小説・文芸の高評価レビュー
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初の長月先生作品でした。
ご飯が絡む作品は、ほっこりするのが定番だとは思うんですが、この作品は登場人物全員がそれぞれきちんと傷ついていて、過去や現在と折り合いを付けたり向き合ったりしていて、そこで生まれた傷を優しく撫でてくれるような、寄り添ってくれるような、穏やかな暖かさがずっと続く作品でした。
日々に疲弊して、肩書きにうんざりして、でもどうしたって生きていかなくてはいけない時、どうしても周りの人間たちの言動や存在に煩わしさを感じてしまうこともあるけど、視界を変えたらそれは全然違う見え方をしてくる、という大切さを、食と人の温もりを通して感じさせてくれる、素敵なお話でした!シリーズものなので、次作以降も読んでいこうと思います! -
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いやぁ〜面白かったぁ
シリーズ2作目『復讐は芸術的に』でおんなじ展開になってるなぁ〜と思ったんですよ
このまま読みすすめて、エリスを好きな気持ちを失いたくないなぁ〜読まずに卒業しよう!って思っていて(笑)
でも、でも
読みたくて、読みました
結局(笑)
今回は超〜優秀は秘書のメープルが焦点✨
メープルは名探偵コナン以上に頭脳明晰で胆力のある少女なのだけれど、、(笑)
ベールにつつまれていて、、今回はすべてが明かされます
メープル…。
あなたを抱きしめてあげたい…。
振り返らず、グッと自分自身の痛みに耐え、前を向いていくエリスをこれからも支えてね、メープル♡とも読者のひとりとして願いましたよ、ワタシ
このレビューで興味をもった方は、第一作目『復讐は合法的に』から読まれますようにもくれぐれもお願いしますねm(_ _)m -
Posted by ブクログ
ネタバレこれまでパリ、ニューヨークとシリーズを2作読んで、私はすっかりハリスおばさんのファンになっている。
今回のハリスおばさんの行き先は国会だった。読み始めたときは理解しづらいところもあったが、後半になるにつれてどんどん物語に惹き込まれていった。
私は、ハリスおばさんならどこでもどんなことでもやってのけるのだと思っていた。しかし、この物語では、人それぞれ自分に合う仕事があり、それでいいのだと感じ、安心感を得た。また、ハリスおばさんも一人のどこにでもいるおばさんなのだと分かった。人間関係の複雑さや、社会で暮らすことの難しさは、昔も今も、どこの国でも変わらず普遍的なことだと理解できた。
責任感のあるハリスおばさんにとって、議員を辞めることは心苦しいことだったと思う。しかし、そのまま議員を続けることの難しさを理解し、自分の力量や不得手を認めて辞めるという、辛く勇気のいる決断をしたことに、ハリスおばさんの人間性を感じた。
また、ベイズウォーターさんとハリスおばさんの関係がこじれて、今までジョンと親しく呼んでいた名前が「ベイズウォーターさん」と呼ばれた時には、悲しくて印象的な場面だった。
二人の関係はこれで終わるのかなと思ったが、そうではなかった。
ベイズウォーターさんはこれまでの自分の人生をどう振り返ったのだろう、どんな人生を送ってきたのだろうと気になった。
一人で傷心の旅に出るのかと思いきや、親友であるアダを救うために二人で出発することになった。
この二人が今後どう過ごし、どうなるのか、続きの物語がとても気になるラストだった。
ハリスおばさんの強さと弱さの両方に触れられて、人は完璧でなくても大丈夫と、とても印象に残った物語だ。
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Posted by ブクログ
ネタバレ今住んでいる蒲田が舞台ということもあり、近くの本屋で平積みされていたのを何となく購入
