小説・文芸の高評価レビュー
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ー もちろん、カストロもゲバラも魅力的だ。男として心酔したくなる部分も多い。しかし、革命博物館でぼくの心をとらえたのは彼らの政治的なイデオロギーではなく彼らの"目"だった。バティスタ政権を打倒しようとする、あのような若者の目をあまり見たことがなかった。
「明日死ぬとしたら、生き方が変わるのですか?あなたの今の生き方はどれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」というゲバラの名言がある。ぼくは革命博物館で涙を流さなかったし、今の生き方も考え方も変えるつもりはなかった。だけど、ぼくはきっと命を延ばしている」人間の目をしていて、彼らは命を「使っている」 目をしていた。
ゲバラ -
Posted by ブクログ
子供の頃の、クラスで1人になるのを恐れていた気持ちを思い出す。辻村深月の青春モノは、いつも忘れていたような子供の頃の痛みや苦しみを、本当に丁寧に思い出させる。心情の言語化が素晴らしい。そして面白かった。
宗教的団体『ミライの学校』の敷地跡から子供の白骨死体が見つかる。弁護士の法子はその遺体が、子供の頃に友達だったミカではないかと不安になる。法子も小学校時代、夏合宿でミカと共にそこに居たのだ。
『ミライの学校』はカルト集団だったのか。そこで生まれ育ち、今もその中で生活する人々はどんな暮らしをしているのか。
シゲルやミカの生活を垣間見ると、カルト集団内部で育つ子供たちがその後どんな人生を送るのか、 -
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ぬお~~夏に読みたかった、、
酒場からインスパイアされたホラー短編集ということでしたが、ホラーと横文字で表現すると言うよりは、少し不思議な怪談…って感じで、読み心地の良いものやぬめっと終わるお話の詰め合わせ。
神社やお城、さびれた建物、その街の老舗…という日本の風景が描かれ、その中で恩田陸の想像力と良い意味のこじつけ力が如何なく発揮されています。短い文章の中で違和感や疑問を回収してくれるのがたまらなく気持ちいい。
そして酒好きには小ネタがいっぱい入っていて楽しい!コの字カウンターの店って最高だよね。
夜のお告げ/野毛、曇天の店/富山、が特に好きだな。代田橋って沖縄タウンなんですね。確かに沖縄料 -
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五股をかけた星野一彦が一人ずつ別れ話をしていくが、一つ一つの出会いのドラマはどれもめちゃ面白い。だんだん面白くなっていくようで、5話目の女優との話はグッときた。天才的なストーリーテラーの本領発揮。
別れ話についていく繭美の個性的なキャラも最高。自分の辞書には色気も占いも可愛いも努力も無いと。何か言葉も態度もめちゃくちゃだけど、きっと憎めないところがあるんだろうとは思ってたけど、ラストの物語はこいつの気持ちがわかってきて嬉しくなる。
8年ぶりの再読で新装版を手に入れた。前の時は面白さがよくわからなかったのか、読み直してほんと良かった。構成、ストーリー、キャラクター、その組み合わせがとにかく楽しい -
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ネタバレ神の信仰の話が多かったけど、馴染みなさすぎて読むのが少し苦痛だった。
アステカ文明を後世に伝えていくことは大事なことだけど、昔とは常識とか当たり前が違うんだから、廃れた文明は人間の心の中に存在し続けるだけでいいと思う。
バルミロの残虐さがエグい。(この話の元凶は、カサソラ兄弟にアステカのことを教えたリベルタにあるんじゃないか?)
カルテルの話と、霊長類最強人間のコシモがジワジワと接近していく描写が恐ろしい。
殺人=異常、極悪、サイコパス、残虐 というイメージがあるけど、コシモの犯す殺人には全くサイコパスさ、極悪さがなくて、逆に純粋、無垢を感じてしまう。コシモの犯すどの殺人も「それは殺してしょう