ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 生きる言葉(新潮新書)

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    ネタバレ

    ネット、子ども、芝居、ラップ、小説、AI、短歌や和歌など、あらゆる場所での言葉の使い方を考察し、俵さんの実体験と共に語られた一冊。

    クソリプの分類からの、喋る家電のクソリプセンサーの話が面白い。「あと三分で洗濯が終わります」だと「洗濯が終わりますだと?この後干すのが大変なんだよ、干して乾かして畳むまでが洗濯なんだよ!」になってしまうリスクがあるので、「あと三分で洗濯ものが取り出せます」なのか。

    子どもからの質問に答える章は子育て中の自分には大変勉強になった。特になぜ勉強しないといけないの?に対する答えは、石垣島に移住して子育てをしていたことがある俵さんだからこそ説得力がある。

    歌舞伎町の

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    2025年11月29日
  • BOXBOXBOXBOX

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    ネタバレ

    霧に包まれたような、モヤモヤとした不思議な読後感だった。
    濃霧が立ち込める宅配所でライン作業をしている従業員視点の話。
    視点がコロコロ変わるので、今誰の話だ?と一瞬なるのが読みにくく感じた。でもそこがこの本の不気味な雰囲気を作っているとも感じた。

    箱を盗んでしまう従業員。箱の中身からドラマが生まれるかと思いきや、箱を盗むことそのものに陶酔してしまう。
    他にも色々問題を抱えている人たち。
    工場現場って、低学歴や年配、移民の集まりみたいにまとめられているけれど、蓋を開けるとその辺のそこそこの企業の会社員よりも、問題を抱えている、不謹慎な言い方をすればドラマがある人たちが多いのかもしれない。
    本作

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    2025年11月29日
  • まいまいつぶろ 御庭番耳目抄

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    まいまいつぶろの続編?後日談?別視点?って感じ。

    いや泣いた!!
    前作で、もっと掘り下げて欲しい!と思ったキャラの掘り下げや、肉付けが嬉しかった!
    より一層話の中に入り込めたと思えた!
    満足!!!!

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    2025年11月29日
  • 国宝 下 花道篇

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    映画を見てから小説を読みました。
    仕事をしていても出かけていても、早く続きが読みたい!と思う小説でした。
    映画を見た後に原作を読むと役者さんの顔がチラホラ見えながら読んでしまいますが、今回はずっと自分なりの人物像が浮かんでいて小説に没頭出来ました。
    映画を見てからの原作で良かったと思いました。

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    2025年11月29日
  • たい焼き・雑貨 銀座ちぐさ百貨店

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    表紙が気になり購入。
    突然祖母の雑貨、たい焼き屋を任せたいと話をされる所からの話なのですが、

    ゆったりとした古き良き雑貨店の自分のペースで気になるものを探す楽しみ。人それぞれの物への思い…

    時間がまったり過ごしていくような奥ではたい焼きの焼く匂いや音が聞こえてきそうでした。

    思わぬ秘密もあったり、任されたての店主と少しずつ心を通わせて行く、たい焼きを焼く葵くん。これからどうなるのかって見守りたくなるそんなお話でした。

    あと、たい焼きが食べたくなります!!

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    2025年11月29日
  • 天国はまだ遠く

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    一気読みしました。
    主人公の歳と23歳のわたしが、職業一緒で
    すごい気持ちが重なり読み込んでしまいました。
    1ヶ月何も考えずに、身体と心を休めて誰も知らない自然豊かな地で休むのはリセットされていいなと。
    民宿たむらさんも、温かい人で。
    とても良かったです。

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    2025年11月29日
  • わたしがいなくなった世界に

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     少女が目撃した『未来の殺人』、駅伝大会の途中で姿を消した少年ランナー、「あなたはあの人を殺した」という不可解な手紙など身の回りで起きる謎を解き明かす七海学園シリーズ最新作で、魅力的な謎解きは健在でそれに加え施設で暮らす子供達の成長や変化が物語に深みを与えていて素晴らしかった。

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    2025年11月29日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    ネタバレ

    すきー!特に
    ミラクリーナはかなり笑えるし、元気が出る。小学生の時のごっこ遊びを心の中でずっと続けているっていう設定、ちょっと気持ちわかるし、キュート。魔法少女(30代)はいくつになってもみんな可愛い!スカッとした。
    無性教室は、すごい話。村田沙耶香の「性」をテーマにしたお話はエグくてあんまり好みじゃないけど、この話はすごく良かったなあ。ユキ、かっこいい!自身の性と性的指向、主張に悩みながら正解を求めて葛藤していく「僕」たちがとても魅力的で、みんな愛しい。最後、耽美でドキドキした…。

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    2025年11月29日
  • 旅行屋さん

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    日本旅行の始まりが、こうだったとは。世界最古の旅行会社。海外の人は、個人旅行が多い。団体旅行をしがちなのは、旅行慣れしていない為か。

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    2025年11月29日
  • 分断八〇年 韓国民主主義と南北統一の限界

    匿名

    購入済み

    昨年12月当時の尹大統領が突然戒厳令を宣布した。台湾などと同じく韓国も冷戦終結前後から自由民主主義体制に移行したと思っていたがゆえに大変な驚きと共にそのニュースを見守っていた。もちろん知識として韓国の軍政と、市民による民主化の現代史は知っていたが、それが今になって繰り返されることが自分の中で合点がいかなかったのだと思う。