結果大当たりだった
10ヶ月の子供もいるので余計にささる
■戸籍
子供が産まれてからの手続きや、引っ越した際の住民票、転職する際の保険などなど、、、
面倒な手続きではあるけど、制度としてはしっかりしてるんだよなぁ
抜け道や甘いところがあるのはどうにかしろよと思うけど、大前提として戸籍という制度自体はすごいと思う
ただユートピアの住人達のように自分達に非がない人間が、国に認められないのは。
法の網から取りこぼされてしまった人間は。
現実世界に園村のような議員がいるとはとても思えない、、、
■当たり前に受けている恩恵
子供が産まれてから何度も打つワクチン
当たり前のように受けているが、過去に沢山の子供達が亡くなり、沢山の医療関係者が研究し、全ての子供が無料で受けられるようになっている
戸籍が無いことでミライは生命の危険にさらされる
何か事が起こらないと気付かないが、国に生命を守られているということを痛感
勿論政治に色々不満もあるが、日本に産まれた時点で恵まれていることは多分にあると思う
■鳥籠事件
真相があまりにも胸糞すぎる
最後の事件の真相が次々明かされていくのは良いが、解決後が長く感じた
ユートピア崩壊後の皆の行く末は気になるけどさすがに長い
ただ、全体としては読む手が止まらず後半は一気に駆け抜けた!面白かった! -
Posted by ブクログ
一穂ミチらしい、というか…
始めは怪談でも書き出したのか?と思ったがそうではないらしい
タイトル『たぶん、恋しい』に全話当てはまっているのかと。
6編の短編集、23〜25年小説新潮分をまとめた一冊
エンパイアライン、という服の切り替え部分を褒める、独り言男性と恋人になる、ネコを飼ってる前提でマインドセットしている女性… 怖い話かと思うくらいこの世のものではない感じ、でもどこかに本当にいるのかな?こんな人
月を経る、月経が終わりかけの48歳と36歳の年下彼氏、生理が爆破した。から始まる話、終わりかけの大量出血でベッドを汚してしまったり、プロポーズを素直に受け取れなかったり…更年期さしかかりの女性と年下男性の恋の話が可愛らしかった
あなた、はリアル… 長年の単身赴任から戻った旦那との生活をバイト先で愚痴る私、母。娘の就職で家を出るタイミングで夫は戻り、目の違いを整形?と疑う、どこかコミカル
すげえ泣くじゃん、もコミカル
白浜のパンダが出てくると思ったら、失踪癖な甥っ子の母=姉が実は主人公の母⁈とか、設定が驚き!
よくこんなストーリー思いつくな、と
多分そんな感じ 祖母だと思ってた人が祖母の妹、大叔母(姪孫てっそん)と分かった瞬間から甘えられなくなったわたし。
母は海外を飛び回る医師、その祖母が施設で指笛を吹いて迷惑かけていると。まさかのヤングケアラー?と思ったら人種差別的な話になったり、指笛で会話する少数民族の話になったり、と
全体的に今回は社会性高め、色々入れ込んでる
やはり1話ずつメッセージもある、それがいい
「言いたくなければ言わなくてもいいんです。言わないことで伝わるものもあるでしょう。知らなかった悔しさは来歌さんのもの、言葉にしない痛みはそれを抱えた人たちのものです」
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ネタバレ今をときめく俳優陣が出演しているとあって映画版を先に観ました。
私にはかなり嵌る作品で、原作が気になりすぐさま一気読みしました。
正直、好みが分かれる作品だと思います。
世間的には受け入れ難い恋愛感情や性趣向、エキセントリックな妹のキャラ、性描写の多さなど読んでいて苦手意識をもつ人は多いと思います。
けれどもそれらを一旦受け止めることができる人にはオススメです。
また動物と暮らし、彼らのもつ偉大な力を日々感じている人たちには共感できる部分も多いはず。
原作も映画も私にとっては忘れられない作品となりました。
余談ですが、私も数年前に自死で大切な人を亡くしています。
