ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    映画を見てから原作も読んでみたいと思い、入りました。
    映画と同様に、面白かった。
    ただ違うのは、映画は完璧に初見だった為、どんどん明かされるどんでん返しに驚くばかり。タイトル回収には、あだ討ちってそういうことだったか。と驚きました。本当に面白くて、暫く興奮が止まりませんでした。
    原作小説の方は、映画では深く描かれなかった菊之助さんに関わった木挽町の人々の過去が知れました。暖かくなったり、切なくなって思わず泣きそうになったり。
    読み返しても、映画を見てから読んでも、面白いと思える作品だと思います。

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    2026年07月03日
  • 和菓子のアン

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    デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めたアンちゃんが、お客様と和菓子にまつわる小さな謎を通して成長していく日常ミステリー。

    心ほぐれる、やさしい甘さ。まるで和菓子のような日常ミステリーだった。登場人物はみんな個性豊かで、気付けば自分も「みつ屋」の常連になったような気分になっていた。身近な存在だと思っていた和菓子にも、まだ知らない世界がこんなにも広がっていたことに驚かされる。和菓子は、季節を味わい、想いを包む文化。まさに季節感を大切にする日本文化のど真ん中にあるものなのだと感じた。ロマンチックな気持ちになったり、胸が熱くなったりと、和菓子でここまで感情が動くとは思わなかった。次に和菓子を手にす

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    2026年07月03日
  • カフェーの帰り道

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    日本の戦況が悪化する中、上野のカフェーを舞台にそこで働く女給たちの物語が、戦中、戦後を通して描かれる。どのエピソードの女性も暗い時代の中を健気に生きる姿がなんとも愛おしい。新作が楽しみな作家がまた増えた。

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    2026年07月03日
  • なみまの わるい食べもの

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    大好きな千早茜さんのわるたべシリーズ。今回も美味しそうな食べ物にまつわるエッセイを堪能させてもらった。

    わたしが千早茜さんを好きなのは、品があって想像力を掻き立てられる控えめ且つ力強い文章や、美味しそうな食べ物の描写など、作家としての筆力ももちろんなのだけど、彼女と自分の類似点があまりに多くて、気持ちがわかるなーと思う部分が多いからだ。

    繊細で(神経質とも言える)、こだわりが強くて、いつもうっすら体調が悪くて、人と関わることが苦手で内向的で‥。エッセイを読んでいると「わたし以外にもこういう人いたんだ!」と嬉しくなるくらい。

    ひとつ大きく違うのは、わたしは食べることが好きだけど、千早さんの

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    2026年07月03日
  • ドグラ・マグラ(上)

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    唯脳論、胎児の夢、等のフロイトやラカンの精神分析論の影響受けた奇抜な理論と、怪しいマッドサイエンティストによる独白が続く。確かに奇書である。

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    2026年07月03日
  • 愛の夢とか

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    ネタバレ

    やっぱり良い、川上未映子さんの文章は本当に良い。「正しい」とされる教科書のような日本語ではなくて、歌うような、言葉が流れるスピード感が素晴らしい。正しさに囚われていては決して辿り着けない、彼女の感性が織りなすオリジナリティがある。

    「愛の夢とか」は7つのお話からなる短編集。ご近所さんのピアノの練習に付き合う表題作や、愛着のある自宅を手放さざるを得なかった女性とその家を購入した若い女性の話も面白かったのだけど、なんと言っても十三月怪談が素晴らしかった。

    夜寝る前に読んだのが間違いで、泣きすぎて翌朝目が五重くらいに腫れていた。若くして亡くなってしまう女性、時子と、そして残された夫、潤一。時子の

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    2026年07月03日
  • 世界99 上

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    村田沙耶香さんの作品が好きなら必読の一冊。

    これまでの村田さんの作品をまとめ上げたかのような仕上がりの壮大なディストピア小説。

    上巻で描かれるのは、これまでわたしたちが生きてきた世界に近しい世界。差別、虐め、モラハラ、性被害などが一般的な世界で、空子は自分の性格を持たず、安全で合理的に生きるために相手に「呼応」しながら生きている。

