ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • ミスター・チームリーダー

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    体脂肪を減らして減量することを、組織のスリム化に繋げていたのがゾクゾクした。イヤミス感あって私は好み。
    使えないやつ=体脂肪として捉え、どんどん排除していく。その結果、少数精鋭となりスリムになりつつある部署。それと並行して自身の体重・体脂肪率を減量することに快感を覚えていく主人公。上司と部下の立場から見えてくる心情の描き方も解像度高めで中々おもしろかったです。

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    2026年03月30日
  • HACK

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    橘玲さんの「HACK」を読みました。タイトルの通り、ハッカーが主人公。もともとITと金融の親和性は高いし、暗号資産が出てからはなおさら。つまり、高いリテラシーがあるということは、必然的に金持ちを意味する。あるいは、お金に不自由しない生活といった方が良いかも。そして、金のあるところには必然的に女とドラッグがあって、裏の世界にも繋がっている。当然、それを監視する諜報機関は身近な存在。そして、そんなダイナミズムが展開する拠点は日本ではなく、ダイナミズムが満載の東南アジア。そんな全てが詰まった作品。昔々、村上龍さんの「愛と幻想のファシズム」を読んだときのような興奮を覚えた作品。

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    2026年03月30日
  • バルセロナで豆腐屋になった 定年後の「一身二生」奮闘記

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    ネタバレ

    清水建宇さんの「バルセロナで豆腐屋になった」を読みました。サブタイトルは「定年後の『一身二生』奮闘記」です。一身二生は福沢諭吉が「文明論の概略」で使ったのが最初らしいですが、一般的には伊能忠敬のように、庄屋として家業を盛り立てた後に隠居して暦学を学び、日本地図を完成させるといった、全く新しい生き方を意味する。清水さんも朝日新聞の記者から雑誌の編集者に転じ、定年後バルセロナに移住して豆腐屋を営むというまさに一身にして二生の生き方をした。この本はまさにバルセロナで過ごした10年の奮闘記だ。この期間にコロナ禍があったのは想定外だったと思うけど、豆腐屋という重労働で健康を手に入れ、バルセロナで得難い友

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    2026年03月30日
  • 黄色い家(下)

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    一気読みしてしまった。家庭環境と教育がどれだけ大切かを感じた。親次第で子供の人生はある程度決まってしまうのではないか。頑張り方が分からない、周りの子たちのような家庭を知らない、花は必死にもがいて生きているはずなのに、気がつけばがんじがらめになっていて苦しくなった。一方で、犯罪に手を染める人たちの心情として、やはり自分とその周りが最優先で、「被害者」の苦しみを想像することはできないのだなと思った。花だってお金を取られてるけど,その何倍も人のお金に手をつけてるのも事実。これは続編希望!!

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    2026年03月30日
  • デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士

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    ネタバレ


    聾者と聴者を結ぶ存在"コーダ"の主人公が、事件を通して聾者とコーダのリアルを伝えてくれる話。

    以前NHKで草彅剛さん主演の同名のドラマがやっていたので、興味があって読んでみました。

    手話にも種類があったり、聾者の方が"聾者"という名称に誇りを持っていたり、コーダの方の孤独感だったり、知らないことだらけだったので読んでいて学ぶことばかりです。

    自分だけが聞こえる孤独感、同じ言語を使えても聾者同士だけの結束感を幼きながらに知ってしまった主人公の寂しさに寄り添える人がいてくれたらな、と勝手に思ってしまいました。
    転んでも気付いてもらえないから泣いてはい

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    2026年03月30日
  • 羊と鋼の森

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    調律師の青年の成長譚。文体が美しく、鳥肌が立つほどだった。小さな諦めと見えない成長を繰り返し、人やピアノとの出会いの中で様々なことを学ぶ。展開が大きい話ではないからこそ、じんわりと伝わるピアノの音色と森の静けさが伝わるようだった。好き!

