ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 方舟

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    閉ざされた「方舟」での生き残りを賭けたミステリ。人としての理性よりも、生存本能や保身が前に出てしまう人々の姿が生々しく、真相が明らかになる瞬間は、物語の前提が崩れ落ちる衝撃があり、ページをめくる手が止まらなかった。

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    2025年11月30日
  • 銀座「四宝堂」文房具店6

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    銀座「四宝堂」文房具店シリーズ第6弾。文房具大好きには特に堪らないシリーズ。銀座の老舗文房具店「四宝堂」を舞台に、文房具がモチーフになった5つの物語が展開される。店長の宝田硯の穏やかな紳士然とした振る舞いはお客はもちろん読者にも安らぎを与えてくれる。「スタンプ」「フエルトペン」が特に良かった。幼馴染の林田良子との婚約や結婚準備も少しずつ進んでいて楽しみ。

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    2025年11月30日
  • 羆嵐

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    羆の脅威が詳細に書かれた記録文学。
    入植、開拓の厳しさ、土壌の善し悪しに裏付けされる自然の脅威。
    猟師とマタギの違いというか、そういったものがよく分かりました。

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    2025年11月30日
  • 噓つきジェンガ

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    面白かった!リアル過ぎて辛くなるところに少しだけファンタジーみたいな、救いがあって、胸がキュッとなります。その後が気になるストーリーばかりですが、その後は自分が主人公ならこうする(こうなる)かも、、と考えています。

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    2025年11月30日
  • 私はチクワに殺されます

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    安部公房+太宰治のような物語と筆致に引き込まれていると、一転、いや二転。救いのない、ただただ悲しいお話でした。

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    2025年11月30日
  • 探偵小石は恋しない

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    おもしろくて一気に読み終わえてしまった。
    偏見の恐ろしさを考えさせられる。途中感じた違和感もしっかり回収されて読後感はスッキリ。
    『姑獲鳥の夏』より『魍魎の匣』の方がとっつきやすいという見解には賛成!

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    2025年11月30日
  • 生きる言葉(新潮新書)

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    ネタバレ

    俵万智さんは、結婚せずに子どもを生み育てることを選んだ。まずそこ。俵万智さんが歌を詠みながら生きてきて、考えたことをつづったエッセイです。短歌を読んでいるのだから、日本の伝統を大事にしているだろうと思うのだが、AIが詠んだ短歌に共感したりとか、現代社会の激しい変化に対応し、アップデートして洗練されていく。本当に素敵だし、生き方そのものに感銘を受けました。
    以下抜粋

    耳を傾けるべきは外野ではなく、自分の心の中を流れる音楽なのだ

    つかうほど増えていくもの かけるほど子が育つもの こたえは言葉

    「どうだった? 私のいない人生は」聞けず飲み干すミントなんちゃら

    【どうしてお母さんとハグすると安

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    2025年11月30日
  • うそうそ(新潮文庫)

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    一太郎が江戸を出て湯治に向かうという楽しそうな出だしだが、いざ旅が始まると色んなトラブルに巻き込まれ…という長編。
    今回も最初から最後まで面白かった。

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    2025年11月30日
  • イクサガミ 天

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    今まで楽しみに積読していましたが、いよいよ封印解除して読み始めました。
    やっぱり面白いです。よくもまぁこんなに細かい設定や背景など思いつくもんだなぁと感心します。時代ものなのに現代風、それが幅広い層に受け入れられるのかなと思います。
    スリリングな展開がとても楽しいです。

    Netflixでドラマも始まったようですし、並行して
    ゆっくり長く楽しむことにしようかと考えています。

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    2025年11月30日
  • 覇王の譜(新潮文庫)

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    棋士の頭の中に入り込めるような小説。
    一手の重み。AIには勝てないが、人間だからこそ感情と思考を混ぜた対決が奥深く面白い。
    中々勝てない。勝つための思考と苦悩が書かれていてクライマックスは手に汗を握るような感覚になりこの世界に引き込まれた。

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    2025年11月30日
  • アルプス席の母

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    高校球児の母にスポットをあてた物語
    母と子供の成長に感動
    中学時代からの進学先選び、入学してからの父母会、様々な人間関係が描かれている
    監督に対する寄付なども実際はあるんだろうなあと思った
    レギュラーになれるかなれないかは監督判断 実力がよほどずば抜けていなければ、監督の好み次第
    監督に媚を売る父母や、クレームを言う父母もいるだろうし、監督と父母会の関係性の在り方は難しい
    応援の心得もリアルだった
    高校球児の青春、それを応援する親の熱い気持ちが感じ取れて、一気に読み終わった

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    2025年11月30日
  • それってキセキ GReeeeNの物語 増補完全版

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    GRCReWとしては絶対読みたかった一冊!!GReeeeN(GRe4NBOYZ)がさらに大好きになりました!4人の出会い、名曲の秘話,震災の経験、歯科医師との両立への葛藤など、映画にも出てない秘話を沢山知ることができます!!国試勉強について書かれてるところを見ては勉強のモチベーションにもしてます!笑 なので実は再読記録!笑
    とにかく沢山の人に読んでもらってGReeeeNの魅力が伝わってほしいと願ってます!!

