【感想・ネタバレ】むらさきのスカートの女のレビュー

あらすじ

「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。ベストセラーとなった芥川賞受賞作。文庫化にあたって各紙誌に執筆した芥川賞受賞記念エッセイを全て収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ここまで鳥肌の立つ不気味な作品は初めてだった。きっとどの街にも名物人物と言うか家族或いは地域で大体の人は知っているような少し変わった人みたいなのはいると思う。実際私の街にも居る。そんなことを小説として書き切ったような作品だった。しかしこの不気味さはそんな名物人物(作品内ではむらさきのスカートの女)が作り出しているのではない、それを追いかけ執着する主人公が生み出した不気味さなのだ。主人公はむらさきのスカートの女の行動全てを見届けようとする朝のバスから何から全てをだ。少しコミカルに軽快に描かれる一挙一動が逆に不気味さを増している。そして彼女が何を着ていても主人公の中でむらさきのスカートの女は頑なにむらさきのスカートの女なのだ。主人公は彼女をストーキングする。そして彼女もまた所長(主人公とむらさきのスカートの女の勤め先の上司)をストーキングする。いつの間にか主人公は自らを黄色いカーディガンの女と呼び、自らをむらさきのスカートの女と同化させる。むらさきのスカートの女が居なくなった時、黄色いカーディガンの女はむらさきのスカートの女の帰りを待ちながら、むらさきのスカートの女専用シートに腰を掛ける。そしてきっとこの連鎖は途切れない。次は赤いシャツの女かもしれない。まるでむらさきのスカートの女を筆頭としたその街の名物人物という概念だけが宿主を変えて生き続けているかのように思える。そしてそれは私たちも同じで、自分と同じような人間が過去にも居てこれからの未来にも生まれるのかもしれない。そんな果てしない考えに迷い込んでしまう。そしてその考えは自分という存在を曖昧にして、不安や不気味さを生み出す。もしかしたらこの作品を俯瞰していた自分が次のむらさきのスカートの女なのかもしれない。

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2026年05月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

単行本は読んでいたので、再読+芥川賞受賞エッセイとして楽しむ。

やっぱり何より語り手の女の方が異常に見える。
最初こそ、「むらさきのスカートの女」が浮いていて、注目されて避けられている存在のはずなのに。
なにせ観察してる、ついていってる、真似してる…。
導いてるつもりで導かれていて影響され、依存して…。

これは最後の自分が新たな「むらさきのスカートの女」になり、ループしていくのかと思うけど、逆に最後が始まりで、指定席に座り振り返っている(本人は気付いていない)可能性もある?

依存して、影響されて、同じような人になり、ループするのではなく、元々同じ人とか、同じ感性の人であり、自分が相手と最初から同じだと気付かず、自分は世間一般的な普通だと思い込んでいたのかも?とも思うし。

解釈は難しい。

作者のエッセイを読むと、この作品がどうして生まれたか、よーく分かる気がして、面白かったのは言うまでもない。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めて読んだ純文学。大好きな先輩のおすすめで買った本。読んでまず思ったのは、自分なら手に取らないであろう本だなということと考察のしがいがあること。いかにうまくさぼるかだったり、子供が自分たちで作った遊びをする場面だったり登場人物に人間らしさが溢れた作品だなと思った。主人公を除いて。読み進める中で主人公の歪さがとても気にかかった。自分が仲良くしたい人物とはいえ、あそこまで他人に尽くせる?(あれを尽くしてるというのは言葉が違う気がするのだが、、)主人公が1番変人だなと思った。でも作中前半ではむしろむらさきのスカートの女の方が周りから変な人物として扱われている点が対照的で面白かった。

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2026年06月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2026.04.15

むらさきのスカートの女、と言うタイトルなのに装丁のスカートは水玉なのが最初からひっかかっていた。が、読み終えてその理由が分かったような気がする。これはきいろいカーディガンの女のスカートだったのでは、と。

「きいろいカーディガンの女」の目線を通して物語は進んでいくが、読む人によって感じることはさまざまなのでは?と思う。

一言で言えば、世にも奇妙な物語のようなストーリー。
映像化して欲しいなと思う。

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2026年04月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

さすがは芥川賞受賞作品。
ありきたりな展開でなく、社会風刺や人間の心の奥に眠る黒い部分を掘り起こして描いた、余白の多いお話だった。



ここからは私の解釈を。

「黄色いカーディガンの女」は、「むらさきのスカートの女」と同じく社会不適合者である。

「黄色いカーディガンの女」はかなり曲者で、自分が「むらさきのスカートの女」より上に立つことで、自分の存在意義や生きがいを見つけようとしていた。

それゆえに、狂気的な方法ではあるが、彼女を自分の職場(ホテル清掃)へ誘導するなど、献身的にサポートしてきたつもりだった。

しかし、「むらさきのスカートの女」が、そこで社会的地位を確立し始めたことで、彼女の中での気持ちが変わっていく。

嫉妬心なのか?生き甲斐がなくなったことへの虚無感なのか?

