ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 白の闇

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    2026年読んだ中で1番おもしろい。

    『進撃の巨人』もそうだけど、既成権力の転倒か墜落に対面するとおもしろいな。旧価値的なものの本質的な無意味さがよくわかる。例えば、お金が無意味なものとして、それに対する信頼が棄却されるような現象を扱った小説とか漫画とか映画があってもすごくいいと思う。

    ともあれ、動物的でない側面としての人間の価値をずっと問うている作品だった。その点で、組織化が大事な価値観になっていた。

    病院内の状況が、社会の縮図のようになっていておもしろい。唯一持ち込まれた銃器が最大権力化していた。それだけ、弾がなくなったときの失墜が大きいが。寝るための道具であるベッドの部品から鉄の棍

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    2026年02月02日
  • 存在のすべてを

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    ただの誘拐事件の話かと思いきや、誘拐された子供の半生を丁寧になぞっていくお話。以前から気になっていたホキ美術館も出てきたり、美術界の裏話も知ることができて、新しい発見がある作品でした。
    最後は胸がポッと熱くなる、明るい未来が見える終わり方でとても素敵でした。
    塩田さんの作品にハズレなし!

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    2026年02月02日
  • 罪なくして 下

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    スコットランドヤードの刑事ケイトは控えめで自己評価の低い性格が足を引っ張り凡庸な刑事だと思われていた
    しかし世界でただひとりケイトを天才捜査官と認めるヨークシャーのスカボロー署の警部ケイレブの熱心な誘いに移籍を決意する

    だが移籍前の休暇を利用した旅行の最中、銃撃事件に巻き込まれ、否応なく捜査の前面に立たされてしまう
    しかも頼りのケイレブはまたしてもアルコール問題により停職処分となってしまう

    孤軍奮闘捜査を続けるケイトはやがて事件の背景に隠された大いなる「罪」を暴いていく

    物語が描くのは、まさしく「罪」だ
    そして物語が紡ぐのは、「罪」を背負う者、「罪」に蓋をする者、「罪」を楽しむ者、そして

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    2026年02月02日
  • あま~いしろくま

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    4y1m
    1y3m
    おやつが大好きなしろくま、おやつの中に入ってみたらどんな感じかな...?
    プリンやホットケーキ、クッキーにドーナツと色々なおやつのと一体化しているのが可愛いしどれも美味しそうすぎる!

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    2026年02月02日
  • 生きとるわ

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    「自分の日々の生活が苦しいのは自分の努力が足りないからなんやろ。それを乗り越える強さが自分にはないからなんやろ。そんな状況を回避する才能が欠落しているからなんやろ。全部、自分の責任ということになるんやろ。この社会の構造の不備には目を瞑り、そこで生じた個人の痛みは各々で持ち帰り、自分で何なんかしなければならない。おまえらが人に優しくないから、世界はおまえに優しくないんや。強さを持つ者だけが生きる資格があるならば、弱さがあってあたりまえやと思っている自分に生きていく場所なんてないよ・・・」
    同書からの抜粋である。

    高校時代から中年にかけての主人公と、腐れ縁とも呼んだらいいのか、「友達」との月日を

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    2026年02月02日
  • ミナミの春

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    女性漫才カサブランカのチョーコとハナコを軸に2回の大阪万博の間の人間模様を描く短編6作。
    カサブランカに憧れて漫才を始めたはんだごてのハルミは震災で亡くなった。その娘の彩の結婚式にはんだごてが復活する。これが全体の大きな流れ。
    そこに、さまざまなエピソードが挟まる。
    母の復讐。
    一曲だけヒットした作家と歌手。
    戎橋で出会った3名の女子。
    重い父親の愛情。

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    2026年02月02日
  • ハウスメイド2 死を招く秘密

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    「ハウスメイド」から4年。ミリーはアッパークラスの女たちから「あの人は虐待から助けてくれるらしい」と密かに噂になっていた。
    そんなミリーの新たな就職先の家には、奇妙なルールがあって・・・

    一作目と変わらぬミリーの軽率さ、理性より感情で動く暴走列車ぶり、行き当たりばったりな行動にイラッとしながらも、読み続けずにいられないおもしろさ!
    誰が敵なのか味方なのか判らないドキドキ(ハラハラ)感!
    最後の最後まで油断できない結末は実に見事。
    続編が出るのが楽しみ!

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    2026年02月02日
  • あすは起業日!

