ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 空に浮かぶ密室

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    ネタバレ

    銀行の支配人が観覧車のゴンドラで射殺された。ゴンドラには被害者と妻のみと言う状況。逮捕された彼女の弁護を担当するイブズは遊園地で目撃された片足を引きずる謎の男を探し始める。そんな中イブズが観ていた“教授”と呼ばれる奇術師のショーで第二の密室殺人事件が。更にイブズと2人で部屋にいた“教授”が殺害されイブズが逮捕される。

    『死と奇術師』の続編。密室殺人事件、強盗事件、足を引きずる謎の男などなど魅力的な謎がたくさんで読んでいて楽しい。グレート・マーリニのようなスペクターも良いキャラだしもっとシリーズを読みたいな。

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    2025年11月27日
  • 走る道化、浮かぶ日常

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    めちゃくちゃ面白かった!!!

    この本の「俺、酸素ボンベ要らんねん」が入試に使われて九月さん自ら入試問題を解くってYouTube動画みて、この本を知った。
    パンにボールペンで線を引く話は何度読んでも面白いな。

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    2025年11月27日
  • 本でした

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    ネタバレ

    ある村にふたりの男が住み着く。彼らはバラバラになった本や破れてしまった本、1ページ・1行、タイトルだけでも元の本に復元してしまう。特に印象に残ったのは、「泥だんご」「人間失格」「テューラッド・ビョーニ現象」「メガネが無い」「人物相関図」「鬼ヶ島」などのエピソード。どれもユーモアと想像力にあふれていている。なかでも「鬼ヶ島」は、鬼の視点で人間を見るという発想が新鮮で、“立場が変われば物語の見え方もまったく違う”ということをあらためて感じました。この2人のコラボレーションが生み出す物語の自由さを味わえた。⑤

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    2025年11月27日
  • 悪童たち 上

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    悪童

    中国の東野圭吾と言われた作者のミステリー作品。
    夏休みを過ごす少年達のビデオカメラにたまたま写りこんでしまった殺人の様子から始まるハラハラな展開に序盤からとても引き込まれた。
    ストーリーが二転三転していき、まったくどうなるのか予想がつかず、先が気になって結果的に一日かけて一気読みしてしまった。
    まず、主人公含めてそれぞれのキャラクターがとても良く、夏の子ども達の青春も感じが後半のストーリー展開の対比にもなっていた。どんな手を使ってでも目的をやり遂げる子ども達VS殺人犯の頭脳戦の場面になっていきどちらが上回るのか最後の最後まで分からなかった。

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    2025年11月27日
  • ニンジャ 公安外事・倉島警部補

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    短編集なので、すぐに読めました。
    倉島警部補シリーズは久しぶりに読んだのですが、現在の外交問題が所々に反映されていました。
    興味を持たれた方は早めにお読みになることをおすすめします。
    短編集ですが、私が気に入った話は、本の題名にもなっている「ニンジャ」です。
    目立たない伊藤氏が活躍します。
    また、最後の「スピンドクター」は、「なんじゃそりゃ」と突っ込みたくなると思いますので、是非とも読んで頂きたいです。

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    2025年11月27日
  • こちらあみ子

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    ネタバレ

    今村夏子さんは、世の中の “ 普通 ” とは、ずれた人たちをただ、そのまま書く人、という印象。そこが好きです。
    絶対に忘れられない小説を書く作家。

    あみ子はもうまさに。少し風変わり、なんて可愛いものではない。
    周りのチョコだけ舐めあげたクッキーを、好きな男の子にあげるのですよ。。クッキー食べようと思ったけどまわりのチョコ全部舐めたらお腹いっぱい→のり君が好きだからこれあげよう!…なんという完璧なあみ子理論。
    のり君に告白するシーンは壮絶の極み。

    あみ子にロックオンされたのり君が不憫でしょうがないし、再婚相手の子供があみ子だった母親にも同情してしまう。なのに。

    なぜだか、「あみ子に傷ついて

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    2025年11月27日
  • かたばみ

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    これは良い話♡それも押し付けがましさがない!
    NHK朝ドラの原作に推したい!…そうでした、朝ドラは原作がないのよね、確か。

    戦争が激しくなる気配の昭和18年〜物語は始まる。
    悌子(ていこ)は槍投げの選手、オリンピックを夢見るがケガで断念する。その悌子と家族の物語。

    戦争中の小学生たちとの関わり。
    自分が教えていたことが覆る戦後。
    悌子を支える家族との絆…それは実の親とは限らない。権蔵、いいね! 

