【感想・ネタバレ】むらさきのスカートの女のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

フムフムと聞いていたら、相手がとんでもないボケであることが徐々にわかって、読者である私はツッコミにならざるを得ない感じ。小出しに出される情報がまるで漫才のボケのよう。または、ボケが2人いて双方にツッコむのに忙しい、コントのようでもあった。
存在感のない語り手と同化して透明人間のようにむらさきのスカートの女を観察していると、突然カメラがこちらを向いてギクッとする。しかも、権藤チーフ!?意外にいかつい名字。え!?チーフ!?

最後は世にも奇妙な物語テイスト。むらさきのスカートの女って、ほんとにみんなそう呼んでたの??

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2024年05月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Audibleにて。
表紙が不気味でホラーなのかと勝手に身構えてましたが、意外にも和やかなスタートでほっとしました。
紫のスカートの女。
確かに変わってるけど、それ以上に黄色いカーディガンの女の方がヤバかった。明らかにやりすぎ。
そんなただ紫のスカートの女を観察する物語なのに、先が気になってずっと聞いてしまった。
他の方の感想を読むと、文庫にはエッセイがついているらしくそれが結構面白いとの事でめちゃくちゃ気になっています。

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2024年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

“むらさきのスカートの女”を観察する“わたし”こと“黄色いカーディガンの女”である“権藤チーフ”やたら詳しいな、どんどん詰めてくるな、と思っていたら…ですよ。文字で描く物語だからこその世界でした。わくわくしました。“むらさきのスカートの女”スカートはスカート、でも上半身の、カーディガンは黄色だったかもしれないし…ちょっと待って。これは再読必須では?
 
僕の読書の動機は、俳優の松岡茉優さんが読書好きと知り、彼女が読んだと言及している本を読んでみたいと思ったこと。
『むらさきのスカートの女』も、彼女が日曜昼のラジオ番組に出演していた当時に、彼女が話題として取り上げた本でした。それを知ったのは、つい先日のことだったのですが。『羊と鋼の森』もそうでした。彼女は、ほんとうにいろいろな本を読んでいるのだな、と感心しました。情熱をもって彼女が紹介してくれた本の話題は、僕のブックガイドとして大切にしています。

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2024年03月29日

匿名

ネタバレ 購入済み

あまり分からなかった

不気味でゾクゾクするよと進められた本ですが
私にはどこでゾクゾクするのかは分かりませんでした、主人公の観察力が物凄いところにはずっと違和感がありましたが、それ以外は普通の日常を書いたお話のように思えました

#シュール

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2023年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

心がざわざわする不和のやりとりが、やっぱりお得意ーッ

途中までは、『野ブタをプロデュース。』のように、どん底の「むらさきのスカートの女」をステップアップさせていく様子にみえますが…いきつく先はずいぶんと違います。
主人公のもっとも望んでいたことは?というのが主題だと思いますが、ここが難しい。
なぜ友達になりたかったか。「むらさきのスカートの女」と類似性がみられる主人公ですが、陰極まって有名になっている(と思われる)「むらさきのスカートの女」と違って、空気のような存在です。
「むらさきのスカートの女」が変わることで、自分も変えられるような気がしていた?その変質に関わった自身の価値の底上げを望んでいた?とは考えましたが…。
最後、結局破綻した「むらさきのスカートの女」に唐突に、そして過剰に寄り添おうとする様は、弱った対象を取り込もうとして人生を分かち難くしようとしたのかと思いました。やり直せる、立ち直る力がある「むらさきのスカートの女」と一心同体となって、人生をやり直そうとしたのかなと。結局それも勝手な期待を裏切られる形で終わりましたが。
ある意味、それで痛い目をみて、「むらさきのスカートの女」に頼る形でなく、成り替わる形で、自身を獲得した…のかな?

他の書評も読んでみます!