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    ネタバレ

    起業のリアルとまではいかないかもだけど、資金調達とかエンジニアとかが流れで、小説の物語として書かれていてわかりやすかった!エンジェル投資家というものも知らなかったので大変勉強になった
    起業が気になる人、初心者向けだとおもった!

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    2026年02月02日
  • ダライ・ラマ「死の謎」を説く

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    もとは1994年刊。93年、ダライ・ラマへの4回のインタビュー取材にもとづく。
    ダライ・ラマ14世は1935年生まれ。13世が33年の暮に亡くなって、その生まれ変わりをチベット全土に捜索して見つかったのが2歳になる男の子、パ・モン・トン・トゥルブ。彼が14世となる。ダライ・ラマの生まれ変わりそのものが輪廻転生の典型例だ。(これってなにガチャ?)
    本書は、ダライ・ラマ14世その人、そしてチベット仏教での輪廻転生の考え方を中心に解説。自殺や殺人(殺生)をどう考えればいいのかにも触れている。驚くのはその考え方のフレキシブルさ。決してドグマティックではない。
    仏教とヒンドゥー教の関係、大乗仏教とチベッ

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    2026年02月02日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    洋菓子をテーマにした甘いだけの作品かと思っていましたが、良い意味で裏切られました。
    甘美で少しほろ苦く、時々どきっとするほど官能的な大人のための連作短編集です。男女問わず、スイーツ好きな大人の方にぜひおすすめしたい一冊でした。

    特に印象深かったのが、作中で語られる「クリームの科学」についての表現です。クリームは、二つ以上の脂肪球がぶつかり、溶け合い、繋がってこそ、ツノが立つような理想的な形になる。けれど、混ぜすぎると崩壊してしまう。
    夫婦関係はもちろん、様々な人間関係に当てはまる深い比喩だと感じました。お互いを知ろうとしなければ一緒にはいられない。でも他人だから、完全に一緒にはなれないし、そ

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    2026年02月02日
  • 流浪の月

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    人間って、もろくて、強くて、愚かで、弱い。矛盾する心と事実と真実と。すっごく考えさせられた。私も偏見や、理解しようとすることによる傷つけをしてしまってるのかもしれないな。すごくささった。

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    2026年02月02日
  • 冬晴れの花嫁 くらまし屋稼業

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    5作目は泣けるし、1番良いかも。というか作品を重ねる毎に面白くなっていく。
    毎回思うけど、全貌の見せ方が絶妙で他の本が読めないんです。
    なので6作目へ

    くらましやシリーズは以下のようです。
    ①くらまし屋稼業→読んだ
    ②春はまだか→読んだ
    ③夏の戻り船→読んだ
    ④秋暮の五人→読んだ
    ⑤冬晴れの花嫁→読んだ
    ⑥花唄の頃へ
    ⑦立つ鳥の舞
    ⑧風待ちの四傑

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    2026年02月02日
  • アリアドネの声

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    残ページもうないよ?!
    からのどんでん返しが炸裂!
    伏線箇所は分かりやすいが、それがこの後どう繋がってくるのかは全く予想できなかった
    あーこの作品に出会えて良かったとしみじみ感じる

    某監督の名台詞「諦めたらそこで試合終了ですよ」
    の令和版「無理だと思ったらそこが限界」は印象的
    映像で観たいと思うが、映像化不可能かな…うん><

    ドローンを操作して身体障害を持った女性を救出する過程を描いた物語、
    人海戦術で人さえ投入すれば順調に進むでしょという現場でないプロットがいいね↑↑
    もちろんタイムリミットがあってハラハラドキドキさせてくれるわけで、忙しい時にはおすすめできない一冊かな
    (一

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    2026年02月02日
  • 人間失格

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    2026/02/01
     神に問う。無抵抗は罪なりや?
     堀木のあの不思議な美しい微笑に自分は泣き、判断も抵抗も忘れて自動車に乗り、そうしてここに連れて来られて、狂人という事になりました。いまに、ここから出ても、自分はやっぱり狂人、いや、癈人という刻印を額に打たれる事でしょう。
     人間、失格。
     もはや、自分は、完全に、人間で無くなりました。

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    2026年02月02日
  • プロジェクト・ヘイル・メアリー 上

