あらすじ
広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐるアラスカで暮すエスキモーや白人たちの生活を独特の味わい深い文章で描くエッセイ集。
解説・池澤夏樹。
※この電子書籍は1995年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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私にとってこの本は、旅の友。
旅立つ時にふと読みたくなる本だ。
私の旅といえば、スマホ片手に時間に追われた旅なのだけれど、このアラスカの雄大な自然を想像しながら待ち時間を過ごすことで旅に不思議と安らぎを与えてくれる。
星野道夫という人の素晴らしさ
自然の素晴らしさがたくさん詰まっている。
旅の友として、何度でも手にしたい。
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アラスカに行ったことがないけど、目の前にアラスカの大自然が広がっているような、そこに住んでいる人々の息遣いがして、肌の温もりが伝わるような、そんな気持ちになれる本。自分が人間として失ったものが何かを感じられるような本。
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すごく表現力があり、言葉に説得力があるというか、文章が沁み込んでくる。
何度でも読み返したくなるようなエッセイ。
私はこの本を古本屋で購入した。
ワスレナグサの話にある星野さんが記した一説に線が引かれていた。
「私たちが生きることができるのは、過去でも未来でもなく、ただ今しかないのだ」
「結果が、最初の思惑通りにならなくても、そとで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがえのないその時間である。」
まさにこれらの言葉が旅をして今手元にあるのだと、少し感慨深くなった。
今私が過ごしている時間と並行して同じように過ぎていく別の視点の時間。
当たり前だけど、そんなことに少し思い耽る。
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以前読んだ『悠久の時を旅する』が心に残り手に取った本。著者の星野さんはカメラマンだが、文章も素敵だ。雑音が全く無いイメージで静かな文章だが、核心を突いてくる時が多々あり印象的。
旅をする木。たとえば、自らの“生“が終わった後でも、大きな括りの世界においてはまだ役割があったりする。子供の頃、理科で習った、全ては循環している、という「物質循環のしくみ」の図を思い出した。文明の世界に入り浸っていると忘れてしまいそうになるけれど、人間もこの世界の、大自然の一部なのだなと考えさせられる。
1970年代、時代に逆行してアラスカという大自然を選択した著者。彼の人生の一部を知れば知るほど、生きていればどんな風に年を重ねていったのだろうかと想像せずにはいられない。
“多くのことは大したことではない“
“ぼくが暮らしているここだけが世界ではない。さまざまな人々が、それぞれの価値観をもち、遠い異国で自分と同じ一生を生きている。“
“町にいれば、自分自身の中にある孤独を避け続けることができる。〜〜その孤独を苦しみ抜いてしか得られない不思議な心の安らぎがある“
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自然写真家である著者のエッセイ集のような本、短いエピソードを集めたものであり、スポットでも読めるので、日常に疲れた時など読み返したい。
自然とともに生きる人々や、その中で近代化との狭間に葛藤する人などとの関わりが、人間本来の大事なものを思い出すきっかけになる。変化の激しい時代だけど、ただ生きるために生きるみたいな価値観も重要と感じる。
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アラスカを舞台にするカメラマンのエッセイ。
遠くにいる友人からの手紙のような、暖かみを感じる。
普段はエッセイを読まないが、こういう本なら読みたいと思った。
欲を言えば、アラスカの地図を付けてほしかった。
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神保町の古本屋で買った本から、アラスカのことを知り、アラスカに家を建てた星野さん。写真家としてだけでなく、文章でアラスカの自然やいのちを伝える。
連載を経て、単行本としてさ95年に出版されている。
優しくてきれいな文章で、時間と空間を超えて、星野さんが見ている・体験している風景を感じることができる。
心に残る表現がたくさんあった。他の作品も読んでみたい。
P123 ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは天と地ほど大きい。
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この著書を読んで久しぶりに、読書というものの面白さを真っ向から感じ、読書の楽しさを思い出しました。行ったことのない場所、見たことのない風景を文章だけで想像し、体験させてもらえること。星野さんが見た景色が、そのまま自分の中に飛び込んでくるようなそんな感覚でした。
アラスカには行ったことがないし、これからの人生でも行く機会はないかもしれないけれど、私は星野さんの文章を読んだことで、アラスカの景色を見て、感じて、堪能しました。
生を終えたとしても、巡り巡って旅は永遠に続いていくのだと思えば、死ぬのも怖くないんじゃないかと思えました。そう心から思うためには、星野さんのように、沢山のものを見て、沢山の人と関わって、幸福を感じ、よく生きなければならない。これからの人生が楽しみになりました。
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読み終わった時、自然と涙が溢れました。忙しい日々に生きていて、目の前のことでいっぱいいっぱいになりそうになるけど、自然の時間軸が流れていること、私はこの大きな地球の中に生きている生き物なのだと、そう感じられる本でした。この本に救われたと感じています。
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本物だと思いました。
人生の珠玉の一冊にまた出会ってしまった
なんて大木のような人間だろうと思うのです。
広い世界を見たからこその自然体、飾らず、どこか浮世離れしているのに言葉はしっかりと芯と温かみがある。
こんな人間になりたいなあと思うけれど、同時に俗世に塗れた私には難しい
憧れ
そんな彼の手紙やエッセイ集です。
父親からの誕生日プレゼントの一冊目でした。
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ポストしようとして、驚いてしまった。レビュー数がなんと823! 『イニュニック』や『ノーザンライツ』と比べても、それらの10倍以上!