    コミュニティによってキャラを使い分けることは誰にでもあると思うけれど、属するコミュニティから見た世界の違いについての描写や、「世界②にいると世界③にいるときに感じていることが感じられなくなる」といったような描写があるように、空子はとても極端に、そして徹底的にキ

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    2026年07月03日
  • 何者

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    私は何者でも無いし、何者にもならない。
    ただ世界の傍観者として、静かに生きていきたい。

    生きていると、そんな「傷つかない場所」に辿り着くことがあると思う。

    だけど、『何者』という小説は、そんな場所にようやく辿り着いて、息を潜めていた私の魂を、容赦なく引っ叩く作品だった。


    私も「何者」かになりたいに決まっている。
    でもその為に必要なもがきは、私の心を容赦なくずたずたにする。常人には到底耐えられない呪いがかけられている。

    カッコ悪い自分を外に出しまくって、たくさん悪口を言われて、その分たくさん褒めてもらえることもあって、泣いたり笑ったり感情をたくさん外に出して、そんなこの世界の、冷静にな

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    2026年07月03日
  • 香君1 西から来た少女

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    ネタバレ

    祖父が元藩王だったアイシャは幼い弟と逃げていたが、現藩王に囚われ殺される事を悟る
    アイシャには不思議な力があった事で秘密裡に命を救われて、帝国で活神と言われる「香君」の元へ送られたが、その力ゆえに更に別の地へ送られオリエと知り合う
    一方で初代香君が伝えたという特別なオアレ稲には共に伝わる規定集があるが時代の移り変わりと共に改変され…という始まりを告げる1巻です

    弟を支えて逃げる冒頭からすでに緊迫感が漂っていて、すぐに引き込まれてしまいました
    民達の怨みを買った元藩王の祖父に対して初めは良いイメージが無いのに、祖父の真意が分かったらゾワリとする危うさに気がつく怖さ
    アイシャが巻き込まれるであろ

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    2026年07月03日
  • 香君2 西から来た少女

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    ネタバレ

    山荘でタクおじさん達との暮らしに馴染んだアイシャは、オリエとマシュウから過去に起こった事の真実を探している事、2人やその考えを共にする人達が取り組んできた事を知らされ、協力を請われる
    三年後、恐れていた事態が発生し、アイシャ達は密かに行動を起こしていたが、危険に晒されてしまう2巻です

    オリエとマシュウの長い話から明かされたオアレ稲の秘密と、神話にも似た初代の始祖と香君の行動を解き明かそうとした人の存在
    「香君」達の使命の重さと切なさ
    帝国の為政者達の面子と、庶民が被る命の被害、オゴダ藩の怪しい動き
    神隠しのような伝承と現実世界が重なって、益々面白くなってきました

    210ページ

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    2026年07月03日
  • 十角館の殺人〈新装改訂版〉

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    『十角館の殺人』を読み終えて最初に感じたのは、「読者の思い込みをここまで巧みに利用した作品があるのか」という驚きだった。

    読み始めてまず感じたのは、非常に読みやすいということだ。四百ページを超える作品でありながら、文章は軽快でテンポがよく、一章ごとに「もう少しだけ読もう」と思わせる力があった。本格ミステリーらしい緊張感を保ちながらも難解さはなく、気付けば一気に読み進めていた。

    物語の舞台となる孤島や十角館という閉ざされた空間には、どこか現実味があり、登場人物たちの会話や行動にも不自然さを感じない。そのため、自分もまるでその場にいるような感覚で事件を見守ることができた。

    そして、この作品を

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    2026年07月03日
  • 黒牢城

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    なるほど、段取りめいた丁寧な説明こそが本作の肝要、ということがよく理解った。ミステリ其自体がエポックではないにも関わらず、読んでいてじわりと、しかし確かに体温が上がっていくのは、その造りの精緻たるに因っている。「だがあの男は、得体が知れぬ」と言い切ってしまうのが、悪癖ではと問わらば否むことはできず、確かに野暮と思わないではないけれども、それは決して興が冷めてしまうほどではない。書評を書く場において映画評を書く、というのは殊に場違いだとは思うのだが、これを読んでいて、「なるほど、黒沢清をしてこれを映画化せしめん」としたことには確かに納得をした。風の入らぬ土牢の影のゆらめき、「訳=動機がない」とい