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    SFあんまり読まないんだけど、話題になってて気になって。
    科学やら天文学やら専門的なことはまるで分らないけど、それでもずっとおもしろい!
    基本知識があんまりにも不安なもんで、いろいろ調べて関係ないところまで天文学知識広がったりけっこう楽しかったし。宇宙はロマンの塊だねぇ。
    第6の大絶滅とか、科博の展示思い出して盛り上がるし。
    そんなこんなで、はじめは主人公も何もわからずちょっとミステリーぽくて、だんだん状況が見えてきたところで、なんとびっくり未知との遭遇!!でめっちゃ盛り上がり、ハラハラするもののロッキーめちゃくちゃかわいいよ…
    ちょっとこれ誤訳?日本語変じゃないってところが何か所かあったけど

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    2026年02月02日
  • シリアの家族

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     23歳で日本人女性初のk2登頂に成功した小松由佳さん。その翌年(2007)に、偶然にも小松さんの講演を聴く機会がありました。冷蔵庫大の氷塊が頭上に落ちてくるような命懸けの登山経験談に、彼女の好奇心の旺盛さと芯の強さを感じました。

     小松さんはその後、東南アジアを旅し、風土に根ざした人の営みに魅せられ写真家に転身。2012年からシリアの内戦・難民を取材し続け、同年にシリア人男性と結婚し2児の母となります。

     「アラブの春」の影響で、シリアでも民主化運動が拡大するも、アサド政権は徹底して弾圧。シリアの独裁政権は崩壊せず長く内戦が続き、700万人もの難民を生み、15万人もの民間人が虐殺されまし

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    2026年02月02日
  • はじめて読む 科学者の伝記 中谷宇吉郎【雪と氷の探求者】

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    世界で初めて雪の結晶を人口的に作り出した、中谷宇吉郎の伝記です。“雪は天から送られた手紙”
    “不思議だと思うことが全てのはじまり”本書を読んで素敵なフレーズに出逢えました。

    “発想の転換”“自然をよく見ること”“いちばん大切なのは役に立つこと” 中谷宇吉郎は恩師、寺田寅彦の教えにたがわず、雪の結晶に愛情を注ぎ研究に邁進しました。

    札幌、東京、アメリカ、グリーンランド。世界を股にかけて研究にいそしむ宇吉郎。油絵、墨絵にも造詣が深く多彩です。家族思いで、良きお父さんの姿も描かれています。61年の生涯でした。

    イラスト、写真入りで楽しく読むことができました。巻末には、おもしろエピソード入り「

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    2026年02月02日
  • 殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス

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    めちゃめちゃ面白かった。
    こういう箸休め的な本が欲しかった。
    「とりあえず殴っとく」フィジカルで攻める脳筋メロス。
    時折、急にハンドル切って作者がこちらに語りかけてくるので「あ、え、自分に語り掛けられている…?」ってびっくりする。
    いちいちメタ的な要素がある。
    ツッコミ所が多すぎて、いちいち笑っちゃうのでなかなか読み進まなかった(笑)
    推理パートに入る口上?が、最初の方は「うるさ!」だったのだが、中盤辺りから「来たー!」とだんだんクセになってくるから不思議。

    ミステリー(?)としては「たぶんこう言う死因だろう」がなんとなく想像できたし、恐らく本作のメロスよりはアレコレ真面目に推理できたと思う

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    2026年02月02日
  • 透明な夜の香り

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    抑揚のない語り口なのに、なぜか読む手が止まらない。
    読み終わったあと、夜の静けさが残るような一冊。
    主人公に感情移入してちょっと泣いちゃったシーンもあった。
    初めての千早さんの作品だった。他の作品も読みたい。

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    2026年02月02日
  • 禁忌の子

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    ネタバレ

    小出しされる出来事に胸が苦しくなる。登場人物たちの心に鬼が宿る瞬間は同情と恐怖を感じずにいられなかった。一転していく過程は武田の精神が心配になるレベルで、よく保っていられるなと思った。
    でも、だからこそ、『それはそれとして』ができる城崎に武田は試されたのだと思う。そんな同情よりもこれから生まれる禁忌の子のために生きられるのかと。城崎の洞察力を通しても『いい人』の武田の本質が試され、変わらなかった武田を城崎は信用したのだと感じた。
    京子先生がマーカーを引いた言葉、それがこの小説の答えな気がする。
    中弛みがなく、重厚ながら読みやすさがあり、個人的にはとても完成された本。こういう出会いがあるから小説

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    2026年02月02日