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ある事情で停職中のケイレブ警部にかわり、彼の部下だったロバートとケイトが謎のふたつの事件の捜査にあたることになった。列車で狙われた女性は、イギリス人と結婚したロシア人で、捕まらない犯人に怯え、ケイトにすがるようになるが、なにかを隠している様子にケイトは疑念を抱く。一方、四肢麻痺となり言葉も失った教師は、リハビリ施設への移送中に車ごと何者かに拉致される。どちらの事件にも、過去の恐ろしい出来事が絡んでいた。ドイツミステリの女帝が贈る、息を呑む慟哭のサスペンス! これほど衝撃的な作品がかつてあっただろうか?/解説=大矢博子
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Posted by ブクログ
ドイツの作家シャルロッテ・リンクの長篇ミステリ作品『罪なくして〈上〉〈下〉(原題:Ohne Schuld、英題:Without Guilt)』を読みました。
シャルロッテ・リンクの作品は、昨年1月に読んだ『裏切り』以来ですね。
-----story-------------
〈上〉
何の接点もない二人の女性がまったく別の場所で、同じ銃で狙われた!
新天地でケイトが捜査にあたる驚くべき事件。
本書には、読者がミステリに求める要素がすべて揃っている。――「オーバー・バーディシェ」
スコットランド・ヤードを辞め、ヨークシャーのスカボロー署へ移籍する直前の旅の列車内で、ケイトはある男に銃撃された女性を助けることになる。
彼女は銃撃犯とはまったく面識がないと言う。
そして、使われた銃が二日後、別の事件でも使用されたことが判明。
そちらの被害女性は四肢麻痺となり口もきけない状態だ。
しかし両事件の被害者には何の接点もない。
犯人は何者なのか?
〈下〉
ドイツ本国でだけで89万部超!
あなたはこれほどまでの衝撃作に、かつて出会ったことがあるだろうか?
人間が抱く深い闇を見事に描き切り、しかもミステリとしての完成度が完璧とは!
信頼するケイレブ警部が停職中のため、ケイトは彼の部下と、ふたつの不可解な事件の捜査にあたる。
彼女が救った女性はロシアの出身だったが、なにか秘密があるようだ。
四肢麻痺となった女性はリハビリ施設への移送中に移送車ごと拉致される。
どちらの事件にも隠された過去が絡んでいた。
ドイツミステリの女帝が贈る慟哭のミステリ。
かくも衝撃的な作品がかつてあっただろうか?
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2020年(令和2年)に刊行されたスコットランド・ヤードの女性刑事ケイト・リンヴィル・シリーズの第3作です。
スコットランド・ヤードを辞めて、ケイレブ・ヘイル警部のいるスカボロー署に移籍する決心をしたケイト・リンヴィル……ところが新生活はとんでもないスタートを切る、、、
退職記念旅行をしていたケイトが乗った列車で銃撃事件が起き、ケイトはロシア出身の主婦クセニア・パジェットを銃撃犯から守るが、その2日後、同じ拳銃で別の事件で使用されたことが判明する……予定より早く新職場で捜査に加わったケイトだが、頼りにしていたケイレブはまさかの事態に陥っていた……。
本シリーズの作品を読むのは第1作の『裏切り』に続き2作目ですが、シリーズの魅力が素直に伝わってくる一作でしね……ケイト・リンヴィル刑事やケイレブ・ヘイル警部といった、欠点や傷、弱さを抱えたまま捜査に向き合う人物たちが静かに物語を引き締めています、、、
序盤は、複数の人物の視点や時間軸が交錯し、全く先が読めない展開なのですが……中盤あたりから、複数のエピソードが少しずつ繋がり、バラバラの断片がパズルのようにひとつの真実へ収斂していく構造が印象的で、読み進めるほど視界が開けていくような感覚が愉しめました。
終盤のサスペンスフルで、緊張感を最後まで途切れさない展開も良かったですね……面白かったです。
そして何より印象に残ったのは、障害のある青年サーシャの運命……読み終えた後も胸の奥に沈殿し続ける重さがありましたね、、、
社会の中で弱い立場に置かれた人が、どれほど簡単に理不尽に巻き込まれてしまうのか……事件の背景に潜む社会の無関心や弱者が抱え込まされる理不尽について、その現実を突きつけられるような痛みを感じました。
事件の真相が明らかになっても、すべてがすっきり解決するわけではなく、むしろ、罪とは何か! 誰がどこまで責任を負うべきなのか! という問いが静かに残る……そんな余韻が残るところに魅力を感じる作品でしたね、、、
本シリーズ、第2作の『誘拐犯』が未読なので、ぜひ読んでみたいです。
Posted by ブクログ
スコットランドヤードの刑事ケイトは控えめで自己評価の低い性格が足を引っ張り凡庸な刑事だと思われていた
しかし世界でただひとりケイトを天才捜査官と認めるヨークシャーのスカボロー署の警部ケイレブの熱心な誘いに移籍を決意する
だが移籍前の休暇を利用した旅行の最中、銃撃事件に巻き込まれ、否応なく捜査の前面に立たされてしまう
しかも頼りのケイレブはまたしてもアルコール問題により停職処分となってしまう
孤軍奮闘捜査を続けるケイトはやがて事件の背景に隠された大いなる「罪」を暴いていく
物語が描くのは、まさしく「罪」だ
そして物語が紡ぐのは、「罪」を背負う者、「罪」に蓋をする者、「罪」を楽しむ者、そして「罪」と対峙する者たちだ
人はいつも「これしか道はなかった」「愛するものを守るためだった」と自分を守る理由を簡単に見つけてきては「罪」を犯す
そして自分より弱いものを犠牲にして目を背けてしまう
そして次々と新しい「罪」を生み出していくのだ
心をすり減らし「罪」と対峙し、弱き者を救おうとする刑事たちは、救われることのないまま次の物語へと向かう
Posted by ブクログ
ひゃー!ここで終わるのー!