1995年8月刊。急逝するちょうど1年前に出たエッセイ集。全33篇、うち22篇が月刊「母の友」連載。
とくに「母の友」のエッセイ群がいい。なかでも星野の出発点を書いた「十六歳のとき」――中学の時にアメリカ大陸に憧れた。旅して回りたい。そして高校生になった、どうしても夢を叶えたい。もちろん周囲は猛反対、しかし父親が許可を出した。移民船で太平洋をわたり、バスとヒッチハイクでアメリカ、メキシコ、カナダをめぐった。40日ほどのひとり旅、1969年、高校2年の夏休み。
「旅をする木」――アラスカを守った気骨ある生物学者、ビル・プルーイットのことが書いてある。彼は『ノーザンライツ』にも主役として登場した。書名はこのエッセイから採られている。
そしてサン・テグジュペリを思わせる「夜間飛行」――長期の嵐を寸前でセスナで逃れる。緊張感あふれる珠玉の一篇。
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久しぶりの?初めての?深く心に染み渡ってくる本だった。
取り憑かれたように興味のあることを追い求め、圧倒的な自然に畏怖を感じつつ、その畏怖をも受け入れようとする姿勢に心打たれた。
自分は都会で暮らしているし、時代を遡ったような生活をすることになるアラスカでは到底生きていくことは出来ないと思う。でも、自分が海で過ごしている時の海への畏怖や、とにかく今この瞬間を生きている生き物を見て感じる何かは、星野道夫氏がアラスカの自然に身を置いているときの感情と似ているのかもしれないと思った。
「旅をする木」…ずっと「旅をする本」だと勘違いしながら読んでいた。笑
トウヒは種から始まり、木になり、子孫を残し、侵食されていく川に倒されて、北極の海を旅して、海岸のランドマークになる。そして、いつか腐って他の生き物の栄養となったり、薪として燃えて空へ行き、また地に戻ってくる。生と死の境界は曖昧で、地球がある限りはその木の何かは存在し続ける。(もはや「始まり」も種ではないのかもしれない)
この考え方も自分にはしっくりくるが、万人に受け入れられる話ではないのかもしれない。
様々な人と深い思い出があり、何年も経ってからも繋がりがあるのは、アラスカの圧倒的な自然を前に素の自分でいるしかなくて、圧倒的な自然現象が起きている時間を共有しているからかもしれないな。
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人生とは、幸福とは何かを考えさせられた本。
人は皆生きる上でそれぞれ旅をしているのかなと星野さんのアラスカの生活を感じながら自分の人生を重ねることができ、とてもためになる本。
もっと人生は自由で自然は大きくて世界は繋がっている。
気がつけば自分の人生の旅路の中でできた考えや経験に囚われている気がして、もっと世界は大きくて自分の知らないところで鯨やオオカミやカリブーや色んな動物が生き、死に、それでも時間が進んでいる。
日常すれ違う人々もそれぞれ同じ時間を過ごしているにもかかわらず、その中で繋がりを持つことはほとんどなく、
自分と出会い関わりを持つことはとても奇跡的なことなんだと思った。
自分のたった一度の人生。誰しも幸福になりたいと思っている。
この本の中の星野さんは本当に幸せな自分の人生を送っている。
そして幸せって大きい自然にもっと目を向ければきっと自分の近くに転がっているのだと感じさせられる。
自分の人生の正解か間違えるのかを決めるのは自分自身。
周りの評価や顔色を気にしてしまいやすい世間の中に生きている僕は、もっともっとこれまで以上に自分の人生を見つめ直すきっかけになった。
この本に出会えてよかったと心から思える。
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キスカ 懐かしい。高校の教科書に同じような文章が載っていた気がする。今読んでもジーンとくる。この本を読んでいる間は、普段の生活で感じる幸福感とはまた別の種類の幸福感を得られた。
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アラスカを撮り続けた写真家のエッセイ。
雄大な自然の描写が瑞々しくて、
ページをめくるたび、飛び出す絵本みたいに景色が立ち上がる。
「読む」というより「旅をしている」感覚にさせてくれる一冊だった。
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私なんかがくつろぎながらこんな簡単に読んでしまって良いのかと思うくらい、壮絶で強烈体験談なのに悠然とした文章で癒やしさえあるのが不思議 また忘れた頃にもう一回読みたい
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アラスカの雄大な自然に魅せられた写真家、星野道夫さんによるエッセイ。
高校の国語の先生におすすめされて読んだ。
アラスカに行きたくなる!
自然の描写が細かくて、行ったことのないアラスカの情景が頭の中に浮かぶ。
星野道夫さんが見た風景が文章を通してリアルに伝わってくる!
