ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • エピクロスの処方箋

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    ネタバレ

    夏川ワールド!本作も素敵な文章に包まれるような幸福感をなん度も味わえた。
    マチ先生がかっこよすぎて、一言では語れないのだけど、
    一番しびれたのは、「この病院で働くのに、登山道具はいらないんです」というセリフ。
    「エピクロスの処方箋」というタイトルが、
    マチ先生が患者に対して、安心を与えて人を救う意図のものと思っていたけど、
    このセリフによって、名声や権力はいらない、マチ先生自身への決意でもあるんだなあと感じた。

    0
    2025年11月27日
  • 十戒

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    ネタバレ

    2週目すると、里英ちゃんと綾川さんが会話してた内容の意味が180度変わる。本当に細部まで考えられた作品だと思った、感動。まさか、方舟の続編だったとは最後の最後まで気づかなかった。本当に面白い。

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    2025年11月27日
  • 長女たち(新潮文庫)

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    現代の「親問題」が浮き彫りになった中編集。食生活の向上や医学の発展から長生きが普通になった世の中で、苦労を強いられるのは長女たち。

    母親として、子供に迷惑をかけずに、ボケる前にポックリいきたいな…と思わずにいられない。

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    2025年11月27日
  • 今日未明

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    普段目にするようなニュース記事のあと、その事件の実際のところが明かされる。

    同居男性による恋人の連れ子の殺害、高齢者が運転する車による事故、エアコンをつけないことによる熱中症死など、不謹慎ながら珍しくもなくなってきた事件が、実は..!!

    読み終えるたびにゾクゾク、事件記事をもう一度読んでゾクゾク。
    これはイヤミス!!

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    2025年11月27日
  • 夜更けより静かな場所

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    古書店〈深海〉で夜な夜な開かれる“読書会“。そのメンバーが、読書を通じて自分の人生を前に進めていく姿が静かに、また力強く描かれていました。とくに主人公の吉乃ちゃんの成長は、最後に小気味の良さもあり、清々しいものでした。
    同じ本を読んでも、人それぞれ感想も、ハッとするフレーズも違いますよね。こちらを読んで、共感だけじゃなく、そういう読み方があるんだという気づきを得てみたいと思うようになりました。
    子どもの頃は課題図書も読書感想文も避けまくっていたけれど笑、“おとなの課題図書“なんて絶対面白い!
    うまく話せる自信はないけど、私も“読書会“に参加してみたくなりました。
    間違いなく、今年読んだ本の中で

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    2025年11月27日
  • 妾屋昼兵衛女帳面八 閨之陰謀

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    最後は新左衛門と八重さんの幸せカップルは置いておいて、昼兵衛が山形、和津、海老を連れて大立ち回りでした。
    上田氏の作品は登場人物の役回りがある程度パターン化されている中で、本シリーズはタイトルからも分かる通り新左衛門ではなく武士ではない昼兵衛が主役である点がユニークです。
    あとがきを読むと続編の意思があったようなのに残念です。

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    2025年11月27日
  • ハサミ男

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    ミステリ好きで、どんでん返しが好物です!という方界隈では必ず話題になる『ハサミ男』。
    約25年前に刊行され、約500ページとなると、
    手にはしていたものの半年くらい積まれておりました。 表紙もねぇ、ちと暗いんだよねぇって
    思っていたら、私の好きな北見隆のオブジェとのこと。  ステキな表紙ということで。

    内容は、美少女連続殺人鬼『ハサミ男』と似た手口であらたな殺人事件が起きる。しかもハサミ男が第一発見者になり、真犯人を探す!というお話ですが、やはり設定が古いんだけど、あまり気にならず、楽しい読書体験でした。

    いろいろと感想はあると思いますが25年前の世界でこのストーリーが書けるのがスゴイ。

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    2025年11月27日
  • お探し物は図書室まで

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    青山美智子さんの作品
    とても温かい気持ちになってすっかりハマってしまった 次は何読もうかな楽しみ

    羊毛フェルト欲しいなぁ

    ぐりとぐら 好きな絵本
    カステラ作りに挑戦してみようかな

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    2025年11月27日
  • カフェーの帰り道

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    昭和の戦前の情景が目の前に流れるような本です。

    カフェーと聞けば大正の頃を想像しますが、戦前、戦中、戦後のお話で、庶民のどうしようもできない無力感を感じました。でもその中で立ち直って行く人間。

    特に悲しくも、驚くこともないのですが、淡々と続く日々を綴った良書です。

    多分タイ子さんやセイさんは、本当にいたんじゃないでしょうか?ひょっとすると今でも谷中銀座辺りにいそうです。

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    2025年11月27日
  • 正体

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    ネタバレ

    とても面白かったです。
    ラストは明確にされていなかったですが、鏑木が報われた結果となっていたらと思います。
    厳しい取り調べもそれはそれで良い結果もあるのかもしれませが、それでも免罪とならないように正しい捜査をしてほしいです。

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    2025年11月27日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    夜空に泳ぐチョコレートグラミー
    町田そのこ

    読ませる力が強い。
    残酷で、温かい物語たちが、緩やかに、密接につながっている。
    希望に満ちてるわけでは決してないけど、優しさはある。
    優しさがないと、絶望しか残らない。

    ひとから叩かれたら痛い。
    だけど同じことができる手のひらを、自分も持ってる。

    叩かれるのは、痛いのは嫌だ、だから、叩かないことを選びたい。

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    2025年11月27日
  • 人間たちの話

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    短編集
    ジョージオーウェルの1984を彷彿とさせる現代版監視社会の作品やルネマグリットの記念日を題材にした作品など、好きなものがテーマになっている作品がありとても好きな小説でした。

    タイトルになっている人間たちの話も大好きです。

    とても読みやすくどの年齢層にもオススメできそうです。

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    2025年11月27日
  • 村上海賊の娘(四)

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    はい、というわけで全編にわたり手に汗握る合戦シーンが描かれる第四巻は、村上海賊(毛利水軍)の大勝利によって幕を閉じたのでした!

