【感想・ネタバレ】森にあかりが灯るときのレビュー

あらすじ

介護の現場に、光の種を撒く努力をしたい。お笑い芸人の夢に挫折し、特別養護老人ホーム「森あかり」で介護士として働くことになった星矢は、初めての夜勤の日に、利用者の鼻に酸素を投与するためのチューブが人為的に切断されているという医療事故に遭遇。さらにその原因が星矢にあるのではないかと施設長から疑われてしまう。介護士としての将来に自信を失くし、仕事へのやりがいも感じられないまま過ごしていた星矢は、ある日、施設で厄介者扱いされている医師・葉山彩子を街で見かけて、意外な場所に連れていかれる。お笑い芸人になる夢に破れた新人介護士、自分の信念が周囲に理解されない医者、過去に利用者の遺族から訴えられた施設長――。それでも彼らがここで働く理由とは。吉川英治文学新人賞受賞の著者が贈る、感動長編。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

うん、介護士さんの抱える問題は、本当に山積みだと思う。

どの人の章も、考えさせられる問題ばかりで、現代社会の象徴のような気がしました。

ちゃんと、介護の社会が、安心して回るように、早く良くしてほしい…いや、人ごとみたいに言っちゃダメだ‼️

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

たまらなく響いた。介護士の星矢はもちろん、施設長の福見、配置医の葉山、看護師の古瀬、利用者さんたちそれぞれの切実な現状と思いが、単に是非とか善悪とかを問うのではなくて丁寧に編まれる。介護に対して他人事だった若きころ、両親が衰えて自分なりに寄り添ったつもりでいた先ごろ、そして介護をはっきり我が事として感じ始めた今日このごろ。あれほど気丈夫だった父母が老い先を案じて気弱になったとき、ひたすら励まして気力を奮い立たせようとしたあの対応をここに省みる。この手の本にはもう少し早く出会っていたなら、といつも思うのだ。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

話は淡々と進むのに、ページをめくる手を止められない不思議な感覚。
ひとりひとりにそれぞれの物語がある。

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

介護業界の光と闇が書かれていた
高齢者になるとできることが減って人に頼らざらなくなる
暗い森をずっと歩いてるだけどどこからか光が見えてくる
それが介護の人たちというセリフは心に残った
おばあちゃんのことを介護してくれて優しかったケアマネさんのことを思い出した

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お笑い芸人を辞めて介護施設「森あかり」で働きだした溝内星也、心身ともに消耗する介護現場で必死に働く日々を過ごすある日、深夜の見回りで不可解な人影を見つけた、後、酸素吸入器のチューブを切断されて喘ぐ入居患者の部屋に入る。その後あらぬ疑いをかけられ、「必死の思いで働いても報われないどころか犯人扱いまでされてしまう」ことで気力が切れてしまい、職を辞することを決意する。

過酷な介護現場の現状、すぐそこの未来でする側される側になっていくはずなのに目を背けている俺たち。本当に色々考えさせられた。

する側の時は最大限の経緯を払って(勿論経費も)プロの手を借りつつ、できるだけ寄り添ってお世話になった人たちを助けていきたいと思うし、される側の時は、できるだけ人の迷惑にならないようきちんとしていたいと思う。

正直なところ、誰かにイヤな思いをさせながら息をするだけの存在になるのなら安楽死させて欲しいと切実に思っているのだけど。

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2025年09月22日

Posted by ブクログ

これからの時代、絶対に必要な業種なのに、これ以上成長が望めない業種があるだろうか?
自分でも介護事業がこれから重要になってくることは分かってる。自分以外にもそう思ってる人はたくさんいるはず。
でも、介護現場は何も変化のないまま、現在まで至っている。
元お笑い芸人で、30歳を機にお笑いの才能を諦め、福祉大学を卒業していたことから、介護の道に進む星矢。現場は想像以上に厳しく、夜勤デビューの日にトラブルに見舞われ、挙句の果てには患者さんの鼻のチューブを切ったと疑われる。それでも、入所者さんたちの為に一生懸命頑張る姿に心を打たれる。
その星矢と一見敵対して見える、施設長の福見も最初は嫌なやつだと思っていたが、彼女は彼女で施設長として、施設を守ることに必死だと言うことが分かってくると、肩入れしたくなる。
介護の現場の話ではあるが、そこで働く人々の物語であり、それぞれの事情は心が痛くなることも…
施設長とぶつかったり、ALSで父を亡くしたりしてしまってるけど、いつもクールで入所の方をよく見てる医師の葉山先生が一番好き。
「森あかり」と言う施設名も、迷った時に暖かく光を灯してくれるような名前が素敵。そこから、始まった近未来への介護の道が広がっていきますように…

