小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
この若さで、音楽、歴史、全部繋げて表現できるのが素晴らしすぎる、、ラップのところやcubaseでトラックを作ってる描写、ほんとにラッパー目指してるような子が書いてるみたいで鬼ヤバかったです。
作者は若い男性なのに女の人の感情をマジで違和感なく文章にされてて、読んでて気づいたら涙が出てきました、
ラップする男子高校生、ネグレクトの娘、アメリカ人と結婚した人生について家族に手紙で伝える女性、軍人の語りなど(最近鹿児島の知覧博物館に行って特攻隊員の遺書をいくつか読みました、その遺書を読んでるときと同じ気持ちになっていました)
色んな立場の人に完全に憑依してます、、、天才、
作者の豊永さんは
生きてる時代が違う人でも、どの立場の人の心情も今残っている資料などから想像できて、さらにはそれを再現して肯定できる、賢くて、心から優しい方なんだと思います。
大好きな本です。 -
Posted by ブクログ
シャーロック・ホームズ探偵小説、第二弾。
こちらの新潮版は昭和28年発行ということで、特に女性の言葉遣いが「〇〇でございました/〇〇かと存じまして」といういかにも丁寧でゆったりした感じで読み心地が良い(^_^)
ホームズは退屈してコカイン注射の日々。医師のワトスンは「なんでそんなもんやるんだ!」とイライライラ。そこへ若い女性メアリー・モースタンが自分の身にまつわる不可思議な事件の相談に訪れた。
メアリーの父はインドに駐在したイギリス陸軍だったが、退役してイギリスに戻ってきたが失踪してしまった。メアリーは、父の軍人仲間だったショルトー氏に話を聞くが知らないという。それが10年前のことだ。
そしてそれから4年後(今から6年前)から、年に1回差出人不明で高価な宝石が送られてくるようになった。そしてついにその人物から「あなたは不当に権利を奪われています。お話しますから、どこどこへ来てください。心配なら二人の同行者を連れてきてください」という手紙が来た。
ホームズはワトスンとともに同行し、手紙の差出人サディアス・ショルトーと会う。彼の父ショルトー氏と、失踪したメアリーの父モースタン氏はインドにいたころに莫大な財産を手に入れていたこと、しかしそのことで彼らを狙うものがいることを伝える。
財宝の隠し場所は?その財宝を狙う者を捕まえられるのか?
===
コナン・ドイルやアガサ・クリスティーの物語では、インドやアフリカはまだ未知の地だったので「現地で手に入れた毒」「現地の人々のしきたり」などがでてきます。植民地の宗主国であってもインドやアフリカは不思議の国だった頃の、ヨーロッパの人たちがどんな目で見ていたかが伺えますね。
今作の依頼人メアリーは、この時代に女一人で生きなければならない経済的には恵まれていないがしっかりした女性で、ワトスンは最初から「素敵な人だなあ…」と目がハート状態・笑
しかし「財宝を手に入れて大金持ちになった彼女に告白したら金目当てだと思われてしまう」と及び腰。事件解決と同時に、ワトスンの恋はさあどうなる?笑
世界初?だと思われる、名探偵の手伝いをする少年たちの「ベーカー街特務隊」も出てきます。
そしてホームズ、いくら当時は合法だったとはいえ、腕中にコカイン注射の跡は身体が心配だ(-_-;)。 -
Posted by ブクログ
シャーロック・ホームズシリーズ一作目。最初に知ったのは小学校の時の児童向けという当時の正しい小学生の読書体験で、学生の頃には完訳を読んだり、英国グラナダTV製作ジェレミー・ブレッドのドラマを見たりもしている。
でもやっぱり原作読むと違いますよね。
第一作目は名探偵シャーロック・ホームズと記載者ジョン・ワトスンの出会いから、実際に手掛けた密室での殺人事件解決の顛末へ。
アフガニスタン戦線で負傷した医学博士のジョン・ワトスンはイギリスで傷病休暇を過ごしていた。節約のためやすい下宿先を探していたら、知り合いからシャーロック・ホームズという人物が同居人を探していると紹介される。彼はワトスンをひと目見て経歴を言い当てるような鋭い面と、大学の科学実験室に籠もってよくわからん実験を行っている珍妙な面があった。それでも二人は割と気が合って、ベーカー街221Bで家賃折半の共同生活を始めることになった。
ワトスンは、ホームズは何者なのか?仕事は何だ?なぜ一目で人の身元を言い当てるのか?ホームズを訪ねてくる多種多様な人々は何者なのか?と疑問が浮かぶ。
ここで自分からは聞かないところがイギリス紳士なのかな。
ワトスンは新聞に載った「人生の書」という記事を見かける。内容は「観察力の鋭い人間なら、日常で目にする事柄を性格に系統立てて吟味して多くの知識を得ることができる」という内容だ。だがワトスンは「一滴の水からでも海や滝について推理できるように、人間も一つの小さい事柄から本質を探ることができる。そのためには研究を重ねて…」という内容に「なんだこりゃ!出鱈目じゃないか!椅子にふんぞり返って一滴の水から海を論じるって?」と反発する。それを聞いたホームズは「その記事は私が書いたんだよ」と笑う。そしてホームズは「私は犯罪捜査に興味があり、探偵をしているのだよ」と改めて自己紹介するのだった。
第一作目はホームズ紹介も兼ねているので、色々と変人ぶりが書かれます。そういえば「イギリス人紳士」というイメージの彼だけど、自分の趣味しか見えない麻薬中毒者でしたね・笑
ホームズは犯罪捜査に全てを掛けているので知識にも性格も大いに凸凹がある。なかなか驚いたのが「地動説を知らない」というところ。この時代は19世紀末のヴィクトリア朝時代なのだが、ヨーロッパで地動説は「紳士なら当然知っているが、知らない人がいても不思議ではない」くらいの認知度だったのか!