の『罪なくして』…
やっぱりシャルロッテ・リンク
最高〜!裏切らない…(笑)
あのケイトがスコットランド・ヤードを辞め、ヨークシャーのスカボロー署へ移籍することに…
そうあのケイレブの下で働くのだ!
ケイレブは信頼する上司であり、ケイトがかつて恋心を抱いた相手でもある…
ところがケイトはスカボローに戻ってくる列車内で事件に巻き込まれる
そしてケイレブは事件の責任を問われ、定職に…
そして二人に恐ろしい事件が降りかかる
前作に比べるとどんでん返し〜
の衝撃は少なかったけど、とにかく目の離せない展開
読みながら苦しく悲しくなる場面は多かったけど、とにかくぐいぐい引き込まれた…
『罪なくして』
罪もないのに巻き込まれたのか…
罪の意識がないからできるか…
罪と思いながらもそれに逃げたのか…
タイトルからいろんなことを考えてしまう…
これしか道がない
これしか守る方法がない
と人は罪を犯す
そして犠牲になるのはいつも弱き者
今起きている事件にも目を向ける
簡単に犯罪に手を染める若者たち…
考えて…想像して…
分からなければ相談して
それをやめないで!
色んなことを考えさせられた
次作の翻訳が楽しみ
Posted by ブクログ
続けて、自己肯定感低すぎ女性刑事ケイトのシリーズ三作目。
だいぶましになってきたとはいえ、やっぱり自己肯定感低めなケイト、こっちも慣れてきた気がするけれど、ケイトが捜査中にいやな予感がすると思いつつ突き進んで災難にあい、自分の内なる声を信じられないなんて!と自分を責めるところがあって、いやよくあることだよ!とリアルだなどと思ったりなどした。あのとき自分の直感に従っていれば、とか、遠慮せずに自分の思ったとおりにすれば、とか思うよね…。そういうシーンが好きかも。
するする読めるのは、主人公ケイトのほか、被害者や犯人や関係者など多くの登場人物の視点で語られていくので飽きないっていうのがあると思うけど、逆にちょっと視点が多すぎるのかもという気もしたり。もっとケイトの視点で多く読みたいかも。
あの人とあの人が死んでしまうのはなんか納得いかなかった。
ラストも次回に続く的に終わったんだけど(続くんだろうね??)、だから中途半端な気もしたり。
コリンとクセニアがレギュラー陣になるのか? この話だけの脇役だろうと思っていた登場人物がレギュラー化するとかいうのも、シリーズものの楽しみだなと。
すごくおもしろいってほどではないけどやはり気になるシリーズではあるなー。
Posted by ブクログ
「罪なくして」というこのタイトル、
なんとなくわかるようなわからないような言い回しに感じられ、原題をしらべてみると、
(ドイツ語なので英語に翻訳)
“Without guilt”
日本語だと、罪がない状態で、とか罪なしに。
英語だと罪悪感なしに、とか罪の意識がない、となり
またまたちょっと微妙な違いを感じてしまう。
前者だとすると
罪はないのに巻き込まれた感のある青年を。
後者なら人を殺めることに躊躇のない
犯人であるもう1人の男を指すように思う。
とにかく今回はとてもスピーディーな展開で
途中まではワクワクしながら読んだけれど、
結末はすごく放り出されたような終わり方で
えー、この先が気になるのにな〜、な気持ち。
ケイトとケイレブは今後どうなるの?
被害者たち、そして事件に関わった多くの人たちは?
あれ?そう考えると
タイトルの指す対象がほぼ全員にも感じられ始める。
うわ〜〜。。
早く次の翻訳を!
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