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2025年08月29日

Posted by ブクログ

介護の現場を少し垣間見た感じ。
素人の私でも容易に想像がつく
数年先の介護現場の問題が
話の中に出てきた介護ロボットや機械化で
楽になればいいのにと切に願います。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

お笑い芸人コンビ『ラビットパニック』として活動していたものの、夢をあきらめて特別養護老人ホームに就職した新人介護士・溝内星矢。

ALSの父の介護を経験し、延命至上主義の看取りに疑問を抱く医師・葉山彩子。

ふたりの勤務する施設「森あかり」の施設長で、過去に利用者遺族から訴訟を起こされた経験を持つ福見節子。

日々の介護業務、次々に起こるトラブル、プライベートでの悩み…物語の中で語られる、入所者の思いや、介護職の困難、問題提起するだけで何もしない行政、などなど。

生きること、死ぬことを描いてきた藤岡陽子さん。当然、死の手前にある介護も、もちろん避けられないテーマな訳です。

ひとつひとつの物語に、たくさんの問題と葛藤がいくつもの角度から照らし出されて、いくつもの立場から揺さぶられた。

お金があれば、良い介護を受けられ、恵まれた終焉を迎えられる…のか?
お金がないのは、自己責任なのか?
医療も、介護も、同じこと。
「このままじゃまずいとわかっていて、どうして変えないんですか?数年先には介護職員が不足するとわかっていて、なぜすぐに動いてくれないんですか?」という、溝内くんの素直な言葉が、もっともっと発信されて欲しい。

たまたま…選挙をしている最中にこの本を読んでしまうと、まぁ見事にこの問題に誰もふれていないこと。ふれていないどころか、今介護の仕事を担っている外国人を排除しようとか言ってるのがまんまとウケてしまっていて…
ああ、もう…何様だ、あんたたち!

珍しく、感情的なコメントになってしまった。

どうかどうか、暗い森の中の光がもっと光り輝いて、未来の、等しく年齢を重ねていく未来のわたしたちの誰もが、森に足を踏み入れることが怖くなくなりますように。

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2025年07月21日

Posted by ブクログ

新しいこと(ロボットやAI)に積極的な若い世代にエールを送ってくれる良本。星矢は芸人を辞め正社員として介護施設で働くことにしたのがきっかけで彼女にフラれる。辞めたいと思うこともあるけど利用者さんからは慕われる存在になっていた。一時期、現場を離れ、ロボットの開発に携わった後に、また介護の仕事に戻ってきた。入居者にとって生きていくということは暗くて周りが見えにくい森の中を彷徨っているような日々、星矢のような誠実な介護スタッフが周りを照らしてくれる明かりのようだと言う。

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2025年06月20日

Posted by ブクログ

藤岡陽子さんの小説は大好きですが、この作品は特に多くの人に読んでいただきたいと思いました。

特別養護老人ホーム「森あかり」に勤務する、お笑い芸人の夢に挫折し介護士として働き始めた溝内星矢、施設長の福見節子、常勤医の葉山彩子、非常勤看護師の古瀬好美。責任も重く過酷な重労働。そんな介護の世界で働く事を選んだ理由とは?

その一方入所者も色々な思いを持ってその施設に入所して来ている。家族に迷惑をかけたくない、最後はここで穏やかに終わりたい…。そう思っていても状況により病院に入院させられ、気管切開や胃瘻など本人の望まない延命治療をされる事もある。

私の母親も特養にお世話になっているのでとても身近な話として読みました。本当に施設の方々には感謝しかないです。でも介護業界を離れていく人が多いのも現実。

作中に書かれていた事でその通りだな…と思う一文がありました。

「若者たちが介護業界を離れていくのは、仕事がきついからだけではない。給料が安いからだけでもない。この業界に希望を見出だせないからだ。利用者の家族に訴えられないよう、体裁だけを整える介護。誰のためにやっているのかわからない延命至上主義…。」

施設で働く人の考えも様々、入所者とその家族の考えも色々なのであちこちの介護施設でトラブルが起きていても不思議ではないな…と思ってしまいました。この小説にも書いてありましたが、少しでも介護士の負担が減るよう介護ロボットの開発と普及、介護のデジタル化が進んで介護業界の未来にあかりが灯ると良いなと思いました。


