小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
これはすごかった。
日本で戦争を経験した者があれば満州で経験し終戦後シベリアへ抑留された者もいた。
世界的バレエ振付師の久我、満州開拓団の翠の目線で戦前から戦後まで描かれた内容に胸が抉られそうになる。
いつだって被害を受けるのは弱い者たち。
どれだけの命と尊厳が奪われ、どこまで酷い目に遭わなければいけないのか。
過酷なんて言葉じゃとてもじゃないけどとうてい足りない。
そんな中、やっと叶った翠と久我の邂逅には涙が出た。
インタビューを通してバレエ経験者の水野果耶がバレエに対して前向きに、また新しい一歩を踏み出せる姿に喜びを感じられた。
ちょっとした希望、だけどとてつもなく大きい。
村山由佳さん、 -
Posted by ブクログ
10年以上前、高校生の時に読んだであろう本を引っ張り出して再読した。
雨上がりのグラウンドの土の表現、雨が降りそうな空気の表現、試合後の疲れが混じった気だるさの表現、何気ない日常を鮮やかに切り取る表現。あさのあつこ先生のまるで自分がその場にいるような感覚になる描写に久しぶりに触れた。
32歳になった私が、今も甲子園の試合を見て、流れる汗一粒一粒の背後にある物語を想像して感動できるのも、自分が高校生だった時の日常と重ねることができるのも、母校の水泳部の後輩たちが頑張る姿を見て鮮明に自分が現役だった頃を思い出せるのも、あさのあつこ先生の小説を読み、何気ない日常を切り取ること、切り取った瞬間を言語化 -
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ジョン・ブロウンロウ『アサシン18』ハヤカワ文庫。
『エージェント17』の続編。『エージェント17』の興奮冷めやらぬ中、『アサシン18』に突入。
前作を超えるページ数と文庫本としては異例の高額にはびっくり。ハヤカワ文庫の海外翻訳物は小さくなった単行本と考えた方が良いのかも知れない。
ハヤカワ文庫がひと回り大きくなった意味も解らない。文庫サイズのブックカバーに収まり難くて困る。
全く予測不能な展開が連続し、前作同様、非常にリーダビリティが高い。前作では、前半こそ、少し回りくどい、お洒落な言い回しの文章表現で、デニス・ルヘインの探偵パトリック&アンジーシリーズを彷彿とさせる展開 -
Posted by ブクログ
東日本大震災当時,小学生だった高校生が,今だからこそ語った「自身の震災体験」。その語りからは,〈小学校高学年はおとなが考えているほど子どもではないこと〉が分かる。自分の体験は,当時は言葉にできないかも知れないが,やはりしっかり心に染みついているのである。
子どもだから,これを見ないであっちに行きなさい。子どもだから○○を優先しますね。しんどいことはおとなに任せて…そういう一見「子どもを守ろうとするおとなの行動」は「子どもを一人前として扱わないおとなの姿勢」として映ることがある。そんなことを感じさせてくれる彼らの証言だった。
ここに出てくる3名は,ある指導者と出会いがあって語り部としての活動を -
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Posted by ブクログ
まず初めに記しておきたい。泣いた。笑ってしまうほど泣いた。
母と娘という関係を中心に展開される本作には、複雑な背景が絡み合いながらも少しづつ光を探ってゆくような暗い部分も多くあった。正直その場面でも涙ぐみそうになるが、ゆっくりと見えてくる光が感動の涙を呼んだ。
町田そのこさんの美しい文体で滑らかに読むことはできるものの、前半や途中に挟まる辛い描写には目を背けたくなるものがあった。前半にのめり込んで読むと、千鶴の他責にこちらまで縛られてしまいそうになるが、まとめて叱りつけて、縛り付けてくる重いものを取り払ってくれるような登場人物たちが本当に良かった。
やはり、母と娘という女親子だからこその苦悩や -
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