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    2025年11月30日
  • 生きる言葉(新潮新書)

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    ネタバレ

    現代の言語文化に対して歌人ならではの分析を行っている点が非常に面白かった。一概に、頭ごなしに否定的ではなく、ほとんどにおいてその言葉を作り上げた意図を見抜き肯定的な意見を残していた点も大人の姿勢として見習いたい。
    あれほど役に立たないと嫌煙していた古文にも興味が湧いた。「恋愛について学べる授業は古文だけなんですよ?」という謳い文句があるが、私は別に恋愛などどうでもよかった。だが、俵万智さんが相聞歌についてアツく語っている様子を見ると、果たして面白いのではないだろうか、いや、面白いに違いない、と思えた。
    「勉強は大人になってもできるが、遊べるのは子供のうちだけ」という主張に共感した。確かに、子供

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    2025年11月30日
  • ブランコ

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    今年一番感銘した本です。
    美しい❕
    宝石のような、いえ、そのもの!
    内容も、佇まい全て素晴らしい。
    訳者の梨木香歩サンにとっても、
    至福の「仕事」だったのではと思いました

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    2025年11月30日
  • 運転者 未来を変える過去からの使者

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    「やりたいことがあるけど継続できない人」だけでなく、いま「努力している人」にも刺さる本。

    うまく行かなくて立ち止まってしまう人の背中を強く押してくれる。

    「報われない努力はないなんて嘘。」って言うけれど、この本はそれを否定している。
    少しスピリチュアルな部分もあるけど、継続にはそういう考えが必要であることを教えてくれる。

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    2025年11月30日
  • あぽやん

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    主人公の遠藤慶太は大航ツーリスト企画課から空港チェックインカウンターのスーパーバイザーの補佐に移動となる。
    謂わば現場に飛ばされてしまった。
    そんな遠藤が日々の業務に忙殺されながら、空港で働く面白さや、お客様を無事に旅立たせる責任ある仕事だと理解して誇りを感じていく物語。
    ふと自分が空港のカウンターで汗を流している錯覚を得てしまった作品でした。

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    2025年11月30日
  • ようこそ、ヒュナム洞書店へ

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    初めての韓国人作家さんの作品だったが、登場人物が抱える悩みや苦しみは、日本人と同じなんだと感じた。ああ、こんな柔らかな空気が流れる書店にふらっと立ち寄り、喋らなくてもいいから誰かと一緒に本を読んで気持ちを分かち合いたいと思った。それぞれを批判したり拒否したりするのではなく、認め合うってとても大切だと思う。読み終わった後は心が温かくなる一冊。

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    2025年11月30日
  • マウス

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    友達から、好きだと思うとおすすめされて借りた本。正直自分から手に取ったものではなかったし、村田沙耶香の他の作品を読んで想像していたものは、生や性に関するパラレルワールドみたいな世界だったので気は進みませんでした。借り物だし、早く読んで返さなきゃという気持ちと、タイミング(私は積読が多すぎてどれも読みたいので決めるのが難しいのでルーレットアプリに積読本のタイトルを入力してルーレットを回して決めています)が重ならなければ一生読むことはなかったかもしれないと感じています。これまでの村田さんの作風とはだいぶ違っていて、瀬里奈の不思議な雰囲気と主人公の律に部分的に親近感を覚えてすらすらと読んでしまいまし

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    2025年11月30日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    誰もが小さな「嘘」はついたことがあると思う。

    自分もその嘘がどんどん大きくなっていくという経験があり、胸が苦しくなるシーンもあった。
    しかし、作品でも描かれていたように良い影響が出るような「嘘」もあったり、たとえ「嘘」をついていても、誠意を尽くせば、またやり直せるのだ。

    そんな救いを与えてくれる作品であった。

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    2025年11月30日
  • 正体

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    冤罪から逃れるために様々な場所に潜り込む主人公とそこで関わる人々の物語を描いた作品。
    冤罪の恐ろしさと同時にその人と関わらねば分からないこともたくさんあると感じた。実際にはなかなかできないが、一方的な情報で判断するのではなく、広くその人を見て、偏見をもたず考えることができると良いのだと思う。最後に少しだけ報われた気持ちになった。

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    2025年11月30日