    昭和33年まで清々しく、それは飽きることなく550ページに綴られていた! オススメ!

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    2025年11月27日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    台湾グルメ紀行文かと思いきや、なかなか気づくことがあった。
    日本人の多くが青山千鶴子みたくなってないか?
    親切心のつもりで「日本」を押し付けてないか?
    某国は日本のお陰で文明化したとか無邪気に言っちゃってないか?
    そうなのかもしれないし、新日かもしれないし、そこには日本のものが溢れているかもしれない。でも「ほら、よかったでしょう?」とか言われちゃう方はモヤるだろうな、と物語の中でさりげなく見せてくれた。
    パターナリズム:父が子に対するように、温情のつもりで干渉すること。雇用関係や、医師と患者の関係などにみられる(三省堂国語辞典)

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    2025年11月27日
  • 道頓堀川

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    中年男性の人生振り返り読本

    宮本輝の川三部作のうち、最も中年男性の心情に迫った作品だ。確実に老いていく焦燥感を抱えつつ、人生を振り返り、取り返しのつかないことをした瞬間に人は何を考えるのか、人はどんな時に大きな谷間を越える瞬間的決断をするのか、思いを馳せることができる。🎱本作は昭和的価値観に基づき、肺と心臓を使わないものはスポーツではなくゲーム・博打とし、ビリヤードのスポーツ性を否定したり、ゲイを病気と決めつける印象的なシーンがある。しかし令和では、eスポーツもトランスジェンダーも肯定的だ。過ごし易い時代になった。🎱

    #深い

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    2025年11月27日
  • 朝が来る

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    ネタバレ

    圧巻だった。
    久しぶりにすごい小説を読んだ。

    全てがつながる伏線回収はもちろんのこと、話が進む事に見えてくる世界の真実が、重く、リアルで、凄まじい。

    物語はさとこ41歳の目線で始まる。さとこが抱く子育てや親同士の苦悩、キャリアと旦那、長く厳しい不妊治療、そして養子縁組をむすぶまでの心の変化、迎えた後に訪れる大きな幸せ。
    その全てが丁寧に、精密に描かれる。
    前半の栗原家の内容だけで十分に面白く充実した物語になるのに、なんと生みの親であるひかりの物語も、後半2章を丸ごとかけて甘く、切なく、苦しく、全てを教えてくれる。
    我々はここまで詳細に見ていいものなのだろうか。

    何度もわらい、何度も驚き、

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    2025年11月27日
  • 家族

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    ★5 なぜ犯罪に手を染めたのか、なぜ巻き込まれてしまったのか、なぜ早く解決できなかったのか #家族

    ■あらすじ
    11月のある朝方、八王子の交番に勤務する警官が外に出ると、全裸の女性がふらふらと歩いていた。助けをもとめる彼女は以前から警察に相談をしていたものの、面倒な案件に巻き込まれたくない警察は、民事不介入を理由に事件化をせずにいたのだ。その後警察が捜査を開始すると、背後には多くの犠牲者がいることが浮き彫りになり…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    ★5 家族… たった二文字、シンプルかつ強烈なタイトルですね。もはや予想はしていていたのですが、され以上に鬱々たる気分にしてくれる作品でした。

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    2025年11月27日
  • 舟を編む

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    言葉に対する興味をより強く持つことができた。膨大な言葉に触れ合い、自分にしか出来ない表現を身に付けていきたいと思った。