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2025年06月13日

Posted by ブクログ

介護現場のリアルが描かれた作品。
自分自身も介護ではないが福祉業界で勤めているため刺さる部分もありつつ、介護の現状を重く受け止めた。

もう一つのテーマが「死生観」。
「延命至上主義」を掲げる介護施設と「その人らしい"死"」を叶えてあげたい1人の医師。
確かに自分も死ぬ間際になった時、苦しみながら医療で延命されるくらいならスッと逝かせてもらう方が有難いな…と思った。

これからの介護業界・福祉業界に幸あれ。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

介護施設での話。自分も介護業界に携わっているので、すんなりと内容が頭に入ってきた。

知らない知識も得られて良かった↓↓↓。
下顎呼吸が始まると、酸素が少なくなり、二酸化炭素濃度が上がる。そうすると、脳内麻薬のエンドルフィンが分泌され、苦痛が和らぐ。下顎呼吸が始まると、見ている人は苦しそうだと思い、心配する。しかし、この状態の時に、酸素を吸引させると、エンドルフィンの分泌が無くなり、苦痛を味わうことになるため、酸素吸入は行わないほうがいい。

介護施設では入所者の介護にあたる身体的な大変さと、排泄介護の匂いや入所者からの心無い言葉などによる精神的苦痛がある。また、入所者の家族から訴えられたり、不信感を抱かれることもある。
しかしながら、やりがいも多くある仕事でもある。
この本では、介護施設のリアルがよく書かれているなぁと思いました。介護士がなぜ辞めていくのか、なぜ人手不足なのか、この本を読めば理解できると思います。

未来の介護施設が、今よりもっと質の高い介護が提供できるようになっていることを願っています。

介護に関係のある人、興味のある人はぜひ読んでみてほしい作品です。

素敵な作品に出会えて良かったです。
ありがとうございました。

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2025年10月31日

Posted by ブクログ

介護現場の様子がかなりリアルに描かれている。ICTが導入されれば、介護は格段に楽になるが実際に最先端の技術を取り入れられる施設はほんの一握りだ。待遇も良くないし、給料も安い、たまにしか面会に来ない家族が文句を言うこともざらにある。しかし、介護は誰にでもできる簡単な仕事ではない。超高齢化社会の日本で、必要とされる専門職としてもっと地位が向上するべきである。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

小説ですが、現実です。
心意気に期待したいけれど、心意気だけではどうにもならない部分もある現実に、祈るような気持ちになります。

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2025年10月19日

Posted by ブクログ

介護問題を真正面から描ききった作品。人生とは、生とは、死とは?主人公の星矢と共に読み手にも深く考えさせられる。お笑いコンビの相方である大尊、過去に縛られて生きる施設長の福見、ALSの父を介護し看取った葉山、それぞれ事情を抱えた入居者達、などが星矢の人生観を変えていく。

人生は上書きだ。
辛いことがあっても翌日良いことがあれば、「良い人生だ」と思える。
人の最期も、そうなんじゃないか?
失敗もある、
納得のいかないこともある、
不条理、妬み、回り道、
いろいろあっても、
いいじゃないか。
上書きなんだから。
最後に笑えれば。

星矢は様々な経験を通じて
自分らしく
自分の足で
自分の道をのっしのっしと歩くことを決意した。

決して軽い小説ではないけれど、
星矢の明るさと
真っ直ぐな気持ちがあるから、読んでて辛くならない。

自分の生き方に
良き視点を与えてくれる一冊。

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2025年10月14日

Posted by ブクログ

介護現場で働いてるからこそ、共感できる部分も多く、問題は山積みで、諦めている部分が私はあったけど、変える努力も大切だと思った作品。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

『森にあかりが灯るとき』
介護をテーマにした藤岡陽子さんの小説。藤岡さんの魅力は読後感のよさ。でも、そこに登場する人物はリアルだ。医療現場も報道現場もそしてこの介護施設現場も。
お笑い芸人を挫折し、特別養護老人ホームで働く星矢の眼を通して、介護施設の人間模様が描かれる。星矢自身も、努力が報われない現場に心が折れかかっている。介護のプロなのだから100点でなければいけない、24時間ミスなく過ごさなければとみんな疲弊している。
長年介護の現場で奮闘している介護士と施設担当医師葉山。そして思ったことをストレートに話す星矢が延命治療をめぐって対立する場面は重く迫る。

『命は大切と言いますが、
それはおそらく長く生きることではなく、
その動物らしく生きることなのだと思います。』
葉山が旭山動物園で出会った園のスタンス表れる言葉も印象深い。