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    2026年07月03日
  • 新装版 デルフィニア戦記 第Ⅰ部 放浪の戦士1

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    ネタバレ

    今読んでる途中。
    かなり読みやすい。これは新装版ですが、内容だけ見ても34年前に刊行された本とは思えないくらい色褪せていない。

    ウォル40〜50歳くらいかなーと思ってたら24歳で大横転。え、これ表紙右側もしかしてウォル?

    ウォルのお父さん事情らへんの説明が少し難しいなーと思ったけどすぐに飲み込めたしそこからかなり楽しめてる。
    ウォルとリィの友情が良い。
    後半のリィと騎士団との力比べも最高に良かった!

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    2026年07月03日
  • 旅屋おかえり

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    とても旅に出たいなと思える作品でした
    旅屋を始めるきっかけとなった初めての依頼先は『角館』
    数年前に一人旅で行った事のある角館が舞台となっておりより話しに入り込めました
    自分が行った時は夏で桜は見れなかったので桜の時期に行ってみたいなと思いました
    旅の楽しみが詰まった作品と思いますので旅賀好きだと言う人、これから旅をしてみたいなと思ってる人、何か悩みを抱えてる人におすすめです
    自分も旅にまた出たいなと思えました

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    2026年07月03日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    千早茜にどハマりしたきっかけの作品。
    女という概念を人にするとウメになるというぐらい、自らの選択で人生を切り開いていくウメがカッコよくてまさにロールモデル、理想の女性像だった。
    しばらく余韻に浸かってて、いつもなら余韻がある時はまた二週目読むけど、二週目読んでしまってこの物語が全部理解できてしまったら勿体無いと思うぐらい面白かった。
    本の内容を忘れた頃にまた読みたい!!!

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    2026年07月03日
  • 囚われた王女は二度、幸せな夢を見る 3

    ネタバレ 購入済み

    うううう

    作家さん買いです。

    ついつい一気に読んでしまいました。
    ダニエル!地味にかなり好きだったので残念ですー。
    キャリーナも気の毒すぎる。

    しかし、色々考えさせられるお話でした。
    最後は本当に、みんな幸せに向かって歩いているのがわかってホッとしました。
    すげーなエド。
    魔法って便利ですねぇ。

    次回作も楽しみです。

    #泣ける #切ない #ドキドキハラハラ

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    2026年07月03日
  • 互換性の王子

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    導入部分はミステリーチックだが、憎しみや妬みが段々と爽やかな競争心に変わっていく。スッキリする読後感が最高に面白かった。

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    2026年07月03日
  • 果断―隠蔽捜査2―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    前作と舞台が変わって警察署になった隠蔽捜査シリーズ。1巻ではキャリアとしての竜崎を描いていたが、2巻ではキャリアながら警察署長になった竜崎が現場の慣習を破壊していく姿がスカッとする。竜崎は全て原理原則に基づいて行動していくという一本筋が通っていて気持ちいい。
    最初に読んだのはもう10年以上前だが、今も読み返す一冊。仕事でどうすべきか迷ったときに、自分の中の原理原則に跳ね返して行動を決めるようになった作品。

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    2026年07月03日
  • 家族

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    嘘のような本当の話。本当にあった話だなんて信じられない。いとも簡単に人がコントロールされていく様に唖然とした。

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    2026年07月03日
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)

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    辻村さんの作品ということと、表紙に惹かれて購入。

    想像以上に重い内容で、読んでいてどっと疲れたけれど面白かった。散りばめられた伏線が終盤で一気に回収され、最後の怒涛の展開にページをめくる手が止まらなかった。

    「恋は盲目」とはよく言うけれど、この作品を読んで、友情もまた、のめり込みすぎると人を盲目にしてしまうのだと実感した。恋と友情、そのどちらにも潜む危うさが印象に残る一冊だった。

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    2026年07月03日