    本書ではそれを韓国(というか朝鮮半島)が抱える分断という現実ゆえに起こったものだと論じる。尹が従北勢力の駆逐を口実に戒厳令を宣布したように、韓国の民主主義は分断の問題を解決しない限り、これ以上発展しないのではないかという危惧を著者は抱いている。

    そこで著者は北朝鮮を一つの

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    2025年11月29日
  • グッド・バイ(新潮文庫)

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    坂口安吾、織田作之助との対談で乞食女と恋愛したいと言っていたが、グッドバイはそれを表現したのではないかと思う。続きが読みたいなあ。

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    2025年11月29日
  • マチネの終わりに

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    なんて美しく、苦しい文章を書く人だろうか。
    経験したことのある感情からない感情まで、ありとあらゆるすべてが手に取れるところにゴロゴロと転がってきた。初めから終わりまで、心を揺さぶられ続けた。これから先、何度でも読み返したい一冊。

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    2025年11月29日
  • みかんファミリー

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    突然母の友人家族と同居することになり、相手家族には学年の変わり者の女子もいた。同居は憂鬱で納得できないまま進んでいくが、だんだん打ち解けていく。

    後半に入り、同居した理由など展開がわかってしまったが予想外の展開に。
    タイトルの意味、母親の友人家族と同居することになった理由もすべてがとてもよかった。

    友人も主人公の友達もよい子だなと思った。





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    2025年11月29日
  • わたしの知る花

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    一人の女子高生が公園で絵を描く老人男性に話しかけることで始まる連作短編集。
    女子高生は老人男性に関心を持ち、人物像を浮き彫りにしていく。

    一人の男性が生涯抱えていたもの、一人の女性が生涯背負ってきたこと。一つのタイミングがずれてしまったことで、様々なタイミングがずれて人生が大きく変わってしまっていく。一人の男性と女性の純愛を描いた作品。
    そして、今回行動を起こした一人の女子高生の成長を描いた物語でもある。
    女子高生と幼馴染の二人がうまくいってくれることを願うばかり。

    夫婦、セクシャリティ、親子関係、男性女卑、寡婦制度、時代のハラスメントなど、生きづらさの中でもがいている人たちに寄り添ってい

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    2025年11月29日
  • 雫

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    リフォームジュエリー会社で再会した中学の同級生4人の物語。
    そのうちの一人、ジュエリーデザイナーの永瀬珠の視点で物語は進み、45歳の時点から5歳ずつ遡ることで4人が各々抱えている背景や関係性が明確になっていく。
    とても不器用でひたむきに生きる人たちの物語。慈悲深い。

    タイトルにも表紙にもデザインされている『しずく』
    しずくには大切な意味があり、この4人に関係のようにも思えた。

    大人になる過程で人生はうまくいくわけではなくてままならなさと転機、そして決意の連続であって。物語は過去をさかのぼる形で進んでいたが、新たな決意をした45歳以降の物語も気になる。
    とてもよかったが、言葉で表すことが難し

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    2025年11月29日
  • 湯気を食べる

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    れいんさんの『食』や『食べること』への貪欲で真摯な姿勢を感じる一冊。
    食材、外食、おうちごはん、贈り物、食に対するすべてがつまっている。

    表題作『湯気を食べる』『自炊は調律』『たまご丼』が好き。
    カバーイラストのたまご丼がとても食べたい。
    読んでいて萩の月を食べたくなった。

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    2025年11月29日
  • チョコレート・ピース

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    チョコレートをモチーフにした短編集
    チョコレートアソートボックスのよう
    雑誌連載分と書籍化により追加された分を交互に読みました。
    甘いチョコやほろ苦いチョコなど様々なチョコレートのかけらが一枚のチョコレートとなり、一人の人生を作り上げていく。青山ワールド全開に鳥肌でした!大切な1冊に。

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    2025年11月29日
  • 宙ごはん

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    大人たちが抱える呪縛。それは子供たちにも伝染していく。
    そんななか、たくさんの人に支えられ成長してく宙は、様々な苦難に対して、守られる立場から守そうとする存在へ、どうしたらよいのだろうと苦難を受け止め悩みながらも向き合う。
    そこには、やっちゃんとやっちゃんの料理の存在が大きい。
    宙のまっすぐな姿勢は、周りをも幸せにしていく。

    読後、様々な感情があふれて何をどう伝えたらよいかわからない。
    次々とおとずれる苦難、これでもかと読みながらも心が削られ揺さぶられ、涙が止まらなかった。泣きながら読んだ。
    読んでいて苦しいのに読むのをやめることができず、最後、明るい兆しが見えたことに本当に救われた。

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    2025年11月29日
  • ふたりの窓の外

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    気まずい思いをして抜け出した火葬場の喫煙所で出会った女と男
    見ず知らずの2人は、急遽、春の宿で1泊することになる。

    季節に1度しか会わない二人。
    顔を合わせる遠出で、少しずつ2人の間にあった距離が近づいていく。
    互いが互いにとって非日常であり、大切な存在なのだろうか?と答えが出ないまま、それでも、相手との繋がりが切れてしまうことを恐れ、連絡が切れないことを願う。

    とても上質な恋愛小説

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    2025年11月29日
  • 葉桜の季節に君を想うということ

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    ネタバレ

    何年振りかの読書、最初に出会えたのがこの本で良かった。
    なんとなく抱いていた違和感が徐々に現れてきて。単純な自分はまんまと騙されて。
    みんなの年齢を考えるとなんともいえない場面はあれど、とってもおもしろかったです^_^
    全て分かった上で、もう一度読み返したい。

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    2025年11月29日