ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • リア王

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    心に残ったのは、登場人物たちの「感情の揺らぎ」。リア王の言動は、その瞬間の気分によって大きく変わり、子どもたちへの態度も一貫しない。それが物語の不穏さを生み出し、読者として「自分はどうだろうか」と考えさせられた。多分、規模は違うけど、自分も似たようなもんだろーと。
    立場や役職にかかわらず、人はときに自分の都合で物事を解釈してしまう──その普遍的な姿が作品全体に映し出されているように感じた。
    また、メタファーや難解な言葉が多用されていて、読みながら「もっと教養を深めたい」と思わせてくれ、深い背景知識があれば、さらに豊かな読み方ができそうだ。
    余談で、リア王が嵐の中に身をさらす場面です。自分では経

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    2025年11月29日
  • 十角館の殺人〈新装改訂版〉

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    流石に名作。
    これを読んだおかげでしばらくミステリーにハマりました。
    時代的に色々古いのですが、むしろそれがいい味を出しています。

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    2025年11月29日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉後編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    (青豆)
    リーダーはあくまでリトルピープルにとってのレジヴァ
    世界を行き来する道を作るパシヴァを作り出す存在
    マザとドウタ

    (天吾)
    2つ目の月の存在に気づく
    青豆を見つけ出そうと決意

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    2025年11月29日
  • Iの悲劇

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    ネタバレ

    人が住まなくなった集落・蓑石を舞台にIターンでやってきた移住者に起きるトラブルを市の職員・万願寺が解決していく物語。
    これぞ米澤作品というべき、濃厚なミステリーでした。
    移住者たちに降りかかるトラブルに対応する万願寺だが、その甲斐もなく蓑石から離れて行ってしまう。その徒労が不憫で偶然と思いきや実は...。という展開に驚かされました。限りある財源を正しい方向へ...という正義とそのために移住者をわざと追い出すという冷酷な行動。事業を正すためとはいえ何も知らない移住者を追い出し、それを止めようとした万願寺の努力を無に帰すようなことをしたのはいただけないかなと思いました。万願寺はもう働かずに辞めるん

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    2025年11月29日
  • 無駄にしたくなかった話

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    『大使とその妻』の登場人物を彷彿とさせるような、華やかでリッチで実在の人々との交流が垣間見えるような私生活。ひとつ間違えばただの自慢と嫌味になりそうなエピソードも、著者の手に掛かると懐かしささえ感じて不思議だったけど‥。『日本語が滅びるとき』は読書会の課題本だったこともあり何度も読み込んだし、『母の遺産』は新聞連載時リアルタイムで夢中になって読んだせいかもしれない。プライベートな日記やエッセイ、評論や未発表の講演録など盛りだくさんなのもファンにとっては贅沢で嬉しい。

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    2025年11月29日
  • 光のとこにいてね

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    ネタバレ

    複雑な環境で弱々しく育った2人だからこそ分かり合える、その絆と愛情がとても美しかった。果遠ちゃんが結珠ちゃんのリボン盗んだり、嘘をついて友達から住所を聞き出したり、あげく結珠ママに睡眠薬飲ませたりと、終始ずっと結珠ちゃんへの愛情から犯罪チックな行動をしててサイコパスみを感じてちょっと怖かったところもあるけど‥笑。「光のとこにいてね」っていうのは、「自分は汚れてもいいからあなたは綺麗なままでいて」という意味にも捉えられる気がする。あと結珠ちゃんのお母さんが嫌なヤツすぎた。本を読んでて最初から最後までこんなに嫌なやつ、なかなかお目にかかれない。笑

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    2025年11月29日
  • 恋ふらむ鳥は

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    額田王を主人公とする歴史物語。宝王女の官人であり、宝王女の息子大海人皇子の妻でもあったが、十市皇女を出産後に離縁している。
    葛城皇子とも結婚していると世に名高いが、今回の作品では、葛城皇子に仕える忠義の人として描かれている。中臣鎌足、息子の定恵、葛城皇子の異父兄の漢皇子などがよく描かれている。

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    2025年11月29日
  • イニシエーション・ラブ

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    最初に読み終わった後は「?」が頭に浮かんでいて、ネットで解説を見て理解!終わってからすぐに2度目を読みたくなった小説は初めてでした。面白かった....!

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    2025年11月29日
  • 愛なき世界(下)

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    上巻ののどかでほのぼのとした感じから一変、下巻は少し不穏な雰囲気。
    研究室で持ち上がるいくつかの問題に向き合うメンバーたち、そこに大きく関わるのが、のほほーんと入ってくる藤丸の存在。
    門外漢の何気ない言動に気付かされるってあるあるですが、藤丸のこのキャラクターが効いてきます。
    誰のことも一旦受け入れて咀嚼してみる、だから慮れる。もう藤丸は愛じゃん、と思ったり。
    あとは松田先生ね、上巻から気になってましたがまさかそんな。松田先生いいよなぁ。
    世紀の大発見も日々の地味な作業の積み重ねの結果で、これはいろんな研究室で今も進行中なんだよなぁ。
    料理の世界だってなんだって、真摯に誠実に向き合うってのはそ

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    2025年11月29日
  • 悪魔情報

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    オモコロ記事として掲載されていた時からずっと好きだった城戸さんのまとめサイト風の読み物。

