小説・文芸の高評価レビュー
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【古今東西、これを超えるミステリーはあるのか?】
ついに読んでしまった…!
学生アリスシリーズのみならず、有栖川有栖作品のみならず、日本のミステリーの中でも最高傑作の一つであろう本作。
本作の素晴らしいところは、なかなか語り尽くせないが。
読者への挑戦が3度も差し込まれるという驚き、そしてその挑戦はしっかりと超えられる可能性があるハードルだ。
マリアと犯人との対比も素晴らしい。作品に一本軸を通す結果をもたらしている。
かつ、秀逸すぎるタイトルにも表象されているように、頭を二つ持つ悪魔により、二局面が別々に、または絡み合い…事件は展開する。
ミステリーファンにはたまらないワクワクがず -
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ネタバレ朝井リョウが出版区で紹介してるのを見てから気になっていた作品。窪美澄初めて。
富士山を常に眺望できる田舎で介護士として暮らす日奈と海斗を主軸に展開される連作短編。周囲を取り巻く人物主観の話を間に挟み、二人の寄る辺のない関係性が最終的にどのような形に収束していくのか、はたまた完全に崩壊してしまうのか。全体的に生命力の希薄な世界観のなか、物語は進んでいく。
作品全体の評価はは朝井リョウの見事な過不足ないあとがきを参照いただきたい。
私は海斗の人物描写の変化に注目する。
最初の二章で描かれる海斗は、正直好きになれない。独りよがりで日奈に対する態度や扱いも粗暴で、言ってしまえばDVではないかとい -
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ブレイクショットと聞いて
ビリヤードの話なのかとのノリで読み始めたが・・・
辞書レベルの厚さの本だが
エピローグが無ければ最高級の作品
日本映画にありがちな読者を信じてほしい作品
様々な視座に飛んだ作品なので人生の勉強にもなる
晴人が首都高を周回し
友彦にボルトの話をしていたシーンでは
満員電車で「えー」大声を発してしまい
周りがざわつく有様に恥ずかしさのあまり途中下車
この作品の没入度合いが半端ない
1番好きなページ
聖書に登場する喩え話というのは、
全体で一つなんだ。
神と言って分かりにくければ
親でも自然でも世の中でもいいけど、
自分が生まれる前に獲得するものは
人によって差は -
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簡単に言ってしまえば自伝的悲劇なんだとは思うが、ヘッセ自身の幼少期は悪いことばかりってわけではなかったのだろうなと思う。
ハンスの育った町や神学校、工場といった舞台と、それらで関わってゆく人物たち。今作では彼らについては基本的には冷ややかな視線で描写されているが、そんな冷笑的な中にも田舎の素朴な美しさであったり、(結果的にハンスを追い込むきっかけとなったが)学問の奥深さや知識を得ることの喜び、一筋縄ではいかない同級生たちの個性や“ノリ”、労働者階級のガサツながらも誇らしい一面をもっている気風だったりと、どのステージでも魅力的な要素も忘れられていない。
物語は悲劇を辿るが、これが創作でなかったら -
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読んでいて、「普通」や「良い子」という言葉にずっと問いかけ続ける作品だと思った。
特に印象に残ったのが
「ずれてるっていうのは穂積が標準モデルがいると仮定してるからでしょ。でもほんとはいないんだよ。そんなのどこにも。」という言葉。
“普通”とか“標準”って、ついどこかに存在している気がしてしまうけれど、本当はそんなものはなくて、みんな違うのに、自分だけが外れているような気持ちになって苦しくなることがある。だからこの言葉にすごく救われた。
解説の「ノーマは存在しない」という話も興味深かった。“普通”の基準に人を当てはめるのではなく、一人ひとり違う存在として見ていくことの大切さを改めて感じた -
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ネタバレ母の無実を証明したいというカーラの依頼を受け、16年前の事件をポアロが調べていきます。
愛しているからこそ憎たらしい、人間の感情が特に色濃い作品でした。
当時の記憶を元に、事件に関わっている人々がそれぞれ手記を書いてくれます。ですが、後半になると文章とは真逆の感情が明らかになり、驚きました。
キャロラインをどう思っていたか、フィリップとメレディスが特にそれが顕著でした。
フィリップがキャロラインをいつから好きだったの⁈嫌いだって書いてなかった⁈とギョッとしましたが、確かに読み返せば、嫌いな女性に対して、帽子を着けている姿を『なかなか魅力的』とは書かないでしょうし、文章の所々に彼女への想いが見て -
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圧倒的に素晴らしかった。
江戸時代前半の話。
それよりちょっと前からイエズス会は、その版図を広げるために東へ東へ布教していき、ついぞ日本へ辿り着き、日本でもその版図は広がりました。
貿易で利益を得ていた切支丹大名がいた一方で、勢力の拡大から、侵略を危惧した日本は鎖国、キリスト教の禁制を行いましたね。
政治的にはそういう背景があったと思います。
末端の司祭達はどうかというと、純粋に、東の果ての日本においても、キリスト教を求めている人がいて、救われることを信じている。
日本の信徒はというと、貧しく厳しい生活の中で、確かに救いを求めているが、ヨーロッパでのキリスト教とは違う理解が進んでいそうで、 -
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ネタバレ読んだ順
【名のない毒液と花】
【眠らない刑事と犬】
【落ちない魔球と鳥】
【笑わない少女の死】
【消えない硝子の星】
【飛べない雄蜂の嘘】
文章冒頭を読んだ時のイメージと直感で選んで読んだ。面白かった。1話目に出てきた名前もない人達が、後々の主人公となったり、重要な人物となったり…。
私は普段から、登場人物の名前を覚えるのが苦手で、出てきた人物(犬含めて)を全員メモしながら読んでいる。それのおかげで、一度だけ出てきた人が、別の話で登場するたびに、「あなただったのかー!」と、1人ワクワク嬉しくなりながら読めた。
冒頭の文だけを読む時点では、本当にこの物語は繋がっていくのかと不安になる。特 -
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2026年刊。『週刊新潮』連載「曖昧礼賛ときどきドンマイ」から47回分。
凄い、横尾忠則がまた新しくなっている。とぼけたタッチだけれど、論旨は明快。繰り言もない。老いのことも書いているのに、書き方が老いを感じさせない。
たとえば、ボーっと生きてんじゃねーよ、に対しては、ボーっと生きてもいいんじゃないの。断捨離ブームについては、自分の集めた物は自分の記憶、生きてるうちはどれも捨てるわけにはいかない。その生き方、その物言いが(私の場合は)ストンと落ちる。いつもながらのスピリチュアルも健在(これだけついていけないんだけど)。
傑作は、天皇・皇后陛下との懇談の回。23年11月、その席に招かれた。しかし -
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つつみ ちゅうなごん ものがたり
堤中納言物語の虫めづる姫君みたいな女と友達になりたい。一番好きなタイプだし、こういう子は意外と男からモテるんだよね。
平安の女性は眉を抜き、白粉を塗った上に眉墨で眉を書くのが身嗜みだった。『虫めづる姫君』では女房達が、化粧を嫌がる姫君の眉を「烏毛虫(かはむし)」つまり毛虫のようだと言っている。逆に細く美しい眉のことは「蛾眉」というのだ。どちらも虫ではないか……と言っては怒られるのだろうなあ。
元祖「おもしれー女」堤中納言物語「虫めづる姫君」
『アリス』の作者が男であったように、おそらくは「虫めづる姫君」の作者も男であろう。男でなければ、このように溌剌た