    いきなりのネタバレ?
    いやいやいや、本作は史実にある「第一次木津川口の戦い」を描いていますのでね
    そんなことは最初から分かった上で読み始めるのが正しいのです
    譲りませんよ!

    そしてこの和田竜さん
    作中のちょっと馴染めない史料のねじ込みからも分かる通り、その辺のところかな〜りこだわる作家さんぽい
    なのでこの和田竜さんの想いを汲むならば、本作を読む時は、ちゃんと史実を当たってから読み始める方が、よりしゃぶり尽くせると思うのだ
    ええ、譲りませんとも
    わい泉州侍でっから!

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    2025年11月27日
  • 遊園地ぐるぐるめ

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    2025.11.26
    青山さんの文章はもちろん、田中さんの作品もすごく楽しんだ。遊園地に食べ物が融合していて、よく見ると発見があってかわいい!
    どの短編もあたたかくてとても良かった〜
    青山さんの本を読むといつも心に染み渡る。

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    2025年11月27日
  • 茶柱の立つところ

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    つい先日久しぶりに映画「かもめ食堂」を見ていたので、読みながら始終小林聡美さんの声で脳内再生されて楽しかったです。小林聡美さんとは同世代なので、共感しかないエッセイ集でした。パスポートのお話しでもちょうど私も更新してたばかりなので、すごくすごくそうよね〜、となりました。昔より10年があっという間に感じられますよね。だけど、年齢を重ねるからといって悲観的になるのではなく、肯定的で、チャレンジ精神もあって、とっても好感がもてました。ほっこりとして、心の余裕の持ち方が学べました。タイのホテルで猫ちゃんと同室になったエピソードが特にほっこりして好きです。

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    2025年11月27日
  • 上沼恵美子の人生笑談 白黒つけましょ

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    美容院での白髪染めのタイミングで読んでます。
    いずれ単行本にならないかなー、と待ちわびてました。
    出張中の新幹線車内、笑いを堪え過ぎて涙出ました。
    迷った時の指南書、疲れた時の栄養ドリンク、まさに家宝です。

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    2025年11月27日
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)

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    非常に引き込まれた。
    ルリエのような子は、学生の頃、女性の多いコミュニティだと1人はいたことが多い。

    果たして男性の方は、ルリエについてどこまで理解しながら読むのだろうかと思う。
    現実でも、彼女のような子について、作中の茂実や蘭花の元カレがそうだったように、男性はそもそも彼女に興味をもたず、眼中にもないということが多いのではないかと思った。

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    2025年11月27日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    素晴らしい小説でした。
    日本時代の台湾を舞台に、妙齢の日本人女性作家青山千鶴子と教養あふれる台湾人女性通訳王千鶴の旅と美食と、お互いが寄せ合う心情の機微とが描かれます。二人の立場の違いのせいで、心を寄せ合っていながらも離れざるを得ない二人がなんとも悲しかったです。
    初めて読んだときはこの機微に気づかずに、ちょっと鈍感な青山さんのように、王さんがなぜ離れていくのかわからず、最後の場面で二人の真情に触れた思いでしたが、今回はそれぞれの場面で王さんの思いが行間からにじみ出てきて胸に迫るものを感じながら読み進めました。
    再読することで感動が増し、すっかり作者の楊双子さんのひいきになってしまいました。

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    2025年11月27日
  • 陽だまりの彼女(新潮文庫)

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    ネタバレ

    王道な恋愛小説かと思いきや、、、
    読み始めると止まらず、先の見えない展開から、予想もできない終盤の結末には目が離せない。真緒の秘密が明らかになった瞬間、鳥肌がゾワっときて、散りばめられた伏線を含め全てが腑に落ちた…。
     人によって物語の解釈が違って、受け入れ難い結末ではあると思います。ただ、形は違くても2人の関係は決して変わらない。ここからまた幸せな日々がスタートするのだと、2人の幸せを願わずにはいられない!
     悲しく切ないはずなのに心温まる話には、読み終えてから思わず目頭が熱くなった…

    作品を通して、寄り添い合える存在の大切さについて考えさせられました。たまには、キュンキュンする作品に触れ

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    2025年11月27日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ほたるいしマジカルランドという遊園地でのお話。
    前回夜が暗いとはかぎらないでも思ったのですが、登場人物がたくさん出てきます。前ほどではないし、そこで働く人達のお話。
    名前を覚えるのが苦手なわたしの脳が頑張りました笑

    ほたるいしマジカルランドにいけば働いてるんだってリアルに感じられるような背景、人物像がしっかりあって、皆好きで働いてる訳ではない、でもちゃんと責任持って仕事をして生きてる。


    ちょっと苦手だなって思う人物もちゃんと背景を知るとそういう部分もあったから、今があるのね。と思ったり。
    人を知るためにはどちらからともなく、1歩踏み出してみないと良いも悪いも分かりませんよね。

    寺地はる

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    2025年11月27日