    辞書を編纂するという過程を魅力的な小説に仕上げる力量に感嘆した。

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    2025年11月27日
  • カラッポの主人公 名作マンガ再々読

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    声を出して笑える

    クスッと笑える、と書いてあったがそれは間違いである
    私は何度も声を出して笑った。
    ブログで上田さんを知り、漫画の評論を始め様々な文章を読んだがこんなに会いたいと思った人は初めてだ。
    ジャンプ漫画から君に届けまで、偏りはありながらも独自な目線で解説が続けられる。
    もっと本を出して欲しいと切実に願う。

    #笑える

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    2025年11月27日
  • 桜風堂夢ものがたり

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    大好きな作家さんの大好きなシリーズの番外篇的な作品でした!相変わらずの優しい文体で今作はタイトルに「夢」とあるように不思議なファンタジー要素の強い作品でした!

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    2025年11月27日
  • バーニング・ダンサー

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    ほほう、なるほど。特殊能力ものなんだけど、終盤にミステリーとしての端正さもあって、良いのではないでしょうか。続編期待。

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    2025年11月27日
  • ネコの手を借ります。

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    ネタバレ

    表紙の猫が可愛すぎて手にとった作品。帯の人たち知らんなーって思ってたらそういうことだったのかと、、、。最後のコメントシーンは涙が止まりませんでした。素敵な物語でした!

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    2025年11月27日
  • イグアナの花園

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    人との関わりについて様々な方向から描かれていた。
    ふっとその人物の輪郭が浮き上がるような表現が多く、ページをめくる手が進んだ。
    登場人物同士の関わり合いを読んでいると、じんわりと心が温かくなる一冊だった。

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    2025年11月27日
  • 戦争と平和 (五)

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    この長編もいよいよ後半。モスクワ市街がフランス軍に制圧され市の大半が焼失、その中でピエールはナポレオン暗殺を考えるが、あっけなく捕虜にされ容疑者たちが銃殺される現場を見る。以来ピエールの中で宗教や政治、妻エレンのことは遠ざかってしまう。捕虜生活の中でプラトンという男と知り合う。これがトルストイの傾倒した老荘思想の持主ということらしい。しかし東洋的なことを言うわけではない。モスクワから逃げ延びたロストフ一家は負傷したアンドレイと偶然落合い、ナターシャとマリアはその臨終に立ち会う。末期のアンドレイも現世のことには興味がなくなっていたようだ。このあたり作者の無常観が漂っている感じだった。そんな中でニ

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    2025年11月27日
  • 天上の火焔

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    備前焼の窯元を舞台に、陶芸に身を捧げる三世代の親子を描いた長編。

    生後すぐに母親を亡くし、人間国宝の祖父に愛されながら育った主人公は、冷徹な父親との関係に幼い頃から悩み苦しむ。が、その父親もまた、長年苦悩を抱えていた。
    父親や恋人との関係や、陶芸への思いなど、主人公の青臭く屈折した感情が、陶芸の窯の熱とともにひしひしと胸に迫ってくる。

    作者の作品は、これでもかと悲惨な境遇に置かれ苦しむ主人公が多いが、今回はそれを乗り越えて成長していく喜びもあって、重いながらも胸を打たれる読み応えのある1冊だった。

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    2025年11月27日
  • 赤と青とエスキース

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    ネタバレ

    「赤と青とエスキース」
    このタイトルがすべて。タイトルが全部語ってくれている。
    エピローグを読むまではタイトルのことなんかすっかり忘れていたけど、最初から最後までこのタイトルを回収するためにこの物語は展開されていたんだと気づいたときは感嘆の声を上げてしまった。

    とある絵を軸に、各話の人物の人生を写し出すような話である一方で、一つの結末に向けての伏線を散りばめ、エピローグですべて回収する。まるでクラシックの音楽を聞いているような美しい流れを体感できた私は幸せものだ。

    ミステリーで犯人がわかったときみたいな爽快感もあるし、好きなことを仕事にする葛藤、別離を余儀なくされることへの悲しみ、新たな人

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    2025年11月27日