    まとめ記事を中学生高校生の頃よく読んできた自分としては大好物でとてもよかった。
    2chのスレ住民の距離感みたいなものが、けっこうそのまま描かれていて好き。もちろんお話としての体裁を保つために割と整頓されてはいるんだけど、死者が出ても結構ドライな感じとかがちょうどいいな、って思う。すごく良く言うとあの頃の2chにはゆるやかな連帯感みたいなものがあって、その雰囲気を残している。

    あと、>>1から>>1000までの文字数って意外と短編〜中編に適したボリュームなんだなって思う。このフォ

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    2025年11月29日
  • パプリカ

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    筒井康隆らしい作品。
    自分の短編から色々道具を持ってきて使っている。
    この本の主人公もその後『朝のガスパール』にちょっと出たりするそうだ。
    この時期はキャラクターもプロットもスターシステムを取り入れていたのだろうか。
    アニメ版も視聴したが、頑張って毒っ気を抜いていい感じに仕上げられていました。

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    2025年11月29日
  • 777 トリプルセブン

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    マリアビートルを読んだ人は面白いはずです。なんなら、マリアビートルを読んでから読んだ方が面白いと思います。
    天道虫の人柄や鈍臭さに惹かれていき、気づいたら読み終えている一冊だと感じました。

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    2025年11月29日
  • クローディアの秘密

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    クローディアは綿密な計画をたてて家出を決行。
    頼れる弟ジェイミーを連れてメトロポリタン美術館へ向かいます。
    美術館に潜伏し、ある発見をし、謎解きに奔走します。

    てかジェイミー、それでいいのかジェイミー。姉クローディアにアテにされすぎてない?…結果、2人にとって大冒険&大成長の家出となったのですが。

    トランペットとバイオリンのケースに荷物を詰めて…
    あ!あの歌の元ネタなんですね。読んでる時は気づかずに
    「荷物全然入らんな」と思ってました。

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    2025年11月29日
  • シンデレラ城の殺人

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    世界観、登場人物の口調、ロジック構築の方法、少しの恋愛要素
    個人的な好みが満載の作品だった。
    魔法によりドレスに変身し舞踏会に参加したシンデレラが、冤罪をかけられるがお得意の屁理屈で自身の無罪を証明しようとするという話。
    シンデレラの丁寧な言葉遣いから放たれる煽り文句や、一つずつ論理的に時間を整えていく様がとても好み。だからこそ途中のクロノアの勢い任せの推理パートを読んでいる時は複雑な気持ちになった。

    シンデレラの推理パートの中を小さく区切られているが、その区切りの最後のセリフが毎回気持ちの良い物だった。中でも「ガラスの破片が、何故、靴だとわかったのでしょう?」というセリフには「確かに」と声

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    2025年11月29日
  • 三十年後の俺

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    藤崎さんの作品は『逆転美人』以来2作品目でした。
    神様の話とかマッチングサイトの話とか。
    全部で10個以上のお話がありましたけど、おもしろいテーマのお話ばかり。
    おもしろい中にもドキッとすることとかほんまやって思うことがいっぱいあってすごく楽しい読書時間を過ごすことができました。
    ありがとうございました!

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    2025年11月29日
  • 最後の薬師 災厄の村と九十九の書

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    天命に背く行為で災いを呼ぶからと
    わずか4歳で幽郭の に合い
    家族を含め育った町を奪われた蓮珠。

    医療行為を禁止されるなんて酷いと思ったけど
    病で死ぬのは天命で運命だといわれれば
    確かにその通りなのかも知れないとも思えてくる。

    薬と香辛料は表裏一体だから
    香辛料を扱う家で奉公しながら
    薬師として知識を守ろうとしてる蓮珠は
    本当に強い子だと思うし
    人を助ける為に薬を調合して
    死罪になった時の覚悟や諦めは凄い。

    そこから陰陽師の晴藍に助けられ
    蓮珠の薬師としての知識と
    晴藍の陰陽師の能力で協力しながら
    ある村の災いを解決するし
    蓮珠の出生や九十九の書の謎が見えてきて
    2人の旅の幕開けって感じ

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    2025年11月29日
  • 世界99 上

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    まったく何の情報もなく読み始めたが、衝撃的すぎて頭が混乱。
    何だこの世界。
    少し気持ち悪い。
    その一方ですごく納得。
    いつも思っていることが、描かれている。
    道具ね、ほんと道具。
    上巻でこんなに揺さぶられて、果たして下巻はどうなるのか。

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    2025年11月29日
  • 夏美のホタル

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    登場する誰も、悪い人はいなくて、でもみんな人間くさくて、好きな作品です。
    先日発行された「ハレーション」に、夏美のホタルの彼氏だった慎吾くんのその後が…と森沢明夫さんがご自身のインスタでおっしゃっていたので、ハレーションを読む前に、再読しました。

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    2025年11月29日
  • 人魚が逃げた

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    青山さんの小説はいつもながら、伏線が多くて面白い。今回も伏線確認のために2回読みました。また、随所に意味深長なフレーズがあり、心に響きます。本作品の中では、喜代助さんが理世さんに言った「芝居はね、観客席からが一番よく見えるものだよ。舞台に立っている我々演者には、まったく見えないことばかりだ」という言葉が心に残りました。青山さんの小説はこれからも読みたいと思います。

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    2025年11月29日
  • 静電気と、未夜子の無意識

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    すごい素敵
    共感
    どんどん続きが読みたくなる
    好きな男の子と好きになってくれる男の子の正反対な描写が好き

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    2025年11月29日