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    2026年03月30日
  • 建築士探偵 神迎圭の事件簿

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    アリバイとトリック、謎を解き明かす上で重要なこの2つを建物の構図から解き明かしていく物語。
    建築士だからこそ持つ知識と空回りする程のやる気に溢れる警察官のでこぼこコンビが難事件に挑んでいく。

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    2026年03月30日
  • 残酷依存症

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    前作と比べて胸糞感はパワーアップしている。
    と同時に、前作の粗い点に気付けた。
    前作の主人公の心理描写には全く共感が出来ず黒幕との対立を迎えるところもついていけなかったところがあった。(復讐するわけでもなく逃げとして家族を捨てるというのが納得しにくい。)
    それに比べて今作は主に2人の視点から物語が進むが、刑事側は捜査を淡々と進められたので特に引っかかりを感じず読めた。
    また、前作は全体的に黒幕の予定調和で締めることに重点があって憎悪の部分がやや取ってつけた感があった。
    逆に今作はもう一人の視点がなぜこうなったかが中盤からわかるので、前作と比べて全体的な整合性もとれていると感じる。
    蛇足だが、何

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    2026年03月30日
  • 濱地健三郎の奇かる事件簿

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    探偵事務所に持ち込まれた依頼を解決するミステリーだが、それはどれもこの世ならざる奇怪な事件だらけ。
    超人的な力があるわけではなく幽霊が視える事から推理を巡らせて難事件を解き明かしていく。絵が描ける助手により明かされる事があるのも面白い点。
    奇怪な事件、の通り怖くて恐ろしい話だけではなく中には優しい話もあり様々な状況が楽しめる。

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    2026年03月30日
  • 悪の教典(下)

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    ネタバレ

    ここまでの悪が出てくる作品は今までに読んだことなかった。カラスを処刑した辺りから雲行きが怪しくなってきたのを感じたが、流石に最後のはやり過ぎだろ…
    蓼沼が怒りに任せてハスミンを倒してくれる(もしくは相打ちの)アツい展開を期待していたが、無慈悲も無慈悲で簡単に殺されたところら辺から、展開を楽しむより人の理解をとうに超越した「バケモノ」の生態を知るスタンスで読み進めるとしっくりきた。

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    2026年03月30日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    町田そのこさんの本をこれで全部読みました。(多分)

    『ぎょらん』って何となく生々しい感じがして読むのが一番最後になってしまったのですが全然そんなことなかったですね。『イクラ』のイメージがそうさせたのかしら?

    読んでみたら…色んな死にまつわる話しで一つ一つがとても切なく悲しくそして温かく感じました。

    中には壮絶な死に方に立ち合ってしまい長年苦しんできた人もいました。
    でも、もがきながら周りの人に支えられながら前に進んでいく姿に思わず応援したくなる。

    このお話し、町田さんのお話しの中で一番好きになりました。

    (Word)
    ・救い救われて生きていけ

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    2026年03月30日
  • イスラエルについて知っておきたい30のこと

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    みすず読書2025から。何冊か関連本を読み、全くの無知状態からは脱したつもりなんだけど、それでもなんだかモヤモヤした感じが払拭できず、その違和感の正体が確かめたいという思いから手に取った本書。そういう意味では『ビンゴ!』っていう一冊だった。ナチスに迫害されたユダヤ人という認識が、戦争被害をなるべく糊塗したい欧米諸国の隠蔽体質と相まって、今に至るイスラエルの歪さが形成されていると思える。”ハマス組織によるテロ”を、”ハマス政党による抵抗”と読み替えるだけで、ずいぶん理解がクリアになる。戦争反対。というかもはや、蹂躙・凌辱など言語道断、といった方が妥当か。

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    2026年03月30日
  • see you again

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    書店で目にしたとき、とんでもない物量に思わず手に取って眺めた。紹介文を読んで、かなり読書欲を掻き立てられはしたものの、重厚過ぎていったん棚に戻してしまった。その後、年末ランキングとか書評でも複数回目にし、これは読んどかんとってことで、このたび改めて 。1000頁近い二段構造(三段構造の頁も)にも関わらず、ほとんど飽きることなく通読できるだけでも凄いこと。中2生の自死についての数十年に及ぶ聞き取り、その間に起こった根を一にする問題への見解、自身のキャリアの重ね方あたりを中心に展開されるんだけど、散漫な影響はまるで無く、それぞれのエピソードが然るべきところにおさめられているのも圧巻。そして最後、も

