小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
人間は考える葦である。
本当にそうなのかもしれない。
人間はこんな素晴らしい作品をかけるのですね。
そりゃ空くらい飛べるよな~。
悪を可能にさせるのは知能である
とはよく言ったもので、
無知は決して罪などではなく、
紛うことなき純粋さなのだろう。
それは善悪の次元に存在しない。
では、人の知能を人工的にあげることは罪なのだろうか。
物語中でチャーリーが、白痴が禁忌を犯し、
普通を知ることは罪であるはずがない。
と言う意のことを言っていて、
私は自分の至らなさに泣きそうになった。
彼は産まれた時から彼以外の何者でもなく、
ひとりの人間であり、知る権利があるのだ。
その方法をさずけること、それ -
Posted by ブクログ
20代前半の、甘酸っぱさとほろ苦さが同居した青春がそのまま小説になったような一冊でした。読んでいる間ずっと、「ああ、自分にもこんな時期あったな」と、ページをめくるたび昔の自分に再会するような感覚に襲われます。
ヴィレッジヴァンガードでよく分からない本やお香を衝動買いしたり、深夜の公園で少し背伸びしたような会話をしたり。
あの頃の“自分が特別な物語の中にいる気がしていた”無敵感——今思えば青くてちょっと恥ずかしいのに、なんだかんだ一番楽しかった時期でもあるんですよね。
作中で描かれる「人生のマジックアワー」という言葉が本当に象徴的で、あの一瞬のきらめきは二度と戻ってこないからこそ胸をつかまれ -
Posted by ブクログ
長い旅が終わった。
1巻から読み通して間もあけつつ約半年、いやもっと言えば、1巻だけ読んで投げてしまったのは4年も前だったか。
きわめて個人的な話だが、僕は続き物の本が苦手だ。司馬遼太郎なんかはいろんなシリーズの1巻だけを読んで放っておきどおしだし、そもそも複数巻というだけで尻込みして手を出せてすらいない本も多くある。
それでいて(元は3巻本とはいえ)6巻に及ぶこの小説を読み通せたのは、やはりデリーからロンドンへ、という地理的なタテ軸が明確にあったがゆえだろう。
いずれにせよ、長い「積ん読」を経て、僕の中の沢木氏もようやくロンドンに到達した。
感化されてアテのない旅に出るにはいささか手遅れ -
Posted by ブクログ
とても面白かった。
形式にとらわれない、物語のオムニバス。
特に好きなのは第7夜の「その本は、誰も死なない。」。
読み進めると少年時代を思い出すこそばゆい気持ちと惹かれ合う二人のやり取りにジンとくる優しい話に感じるのだけれど、最初に提示されている「誰も死なない」に引っ張られて少し不安をはらんで物語が進む。
それぞれの物語に出てくるキャラクター、例えば第7夜なら子供ならではというか、又吉ならではなのか、ヨシタケシンスケさんならではなのか、「本」との向き合い方がなるほど〜わかる、と思えるんだけれどどこか独特で、クスクス、ゲラゲラ、ハラハラ、ジーン、いろんな感情に振り回される。王様が二人から物語を聞 -
Posted by ブクログ
やっっと読み終わった。マジ何ヶ月かけたんだこれ読むのに。もーーほんっっとになんか色々忙しくてタイミングなかったんだよ。
まぁ、読み始めたのは9月ですね。旅行の飛行機で読もうくらいの感覚で買いました。あとまぁ、友達が村上春樹好きで、1Q84おすすめしてくれたからさ。
この感想書く前に、現状の私を説明していいですか。ありがとう。
まぁわけあってNPO属してみたわけですよ。理由はいっぱいある。
なんかワンチャン休めに海外滞在できそうってのと、他者とうまく協力する経験をもう一つやるかってのと、多分自分が嫌いなタイプだから一回属してみてから判断するかってのと。こんな感じで。
でそのNPO、まぁ、ボランテ