そして、「むらさきのスカートの女」が悪者になるよう、おそらく「黄色いカーディガンの女」がバザーにホテルの備品を出品をしたのだろう。

彼女の地位を貶め、そんな彼女を救う正義のヒーローになりたかったのだ。きっと。

今まで一度も話しかけられなかったくせに、「むらさきのスカートの女」の大ピンチには颯爽と駆けつけ、逃げる方法を流暢に語り出す感じ…ものすごく不気味で面白かった。



もう一つ面白かったのは、「黄色いカーディガンの女」に関する人物像が、最後の数行(所長の発言)でしかわからないことだ。

それまでの彼女の行動は、犯罪に該当するものばかりなのに、それをするのは「当たり前」というように話が展開していく。

その違和感に本人が気づいていない描写こそ、彼女のヤバさの真髄。「黄色いカーディガンの女」が明らかに変な人間であることが明記されず、最後に所長の言葉で答え合わせができる展開は面白かった。

ストーカーの気持ちの疑似体験をしたような気持ちにもなった。


「むらさきのスカートの女」は、徐々に商店街の人や子供たちから気づかれなくなっていく。一方で、「黄色いカーディガンの女」は、最後に子供たちにベンチでタッチされる描写があった。

これらは社会に溶け込むと、その人の存在が希薄になっていくことを暗に示しているように見えた。

「黄色いカーディガンの女」は、物語のラストにかけて、社会から浮いた存在になったことを証明しているのかなぁ。メッセージが奥深くて、何度も読み返したくなる作品だった。

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2026年04月10日

匿名

ネタバレ 購入済み

あまり分からなかった

不気味でゾクゾクするよと進められた本ですが
私にはどこでゾクゾクするのかは分かりませんでした、主人公の観察力が物凄いところにはずっと違和感がありましたが、それ以外は普通の日常を書いたお話のように思えました

#シュール

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2023年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イマイチ没入できなかった.....。
地元で有名になるぐらいの異質な人間(むらさきのスカートの女)が、突然社会に溶け込んでいる様子が違和感でそこから話が入ってこなかった。
黄色いカーディガンの女(自称)のむらさきのスカートの女への執着心に恐怖と共に笑いが込み上げてくる。
鼻をつまんだ話してない!に執着している時が1番面白かった。笑

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2026年06月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

むらさきのスカートの女が変な人なのかと思っていたけど、だんだんと誰が異常者なのかが分かってくる。最後はどうなったのか、結局どういうことなのかは分からないけど、人に執着するというのは本当に怖い。自分では考えられないような行動を当たり前のようにする”わたし”がとても不気味でした。

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2026年06月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読後にひんやりとした心地と消化しきれなさが残る。むらさきスカートの女に焦点が当てられていたけれど、途中から滲み出る主人公の異常性。最初はむらさきスカートの女を異常側、主人公は比較的常識人側として読み進めていたが一概にそうとは言えない。むらさきスカートの女はむしろ可愛らしく、それでいて彼女も執着のある女だった。最後むらさきスカートの女はどうなったのだろうか、どこでどのように暮らしているのか。それだけが気になる

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2026年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

不思議な話。
きいろいカーディガンの女(主人公)はいったい何者なの?という疑問をずっと持って読み進めることになるけど結局何者なのかよくわからず終わる。多分彼女はマネージャーの弱みを握ってるんだろうな笑

きいろいカーディガンの女も、いわゆるヤバい人で家賃払えなかったりむらさきのスカートの女に激突しに行って肉やのショーケース壊してたりしてるし、むらさきのスカートの女に異様な執着をみせてひたすら尾行している。どういう感情から来る執着なのか、、目的は賃上げだったのか、、、

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2026年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終えたあとに「あっ、とんこつQ&Aの
作家さんなんだ!」と驚いた
むらさきのスカートの女の変化が
面白かった
公園でクリームパンを大切に食べていた女は実は運動神経が良くて実は仕事覚えも良くて
実はコソコソと悪いことをやる女だった

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2026年03月22日

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