人とのバウンダリーがバグっていてるがどこか憎めない。むらさきのスカートの女とどっちになりたいかと言われたら断然きいろい方を選ぶと思う。
冒頭の子供の頃の中国人のお友達の登場にはどんな意味があったんだろう?
考察を読んでみたい。
匿名
あまり分からなかった
不気味でゾクゾクするよと進められた本ですが
私にはどこでゾクゾクするのかは分かりませんでした、主人公の観察力が物凄いところにはずっと違和感がありましたが、それ以外は普通の日常を書いたお話のように思えました
Posted by ブクログ
1番変な人はむさらき色のスカート女ではなかった。読みやすいのと、続きが気になるので2時間で読み切った。
ラスト、もっと大きく書かれるかと予想したが、余力、余韻を残すような結末。
Posted by ブクログ
狂気の一冊
面白いとかつまらないとかそういうので説明できない。
登場人物みんな倫理観おかしいし民度も低いけど、むらさきのスカートの女を観察する語り手がいちばんやばい。
異常な距離感、目的のない執着、チープな犯罪、いじめの傍観と同調
そして、その場その場のリスクを回避する短絡的な脳はあるが、基本的に頭が悪い。
全部無自覚なのも怖い。嫌悪感すら抱くけど、結末は気になって一気読みしてしまう、なんとも恐ろしい作品。
Posted by ブクログ
すいすい読めました!
心理描写は少なく、情景描写が多いため、絵本みたいで楽しい。
クリームパンを食べる音、りんごをこどもたちと交互に食べるところ、チーフたちの噂話が特に好きです。
黄色のカーディガンの女は、2人で遠いところに行ってなにをしたかったんだろう。そういうところも知りたくなる、想像力を掻き立てられる本です。
Posted by ブクログ
異質なむらさきのスカートの女を、ストーカーする黄色のカーディガンの女の目線を通じて見るお話。
むらさきのスカートの女もおかしいと感じるが、徐々に主人公自身が最もおかしいと感じるように仕組まれていると感じた。
話を通して、主人公は街の人々から認識されているむらさきのスカートの女に憧れていたので、最後には成り代わっていたのではないかな〜
Posted by ブクログ
なんかの記事で、めちゃくちゃ笑えるって書いてあったから購入。まあまあ、たしかにツッコミどころは多いし、読みやすいし、最後のオチもまぁ面白かったです。でも芥川賞って、なんかよくわからないんだよなぁ。何が伝えたかったんだろう。単に、よくある日常コメディって感じかな。
Posted by ブクログ
1時間半一気読みした。序盤から主人公に対して小さな違和感を感じながら読み進めていくのは面白かった。グレートギャツビーを読み終えた時と似たような気分になった。
Posted by ブクログ
新しくも不気味な本に出会ったと思った。読んでいる最中は、この語り手の女は誰なのか、自身の生活を困窮させてまで「むらさきのスカートの女」に執着する理由は何か、「まゆさん」はどこへ行ってしまったのかなど色々と考えワクワクしていたのに、最後の結末があまりにもあっさりしすぎていて腑抜け感が否めず、途中まで面白かったのにこんな結末で締めてしまって良いのかと驚いた。作者が物語を通して何を伝えたかったのかはよく分からなかったが、芥川受賞記念エッセイと解説を読んで、作者の人柄を知り、思うままに書く今村さんの他の作品も読んでみたくなった。
Posted by ブクログ
文章に余計な描写がなく、語り手の視点の奇妙さが気になり、一気に読めてしまう。
語り手は、むらさきのスカートの女に関係する事件・事故によって亡くなった霊かと思ったけれど、すぐに仮説は崩れ、職場の別部署の人間かと思ったので、正体が分かったときは拍子抜けしました(笑)
なぜあんなに、むらさきのスカートの女に執着してたのか、自身の生活困窮や仕事に支障がきたすことは、二の次になのか。
むらさきのスカートの女に執着することで、現実逃避してるのだろうか。
それを明かさないことが、この物語の妙か。
Posted by ブクログ
途中からむらさきのスカートの女が
普通の人になってきて
変な人じゃないやん〜って思いよったら
だんだん違和感と不気味さが増した
読みやすいのもありすぐ読み終えた
不気味だったが衝撃まではなく星3
Posted by ブクログ
タイトルの変わった女性の話に引き込まれると同時に、語り手である「わたし」の異様さにも気づく。読みやすくて短く、話にも没入しやすいので一気読みできました。2019年の作品なのに公衆電話がでてくるのは、著者の過去の体験に基づく創作だからかと納得。面白かったです。
Posted by ブクログ
狂気と謎。
むらさきの行動も語り手の行動も表現しづらい雰囲気を纏わせながらの謎
他に出てくる人間はリアリティあるなぁ
とりあえずその職場絶対やだ
結局彼女達の真意が分からずにいる
考察も色んな説が出てるからみんな迷走してる