小説・文芸の高評価レビュー
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この本は小説であり、物語という立て付けだが、
一般の人は、普段は患者としてしか医者に関わらないので、知ることのない、医者目線からみた医療の現場で起きている課題がよくわかった。
物語については、
とにかく登場人物の個性が話し方や過去なども含め、際立っているところが素晴らしく、みんなそれぞれの主人公との距離感ではあるが、やさしく信念を持って生きていると思った。
読み進めるごとに明かされる各々の登場人物の過去から、自身が主要な登場人物をみんな好きになっていくのを感じた。
とてもリアルなのに、ドラマがあり、人のあたたかさや、いのちについて思いを馳せることができた。
文体は、主人公(筆者自身を投影 -
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この本は『書店員さんに優しくなれそうな』本だと思う。
【きっかけ】
いつもお世話になっている本屋さん。
実際にどんなことをしているのか気になったので手に取った。
【感想】
基本は4コママンガなのでサクサク読めた。
途中のコラムは興味深いが、専門性が高く、情報量も多いので頭を使うように思う。
今まで本好きと言えば、書店員か出版社になるというのがセオリーだと思っていたが、本業界には「取次さん」という販売会社が間にいる。
もし子どもが「将来本に関わる仕事をしたい!」と言われたときは、取次さんも選択肢に出せるなと思った」。
書店員さんは品出し、レジ、発注と様々な業務を1日の中でこなしているが、 -
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16歳の頃に長崎の原爆を経験された方とその娘さんの著書。人生も晩年になって、娘がいるとはいえ長崎から上京し生活を始めるバイタリティが素晴らしいと思った。我が子からの「ハハは面白い」との評に、その方の生きる姿勢の素敵さを見る。
戦争経験者だからこその反戦の主張、それは、現代の世界情勢から、ともすれば「戦争にならざるを得ない」という考えが蔓延する中でも輝きを放っている。戦争は綺麗事ではない、本当に悲惨なことになるということを、戦後生まれの私達は残念ながら実感できない。だからこそ、戦後80年経ちもはや少数となった経験者の声を正面から聞き、考え続けなければならない。 -
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とっても素敵なお話+.。*♡
和歌山県の山間部に生まれた西畑保さんの実話です
先に映画を鑑賞しました(配信で)
なので思いっきり鶴瓶さんで読み進めたけど、どちらも本当に良かった。
映画ではあまり描かれなかった西畑さんの幼少期が、この原作では丁寧に記されており、それがあまりにも過酷で苦しい。
その暮らしはとても貧しく、小学校もほとんど通わず、読み書きの出来ないまま大人になった。
〝日本料理の板前として働き、35歳で結婚し二人の女の子に恵まれた〟
この文章を見るだけなら、ごく普通の幸せな人生のように思えるが、読み書きの出来ない西畑さんにとってはとても大変な毎日だった。
〝書く〟場面 -
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かってバブルの頃 借金を重ね 勘とセンスで
世界のリゾートを買い漁った男がいた。
高橋治則。
肥大化したスポーツビジネスを逆手に取り 上昇志向で次々と成功を手にした男がいた。
高橋治之。
この本で 初めて この二人が 一才違いの兄弟だと知った。兄は記憶に新しく。弟は記憶が薄くなってしまったが、一時は新聞紙上を賑わしていた。
二人とも 慶応幼稚舎出身の生粋の慶應ボーイ。
兄は電通に、弟は日航に就職した。
恵まれた環境、“こね”と“人脈”を駆使して登り詰めて行く。
が、どこで間違ったのか。
“五輪を喰った兄” “長銀を潰した弟”と言われるように。
400ページ近い本だったが けっこう一 -
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オードリーのオールナイトニッポンを聞きながら、若林さんの前作を読みながら、「この人はなんて生きづらい人なんだろう。」と思っていた。そして、このエッセイを読んで「あぁ、すごく真摯な人なんだ。」と合点がいった。社会や世界、自分について、人について、全てに真っ向から考え続ける姿はとてもかっこ良いしが、それを続けていくことはやはり生きづらいのだろう。
それでも、本編は少しずつ様々なものを肯定していく若林さんの変化をみることができ、この生きづらさこそ人生を楽しみことなのではないかと私のなかで答えを出した。何だかすっきり。嫌みなく前を向いて私も考えられそうだ。 -
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ネタバレ久々の木地雅映子。寡作なのは知っているが、できればもう少し待たずに読みたいぞ。
本作も待たされて損なしの良い小説。凡百の作家なら、家庭環境や保育園の惨状に焦点を当てた社会的問題提議か、ローズ先生の魅力に焦点を当ててファンタジーにするかに傾くんだろうけど、そのどちらでもなく独特の展開と独特の着地点に物語を誘う技はさすが。
登場人物たちも皆魅力的で(サミール一家、父親の兄弟一家、かず子ちゃん…)現実とファンタジーの入り混じった展開も面白い。個人的に一番気に入ったのは、100かいだての家の構想。前後考えても普通はこれいらんやろ?なのに読みいってしまう。こういうところを大事にする小説が減ってるし、