小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
★★★★★★★★★★
枠からはみ出すことを厭わない、一人の眼科医。世界トップレベルの凄腕をもち、日本で開業すれば億の年収を稼げるのに、お金儲けには興味がなく報酬をいっさい受け取らない。日本で稼いだアルバイト代で旅費、滞在費、治療費をまかない、患者さんの笑顔と「心地いい疲労感」を報酬にして活動している。
「たとえ自分のまわりに邪悪なものが迫っても、染まってはいけない。自分は自分だ。自らの信じた道を進むしかない。」
お金では得られない生きがいに生きている。そんな彼の足を引っ張るのは、やはり一部の人々の醜い心だ。
「人間は自分で確かめてもいないのに、ああだこうだと言いたがる。それですんでいる -
Posted by ブクログ
性加害などの現代問題を複数人物視点で描く、お話(?)。
どの登場人物も自分のようであり自分のようではない。
感情移入できるところもあれば、まったく共感できないところもある。
現代にある様々な問題を、今という時代を、今切り取ったかのようなすさまじい作品だった。
時代の変化、正義とはなにか、正しさとは何か、様々な考え方があって、様々な思いがある。
それぞれの境遇でそれぞれのスタンスがあり、他人があれこれいうのはどうなのか。
お話の展開も衝撃的なものだった。
金原ひとみさん作品、あまり読んでこなかったけども性描写がよく出てくるのかな。
逆69はいいよな。 -
Posted by ブクログ
御蔵島から約1時間の距離にある無人島。
その島には綾辻先生の館シリーズ、中村青司のモデルとなったとされる建築家
が最後に建てようとしていた館が建設途中のまま放置され、
件の建築家も行方不明となっている。
まさに未完成の状態で、広間を中心に8つの部屋を作りかけたような基礎を露わにしている。
X大学ミス研メンバーは合宿のうちの1泊を過ごすつもりで来島するが…
クローズドサークル。絶海の孤島もの。かつ館もの。
ワクワクしかない。
島に到着してからはサバイバルで、いかに水を確保するのかが最重要課題。
火をおこすにも、食料を確保するにも、岩礁のような島で、道具も限られていて。
臨場感により、読んでいて -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルにも、表紙の絵にも、共感。
そして、子ども優先の毎日を送る今、いつも「一人になりたい」と思ってはいるけど、実際に一人になったときはきっと寂しくてたまらないのだろうな、ということはすでに想像がつく笑。
双子の男の子を必死に育て、あるとき「自分を大切にしなきゃ、みんな共倒れだ」と気づき(そんな書き方じゃなかったかもしれないけどニュアンス的にはそんな感じ)、自分を大事にしながら仕事を子育てを頑張っている著者さんに、とっても共感しました。
私も、やっと子どもたちが自分で友達と連絡をとって自転車で出かけたり、自分のことは自分でできるようになってきたけど、この十数年は本当にきつかったな。自分のこ -
Posted by ブクログ
ローマで知人のツテで訪ねた未亡人から、旦那の形見であるコートを貰うシーンが印象的でした。
未亡人にとってコートは旦那への想いが詰まった大切なものであろうに、たかだか数日もてなしをしただけの旅の若者に託してしまう。
それは筆者が自分の胸の内を正直に話したことで、心の距離が近づいたからかなと思いました。
筆者はアンカラで未亡人の旦那の愛人を訪ねていた。アンカラでのことをわざわざ正妻に話すこともないと躊躇していたが、お世話になっている相手に隠し事をすることに耐えかねて結局は話してしまう。ただ、未亡人は心の整理がついているようで、反応があっさりしていた。
むしろ女癖の悪いエピソードが旦那を深く思い出 -
Posted by ブクログ
辞書。辞書かあー。あんまり興味ないかも。
と思ったが、せっかく勧めてもらったので読み進めた。
でもよく考えてみたら、データベースがない時代に、『あ』から順番に、ページ数も気にしながら言葉を解説していくのってマジで偉大かもと思い始め、興味が湧いてきた。なるほど、用例採集カードという仕組みがあるらしい。
・
・
・
「感銘を受けつつ、ちょっと色っぽい言葉を引いてみたりもしたでしょう。」
笑。
読書してはこんなフレーズばかり頭に残るから、自分の変態さに呆れる…笑
でも、男の中で辞書と言えば、この話題は鉄板だ。
まだまだ心は思春期…
いや身体もかも。いまだにニキビで悩むし、いつも眠いし、めち -
Posted by ブクログ
辞書か〜あんま興味ないけど本屋大賞受賞作だし口コミいいしで読むことにした。
辞書って学生時代しかお世話になったことないけど(今は何でもネットで検索すること多いし)、最初の感想は作成するのにこんなに大変なんだ、時間もスゴくかかるんだ、くらいだった。
でも、たくさんの人が関わって色んなドラマチックなこともあって自分も「ちしお」が抜けているとこが発覚して行われた神保町合宿に参加したいって思うほど話にのめり込んでしまった。
あんなに冴えない馬締が辞書が完成するときには頼もしくなり、やっぱ辞書が馬締を成長させたのかなと思っていたが、最後に掲載されている香具矢への恋文を読んで、馬締が頼もしく見えるようにな -
Posted by ブクログ
あぁ、なんて優しい世界なのでしょう
植物の名前がついた28章
1話ずつ丁寧にゆっくり読み進めました
主人公の征四郎は、学生時代に亡くなった親友の実家に〝家守〟として住んでいる。
最初の【サルスベリ】の章から、次々と不思議な現象が起き、えっ?と思ったものの美しい文章にのせられて、気付けば物語世界に身を委ねていた。
掛け軸の中から出てくる亡き友
サルスベリの木に惚れられた征四郎
タツノオトシゴを孕んだ白木蓮
ふきのとうを取りに来た子鬼
──等々
これらをごく普通に受け入れ、植物や怪異たちと心を通わせながら巡る季節は、とても豊かなものに思える。
本書を読んでいる間、現代社会で一 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【読書記録】櫻子さんの足下には死体が埋まっている 櫻花の葬送|物語がついに感動のクライマックスへ※ネタバレ注意!
櫻子さんシリーズいよいよ最終巻。
ずっと追っていた、花房の存在。
そして、弟の死の真相が明らかに!
ネタバレが苦手な方はまわれ右!
〜蝶は聖夜に羽ばたく・後 第肆骨〜
前回好美さんが、殺人未遂を犯して終了。
状況的には、正当防衛とも言える。
自分が殺されそうになったら、自分自身で身を守らなくてはいけない。
正当防衛も、仕方がないように思える。
櫻子さんの懸命な処置のおかげで、相手は死なずに済んだから良かった。
好美さんが犯罪者にはならずに済んだ。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。