小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ高村が「ホルモオオオォォォーッ」と叫ぶシーンはおもしろさと切なさが混じって、見ている方の心が複雑になる良いシーンだった。
最初はホルモーを少し変な遊び程度のものだと思っていた。けれど話が進むにつれ青春の匂いがして、不穏な気配もして、ワクワクした。
特に鴨川十七条ホルモーが発議されたあとの流れは楽しかった。物語全体に流れる京都の空気感みたいなものも感じられてよかった。
また安倍の自己中なところは悪いところだけど、大学生らしさ全開だなあと微笑ましくなった。そのせいで周囲が振り回されて事態が悪化して、それでも仲間の助けありきでなんとかなっていく。それに気づかず、ずっと自分のことしか見えていなかった。 -
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ネタバレ子どもの頃から常に髪にリボンをつけているから、「リボンちゃん」と伯母からも呼ばれる百花、33歳。周りから浮いてるけれど、本人はあまり気にせずにその日の気分で色んなリボンをつけて過ごしている。
3年前に母親を病気で亡くし、父親は再婚相手のマンションで暮らし、実家で一人暮らしをするリボンちゃんには、良き理解者である母の姉・加代子さんがいる。そんな加代子さんは、今は施設に義父と亡き夫がやってきた「テーラー城崎」で洋服のお直しなどを仕事として細々と暮らしている。洋裁の能力がありながらも、「テーラースーツを作るのは職人の男がするもので、女がするもんじゃない!」(本文の文章とはちがう)という言葉に従い続け -
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みんな何かしら抱えて生きていて、まさに人には人の地獄があるというもの。
自分自身の置かれた環境や境遇を認めたくない自分も時には表れる。
この本に出てくる登場人物たちも、大人子ども関係なく、誰かに打ち明けるのがちょっと勇気がいるような、悲しかったり、つらかったり、ネガティブになりそうな、いろんなバックグラウンドや境遇や感情を持っているけど、『子ども食堂』という場所、そこで過ごす時間、出会う人を通して、自分自身の過去を受け入れて、認め、『生きる意味』
を見出しているような気がした。
彼ら彼女らのほんの一部の人生に想像力を巡らせて、自分だけじゃないんだというちょっとした安堵感を得るとともに、だから -
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ネタバレ注!
内容に触れています
なんだか、「たんに面白いお話(物語)を久しぶりに読んだー!」って感じ(^^)/
たんに面白かったという意味での★5つなんて、エッセイや雑誌を除くと、去年(2025年)の夏の『死んでいない者(滝口悠生著』以来だ。
いや、九段理江の3冊はエキサイティングでよかったし。高山羽根子の2冊もよかった。
ただ、九段理江のそれらは「たんに面白い物語」という意味では、まだ今一つそこに届いていないし。
高山羽根子のそれらは『首里の馬』の良さと比べちゃうとなぁ…、という感じだった。
よかったと言えば、中村文則の辛気臭いお話も「なんでこんな辛気臭く書くかねぇ…w」って、クスッ -
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人生初の枕草子読破に挑戦!
冒頭からめちゃくちゃ素晴らしい。
ずっと枕草子を読むことに憧れていた。教科書に載っている箇所だけでも好きだったので。いつか自分に合う現代訳が出れば、、と願っていた。
ちくま学芸文庫のこちらの構成は、本当に読みやすい。私の理想に近いものだったので即購入。
ひとつの段ごとに、まず本文、次に訳、そして評と3つに分けられて細やかに易しく読ませてくれる。
各段ことの島内先生の評が特に良い。清少納言の伸びやかで清々しく、少し中性的な文章に呼応するように島内先生の温かみのある説明が続く。どちらの文章にも癒されて、こちらまで楽しい気持ちになる。
きめ細やかな清少納言の自然への観察眼 -
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御手洗潔が好きなので評価高いです。
長編だと後半にしか出てこない御手洗が存分に演説して、存分に奇人ぶりを発揮してくれます。
た、たまんねぇ!こういうのでいいんだよ!という探偵像です。
短編だとライトな事件をさくさく読めていいですね。
御手洗くんが化け物みたいなスペックの探偵で、その辺はちょっと笑えます。探偵してる場合ではないだろうと突っ込まざるを得ない。
本当にシャーロックホームズと進行が一緒です。様々な分野に造詣深く、とにかく天才……。お約束っちゃ、お約束なんですが、裏切られず、安心して探偵ものを読めるってのはいいことだと思います。
舞台が日本なのでホームズより読みやすく、親しみが湧く -
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ネタバレ事の始まりは1971年で、今は1990年代だから古い時代の話。ちょこちょこ古いなと思うところが出てくるけど、面白かった。
主人公がアル中の中年バーテンダー。公園でお酒を飲んでいたら爆発があり、その場から立ち去るというところから始まる。ノーテンキと言われる主人公だが、私はそんな感じがしなかった。最後のほうで、「君はのんきだった。⋯春の野原に一本だけ立つ樫の木みたいな自由なのんきさだよ。」というセリフがあって、ああ、そうだなと思った。この人はこの性格で人との繋がりもあって、この話の間にも繋がりができてた。ちょっと羨ましいと私も思った。主人公は抜けてるところもあるけど、やるべきことを順番にやって人に -
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番外編の『丘の上の賢人』を先に読んでいたので、お馴染みの登場人物とは再会できた〜という感覚でした^ ^
本作の2つの旅はどちらも家族愛の要素が強く、こちらもじんわりと心が暖まるお話でした。
おかえりが旅を通して出会った人達とのふれあいや、旅先の景色が生き生きと描かれていて、旅ってやっぱりいいなと思ったし、旅に行きたい欲が高まりました。
病気の娘の代わりに旅をしてほしい…
戦前に養子に出された妹の娘さんに会ってきてほしい…
重い要望でありながら、しっかりとその想いを受け取りタフに旅に出るおかえり。
天性の明るさから、いつのまにか旅先の人達と心を通じ合わせ、旅を最高なものにしています。
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