小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ橘玲さんの「HACK」を読みました。タイトルの通り、ハッカーが主人公。もともとITと金融の親和性は高いし、暗号資産が出てからはなおさら。つまり、高いリテラシーがあるということは、必然的に金持ちを意味する。あるいは、お金に不自由しない生活といった方が良いかも。そして、金のあるところには必然的に女とドラッグがあって、裏の世界にも繋がっている。当然、それを監視する諜報機関は身近な存在。そして、そんなダイナミズムが展開する拠点は日本ではなく、ダイナミズムが満載の東南アジア。そんな全てが詰まった作品。昔々、村上龍さんの「愛と幻想のファシズム」を読んだときのような興奮を覚えた作品。
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試し読み
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ネタバレ清水建宇さんの「バルセロナで豆腐屋になった」を読みました。サブタイトルは「定年後の『一身二生』奮闘記」です。一身二生は福沢諭吉が「文明論の概略」で使ったのが最初らしいですが、一般的には伊能忠敬のように、庄屋として家業を盛り立てた後に隠居して暦学を学び、日本地図を完成させるといった、全く新しい生き方を意味する。清水さんも朝日新聞の記者から雑誌の編集者に転じ、定年後バルセロナに移住して豆腐屋を営むというまさに一身にして二生の生き方をした。この本はまさにバルセロナで過ごした10年の奮闘記だ。この期間にコロナ禍があったのは想定外だったと思うけど、豆腐屋という重労働で健康を手に入れ、バルセロナで得難い友
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ネタバレ
聾者と聴者を結ぶ存在"コーダ"の主人公が、事件を通して聾者とコーダのリアルを伝えてくれる話。
以前NHKで草彅剛さん主演の同名のドラマがやっていたので、興味があって読んでみました。
手話にも種類があったり、聾者の方が"聾者"という名称に誇りを持っていたり、コーダの方の孤独感だったり、知らないことだらけだったので読んでいて学ぶことばかりです。
自分だけが聞こえる孤独感、同じ言語を使えても聾者同士だけの結束感を幼きながらに知ってしまった主人公の寂しさに寄り添える人がいてくれたらな、と勝手に思ってしまいました。
転んでも気付いてもらえないから泣いてはい -
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前作と比べて胸糞感はパワーアップしている。
と同時に、前作の粗い点に気付けた。
前作の主人公の心理描写には全く共感が出来ず黒幕との対立を迎えるところもついていけなかったところがあった。(復讐するわけでもなく逃げとして家族を捨てるというのが納得しにくい。)
それに比べて今作は主に2人の視点から物語が進むが、刑事側は捜査を淡々と進められたので特に引っかかりを感じず読めた。
また、前作は全体的に黒幕の予定調和で締めることに重点があって憎悪の部分がやや取ってつけた感があった。
逆に今作はもう一人の視点がなぜこうなったかが中盤からわかるので、前作と比べて全体的な整合性もとれていると感じる。
蛇足だが、何 -
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町田そのこさんの本をこれで全部読みました。(多分)
『ぎょらん』って何となく生々しい感じがして読むのが一番最後になってしまったのですが全然そんなことなかったですね。『イクラ』のイメージがそうさせたのかしら?
読んでみたら…色んな死にまつわる話しで一つ一つがとても切なく悲しくそして温かく感じました。
中には壮絶な死に方に立ち合ってしまい長年苦しんできた人もいました。
でも、もがきながら周りの人に支えられながら前に進んでいく姿に思わず応援したくなる。
このお話し、町田さんのお話しの中で一番好きになりました。
(Word)
・救い救われて生きていけ
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みすず読書2025から。何冊か関連本を読み、全くの無知状態からは脱したつもりなんだけど、それでもなんだかモヤモヤした感じが払拭できず、その違和感の正体が確かめたいという思いから手に取った本書。そういう意味では『ビンゴ!』っていう一冊だった。ナチスに迫害されたユダヤ人という認識が、戦争被害をなるべく糊塗したい欧米諸国の隠蔽体質と相まって、今に至るイスラエルの歪さが形成されていると思える。”ハマス組織によるテロ”を、”ハマス政党による抵抗”と読み替えるだけで、ずいぶん理解がクリアになる。戦争反対。というかもはや、蹂躙・凌辱など言語道断、といった方が妥当か。
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書店で目にしたとき、とんでもない物量に思わず手に取って眺めた。紹介文を読んで、かなり読書欲を掻き立てられはしたものの、重厚過ぎていったん棚に戻してしまった。その後、年末ランキングとか書評でも複数回目にし、これは読んどかんとってことで、このたび改めて 。1000頁近い二段構造(三段構造の頁も)にも関わらず、ほとんど飽きることなく通読できるだけでも凄いこと。中2生の自死についての数十年に及ぶ聞き取り、その間に起こった根を一にする問題への見解、自身のキャリアの重ね方あたりを中心に展開されるんだけど、散漫な影響はまるで無く、それぞれのエピソードが然るべきところにおさめられているのも圧巻。そして最後、も
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半分ぐらいお下品ですが、そこが彼のエッセイの強みです。笑
前作を読み、第2弾も早く読みたい!となっていて、ようやく手に取ることができた。
彼の行動は、「いや、そっち選ぶ!?そうする!?」っていうツッコミを入れたくなることが多くて、人生楽しいだろうなと読んでいて思った。
その中でも、連載はきちんと(?)真面目に考えていてそのギャップに熱を出しそう。さすが直木賞作家さん。
大人になったら刺激が減っていって、より失敗を回避できる選択をしがちになっていくが、敢えてそこで間違いを正解として選んでいく生き方が彼のエッセイをおもしろおかしくしていると思う。
保守的になってしまう自分、しかし大人にもなりたく -
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佐藤愛子さんのエッセイ「娘と私の部屋」が「non-no」に連載されている頃、毎月、発売が楽しみだった。
エッセイを読むためにファッション誌を購読していたのである。
母と娘の、対等(に見えた)な丁々発止がとてつもなく面白く、その母娘関係がうらやましかった。
なんと言っても、「怒る佐藤愛子」にスカッとした。怒る女はカッコいいなと思った。
佐藤愛子さんは長生きで、いつまでも変わらずシャキッとしておられた印象。
認知症を患っていたことをこの本で初めて知った。
響子さんは、最初、母の認知症を隠そうとしたという。
私は、小説家が認知症になったと聞かないので、書く人は認知症にならないのだと思い込んでいた。
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