まあそんなホームズのところにスコットランド・ヤードのグレグスン刑事(と、ライバルのレストレード刑事)から殺人事件協力依頼があった。ホームズは早速ワトスンを連れて現場に向かう。そこは空き家で、身なりの良い男の死体が見つかったのだ。
この時代の警察捜査は読んでいてもかなりいい加減っていうか、いわゆる「現場保全」ってのが全く保たれていない。警察が泥足で殺人現場をどたどたと歩き回る・笑
そこをホームズは、警官の足跡とそれ以外を見抜いて、被害者と犯人が入ってきて、中で何が有り、どうやって出ていったのか、犯人の特徴はどんなものなのか、を見抜いていく。現在からすれば現地調査は当たり前なんだけど、ホームズは時代を先行く目線を持っていたんですね。
物語は二部構成で、一部は上記ワトスンとホームズの出会いから、殺人事件捜査に加わり、ホームズが鮮やかに解決するまでをロンドンを舞台に語られる。
そして後半第二部では北アメリカ内陸部の砂漠に舞台が移り、新天地を求めて放浪して死にかけている男と少女が、開拓のために移動中のモルモン教徒の集団に助けられるところから始まる。彼らはソルトレイクシティにモルモン教徒の街を建設する。
この第二部は、第一部の犯人の告白となっている。モルモン教の厳しい掟と、愛する女性を失った男の長い長い復讐の物語だ。
第二部の始まりは第一部より20年くらい前かな、それでも同じ時代なのだが、都会のロンドンと、地方で自分たちで開拓して自分たちの掟で暮らす人たちの差が見られます。そして私は子供の頃児童書版で読んで「モルモン教」にこの物語の印象を持ってしまっていたのですが、注意書きで「モルモン教に関しては事実と違うところがあります」との記載がありました。これ読んだだけだとかなり酷い組織だって思っちゃうもんね。
第一部はホームズの変わり者っぷり、事件と鮮やかな犯人逮捕!で楽しく読んで、第二部では犯人の自白という形で愛と復習の執念の半生を重厚な物語で読む。違った二つの物語が一つに繋がっていきます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ平家の栄華~滅亡までを歴史的事実をベースに描かれた物語。これまで全く歴史に興味が持てず手にとっていなかったけれど、めちゃくちゃ面白かった。
角川のビギナーズクラシックスは古典の忠実な訳(訳を読んでもよく分からないような言い回し)ではなく、現代の私たちに分かりやすいような意訳になっているところもポイントが高い。
家系図や図版もあるので、頭が混乱することなく読み進められる。
これまで清盛と言われても、あ~なんか有名な歴史の人物ね、ぐらいの知識だったけれど、この物語を通してかなり独裁的な政治をしていて傲慢な人だったんだろうなと分かった。
斬りたくなくても上からの命令であれば斬らなければいけない武士としての苦しさ、女性の立場や人権のなさ、幼い子供にも容赦ない敵軍。
今の世界からは想像もできないような世界で、そりゃみんな極楽浄土を求めて出家するよね、というような残酷さだった。
私はこんな世の中生きていけない!
特にラストの壇之浦の戦いで清盛の妻時子と清盛の孫であり8歳の安徳天皇が入水自殺してしまうのが一番衝撃だったな、、、
時子の選択が正しいのか、私には分からずで、苦しかった。
いったいどれだけの事が事実で、どれぐらいの脚色がされているのかは分からないけれど、作品としてとても良かったのでまた読み返したい。
-
Posted by ブクログ
今年読んだ本でナンバーワン!
池井戸潤、
塩田武士、
朝井リョウ、
が好きな人なら、ハマります。
現代社会を緻密に分析した上で展開されるストーリー展開。読む者を惹きつけて離さない登場人物達。
すごい作家さんに出会ってしまった!
不動産営業のこととか、
マネーセミナーのこととか、
よくぞここまで調べ上げたものだ。
裏の裏まで。
そして、人の心の機微を、とても丁寧に描いているし、本当に大切なこと、大切な気持ち、大切な態度ってなんだろう?真に善良であることって、どんなことなんだろう?というのを、登場人物達が必死で伝えてくれる。
理不尽なことも、思うようにならないことも
突然の事故も、悪い誘惑も、生きている限り誰にもあるわけで。
ラストシーンも好きだ。
オーバーザレインボウ。
好きな曲。レインボウに込められた意味。
あー!余韻に浸る!
表現しきれない
自分の語彙力のなさと
感情と経験と優しさの欠如が嘆かわしい。
身悶えするくらい、素晴らしい本だった!
-
Posted by ブクログ
むっちゃ良かった、社会人大学院を検討中の私には。こうして検討していかない理由を探していかない人が大半の中、50代で若者に混じって3年なり学ぶのは周りがなんと言おうと良い思い出になったんだなあ、しかも杜の都仙台という土地っていうのも良いよなあ。
若い学生との距離感も良かった、雑談したり、ランチ行ったりするけど友達ではない、友達となると双方にとって重くなるから、という距離感が知り合いや繋がりが多い人の特徴なのかなと思った。
卒業式の記述は良かった、仕事関係ない新たな知り合いって、損得なく付き合える新しい関係、これが1番得難いものだよなあ。
私は大学院行きたいけど、著者ほど強く何かを研究したいというテーマがないので、それを探してる。
社会人には、学生と違い社会で揉まれて実感を持った経験値があって、それが大学側から求められているのだろう、学問的には素人なんだからそこはアピールせず、経験をアピールやな。取り敢えず受験するところまでは辿り着きたい。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。