小説・文芸の高評価レビュー
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衝撃的な幕開けに早くも胸がざわつき始めました。さらに彼女を失った律は心視症を患っていた。彼の前に彗星のごとく現れた、ストーカー被害に悩む麻友との出会いで、早々に不安と期待が入り混じります。
背後に忍び寄るストーカーの存在もまた不気味で、意図がわからないから余計に怖かった。怖いけど知りたいから読む速度も自然と上がりました。
そんな不安を駆り立てられるなかで律の親友の大地について。彼が居ることでとても安心感を覚えました。男の子ですが、物語に癒しと花を添えるような頼もしい存在に感じました。さらに、律と大地がストーカーに毅然と立ち向かう姿にも圧倒され、胸熱な展開に引きつけられます。
律の周囲に -
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気に入った服を長く着続けたかったらどうする?
乱暴に扱うかい。
靴だって服だって、自分の身体に馴染むまで
手入れをしながら大切に使うだろう。
人との関係だって同じさ、
丁寧に扱えば長持ちする関係を築ける。
まずは相手をよく見ることだよ
『クローゼット』 / 千早茜
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十八世紀のコルセットやレース、
バレンシアガのコートにディオールのドレスまで、
約一万点が眠る服飾美術館。
ここの洋服補修士の纏子は、
幼い頃の事件で男性恐怖症を抱えている。
一方、デパート店員の芳も、
男だけど女性服が好きというだけで傷ついた過去があった。
デパートでの展示を機に出会った纏子と芳。
でも二人 -
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作者の小説を書くにあたっての色々な思考が書かれていて、へーそうなんだーと思って読んだ。
最終章に小説は「作者が何を表現したか」ではなく、「読者が何を受け取ったか」によって価値が決まる、とあった。
私は小説をなんのために読むのか。特に発信するわけでもなく、仕事と家事に追われ疲れて読み始めてすぐにうつらうつらしてしまうのに、本が読みたいと思ってしまうのはなぜか?
たぶん人の思考を知ることが面白いんだろう。
小川哲さんは面倒くさそうな人だなーと読むたび、YouTubeで見るたび思うのだけれど、そこも含めてなんか魅力的で好き。好みのタイプなんだと思う。好みのタイプの人の思考を知りたい。私の好奇心はしっ -
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【※本稿はPodcast番組「地方経営者読白」の内容をもとに、AIによって生成した感想文です】
雨風太陽の代表である高橋博之さんの『関係人口』。同じ地域創生に関わる身として、非常に胸が熱くなる一冊でした。
特にハッとさせられたのは「休日を増やせ」という視点です。イタリアのバカンス文化に触れ、週末の1泊2日では関係人口は増えないと指摘する部分は、東京から地元を往復していた当時の自分を振り返っても深く頷けました。休日の分散化が地域の受け入れ側の助けになるという考察も極めてリアルです。
そして一番の驚きは巻末の「社会的財務諸表」。能登の復興支援など、社会へのコミットメントが結果的に企業価値に -
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ドラァグクイーンのシャールが路地裏にひっそりと構える店。昼はダンスファッション専門店、夜は不定期に開店するカフェ。
シャールの提供する料理は、食べる人の体調・状況にぴったり合った、優しさや気遣いが込められていて、仕事や日々の生活で疲れたお客の心も体も癒していく。
ひとつひとつの料理が本当に美味しそうで、食べてみたくなるのはもちろん、シャールがお客にかける言葉にもはっとさせられるものが多く、読んで優しい気持ちになれる。
シャールがドラァグクイーンという設定も絶妙。
これがイケメンマスターとか、美人ママとかだと、ここまで話に深み・奥行きが出なかったと思う。
今のところ、今年読んだ中で指折りの -
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すごくすきな本でした。誰にでも、うまくいかないことがあったり、嬉しいことがあったりムカつくことがあったり、別に何も起きなかったり、こっちかと思えばあっちに行ったりするというのは、頭では、わかっているつもりです。それについてジタバタと喚くようなことは、もうしないけれど、「ひとり」について考え込んでしまう時がまぁまぁ時々あります。
1人が好きで落ち着くのに、でもなぜか高いところに心細く立っているような気分になってしまって落ち着かないよう気持ちになることもあります。そんなまだ未熟な人間なのですが、この本を読んで、「わたしはまだ人生を味わえていないかもしれない、もっと目の前のことを味わっていいのかもし -
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『護られなかった者たちへ』『境界線』と続く、完結編。
少しずつ復興が進んだとしても、街が新しく変わろうとしても、そこで亡くした家族の喪失感と悲しみは永遠に癒されるものではない。
行政や国は、常に新しい未来を創ろうとするかもしれないが、そこで根付いた絆や人間関係は軽んじられてしまう。
力のあるものが、ないものを搾取する、弱いものは常におびえて過ごす。
今回の、「密室殺人」のトリック、さすが笘篠刑事!
そして、身内や知り合いは捜査に参加されない中での、友人だからこその蓮田刑事の覚悟と勇気で、見事に解決に導いた。
でも、物足りなさを感じるのは、やっぱり終わってほしくないシリーズだからだ。 -
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江戸時代に 貸本をたぶん籠にいれ風呂敷で包んで
貸して歩く なんて商売があったんですね。
若い女が背負うには 重い荷物です。
住んでる人は 来てくれるのを楽しみに
待ってる 貸本屋です。
今回は
らくがき落首
往来絵巻
まさかの身投げ
みつぞろえ
道楽本屋
の5編です。
みつぞろえ は信吉という女房子持ちの男が
女房と喧嘩して
貸本しょってるおせんに惚れる
あとついていくと 入った家で しっぽりやってる。
え、それ おせん?
信吉がおせんがらみで 歩いていると
汚いババアが 声をかけてくる。
女房以外の女に気をつけなされ!
と言われる。
悪鬼退散!
こっちが本物のおせん
そ -
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妻が妊娠したことをきっかけに、高校生の頃に読んだ『つるかめ助産院』を再読した。
高校時代に読んだときは、「妊娠ってこんな感じなんだ」「こんな知識があるんだ」くらいの感想だったと思う。物語としては楽しめたものの、その本当の意味までは理解できていなかった。
しかし今、夫という立場で読み返してみると、まったく違う本に思えた。
お腹の中で命を育てること。その命を産み出すこと。当たり前のように繰り返されてきた営みの中に、どれほどの奇跡と覚悟があるのかを改めて感じた。そして、出産という経験ができる女性の強さに心を打たれた。
小川糸さんの作品といえば、私は食事の描写が好きだ。本作にも温かな食の場面は -
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大好きなスズキナオさんの新刊。
「新幹線から見えたすき家へカレーを食べに行く」
タイトルからグッと掴まれる。
その他にも「宇宙の全メニューを知り尽くす」
「一年のうち正月だけ開く茶屋へ飲みに行った」
「日本最古の地下街の最後を見届けた人に色々聞く」
などなど…。
ジャンルで分けると生活史に入るのだろうか。
自分以外の他人が何を考え、どうやって生活しているのか。
そこにスズキナオさんが緩く入り込み、
終始優しい文体で、沢山の人の人生を、
スズキさんの目を通して読者に伝えてくれる。
人の温かさ、生活のおかしみ、楽しさ。
心にじんわりと効く、温かいエッセイです。
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