病死でも事故死でもない、あの独特な家族の雰囲気を原作でも映画でも見事に表現されているなと思いました。 -
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ー何としても直木賞を獲りたい。認められたい。
めちゃめちゃに面白かったです。
本を1冊つくることが、どれだけたくさんの人の魂が込められているのかを痛感しました。
そしてその中で、編集者と作者の二人三脚が噛み合うことが簡単なものではないこと、信頼してもらえるまでの流れもドキドキしました。
そして本って、ものづくりって魔物ですね。
認められたい気持ちから始まって、編集者とともに作品を磨きあげて、そうしていくうちにお互いの心に信頼だけじゃない「あなたのことを分かるのは私だけ」という感情が芽生えてきて、境界線が分からなくなってきて……。
「できるって言うことと、実際にそれをすることは雲泥の差なの。そこを飛び越えてきてくれる人はほんとうに少ない。」
本当にその通りだなと思えた一文。
ストーリーにも手に汗握るものがありましたし、直木賞の選考が厳しく平等であることも知れましたし、今まで知らなかった本にまつわる世界を読めました。
直木賞が発表される日の描写なんて、ジリジリする緊張感と時計の針が進まない感じ、そして地獄絵図の雰囲気が肌に伝わってきて、こちらまで緊張しました。
最初は承認欲求にフォーカスしてるのかな?と思った作品でしたが、それともまた違って、なんだか言葉で表現できませんが、とにかく早く読みたい!が止まらない作品でした。
千紘のこと、どう思うかは読者それぞれですが、それでも千紘がここまで天羽カインを連れてきたのだと思わざるを得ません。
改めて「賞」ってなんだろう、どうして人は認められたいのだろう、と考えてしまいました。
そしてそれは承認欲求なんてものの果てにあるのだと思えました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「歩行祭」という学校行事を通して等身大の高校生を描く青春群像ドラマ。
それだけかなりリアルな描写なのだけど、やはりというか、この「歩行祭」という行事が実際にあるモデルとなった高校があるようです。
さらに著者の恩田陸も実際に参加したことがあるとか、?
なるほど実体験がベースにあるなら、時間とともに移り行く風景や、生徒の様子などさもありなんという描き方に納得した。
若者たちの圧倒的な瑞々しさに打ちのめされる。
恩田作品は登場人物の造形が整いすぎていて漫画的なんだけど、それでも嘘くさくなくすっと受け入れられてしまう。
伊坂さんの砂漠が分かりやすい太陽カンカン照りの砂漠のような青春小説なら、こちらは題名通り、夜のピクニック。 ささやかだけどしっかりと重たく芯のある作品でした。
みんな懸命に生きていてどれも紛れもなく青春だけど、その時その当事者はそうは感じず、周りを羨ましく思ってしまう。
読後感が、余韻が本当に素晴らしい。
夜が明けるように世界が開けていく爽快感が特に。
「歩く」ことの効用を想ったが、そこは主題ではない。
誰も傷つくことなく、明るい未来を予見する。
青春とはかくあるべき、と思わせてくれる爽やかな読後感がある。
読み手の痒いところに手の届く描写が巧みで、親切な作家さんなんだとつくづく思う。
忍くんがかっこいいし、高見くんも良い人で好き。
作中、こんな言葉が出てきます。
「だけどさ、雑音だって、おまえを作ってるんだよ。雑音はうるさいけど、やっぱ聞いておかなきゃなんない時だってあるんだよ。おまえにはノイズにしか聞こえないだろうけど、このノイズが聞こえるのって、今だけだから。あとからテープを巻き戻して聞こうと思った時にはもう聞こえない。おまえ、いつか絶対、あの時聞いておけばよかったって後悔する日が来ると思う。」
こんな素晴らしいことを友達に言い切る高校生いる…?