私は、「もうひとつの時間」と「旅をする木」が好き!
特に「もうひとつの時間」の「ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている」という言葉は、この先もふとした瞬間に思い出したいと思った。
巻末の池澤夏樹さんの解説にある「大事なことは長く生きることではなく、よく生きることだ」が心に刺さった。
星野道夫さんの生き方に憧れる!
好きな本のひとつになった!!!
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星野道夫が神田の古本屋で偶然見たアラスカの写真集、その中の一枚。シシュマレフ村の写真。そこの酋長に手紙を書いた。そこから始まったアラスカの生活。
「無数の人とすれ違うも知りあうことはない。その根源的な悲しみは、人と出会うことは限りない不思議さに通じる。」
「人々がどんな選択をしていくのか、自分の目で見てゆきたい。」
「名残り惜しく過ぎてゆくものに、この世で何度めぐり合えるのか。回数を数えるほど、人の一生の短さを知る。」
自然の写真を撮影したけれど、人がとことん好きなんだな。
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SNSで本書のとある一節が“心に留めておきたい”と紹介されていたので読んでみた。
星野道夫さんも、旅のエッセイ本も初めて。
自分が暮らす環境とは全く異なる世界で、自然の厳しさと美しさと広大さにたびたび圧倒される。
旅をしなくても、どこか遠い所へ行った気持ちにさせてくれる本。
好きな話は「夜間飛行」。
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自然の厳しさも優しさも、寂しさも楽しさも、教えてくれる本です。(1回目)
奄美大島から帰ってきてから、とにかくまた旅がしたくて読んでいる。前回読んだのが2012年だから(全然忘れていた。こういうのが判明したとき読書記録を付けていて本当に良かったと思う)、そこからもう14年か。その間、仕事でもプライベートでも色々行ったけど、旅先で見たものが真の意味で自分の血と肉になるには時間がかかる、ということは本当にそうで、だからこそ子ども連れてどんどん行かなきゃなと思います。(2回目)
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「バスを一台乗り遅れることで、全く違う体験が待っているということ。人生とは、人の出会いとはつきつめればそういうことなのだろう」いつもニュートラルにいられたら、何が起こっても素直に受け止められるかもしれないな。自分の意思では何ともならない自然の中に、結局は身をまかすのがいいのかな、と思った。
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筆者が16歳の頃、初めてアメリカへ1人で行った話
・不安などかけらもなく、ぼくは叫び出したいような自由に胸がつまりそうだった。
・ぼくが暮らしているここだけが世界ではない。さまざま人々が、それぞれの価値観をもち、遠い異国で自分と同じ一生を生きている。つまりその旅は、自分が育ち、今生きている世界を相対化して視る目を初めて与えてくれたのだ。
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アラスカには行ったことがないが、文章を通してとてもリアルにアラスカの自然を感じることができた気がする。
私自身は普段、都市化した場所で過ごすことが多く、自然を日常生活の中で感じることは少ない。
この本を通して、自然の中で生きるということそのものに対する解像度が上がった。
自然保護とか動物愛護とか、そういったことって、人と自然の間に距離ができてしまったことでできた考えでは?そんな答えの出ない問いも色々と浮かんできているが、とりあえずは難しく考えすぎず、自然を美しいと思える心を大事にしていきたいと思う。
Posted by ブクログ
ラスト数十ページで著者の星野さんが亡くなっていることを知った。クマに襲われたみたい。んでも星野さんらしい最後だなと思う。会ったこともなければ存在も知らなかったけど、この本を読んでどんな方だったのかが容易く想像できる。好奇心の塊で周りを見れて気を遣えてでも自分の信念は絶対曲げない。写真が一切ないのに目に浮かんでくるアラスカの景色。不思議な文章の力だ。行ってみたいいつか、アラスカに。北極に。わたしもこんな体験をしてみたい。こんな簡単に言えないような過酷なことだらけの場所なのだろうけど、それを越える景色を生で自分の目で確かめてみたい。
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自然、冒険談、が好きな私が未だに星野道夫の「旅をする木」を読んでいないというと、馴染みの本屋さんが驚いていました
星野道夫さんの文章は凄く優しい音がします
情景の美しさが脳裏に浮かびます
一編が短い手紙のようで、いかがお過ごしですか?という言葉から始まるなど、気持ちがふっと柔らかくなります
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美しい文章。アラスカの情景が目に浮かぶ。
忙しなく過ぎる日常と並行して、アラスカでも日常が生まれていると思うと不思議な気持ちに?
(脆さの中で私たちは生きているということ、ある限界の中で生かされているということ)
匿名
きらめく言葉
読み終わった後も、見たこともないはずのアラスカの大自然の情景が心に焼き付いて、しばらく抜けなかった。星野さんは、自然からも、動物からも、人間からも広く深く愛され、また愛することのできる特別な資質を持つ人だと思う。この本にはたくさんのかけがえのない出会いや奇跡が濃密に書き留められている。三十年近く前の文章なのに、今そこで紡がれたばかりの言葉であるようなみずみずしいきらめきを放っていることに驚かされる。