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2024年06月04日

Posted by ブクログ

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【むらさきスカートの女を追う<わたし>の世界】
むらさきスカートの女を、<わたし>が観察している、っていう設定で、<わたし>の視点からむらさきスカートの女を追っていく。
<わたし>は、観察するだけでなく、むらさきスカートの女を誘導して、彼女が同じ職場で雇われるようになり、さらに彼女の現実に介入していっている。

<わたし>がむらさきスカートの女に対して、自分のことを黄色いカーディガンの女と説明しているけれど、
圧倒的な<わたし>主体の視点が、ちょっとほころんで、
最終的に、え、黄色いカーディガンの女がある女性をストーカーしている話なのか?となったり。

<わたし>の見るむらさきスカートの女性、その認識がもしかしたらどんどん偏重していって、現実とのずれが拡大していっていたのかもしれない。

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2024年05月21日

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ネタバレ

前から表紙のインパクトにやられてずっと気になっていました。
読んでみたら、タイトル通りのむらさきのスカートの女の人の話でした。笑
でも一番インパクトな女の人は、むらさきのスカートの女の行動や全てを把握し観察していた黄色いカーディガンの女でした。
自分の気になる事を、周りが見えなくなるくらい知りたくて突き詰めていったら、黄色いカーディガンの女の人になってしまうんですね。

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2024年05月04日

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ネタバレ

読み始めたら、ラストまで目が離せなくなり、一気読み。なかなか家で本を読むことはないのに、なんだか吸引力のようなものがあった。
1時間半くらいで、急がずに読めました。

主人公の観察対象のむらさきのスカートの女。
実は振り返ってみると、ただ不器用なだけの普通の人。ただ、不器用がゆえに周りに染められやすく、優しくされると嬉しくなって信じ込み、相手からは付け入れられた優しさや上部の優しさ、見下しているが故の優しさを疑わずに、純粋な良心で返してしまう人。
終始ミステリアスに描かれてるけども、主人公のほうがよほど変人では。

品のある文章なのに、主人公はもはやストーカー。
色々と、犯罪スレスレどころか、犯罪にたいして罪悪感を感じることのない感覚の持ち主で、その主人公からの語り口調に異常さをここまで持たせないで、正体がわかるまで、そして最後までもっていくのは、純粋な驚きもあった。

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2024年04月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初は多分どの地域にもいるであろう少し変わっていてご近所でちょっとした有名人になってしまっている人を観察する話かと思ったけど、「むらさきのスカートの女」が職場や地域に少しずつ馴染んでいって、案外普通の人なのかなと思い始めたあたりから「私」の存在のおかしさが顕著になっていく。
最初から「私」も大概変わり者だと思ったけど、変わり者どころの話ではない。

確かにそこに存在してるはずなのに透明人間みたいに誰からも触れられないし会話もすることがない「私」が怖い。途中から実はこの人は幽霊なのかなとか実は「むらさきのスカートの女」と同一人物なのかなって思うレベルに「私」と他の登場人物が会話するシーンがなく最初に読み終わった時は何が起こったかあまり分からなかった。後で読み返すと誰とも絡んでないけど確かにそこにいることが分かってスッキリしたと同時にちょっとゾッとした。
職場で遠巻きにされているだけならただ可哀想な人だけど、大人しそうなのにストーカー、窃盗、ゆすり等犯罪上等という狂気を孕んでいるのが不気味だ。

でも「私」はただのヤバい人ではなくて、経済的に弱いかつ周りから孤立している女性の社会的立場の危うさが伝わってきた。
そんな状況だから壊れてあんな風になってしまったのか、最初からそういうヤバい人だからなかなか安定した生活を送れないのかは分からないけど……。

なんだか不思議な読書体験だったなあ。
巻末のエッセイを読むと作者は「私」と違い周りにたくさんの人がいるし社会的に安定した立場だし何よりあんなにヤバい人ではなく普通の人だけど、一方で繊細で物静かな印象を受けた。そういう方だからこそこの作品を生み出すことができたのかな。
この方の別の作品も読んでみたくなった。

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2024年04月15日

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