高校生にしては達観した登場人物の言葉に感銘を受けました。 -
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ネタバレ遊園地「ほたるいしマジカルランド」で働く人たちの物語。
正社員、アルバイト、外部委託会社のスタッフ…。遊園地にはたくさんの人たちがいて、そのそれぞれに悩み事や、葛藤や、不安があります。
一人ひとりにスポットライトを当てた連作短編集だけど、あるストーリーでは脇役だった人も次のストーリーでは主人公になるし、逆に主人公だった人は脇役になるので、それぞれの内面と他人から見た印象が語られるので、「ああ、そんなことを考えていたからあんな態度だったのか」という気づきもありました。そして、一週間、一日ずつの時系列で物語が進むので、登場人物の心の変化や成長も見ることができ、じんわりと温かい気持ちになりました。 -
スクランブル イーグルは泣いている
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
BUTTER
『どうしても、許せないものが二つだけある。
フェミニストとマーガリンです』
この作中のセリフが話題となりイギリスで高く評価された本作。
連続殺人事件の容疑者とそれを追う女性記者の話なのだが、なにより出てくる料理の表現が素晴らしい。官能的でもあり、想像だけで唾液が溢れ出すような表現に何度も「食べたい……」と天を仰いだ。
私はバター醤油ご飯とロブションの表現が特に気に入った。
近いうちエシレバターをたっぷりと使い、濃厚なバター醤油ご飯を食べるのだ絶対に。
ロブションも一度は足を運びたい。調べたところまずは2ヶ月前の予約戦争に勝つ必要があり、最低五万ほどかかるらしい。これはまだ先になりそうだ。
本作のテーマの一つに「世間から求められる女性像と葛藤する現代人」があるのだが、非常に解像度高く鮮明に描かれている。主人公である里佳は大手出版社の古臭い男社会で生き残るために「女」をわざと捨てていたり、仕事を辞めて妊活中の伶子は、手の込んだ料理で夫を待つ専業主婦であることに命を懸けている。
それぞれが世間から求められる「女性像」と自分のギャップに苦しみ、もがく様が痛いほど真に迫って伝わってきた。
里佳が取材の一環で体重が増えた時の、恋人からの小言は、自分が言われているわけではないのに本から目を背けたくなるほどだった。
私がこの本を読み終えてまず思ったことは、「ちゃんと生活をし、自分を大切にすることの意義」だった。
自分のために料理をする。部屋を清潔に保つ。余暇を楽しむ。友人、家族との時間を持つ。
仕事にかまけて何も大切にできていなかった里佳が、料理を通して自分の体調を考え出し、友人との時間が増えていく変化は微笑ましくもどこかホッとした。
私も自分を大切にできているだろうか。
日々の生活の上に私たちの命がある。
一日を大切に生きて私という女性をどう生きていくか、考え続けていきたい。 -
Posted by ブクログ
子供時代特有の輝き、いつまでも続く感じ
大人になった今、振り返った時のあの眩しさ、切なさが丁寧に表現されていて、結構好きな作品です!
子供時代を振り返る教頭先生が印象的で好きでした
誰しもが、子供時代の記憶は楽しい部分も苦い部分もそれぞれ持ち合わせており、ふとしたきっかけでそれに光が当てられた時、まるで化石が(本作になぞらえるとアンモナイトが)蘇るような感覚に包まれるんじゃないかと心底思いました。
大人になると悔しいことに懐疑的になるもので、素直に物事を信じることができなくなってしまいますよね、、子供が計画する未知の洞窟探検や「アジト」での話し合いから滲み出るワクワク感、この世の秘密を独占していることへの優越感には共感できると思いますよ!
読後に、最近強く願ったことって何かあったっけ?と考えてみたところ、1つあったなーって
「サッカーW杯、vsスペイン戦、日本の勝利」奇跡がマジで起こったって興奮してたっけ笑 -
Posted by ブクログ
超面白かった!!
人間は嘘をつく生き物だし
誰だって辻褄合わせの小さな嘘をつくことはあると思う
その小さな嘘が思いもよらない大きな”汚れ”を引き起こす
その小さな嘘で取り返しのつかないことになってしまう
経験がある人はたくさんいると思うし、生きていく以上避けられないこともあると思う
正直に実直に生きるって本当に難しいことだし、隠したいことはたくさんあっていいとは思うけど
最終的には何事にも誠実に生きる方が絶対得が多いんだよなー、、
誠実さのバランスはこの先人生を歩む中で整えたいし、未完成な自分を今はとことん愛して成長させていきたいなと思えた作品でした!
シンプルにミステリとしても超楽しんだ!!
芦沢央さんはやっぱりいいね
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