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    2026年03月30日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    いくどとなく書評で見たのと、著者の作品への期待感・信頼感から。それに違わぬ素晴らしさ。マルチ視点で進む物語がそもそも好きだから、相加相乗効果でのめり込みまくり。時代を超え、根深く残り続けるマチズモが、これでもかってくらい抉り出されるんだけど、そこに対するアンチテーゼ一辺倒に終始せず、正義の持つ窮屈さに対しても、鋭い視点が与えられる。これだけ振れ幅の大きい視点人物の心情描写って、つまるところエンパシーの賜物なんだろうけど、改めて著者の凄さを垣間見た次第。凄いよ。

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    2026年03月30日
  • 凍りのくじら

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    自分も人をなんとなく見下して自分は違うんだって思ってた時期あったなあと思いました。でもやっぱり人は少し欠けてるからこそいいんだって改めて認識させられる物語でした。途中、若尾にハラハラさせられてましたが、最後は目頭が熱くなりました。
    辻村さんの本を読んだのは2冊目ですが、言語化というか人間の解像度が高くて毎回驚かされます。

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    2026年03月30日
  • 風と共にゆとりぬ

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    半分ぐらいお下品ですが、そこが彼のエッセイの強みです。笑

    前作を読み、第2弾も早く読みたい!となっていて、ようやく手に取ることができた。
    彼の行動は、「いや、そっち選ぶ!?そうする!?」っていうツッコミを入れたくなることが多くて、人生楽しいだろうなと読んでいて思った。
    その中でも、連載はきちんと(?)真面目に考えていてそのギャップに熱を出しそう。さすが直木賞作家さん。
    大人になったら刺激が減っていって、より失敗を回避できる選択をしがちになっていくが、敢えてそこで間違いを正解として選んでいく生き方が彼のエッセイをおもしろおかしくしていると思う。
    保守的になってしまう自分、しかし大人にもなりたく

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    2026年03月30日
  • たゆたえども沈まず

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    最後になるにつれて止まらない止まらない。物語の書き方であったり、立場の違う2人からの視点を交互に読んでいく感じ。この時のもう1人の視点はどうなのかっていうのが常に気になって止まらなかった。本当に切ない終わり方で、人生の儚さをゴッホを通して改めて感じさせてくれた。この後にゴッホ展にいったから、理解度が高まってよりいろんな視点で作品を見ることができた。家族、友人、それぞれとても偉大だ。

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    2026年03月30日
  • 女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび

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    シャールさんおかえり!!!!!

    またこのあたたかい「マカン・マラン」に帰ってくることができてほんとに嬉しい^_^

    —人は孤独だけど一人じゃない。
    今回もたくさん心がぽかぽかになりました。

    一陽来復。陰極まりて、陽にかえる。
    厳しい冬が終われば春がくる。

    きっと私たちには希望が待ってるよ。
    そんなことを教えてくれたシャールさんでした。

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    2026年03月30日
  • ラブレス

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    北海道の貧しい開拓村で生まれ育ち、その境遇から自ら人生を切り拓こうと流浪の生活に身を捧げる姉の百合江と同じ境遇でも常に先を見据え堅実に進もうとする妹の里美。百合江の人生は幸せだったのか不幸だったのか、その様な事はどうでも良くなる、その時、その時を懸命に、自分の気持ちに正直に生きただけ、
    最後に妹の里美が流す涙に百合江の人生が家族全員に肯定された気がする…

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    2026年03月30日
  • 憤怒の人 ~母・佐藤愛子のカケラ~

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    佐藤愛子さんのエッセイ「娘と私の部屋」が「non-no」に連載されている頃、毎月、発売が楽しみだった。
    エッセイを読むためにファッション誌を購読していたのである。
    母と娘の、対等(に見えた)な丁々発止がとてつもなく面白く、その母娘関係がうらやましかった。
    なんと言っても、「怒る佐藤愛子」にスカッとした。怒る女はカッコいいなと思った。

    佐藤愛子さんは長生きで、いつまでも変わらずシャキッとしておられた印象。
    認知症を患っていたことをこの本で初めて知った。
    響子さんは、最初、母の認知症を隠そうとしたという。
    私は、小説家が認知症になったと聞かないので、書く人は認知症にならないのだと思い込んでいた。

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    2026年03月30日