小説・文芸の高評価レビュー
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「特別」だけど「特別じゃない」、高校生たちの学校生活と、日常の謎の物語。
ミステリの版元から出版されてはいるけれど、限りなく青春小説に近いお話になっています。
舞台は、特別支援学校(高校)。軽度知的障害がある生徒たちが、通ったり寄宿したりして過ごしている。
「障害」って、なんなんでしょうね。と、読んでいてずっと思っていました。彼我の差は、あるんだけど、やっぱり普通の高校生でもあるというか……
友達と通じ合えたら嬉しいし、すれ違ったら悲しいし悩む。それは同じ。
でもやっぱり明確な「違い」はあって、特に終盤のお話には胸が詰まりました。
生徒たちを自立・自活に導こうとする先生たちの眼差しも、と -
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181P
目次
山月記
名人伝
弟子
李陵
写経するなら、中島敦の文章写経したい。
人生経験をして自分が変わると名作文学の味わいが変わるから年取るの楽しい。
中島敦の『悟浄出世』に出てくる妖怪の言葉への懐疑心超わかる。でも、言葉を軽蔑するのは化け物という皮肉も込められてるのかな?中島敦の多層的アイロニー?
中島敦が比喩的にロンドンの中心のチャリング・クロスから半径3マイルにのみ文学は在り得るって言ってるけど、そうだよね。赤道に近づくに連れて文学が無くなっていく傾向あるし、ヨーロッパでもスペイン・ポルトガルとかは何故か文学が極端に少ない傾向ある。
中島敦めちゃくちゃ好 -
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一九八四年の、というより大作家のすごいところだが、それは人間が生きて書けているという事だ。
潰瘍の描写がその際たるものだが、人間が生きているという事に付属するものというか、生きた人間を書こうと思えば、こんなふうに本題といっても差し支えのない社会とその社会への目線というのから離れた個人的な事情である身体である痛みや匂いを書くというのがどれほど効果的なのか、それがよく伝わる。
さて、本作が描く世界がこうも現実的に恐ろしいと感じるのは、何故だろうか?僕が考えるにそれは、我々でも想像ができる範囲での身体、そして内心を強く縛られる社会を書いているからだろう。
長谷敏司のプロトコル・オブ・ヒューマニティに -
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ネタバレ韓国の保守と進歩が日本で言うところの右派と左派ではなく、保守も進歩も右、っていうのが大変目から鱗だった。
そうだね、左派なら北へって話になっちゃうもんね。
毎度のように政権与党が代わって日本よりずっと民主主義が浸透しているように見えるのに、ちっとも経済格差が埋まらない理由は、そんなところにあったんだなぁと納得。
朝鮮戦争の泥沼化が分断を固定化させてしまったというくだりもとてもよく理解できた。
戦争を経ないと南北の統一は実現しないよね…と絶望していたのだけど、そうではない解決策が示唆されていたのはうれしかった。
韓国の人たちにとって戒厳令というものがどれほどの恐怖を呼び起こすものなのかも実感 -
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かなり面白い。警察が絡まなくても十分面白いのに、スリルがマシマシである。
橋口こと松川には尾行がついている。ジュエリーデザイナーのゆかりと、キャリアウーマンの江本美和子が今のカモだ。刑事たちにはどうやって女達を見つけてくるのか、不思議である。橋口かつ松川は月40万もする賃貸マンションに住んでいた。
捜査班は盲腸の痕と、火傷痕を確認して、松川が橋口だという証拠を得る。最近の橋口はゆかりに結婚を迫られ続けてちょっと疲れていて、土地持ちの未亡人千草が情緒不安定だった。
松川の最初の結婚相手は、恋愛結婚だった。その頃は割とちゃんと働いていたけれど、勤務先でお金を盗んで刑務所に入った。次に会った時 -
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面白かったです。
今回は、シングルマザーに育てられている男の子、奏太くんが全編に渡って出てきます。
この子に、靖子先生が、料理や家事を教えることに…。
◾️こころを繋ぐお弁当
駅前のイベントに、菜の花食堂から500円のお弁当を出してくれるように依頼が来ました。靖子先生は、あまり乗り気ではなく、まあ、赤字覚悟で、2人に任せます。優希と香奈さんの企画で、ギリギリ黒字になるようなお弁当を作り、大成功。
後日、500円のお弁当を平日毎日売って欲しいと男性が来た。
実は、お弁当屋さんの店主で、毎日、300円だけ持って買に来る小学生、奏太くんに、バランスの良い食事を食べさせたいと、200円自腹で -
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母の面影と、父の背中。
砂村新田で童子が流した涙が導く運命(さだめ)とは――
内容(ブックデータベースより)
元町方、評判の隠居殺しを追い、七蔵が見つける悲しき過去の縁。
【あらすじ】
深川のさらに東、砂村新田の中洲で、北町奉行所を隠居した元同心・神門達四郎の惨殺死体が見つかった。
隠密廻り同心の萬七蔵は、同僚の間や市井での評判もよく愛想のよかった隠居に裏の顔があったのではと疑う。
遡ること三十三年前、砂村新田で女が荼毘に付されていたことが、まさかの真実につながっていく――。
悪意と報復、慕情と哀切が、七蔵の眼前で交差する!
令和8年3月29日~4月3日 -
Posted by ブクログ
ザ・ベストテンが歌謡曲番組の王者だったころ、芸能人を貶めるのは週刊誌やワイドショーだった。引き金を引くのは記者たちだ。現在は、SNSによって一般人が芸能人に引き金を引く。最悪の場合は命を奪う。言論空間が広がることは歓迎すべきなのだろうか、閉塞感だけを生み出していないだろうか。本作品ではSNSでバッシングされた二人の芸能人に関わる人が、自分が犯罪者になることを厭わずにバッシングした一般人の個人情報をさらしていく。もう何が正義で、いや、正義こそ悪なのではないかと曲解してしまうほどだ。この苦しみを本作品で追体験すると、気軽なSNS投稿は慎むようになるだろう。
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