小説・文芸の高評価レビュー
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養老 孟司の言うところの「バカの壁」は、Mr.Childrenの「名もなき詩」という曲の中に出てくる「知らぬ間に築いていた自分らしさの檻」に似ているかもしれない、と思った。
「バカの壁」も「自分らしさの檻」も、自分や他人を理解したり、自分の言動を決定したりする上での「自分勝手な制約」という意味では共通だと思ったからだ。
しかし、「自分勝手な制約」だからといって、「バカの壁」や「自分らしさの檻」が悪いことだとは思わない。
むしろ、そういうものが自分にも他人にも存在するという仮定(おそらくはそれほど間違っていない仮定)のもとで他人と関わった方が、より良好な、より建設的な関係を築けるのではないか -
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しんどい。腹立つの、しんどいわ。
「罪の声」の塩田武士氏らしい悲惨な被/加害者の惨状が臨場感溢れる文章で書かれていて目を覆いたくなる程に人間の悪意が凝縮されている。
実際、奥田美月の様に悲惨な生い立ちの有名人は居ないかもしれない。しかしマスコミや記者、パパラッチに人生を壊された有名人は実際に数多くいる。それに加えてSNSで誹謗中傷を受け、人生を終わらせた人もいる。この作品はただのフィクションではないし、限りなくノンフィクションに近い作品で多くの人が読むべきだと思う。(しかし悲しい事にSNSで誹謗中傷するような人間にはそもそも小説を読む力がない気も···)
「独白」の章は特にキツイ。
一人の -
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一昨日の #ヨンデルホン
#ラジオな日々 何者でもない若者が何者かになろうとする物 (#朝日文庫) / #藤井青銅(#朝日新聞出版)
#ドクリョウ #ヨミオワリ
物語で書かれた80年代半ば。それから少しして北海道に住む高校生は夜な夜なアンテナを伸ばしたラジカセの向きを変えながら(のちに憧れの的となる)通称「LF」をエアチェックすることになる。(夏はノイズが酷いが冬はかなりクリアに聞こえた。)
ラジオでも欽ちゃんの笑いにまみれ、ヤンパラを聴いては声を殺して笑い、まだまだ若手だった上ちゃんこと上柳昌彦アナウンサーの声と一緒に流行りの音楽を浴び、デビューしたての久保田利伸がクセになった。(欽ちゃん -
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ネタバレお嬢さんの「尚子」が可哀想で痛々しかった。暴力を愛する新道依子もまたある意味痛々しい。そんな二人が寄り添い合い助け合うのはある意味当然だったかもしれない。この作品は叙述トリックもあり、最終場面に近づいた時にようやく「あれ?」となってもう一度前に戻ってページを繰り直した。見事に騙されました。
読み終わった瞬間、最高品質のシスターフッドを見せてもらったありがとう、という気持ちになった。
この作品の感想としてこれを「レズビアン小説」と評している人もいるけれど、作中で新道は明確にそれを否定しているので、個人的にはやっぱり二人の関係はシスターフッドなのだと思う。 -
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ネタバレ社会派ミステリー警察ミステリーの本作は、「無戸籍」、「児童虐待」がメインテーマだった。まず読後1番に湧いたのは自分の境遇への感謝の念。今回読んで、戸籍の有無というものが存在することを初めて知った。世の中には戸籍を持つという、日本社会で一般的に当たり前と思えるスタートラインに立たせて貰えない人がいることを知り、不自由なく育ててくれた親に感謝の気持ちが湧いた。こんな一見、重いテーマでありながら、読みやすかったのは、メインの登場人物たちに嫌な人物がいなかったからもしれない。まず、主人公の里穂子は、警察官でありながら、無戸籍者達、社会的な弱者に必要以上に肩入れしてしまうような、世話焼きな人物だった。そ
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深く勉強するとは、その場のノリに悪くなることである。
アイロニー(ツッコミ)によって常識を疑い、ユーモア(ボケ)によってものの見方を変える。
その無限に続く探究を終わらせるのは、自らの京楽的なこだわりである。
自分で書いているこの文章も誰にも伝わらない浮いた表現だと思いますが、本書で言われている言語に敏感になることの大事さがわかった。
出来事から距離をとって自己目的的に振る舞うことが文学やダンス、音楽、絵画などの芸術だけでなく、ビジネスにも通用する考え方だという視点は目から鱗。
めっちゃ賢い人の本は、読むのに骨が折れますがめっちゃ面白いです。 -
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ネタバレタイトルの「猫」は主人公が離婚されて住む家を追われた際に拾った野良猫。人間には冷酷と言っていいほど冷たい幾ツ谷は、猫に対してだけは目に入れても痛くないほど優しい。それはしょうがない。猫の可愛さは「国宝級」だから。
そして「メガネ」は幾ツ谷のトレンドマーク。にもかかわらず、遠縁のおばの家・蔦屋敷に辿り着いた彼は、同じくメガネをかけていて、しかも同い年、同じく毒舌の性格の持ち主である神鳴に出会った。なんと神鳴は、亡くなったおばの配偶者!?さらに衝撃だったのは、おばの遺産を継ぐのは自分ではなく、もう一人の会ったこともない親戚の大学生・洋である。
遺産相続の皮算用が到着した初日目で失敗を宣告された -
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面白かった…旅の情景、熱気みたいなものがリアルに想像できてすごく面白て、一気読み。
私の理想の旅行スタイルとは違うので、バックパッカー的な旅行者の本は共感できないと思って今まで読まなかったけど、共感できずとも擬似体験というか、すごく旅がリアルに感じられた。また、作者の雰囲気が行き当たりばったりでゆるーい感じも意外でいい感じ。ゆるいんだけど熱い、なんか不思議。今まで読まず嫌いでもったいないこたをした。深夜特急を読んで旅に行きたくなるという話をよく聞いたけど、なんだかわかったわーーーー。なぜか分からないけど、時代も好きな旅スタイルも違うのに、今すごく旅に行きたい!
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