一番グッときたのは、ベテラン介護士が、「彼の誠実な人柄はここにいるみんなが知っています」と警察に憤慨する場面。「背番号」を見つけることのできた星矢の自己肯定の安堵が嬉しい。
魅力的な葉山医師と新たな道を歩む星矢。またどこかで接点が生まれてほしい。

返却期限ぎりぎりで一気読み。
かなさんのレビューを拝読したら、どうしても最後まで読みたくなった。介護の現場で働く人達にも藤岡陽子さんにも感謝。

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2025年09月24日

Posted by ブクログ

溝内星矢は島田太尊とお笑いコンビを組んでいたが、売れることなく、30歳前に諦めて事務所をやめ、大学で学んだ介護職についた。勤務する「森あかり」はユニット型特別養護老人ホーム。全て個室。夜勤では1人20室担当する。初めての独り立ち夜勤の時、呼吸のためのチューブが切られるという事件起こり、施設長から犯人と疑われる。それ以外にも心折れるような事が続く。星矢は辛いことあっても、基本的に介護の仕事を嫌いだとはおもっていない。なのに、辞めたくなるような、今の介護の現場を取り巻く状況が森あかりの入居者や職員の目線から明かされていく。
普通なら暗くて読みたくなくなるようなテーマなのに、重い気持ちに陥りすぎることなく読ませてもらえました。主人公の心持ちが良いことと、これからはこうあらねば、という未来を考えさせてもらえるからでしょうか。介護がこれからどういう職場であるべきかということと、終末に人はどう生きるべきか、生かされるべきかという2つが今一つ絞れていなかったことと、職員達のドラマが多岐に渡り、主役目線がぶれたことが気持ちの持っていく先がまとまりきれず、読んでいて惜しい感じありました。
私は両親ともに病気で入院して亡くなったので、介護施設にいれるかなど悩まなくてすみましたが、親しかった伯母が胃ろうしていた病院で、もうほとんどしゃべれなかったけど、キツいと言っていたのが忘れられない。生き長らえて治療できるとか、今会えないから最後の見とりまで生きていてほしいとか、そういうことに繋がらない人への胃ろうには賛成できないです。でも、今の医療は延命治療寄りだし、元気なうちにしっかり考えて伝えておかないと難しいのだろうな、なと、色々考えられさせました。
テーマが難しいと思うので基本は中学校以上。読みたがれば小学生でも大丈夫です。

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2025年09月22日

Posted by ブクログ

「いい話」は嘘くさくて鼻白らむことが多い。自分のリアルに近い話は特に。
その点、藤岡さんの作品は「いい話」だけど嘘っぱちがなくて私の心にストレートに響く。
著者が医療の現場に身を置いているからこそのホンモノは、登場人物たちに「本当の言葉」を吐き出させる。そして描き方もとても丁寧で優しい。
いつも読後に「私に良い読書時間をありがとう」と言いたくなるんだよなぁ

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2025年09月17日

Posted by ブクログ

 『あなたは自分の妻を、自宅で介護できますか?
 自分自身なにもできなくなったら、自分の妻や子どもに介護をさせますか?
ここまで介護職員を責め立てるのなら、もう二度と、自分の家族やあなた自身が施設に入ることはないですよねーーー。』

 この『森にあかりが灯るとき』には、厳しい言葉が次々と飛び出してくる。 
 胸の鼓動が聴こえるほどの苦しみ哀しみを感じるが、特別養護老人ホーム「森あかり」を舞台に、繰り広げられるこの介護の物語は、リアルな日常なのだろう。

 わたし自身は、何も知らない素人だか、素人は素人なりに、介護・これからの日本について考えることは大事と強く想った。

 藤岡陽子さんらしいラストが嬉しい!

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2025年09月09日

Posted by ブクログ

登場人物達が介護施設で働く理由が、徐々にわかって自然に涙が溢れた作品でした。リアルなお話だと感じました。
延命治療に関しても当事者ではないときは、苦痛や虚しさを分かっているのに、実際家族がそのような状況に追い込まれると流れのまま管で繋いでしまう。本当にそうなるだろうなと思っちゃいました。
これからの加速する少子化、人手不足。介護に携わる方々や利用者さんにあかりが灯りますように。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ



介護の現実が真に理解できる本。

辛い状況が続く中で、介護士と入居者との暖かいエピソードもあり、自分が介護士になったかのように心暖まるシーンも多々。

介護問題、文中にもあるように、厳しい現実しかないのにどうして改善されないのだろうか。
年を取らない人もいないし、死なない人もいない。なのになぜ。
これでもかというほどに
介護問題や、尊厳死について追求している良書。

