小説・文芸の高評価レビュー
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タイトルを見たら、指南書の類か?と思ったが、読んでみると、抱腹絶倒もので、一気に読んでしまった。著者は、朝日新聞を退社してから、ひょんな縁(エピローグで触れている)で小学校以来のピアノを再開、その悪戦奮闘ぶりが実に生き生きと描写され、まさにそうだよな!と共感。
本書の中で触れている例は・・
ピアノの楽譜では、音符に数字が付記されていることがあるが、これはどの指で弾くか(指数字)を示していて、これがないと、その音符を弾くのに、その場で適当な指を持ってきてしのぐ、という再現不能な演奏になってしまう
左手はヘ音記号、右手はト音記号の五線譜が標準だが、音符は五線譜の場外に上へ、下へと飛び跳ねる。 -
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『立ち上がれ、女性たち』。そんな力強い鼓舞が聞こえるような小説。
原書のほうは洋書版読書アプリGoodreadsでもよく目にしていたが、なかなか読む機会がなく、訳書で初めて読むことができた。
アメリカやイギリスなどの英語圏で大人気だったのも頷ける、楽しくてほろ苦くて元気をもらえるブラウニーのような一冊。
主人公エリザベス・ゾットには数々の困難、それも悪意ある困難が立ち塞がるが、彼女の言葉と行動が作中の登場人物たちにも読者である私たちにも勇気をくれる。そして彼女に背中を押されて行動を起こした人たちも、私たちに勇気をくれる。
男性の描き方に悪意があるのでは?と思う読者がいるかもしれないが、本作には -
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だいぶ昔だが、溝口健二『雨月物語』を見て甚く感動したのを覚えている。艶かしくねっとりとしたカメラワーク、男女の愛の美しさと卑しさを捉えた構成に衝撃を受け、小津安二郎と溝口健二の映画を交互に見る生活をしばらく続けた。授業でも習ったはずなのに、この映画に原作があることを完全に忘れたままで。
映像化された作品を先に見てしまうともう読んだ気になってしまい、あえて原作を探して読もうとしなくなってしまう。コーマック・マッカッシー『No Country For Old Men』なんかも、コーエン兄弟の映画を先に鑑賞し、原作を読んだのはその一年後のことだった。ちゃんと原作も読まなきゃダメだよなぁなんて思いな -
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ネタバレ「汝、星のごとく」を読んで、登場人物の感情がふわっと香ってくるような表現が好きになり本作を読みました。
「神様のビオトープ」では、妻「うる波」さんにしか見えない幽霊、夫「鹿野くん」と共に暮らす中で身の回りでおこった答えのない四つの歪な愛に関する出来事について、夫婦二人がそれぞれの心境を伝えたり、伝えなかったりする作品です。自身も「鹿野くん」に対して、歪な愛をもつうる波さんが、常識と道徳と愛の共感で自身の行動を選択するところが見どころだと思いました。
私の心が最も動かされたシーンは、春君、秋君についてうる波さんが語る場面です。私も鹿野くんと同じように、固定概念による偏見があったことを認めさ -
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アリストテレスの『詩学』は美学の古典としてあまりにも有名であり、今道友信氏の『美について』をはじめ様々に紹介されている。ところが『詩学』そのものを読み進めようと思って岩波文庫の詩学を手に取った読者は、いきなり韻律の細かい議論が展開されることに面を食らってしまうかもしれない。読みやすい翻訳としては『世界の名著』の藤沢令夫訳があり、評者は大学時代にこれを読んだ。あとは大分なものではあるが旧版アリストテレス全集の今道友信訳があり、それから新版の朴一功訳が最近刊行されている。本書、光文社古典新訳文庫の三浦洋氏による新訳は手軽さにおいて群を抜き、小見出しのついた読みやすい訳文とともに現行の詩学解釈を提
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