星矢くんの活躍がもっと見たかった。正直で優しくて真面目で繊細な彼の仕事ぶりも心暖まる材料の一つであった。彼のような人が退職することなく職務を全うできるシステム作りを国は早急に進めて欲しい、

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2025年07月23日

Posted by ブクログ

特別養護老人ホームで従事する介護士、医師、看護師、施設長、それぞれの語りで綴られた物語
昔は看護師の勤務環境が5K、6Kと言われたが、今は介護施設全般が人手不足でカツカツ、上からも下からもヤイヤイ言われ孤立無援状態なのか。本当に頭が下がる思いである

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2025年06月22日

Posted by ブクログ

超高齢化社会、少子化
現代の介護業界の課題
様々なことを考えさせられる内容だった
「長く生きることではなく人間らしく生きること」
この文に込められている作者の思いを感じた
お笑い、笑うこと、笑顔
気持ちが動くこと

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2025年06月15日

Posted by ブクログ

介護現場を扱った作品。介護施設については、友達も勤めているのに今まで意識して来ませんでしたが、確かにこれからの日本を、そして自分自身の老い先を考えると、避けて通れない世界であることに気付きました。自分も茹でられているカエルでした。意識変えます。

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2025年06月13日

Posted by ブクログ

介護の仕事の大変さがひしひし伝わる。
少し前に子供向けの介護の話を読んで、
それも面白と思ったけど、
こちらはがっつり大人向け。
面白いし、考えさせられる。

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2025年06月07日

Posted by ブクログ

作者の作品がとても好きなり、続けて読んでいる。これで5作目。

特別養護老人ホーム「森あかり」で働く4人の視点から描かれている。介護士、入居者、それぞれの心情が細かく描かれていて、読んでいて辛く重い場面も多々あった。厳しい介護の現状…とざっくりした言葉では表せない。
でもそれが当たり前の現実に起こっていることだと、まずは知ることも大切だと思った。いつかは自分も当事者になる。親の介護かもしれないし、自分が先かもしれない。誰もが向き合わなければならないことなのに、あまりにも他人事でいてしまっていた。

辛い場面が多くある中にも、小さな優しさ・温かさ・思いやり・介護の未来についてもあり、希望が感じ取れる。まさに「森あかり」に由来する物語だと思う。

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2025年06月03日

Posted by ブクログ

医療・介護の現場に長けている藤岡陽子さんならではの物語だ。
介護の現場で起こる様々な問題、従事する人達の悩みや困難さが描かれている。
主人公の溝内星矢は、福祉系の大学を卒業後にお笑い芸人として活動していたが、28歳の時にその夢を捨てて介護士として「森あかり」で働き始めた。
大学で学んだことと現場との差に戸惑いながら従事するのだが、施設長からは常に叱責される毎日だった。
そのために星矢は、介護士の仕事は自分に適していないのではと考えるようになり、自信を失ってしまう。
しかし入居者の人たちは親身に接してくれる星矢に対して理解を示し、温かい視線で見守っていた。
物語では介護士の人達の過酷な労働環境が描かれている。
最も堪えるのは入居者の家族の無理解で、しばしば介護士たちを理不尽にも追い詰める事態を引き起こす。
入居者の家族からの訴えに対し、司法は介護現場の理解に乏しく、現実離れした判決を下されることもある。
星矢は迷った末に、介護士の仕事を辞めようと決心する。

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2025年07月28日

Posted by ブクログ

介護現場の介護をする側とされる側、延命、家族、、
日にちをかけて読んだので登場人物がちょい混乱した。葉山先生も男性と思って読んでいたり
お笑い芸人から介護だったが他業種から介護へ行く人は多いと思う。
作中にもあるがロボット化も場面によりうまく取り入れていかないと確実に人手不足だろう。
そんな中、一生懸命働く人もたくさんいて、そんな一人である溝内くんにはエールを送りたくなった。

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2025年06月09日

Posted by ブクログ

売れない芸人生活に見切りを付け介護士として働き始めた溝内星矢(みぞうちせいや)。彼を中心に介護施設「森あかり」の入居者や介護関係者の様々な考え方問題意識などを語った物語りだったと思います。私としてはやや説明的で冗長な内容に感じる部分がありましだが、介護現場の現実や被介護者の思いなどにも着目した面白い内容と思います。星3つとさせていただきます。

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2025年05月28日

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